ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

たのむぞおとな!!

2012年12月02日 | 日本とわたし
つい先日、柚木ミサトさんの『たのむぞおとな』の絵をネット上で見つけた。
絵を見た途端、胸が詰まって、しばらくの間、その絵から目が離せんかった。
切のうて、申し訳のうて、ごめんなこども……と、心の中で手を合わせた。
ほんで、よっしゃわかった、がんばるで!と、どこの子どもともなく心に誓い直した。

たのまれてんねんで、おとな!!
たのまれてることも知らんと、のんきに生きてるおとながいたら、これ見せて気づかせたろな!!

その絵をここで紹介したくて検索してたら、マシオン恵美香さんのブログに行き着きました。
絵とともに書かれている恵美香さんの思いとともに、その記事を紹介させてもらいます。


↓以下、転載はじめ

たのむぞ大人

                

赤いブツブツで有名な柚木ミサトさんも、新しい「たのむぞ大人」シリーズで上のように判りやすく呼びかけています。

いよいよ、東京エリアの人々も、脱原発運動をしながらも自衛していなかったといういことに気付き始めた。
環境中に放射能があるというとんでもない事態を、どのように認識し対応するべきなのか、 
 
私たちは歴史的にヒロシマ、長崎、チェルノブイリからしか学べないが、そのデータの積み重ねや解析がほぼ、間に合わない状態。
少なくとも、福島原発事故以降、ほとんどの日本人が手放しの状態で、「放射能にやられっぱなし」の状態であることを認めざるを得ない。
食卓から自衛できることは限られている。
本来、国がその責任を負うべきなのに、政治家は自分達の保身のことばかり。



東京新聞は自らも報道機関であるのに、こうした自戒を込めた言葉で選挙報道を批判している。

党の方針や公約内容がまるで違う水と油なのに、単なる数合わせで手を結び、後になってモメ事が絶えず、内も外も巻き込んでのドタバタで時間稼ぎ、
論議続きで何も決まらない国会を数回過ごしては、言葉上の揚げ足取りで問責、誰かを辞めさせては解散という繰り返しに、国民は待たされっぱなしのままだ。
 
昨年のような大きな震災があったときでさえ、その態度が変わらないのは、政権を握った党のせいばかりではなく、
官僚が実権を握り続けてきた日本のシステムそのものが抱えている、根本的な不具合に因るところが大きい気がする。

昨日、報道の取材を受けた。
次の選挙の争点は何だと思うか?という質問に、私なりの回答をした。
TPPと増税には、雰囲気だけで反対する人が多いが、原発問題はそれぞれの判断があると思う。 
 
しかし、大震災後の被災地復興、被災者救援がたち遅れていること、特に福島原発事故への国の対応の遅れと、長期間に渡ることが見込まれるため、TPPも増税も飲まざるをえないとしたら、
「争点」といわれていることたちの問題の始まりは、「原発問題の始末」に集約されるのではないかと思う。

信じられない話だが、若い世代のほうが「選挙へ行こう!」と、SNSなどで呼びかけているのに、
馬鹿みたいなTVのお笑い番組と、嘘しか伝えない大手新聞で洗脳されたシニア(インターネットを使わない層)が、特にどうしようもない発言をしていることにゲンナリする。
 
「どうせ、誰がやっても同じでしょ」と投げやりな態度。
本当に、社会のことに関心がなさそうに見えるから、多分、被災地で何が起こっていようと、原発問題がどの程度自分に関係してくるかも、ほとんど考えない人たちというのは、
それでも平和に生存できる国のよう・・・だから未来が暗い。

多額な債務の始末も、エネルギー問題の棚上げ分も、更には放射能まで背負わされている若い世代には、本当に申し訳ない思いでいっぱいだ。


せめて「原発を止めてから死ぬのが大人の責任だと思う」

<広瀬隆さんからのメール>

今月号(2012年12月号)のDAYS JAPANに、若狭湾と泊原発で大事故が起こった場合の、鮮明な汚染シミュレーション図が出ています。
これは、私が一番信頼している民間シンクタンクの、環境総合研究所の青山貞一さんによる解析です。
インターネットでも公開されていますが、ネットでは鮮明でなかったので、助かりました。
DAYS JAPANをぜひ見てください。
 
若狭湾の場合は、風向きが南に向かった場合、関西地方が壊滅する様子が、ぞっとするほど明確に出ています。

泊原発の場合も同様ですが、こちらも、放射能が南下する場合のシミュレーションになっています。
先週、北海道の東にある網走と北見に、講演会で行ってきましたが、地元の人たちは、泊原発の場合には、シベリアから吹く風で、風が東に(内陸に)向かうことが多いと言っていたので、
このシミュレーションを東向きの風で想像すると、知床まで壊滅するでしょう。
 
そして私がショックを受けたのは、すでに網走の魚から、セシウムが高い数値で出ているとの話でした。
網走がどこにあるかを、みなさん地図で見てください。
すでに海洋汚染が北にまで拡大しているのです!
 

広瀬隆 

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上記のような内容は、地元新聞では絶対に報道しない。
 
自治体も、地域の実際の被害よりも、その後に起こる「風評被害」を心配して静かにしている。
 
経済への影響を懸念し、あるいはまた、心配事にはなるべく長く蓋をして、問題を先送りにしようということなのか、
フクイチの放射能だだ漏れ状態の放置と同様に、汚染問題を語りたがらない地方自治体の、緩い認識と対応の遅れよって、市民の健康は日々、傷つけられ続けている。

近未来の見通しとして、私は、「早めのアナウンス」を奨めたい。
「あそこよりはまし」という比較論で、生き残りを図るしか、もうどっちみち道がないからだ。

昨年、釧路市のがれき問題への対応については、蝦名釧路市長が、全道のどの自治体よりも早く、清々しく「災害瓦礫を受け入れない」ことを宣言してくれたことに敬意を表したい。
結果、世界遺産になるかも?と噂の「まりも」のPRにとって、その態度が有効であったと感じるし、市民の健康を第一に考える首長の株は、確実に上がった。

↑以上、転載おわり

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