ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

もうやめよう『無責任』『無自覚』『不参加』

2012年09月11日 | 日本とわたし
今夜は、町のタウンミーティングに行ってきた。
近所に住む5家族が今、自分らが住む地域の環境を良くしたいということで、メールで意見をやり取りしながら、
タウンミーティングや、各戸での打ち合わせ会、議員やカウンセラーや警官を呼んでの話し合いを実施してる。

わたしらが問題視してるのは、各家の住み方。
通りはとりあえず、複数家族が住んでも良い、と制定されてるゾーン。
けれども、うちの通りでは、複数家族が住んでる家は一軒も無い。
ところが、うちの家と裏庭が密接してる通りでは、複合家族が移り住んでくるケースが増えてきて、
おかげで、路上駐車がぐんと増えるわ、派手な諍いで警察が呼ばれることが増えたわで、そんなこんなで、通りが少々騒がしくなってきたわで、
一家族で一軒家に住んでる人からすると、かなり気になる状況になってきた。
そこにもってきて、うちのすぐ隣の空き地を買った不動産屋が、そこに複数家族のための家を建てる、と言い出したから大変。
そんなことされたら、複数家族が住めないゾーンに変更してもらおうという要求ができんようになる。

ということで、会議にメール、また会議の末、その要求を市議会の議案に上げてもらえるかどうかの採決があった。

裁判の法廷のような部屋で、市長、それから議員が、我々の真正面にずらりと並ぶ。
けっこうな威圧感。
議事案要求は自由にできるので、言いたい人が言いたいことを言う。
学校の整備、内容の充実、犬の保護、シェルターの改善、ある議員の態度が悪いなどなど……。

結果は、めでたく取り上げてもらえることになった。


そんなこんなの経験をしながら、やっぱりわたしは日本のことを考える。
問題は、タウンミーティングでやいのやいのと言うて済むような類いのもんとちゃう。
国がかかってる。命がかかってる。子どもの未来がかかってる。
けど、ふと、そうやけど、根本はこの、町会議なんとちゃうんかなあと思た。

前回の仏誌の記事中に書かれている、『日本人』と呼ばれてる人の多くはまだ、今だに気がついてへん。
ツィッターやフェイスブックの中では、気がついている人だらけのように錯覚してしまうけど、現実はそうやない。
夏に、東京在住の米国人の友人や、米国在住の日本人の友人と、原発の話を何回かした。
すると、ほんまに、それはそれは見事に、原発が日本から無くなったら困るでしょ?と、全員が、同じような主旨の言葉を口にした。
がれきの拡散や、食べて応援についても、もう汚れちまったんだから……と妙に納得したようなことを言う。
そして、原発ムラのような大きな力には、市民レベルでは抵抗できないと、断言する。

なるほど、そうきたか。

わたしは、自分の好きな友達が、自分からすると、とんでもないことを口にするのを聞きながら、
自分の激しい動揺を隠すために、何回も何回も、心の中で唱えてた。

なるほど、そうきたか。

わたしの友人が、やで?!
今までにも、何度か会うたびに、いろいろと話をしてきたし、わたしが独りデモをしているのも重々承知の友人が、やねんで?
そやし今回は、今までより少々声のボリュームを上げて、言葉の量も増やして、今の日本が抱えている危機を説いた。

このマイナー感。
とんでもなく少数、という現実。
官邸前の抗議集会が、日本の市民の背中を少しだけ押してくれてはいるけど、まだまだ全然足りひんし、決定打にはなってない。
日本の今の政治家を、動かそうなんて考えても無駄。
あいつらは元々から、官僚の操り人形。人間ちゃうねんから。
日本は日本人には動かせへん。
世界の晒しもんにして、世界から喝入れてもらわな変わらへん。
クソッタレの官僚に、『ボケナス!」とゲンコツかませるのは、世界印の拳。
ほんで、こんな状況に陥ったら、世界に助けを求めるのは当たり前やという常識を持った人間を、政治の世界に送り込むのはわたしらの仕事。

政治は政治屋にしかできひん。
ならば、その政治屋を選ぶわたしらは、今回からはめちゃくちゃ真剣に、時間をかけて、徹底的に考えなあかん。
そんなこと急に言われてもって思う人もいるし、めんどっちいからイヤや言う人もいるやろ。
けど、血を流したり怪我したりして、抵抗せなあかん事態になるよりゃよっぽどマシなんちゃう?

それぞれの町、村、市の候補者を、徹底的に精査する。
その候補者は、町民、村民、市民と、せめて2時間、討論会なり勉強会なりをして、自分の考えや政策を説明したり、市民の意見を聞く。
投票権のある市民は、その会には、強制的に参加させられる。
投票する前に、少なくとも◯回は参加して、必ず投票の責任を果たさなあかん。
ほんで当選した議員は、毎年、あるいは半年に1回、ちゃんと仕事をしてるかどうか審査されて、
もしできてなかったら、あるいはなにか市民の意に添わんようなことをしたら、即刻リコールされる。

なんて、乏しい知恵の脳ミソで考えてるだけやから、まだまだ抜けてるとこがいっぱいあるやろけど、
わたしがなにを言いたいかというと、もうこれ以上、操り人形らが、大事なことを勝手に決めてやりたい放題してるのを眺めとうないってこと。
民主主義国家に生きてる幸運を、無責任、無自覚、不参加っちゅう、怠け心で台無しにしてきた。
そのツケが今、まわってきた。
ほんで、わたしらの子どもの子どもの子どもの、そのまた子どもが、可哀相に、そのツケを払い続けなあかん。
わたしらは、その子らからしたら、マジでクソッタレな世代や。
もう過ぎてしもたことは取り返しがつかへんけど、せめて、もうちょっとでもマシな政治の世界を日本に根付かせることができたら、
そのクソッタレさが、少しは、マシになるんとちゃうやろか。

その方法を、うんうん唸りながら考えてる。

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2 コメント

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サワディ~カ~ (takoome)
2012-09-13 12:15:04
今回の日本行きでひしひし、日本は日本人は、共に自分の選んだ方向に進むなり、流されるなりして行ってしまうんやなぁと、
某かの実行がそれを変えるのであって、ほんま動かんとね、
という、自分はどうかと言うと、プロジェクトの続行は無理かもと思ってるし、
今の所、タイ人にお話をするぐらいかも・・・・、

日本の友と話をするけど、そぉ、かけ離れた思い出も無きにしも非ずやけど、生活を見ていると引いて仕舞う。食生活はすっかり欧米人化してて、ほんまに肉を食べる人種になってしまって、無駄に残飯は多く、口も着かずの廃棄もおおい。まず、それから何とかせなあかんやろ!って、便利な物がいっぱいで、それに甘んじてて「創意工夫」とか「臨機応変」とかが無くなったって思いました。
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takoomeさんへ (まうみ)
2012-09-14 12:34:55
takoomeさん、日本もやけど、ここアメリカもどうだか……。
だって、あの戦争の時も、マスコミ総出で洗脳にかかり、あれよあれよと言う間に突入、という、
めちゃくちゃ恐ろしい状況を経験したので。
あれはもう、何万単位のデモ(これは何回も繰り返されたのですが)なんかでは止めようのない、
国全体がデモせなどうしようもない、
極悪集団、軍と大企業と銀行と政治家がつるんだ、極悪行為でした。
反対しきれなかった我々市民は、うつむいて歩いてたぐらいにショックを受けて、
あの頃、けっこう大勢の人が、絶望してカナダとかに移住したりもしてました。

もうほんまに、贅沢というか、愚行というか、
人の道に外れたことを、食のような、基本の部分でやってるから、それがそういう暴力につながっていくんとちゃうのかしらん、と思たりもします。

道から外れた贅沢は、人を愚鈍に、無責任にしてしまうのかなあ。

takoomeさんが、タイで話しかけてくれたら、それはそれですばらしいことやと思います。
お互い、なんとも微力ではあるのやけど、これからもまあ、ぼちぼち、励まし合うて生きましょう!
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