銅版画制作の日々

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13/ザメッテイ★TZAMETI ランプが点灯したら・・・(^_^;)

2007-06-02 | 映画:ミニシアター


原題はTZAMETI、グルジア語で、数字の《13》を意味するそうです。
5月11日、京都シネマにて鑑賞。このチラシを見て、どうしても観たいという衝動にかられた作品です。そして思ったとおりの作品でした。主人公セバスチャンが劇中で《13》という番号のTシャツを着ています。いきなりネタバレです(^_^;)上記にも書きましたが・・・グルジア語で数字の13、この数字はある人にとっては不幸、またある人にとっては幸福をもたらします。ゲラ・バブルアニ監督にとっては同時に両方だと話しています。つまり主人公セバスチャンはチャンスには恵まれるけど、それは永遠には続くものではないと・・・・・。さてこんなことを書くと、結末がなんとなく分かりますよね。

ロシアンルーレットって、知ってますか?拳銃に弾丸を一発だけ入れ、適当に弾倉を回転させてから順番に自分の頭に向けて引き金を引くゲーム。もし恐くなれば、天井に向けて引くことも可能だそうですが・・・・・。その場合は負けということになる。このロシアンルーレットシーンで有名な映画は「ディア・ハンター」78年作品です。

というロシアンルーレットが、この映画の一番の見所であり、一番残酷なシーンかも

13人のロシアン・ルーレット それは、運命を狂わせる邪悪なゲーム


お話はセバスチャン(ギオルギ・バブルアニ)は屋根修理の仕事で得るわずかな収入で家族と共に暮らす、グルジアから移民した22歳の若者。ある日、仕事先の家主ジャン=フランソワ(フィリップパッソン)の元に、友人が金の無心にやって来るが・・・。ジャン=フランソワ自身も金は無い。つまりセバスチャンに支払う修理代もままならないのだ。だがジャン=フランソワは大金を手にすることが出来る方法があると友人や妻クリスティーヌ(オルガ・ルグラン)に漏らしている。その知らせがで送られてくるので、待っていると・・・・。そしてその待ち望んでいた、方法の知らせのが届いたしかしその矢先、日頃からドラッグ漬けだった彼は過剰摂取のため、命落すことに・・・・。

その日作業を終えたセバスチャンが帰り支度をしていた時、偶然窓の外の白いを発見ジャン=フランソワ宛てのそのにはパリ行きののチケットと《ウインザー》というホテルの領収書だけが入っていた。偶然耳にした儲け話が気になっていたセバスチャンは単身ウィンザーホテルを目指す。を乗り継ぎ、ホテルに着く。深夜部屋のが鳴る~~!の向う側の男は次の行先とロッカーの暗証番号を伝えると、一方的にを切る。

指定場所に着いたセバスチャン、ロッカーを開けると、そこには新しい行先と《13》とだけ記したカードが入っていた。その指示に従い、殺風景な郊外までやって来たセバスチャン。しばらくすると1台の黒いセダンが彼に近づいてくる。その車に乗り、着いたところは、暗い森の奥に佇む不気味な屋敷薄汚れた小部屋に通されるセバスチャン。やがてアランという眼光の鋭い初老の男がやって来る。セバスチャンを見ると薄気味悪い表情を浮かべ、なぜジャン=フランソワでなく、君なのか?そしてここで何が行われるのか知っているのかと尋ねる。身の危険や犯罪の匂いを感じたセバスチャンはジャン=フランソワの死で、偶然迷い込んだので、すぐに立ち去ると話すも・・・・・アランは冷たい声で、「もはやすべてが手遅れで、逃れることは出来ない」と。それは“運命を狂わせるゲーム”が待ち受けているという意味だった

大広間に設置されたゲーム会場には淀んだ熱気が参加するプレイヤーは13人。銃を持ったプレイヤーは円状に配置され、中央のの点灯を合図に13人が一斉に引き金を引くという集団ロシアン・ルーレットが行われる場所だったのだ優勝者には85万ユーロが与えられるそしてそのプレイヤーたちの生死に莫大な現金を賭けるギャンブラーの黒い欲望が渦巻いていた。セバスチャンに与えられた番号は皮肉にも<13>だったついに進行役の怒声とともに第1ラウンドが始まる銃に触れた事ないセバスチャンは極度の緊張と恐怖で弾すら込めることが出来ない

ジャン=フランソワ宛てのを受け取ったことがセバスチャンの運命を狂わせるのだろうかさてゲームの結末はいかに????

  

映画はすべてモノクロ、黒と白のコンストラスト。懐かしさも感じる映像だが、モノクロゆえ、なぜかいっそう不気味さをかもし出している。

ゲラ・バブルアニ監督は、グルジア生まれ。17歳で動乱の祖国からパリへ渡った。フランス語を覚え、映画に集中父親テムルも映画監督、ベルリン国際映画祭にて、受賞歴がある。父の影響もあり、映画制作の道を志すしかし“親の七光り”は通用するような状況ではなく・・・・。旧ソ連の小国出身の若者が異国の地で脚本を買い上げたところで、資金を提供する人もない。援助を求めて走りまわるも、色好い返事はもらえない。結局、自らの資金でロシアン・ルーレットシーンを撮影。その独創性に監督としての才能を確信した出資者の支援で、完成に至った

世界中で<13>旋風を巻き起こす

幾多の困難の末、「13/ザメッテイ」熱が伝染するように、瞬く間に世界中に広まっていく2005年のヴェネチア国際映画祭を皮切りに、トビリシ、サンダンスなどに出品され、それぞれに賞を獲得するという快挙

プレス試写会でも、評論家たちがこの独特な世界にはまる驚異・大胆・冷淡・強烈・挑戦的といった言葉が飛び交う。

ハリウッドでのリメイクも。ゲラ・バブルアニ監督へのリメイクのオファーも殺到しているようである。その中にはブラッド・ピットも含まれているようだ。しかし、ゲラ・バブルアニ監督自身、本作が完全に手元から離れる事に納得出来ず。自ら監督をする条件でハリウッドリメイク版に同意したそうだ。2008年の公開を目標に、現在、ロケ地探し等の準備に追われているようだ。そして主人公セバスチャン役をめぐって、錚々たる俳優たちが手を上げているとも・・・・・。

セバスチャン役には監督の実弟、ギオルギ・バブルアニが演じている。

  ゲラ・バブルアニ監督

偶然にも、セバスチャン役は実弟のギオルギが20人の中から、オデーションで選ばれた。この役で重要なのは決闘シーン、あの場にやって来た者の中で、何が起こっているのか全く分かっていない唯一の男。体格も他の男のように屈強のない男を探していたそうだ。生き残るということの壮絶さを引き出したかった。

 

13/ザメッテイ 公式サイト

 

 

 

 

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3 Comments

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こんばんは (カオリ)
2007-06-09 00:47:11
ハリウッド版ではどうなるんでしょうね~
「あるいは裏切りという名の犬」もですが、これらのノワール感をどう出すのか気になりますね。
返信する
こんにちわ。 (michi)
2007-06-11 18:43:15
ご無沙汰しております。
いつもTBいただいていながら、
なかなか遊びに来る事が出来ず、申し訳ございませんでした。
しばらく、UPするのをサボってしまい
今、少しずつ記事のUPをしているところです。。。汗

本作品、あらすじを読んで内容を知っているにもかかわらず、ドキドキでした。
自分も参加しているような、嫌な緊迫感に包まれてましたね。。。泣
ハリウッドのリメイクも楽しみです。
返信する
(*´∀`)こんにちは (HARRY)
2008-01-20 14:58:24
お久しぶりです。

この作品は、映像が美しかったですね♪
シンプルで無駄がなくて良かったです。

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