銅版画制作の日々

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闇の列車、光の旅(2009)

2010-10-16 | 映画:ミニシアター

 この出会いが私を強くした、、、、。
原題:SIN NOMBRE



久々に京都シネマへ。今日は2本連続鑑賞しました。その1本目がこの作品です。製作総指揮には「ルド&クルシ」でお馴染のディエゴ・ルナとガエル・ガルシア・ベルナルの2人が関わっています。
2009年のサンダンス映画祭で監督賞並びに撮影監督賞を受賞、また2010年インデペンデント・スピリッツ賞で作品賞、撮影賞、監督賞にノミネートされたという本作。凄いですね。日系アメリカ人、ケイリー・ジョージ・フクナガ監督の長編作品のデビュー作品がいきなり、これだけの映画祭でノミネートや受賞という快挙には驚いてしまいます。

かなりリアルです。今もこんな状況なんでしょね。中南米の人たちは母国で生活していくにはかなり厳しいようで、皆少しでも良い生活がしたいという希望を、アメリカに求め、危険を承知で行く。下手したら強制送還、ともすれば殺されるという大きなリスクもあるわけで、、、、。
普通ならこれだけのリスクを考えると、引いてしまうような話ですが、それ以上に貧困の辛さは凄く苛酷なのかもしれません。

そこへ来て、列車の上に乗って移動なんて、考えただけでも怖い。振り落とされるかもしれないし、こんな居心地の悪い状態で延々と乗って移動出来るものなのか?途中雨に降られたりしていましたしね。どんなアクシデントが待ち受けているかも、、、、、。到底私なら、へこんでしまいますわ。それでも母国で貧困と向き合うよりマシなのかしら。

ストーリー(キネマ旬報より拝借)

ホンジュラスで暮らす少女サイラ(パウリーナ・ガイタン)は、未来のないこの地を捨て、父と叔父と共にアメリカにいる家族と一緒に暮らすことを決める。だがそれは、グアテマラとメキシコを経由する長く危険な旅だった。なんとかメキシコ・チアパス州まで辿り着いたサイラたちは、アメリカ行きの列車の屋根に乗り込む。そこには、同じようにアメリカを目指す移民たちがひしめきあっていた。ほっとしたのも束の間、リルマゴ(テノック・ウエルタ・メヒア)、カスペル(エドガー・フロレス)、スマイリー(クリスティアン・フェレール)のギャング一団が屋根に上がってきて、移民たちのなけなしの金品を強奪。さらにリルマゴは泣き叫ぶサイラに銃をつきつけて暴行しようとするが、以前同じような経緯で恋人を亡くしたカスペルは、手にした鉈をリルマゴに向けて振り下ろし、リルマゴは列車から転落する。組織を裏切ったカスペルには、列車にとどまって旅を続けるしか選択の余地はなかった。そんな彼にサイラは命を救われた恩を感じ、淡い恋心を抱くようになる。ある朝、カスペルがこっそり列車を降りたとき、サイラは父に黙って彼の後を追った。サイラを連れてかつての仕事仲間の家に向かったカスペルは、車両運搬の積荷に紛れて国境の町へ向かう手はずを整えてもらう。だが目的地への途中、列車で一緒だった男から、サイラの父が国境巡視隊に見つかり列車から転落死したことを知らされる。やがて二人が、川を越えてアメリカへ渡る日がやって来た。「何が何でもお父さんの家族を見つけろ」というカスペルの励ましを受け、川に足を踏み入れるサイラ。カスペルが川岸で見守る中、渡し人の先導で泳ぎだしたサイラは、無事対岸へ辿り着いたかに見えたのだが……。


リルマゴに恋人を殺されてしまうカスペル、、、、。その悔しい思いが列車での惨劇となる。

何といっても印象的なのはリルマゴの顔のタトゥーだ。身体に彫るのも痛そうなのに、顔である。何でも実際にこのタトゥを入れたギャング集団は存在するらしい。そのギャング集団の名前は、マラ・サルバトルチャ。かなり大規模なギャング集団だということだ。


次第にカスペルに惹かれていくサイラ。その思いはだんだん強くなり、父や叔父を置いてカスペルと行動を共にすることになる。

恋心は何よりもサイラをたくましくさせた。どんな状況でも負けないで切りぬけていける。それくらい凄いのだ!
いやあ良いですね。サイラが眩しい


父を亡くしたサイラ。突然の死に彼女は号泣。そんな彼女の心を癒すカスペル。

このまま2人でアメリカへと思ったら、、、、、。悲しい結末に。


スマイリー少年、何だかこんな幼い子が銃を簡単に弾くなんて、、、、。ギャングか何か知りませんが、もうもう衝撃な話です。

こんな状況に誰がした!銃社会の空恐ろしい現状に絶句です。純粋な心は一体何処へ行ってしまったのか?


解説(allcinemaより拝借)


 少しでも良い生活を求めてアメリカを目指す中南米の不法移民を巡る過酷な現実を背景に、移民を乗せた列車で運命的に出会った一組の若い男女が、苦難の旅路の中で心を通わせていく切なくも美しい姿をリアルな眼差しで描き出していく衝撃の社会派ヒューマン・ドラマ。監督はこれが長編デビューとなる日系アメリカ人のケイリー・ジョージ・フクナガ。実際に列車の屋根で移民たちと一緒に危険な旅を経験するなど入念なリサーチを基に本作に挑んだとのこと。





メディア 映画
上映時間 96分
製作国 メキシコ/アメリカ
公開情報 劇場公開(日活)
初公開年月 2010/06/19
ジャンル ドラマ/サスペンス/ロマンス
映倫 PG12



オフィシャル・サイト
http://www.filminfocus.com/focusfeatures/film/sin_nombre (英語)
オフィシャル・サイト
http://www.yami-hikari.com/











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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (KLY)
2010-10-16 01:33:44
この作品の凄いことって、アメリカがサラの安住の地じゃないってことだと思うんです。
アレだけ大切な人を失ってやっと辿り着いても、これからは不法移民として隠れながらの生活が舞っている訳で。
とてつもない現実の一端を見せられた思い出した。
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題名のつけかた (sakurai)
2010-12-07 12:12:05
ガエル君たちの「天国の口、終わりの楽園」を、もろに意識しているつけ方でしたねえ。
あれは、まだ明るい感じでしたが、南米もんというと、どうしても厳しい現実を突きつけられて、暗澹たる気持ちにさせられてしまいました。
少年にあんなことをさせてはならないです。大人の責任をもっと考えるべきですよね。
返信する
Unknown (mig)
2010-12-30 21:37:07
こんばんは☆
これ みてから時間経ちすぎでもう忘れちゃって。。。

評判は良かったようだけど、私は
あんまりピンとこない作品でした~

ベスト記事、お互い頑張りましょう☆(笑)
返信する
migさん☆★ (mezzotint)
2010-12-30 22:59:12
記事アップ、追い込みですね。
そうですか。今一つでしたか。
確かにこの手の作品も多いといえばそうですね。
多分何処の国も色々な問題えお抱え、それを
もっと知って欲しいということで、どうしても
国の社会問題をメッセージとして作品作りする
という傾向があるのでしょうね。
まだまだありそうな感じしますが。
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