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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

土を作る5 (練り込み3)

2011-10-13 22:14:31 | 粘土について
2) 土に顔料を練り込む。

  ② 練り込んだ土の使い方にも、工夫する事により、色々な用途があります。

   ) 化粧土として使う。

     一般に、化粧土としては、白化粧土が多く使われますが、顔料を入れて化粧土を作る事も

     出来ます。白化粧土と同じように使用出来ます。

   ・ 注意点は、化粧土に使う土は、本体と同じ土を使う事が、基本に成ります。

     土が違うと、収縮率の差によって、化粧土が本体から剥がれる場合があるからです。

     基本的には、生(半乾燥)の状態で使用します。素焼き後に使う場合には、調合を変える

     必要があります。

     尚、陶芸材料店では、各種の色の化粧掛用色土が販売されています。自分で調合するよりも、

     作るのが容易かもしれません。但し、市販されているものは、次に述べる、白化粧土に

     顔料を練り込んだ物と思われます。

  ) 市販の顔料を使わずに、ご自分で化粧土を作る事が出来ます。その調合例をあげると(重量比)、

   a) 白化粧土: カオリン 36、可塑性粘土(木節、蛙目粘土など)40、珪石40、カリ長石 15

    (合計 131と成りますが、理解しやすい値に外割りにした為です。)

   b) 黒化粧土: 白化粧土 100、炭酸カルシウム 5、弁柄 12、二酸化マンガン 2、酸化コバルト 6

   c) 明るい茶色: 白化粧土 100、三酸化クロム 1、弁柄 1

     濃い茶色:  白化粧土 100、三酸化クロム 2.5、弁柄 2.5 (いずれも酸化焼成)

   d) 緑化粧土:  白化粧土 100、三酸化クロム 3(酸化で緑、還元で灰色)

   e) 明るい青色: 白化粧土 100、酸化コバルト 0.3

     濃い青色:  白化粧土 100、酸化コバルト 3

   以上は透明釉を掛けて焼成すると、発色する配合例です。

   以下は透明釉を掛けると、色が変化しますので、素地のまま焼成する場合の調合例です。

   f) 緑系黒化粧土: 白化粧土 100、酸化ニッケル 1.5、五酸化バナジウム 10.5

     (酸化で暗い鶯色、還元で緑茶系黒。自然に色むらがでる。)

   g) 灰色系緑:   白化粧土 100、三酸化クロム 5、五酸化バナジウム 5

   h) 黄緑化粧土:  白化粧土 100、弁柄 1、五酸化バナジウム 9

   i) 明るい茶色:  白化粧土 100、弁柄 5、五酸化バナジウム 5

   j) ピンク系薄茶: 白化粧土 100、ルチル 9、酸化ニッケル 1

   k) ベージュ系:  白化粧土 100、弁柄 1.5、二酸化チタン 10.0

    (以上、参考資料: 焼き物実践ガイド 樋口わかな著 誠文堂新光社)


3) 土に異物を混入する。

 以下次回に続きます。

 

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