銅版画制作の日々

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THE WRESTLER 《レスラー》

2009-06-22 | 映画:ミニシアター

ミッキー・ローク、復活!

人生は過酷である、ゆえに美しい。

6月19日、京都シネマにて鑑賞。ミッキー・ロークの久々の主演作品「レスラー」です。アメリカ本国での配給さえ決まっていなかった無名の低予算映画だったそうで。それが、2008年のヴェネチア国際映画祭で大旋風を起こしたのがというので驚きです。そしてその主演の中年レスラーを演じたのがあのミッキー・ローク。1970年代後半から80年代のミッキーは数々の作品に出演して、人気俳優として活躍していました。「エンゼル・ハート」が結構好きな作品でしたね。90年代以降、ばったりと彼の姿を見なくなり、一時はボクサーとして活動するということもあったミッキー。その活動で顔にダメージを負い、俳優としての活動の場を失ってしまっていたのはショックだったけれど・・・・。

いつかまたスクリーンに登場して活躍することを願っていた私は、2005年の「シン・シティ」で久しぶりに姿を拝見したときはすっごく感動したまた彼の姿を見られると思った。そしてついに本作でミッキー・ロークは帰り咲くことに成功。

物語は、まるでミッキーの人生と重なるようだ。かって栄光の頂点にいたプロレスラーランディ・ロビンソン(ミッキー・ローク) は20年経った今は、ニュージャージー周辺のどさ廻りの興業に出場し、糊口をしのぐ日々を送っている。住まいは、トレーラーハウス。その家賃を払うのもやっと。家賃が滞納すると締め出しをくうこともあった。そのため近所のスーパーでアルバイトしなければならなかった。そんなランディはいまさら、別の生き方をする気慨もゆとりさえも残されていなかった。
ところが、そんな考えを改めないといけない事態がやって来た

それは試合の後に起きた心臓発作。ランディは医師から「もう一度リングに上がったら命の保証はない」と引退勧告されたのだ。
退院後、トレーラーハウスに戻った彼は、今の自分には行く場所もなければ、頼る人もいないことに気づく。

孤独をまぎらわそうと場末のクラブに訪れたランディはなじみのストリッパーキャシディ(マリサ・トメイ)に発作で倒れたことを打ち明ける。

「独りはつらくて、君と話したくなった」すがりつくようなまなざしで訴えるランディに、キャシディは「家族に連絡を」とすすめる。
実はランディにはひとり娘ステファニーがいた。親らしいことをしてこなかったせいで心はとっくに通わなくなってるが、唯一の身内には変わりない。迷ったあげく彼は、キャシディの助言に従って、娘に会いにいくことを決意した。

案の定、ステファニー(エヴァン・レイチェル・ウッド)は突然訪ねてきた父に、あからさまに嫌悪を示した。心臓発作の話も彼女のさらなる怒りを誘発するだけ。「私の知ったことじゃないわ」と憎しみを露わにして去っていく。その娘の背中を、ランディはただ黙って見送るしかなかった。

その顛末を聞き、ランディを不憫に思ったキャシディはステファニーへのプレゼントを買いにいくというランディに自分もつきあうと申し出る。
待ち合わせの土曜日。素顔のキャシディを見て、ときめくランディ。古着屋でプレゼントを買った後にパブでビールを飲んだふたりは、はずみでKISSを交わす。


その日から、ランディは不器用な足取りで第二の人生を歩み始める。
フルタイムでの仕事はスーパーの惣菜売り場。接客は得意ではなかったが、割り切って何とかこなす。キャップを被り、エプロン姿のランディ。彼なりに何とか生きていくための方法だったのだろうね。複雑な心境だったに違いない。
 

プレゼントを持って再び娘ステファニーのもとに訪れるランディ。そんな彼の姿に、娘は心を開き、彼の謝罪を受け入れてくれた。

上手くいくようにみえたランディの第二の人生は、あることがきっかけでまた平穏な道から外れていくことに・・・・。
それはお互いに好意があると思っていたキャシディから、個人的な交際を断られたこと。その上に彼女との口論になり、行きずりの女性と一夜を過ごしてしまう。そのことはステファニーとの約束をもすっぽかすというはめに。再び裏切られた娘ステファニーは、ランディに絶縁宣言!
さらに追い打ちをかけたのは、スーパーの客に嘲笑だ。そのことでとうとうランディはキレて仕事を放り出してしまう。

怒りと情けなさが腹の底から突き上げてくるランディはこのとき悟った。たとえ命を落とす危険にさらされても、自分はプロレスラーのザ・ラムとして生きるしかできないのだと。

カムバックを決意したランディは、プロモーターに連絡。引退を撤回して、全盛期の宿敵アヤトラーとの20年ぶりの再試合を組み直して欲しいと申し出る。

再試合の日、髪を染め直し、日焼けスプレーで肌を黒くする。もちろん体も鍛えての再出発だ。いよいよウィルミントンの試合場に出かけていくランディ。


キャシディはそんな彼を愛していることに気づくと、ウィルミントンの試合場まで車を飛ばし、試合直前のランディを引きとめようとするも、時すでに遅し、ファンの声援と喝采を耳にしたランディに彼女の言葉は届かなかった。


「あそこが俺の居場所だ」

そう言い放ち、ランディは躍り出て行く。自分が最も輝き、最も誇り高くいられるリングの上だーーーー!


観客を楽しませるパフォーマンスも半端じゃない。剃刀で自分の顔を傷つけて、まるで相手に怪我を負わされたように見せる。体を張ってとことんやる凄さはまさに本当のレスラーなのだ。

ラストのシーンが見事である。


ミッキー・ローク 「俺は12年間、孤独だった。すべてを失ってしまったからね。」とかっての自分を振り返った。しかし、そんな彼の不遇時代を支えた人たちもたくさんいる。

この映画を監督したダーレン・アロノフスキーも彼を支えた唯一の人。実は当初、制作会社はこの映画の主演にニコラス・ケイジを起用しようとしていたが、監督のダーレン・アロノフスキーはミッキー・ロークを主演に据えることを強硬に主張し譲らなかった。その影響で制作費は数億円にまで削られ、公開日に封切りした映画館はたった4館にすぎなかった。(ウィキぺディアより)

監督の熱い志に応えたミッキーは「自分のすべてをこの映画に賭ける」と誓った。3か月の猛特訓を重ねてプロレスの技を取得。“肉体の限界”という悲哀を背負った主人公に自身の波乱万丈な人生を投影させた。その魂揺さぶる演技と劇中のパフォーマンスでガンガン感じますね。

そして主題歌を手がけたのは、ミッキーと親交のあったブルース・スプリングスティーン。ミッキーの手紙に応じてノーギャラで曲を提供したのです。その曲がゴールデン・グローブ賞の主題歌賞に輝いたことも本作をめぐる大きな話題である。


キャシディ役(マリサ・トメイ)ダンサー役がぴったりでした。


ステファニー役(エヴァン・レイチェル・ウッド
“ダイアナの選択”での演技も良かった。

レスラーにまつわる事色々・・・・・。 

劇中、イランの旗でミッキー・ローク演じるプロレスラーの首をしめようとする「ジ・アヤトラー(イスラム教シーア派の指導者の尊称)」というレスラーが登場することから、イラン政府の高官が米国に抗議する事態となりイラン国内では上映禁止となった。

映画公開を記念して、WWEではクリス・ジェリコによるミッキー・ローク批判(アングル)に端を発する、ジェリコ対レジェンド(リック・フレアーリッキー・スティムボートジミー・スヌーカロディ・パイパー)の抗争ストーリーが組まれ、ロークもジェリコと番組内で毒舌戦を展開。2009年4月のレッスルマニア25ではジェリコの挑発に乗ってロークはリングに上がり、ジェリコをパンチでKOした。(ウィキぺディアより)

ミッキー・ロークが、かつて栄光のスポットライトを浴びた人気プロレスラーの孤独な後半生を、自らの波瀾万丈の俳優人生と重ね合わせて哀愁いっぱいに熱演し賞賛された感動の人生ドラマ。共演にマリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド。監督は「レクイエム・フォー・ドリーム」「ファウンテン 永遠につづく愛」のダーレン・アロノフスキー。(allcinemaより抜粋)

どうでもいい話何と私はミッキー・ロークと同じ誕生日です。年はちょこっとミッキーの方が上ですが・・・。そんなことを言うと年ばればれですが

メディア 映画
上映時間 109分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(日活)
初公開年月 2009/06/13
ジャンル ドラマ
映倫 R-15
オフィシャル・サイト
http://www.foxsearchlight.com/thewrestler/ (英語)
オフィシャル・サイト
http://www.wrestler.jp/



 

 

Comments (6)
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