ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

今年度最後のACMAコンサート

2012年06月06日 | 音楽とわたし
もう先週の土曜日のことになってしもた、今年度最後(こちらでは6月が年度末)のACMAコンサート。
残念ながら、今だに演奏不可能な小指ちゃんゆえ、今回も観客席で聴かせてもらうのみ……とほほ……。

なんとも気持ちのいい日なのであった。
今のこの、冬に逆戻りみたいな、肌寒い曇り空から考えると、夢のような良い天気。
車の助手席から、しかも、窓ガラスも開けずに、適当に撮ったマンハッタン。

ラジオシティの通り


NBC局前


ロックフェラーセンター前


パークアヴェニューとイースト50通りの角っこ


おなじみの胴長くるま。


どこぞの通り


やけにカッチョええと思た郵便局



まずは腹ごしらえ、ということで、近場で見つけた韓国風フュージョンレストランに入った。
外から見ただけでは、いったいなんの食べ物を出すのんかさっぱり分からん店で、窓の前に立って中の様子を覗いてたら、
超~キュートな店の案内係の若い女性が外に出てきて、「メニューだけでも見てください」とニッコリ♪
値段もリーズナブルで、おもしろそうな内容のメニューやったので、入ってみることにした。

で、それぞれに注文して、待つこと25分。
なんかミョ~な放っとかれ感がして、旦那にボソボソつぶやいてみる。
「なあ、ちょっと、もしかして忘れられてたりしてへんかな」

いやしかし、忘れられようにも忘れられるはずがないのである。
なんでかっていうと、時間が中途半端で、客はわたしらと、あと二組の客(もともと居た)のみで、しかもわたしらは一番目立つ席に座ってたから。
で、作戦として、ちょっとイライラし出してる、みたいな動作をしてみた。
お、気にしてる気にしてる。
あれ?奥でなに慌ててんのん?
……イヤ~な予感……。

ウェイターくんが近寄ってきた。
「ボクらの食べ物はまだかな?」と、まだ全然怒ってへん風に尋ねる旦那。
「あ、もうすぐ運んできます」と、余裕かますウェイターくん。

さらに10分経過。
突如、「出てもええで」と言い出す旦那。
「え?出てもええでって、あの、このまんま食べんと?」
「そう。食べんと」

すでに食べてる人らのテーブルに乗ってる料理が、なんとも美味しそうやったので、未練タラタラのわたしは、
いっつもやったら先に我慢の糸がプッツリ切れるのに、今回はもうちょっと待ってみような、と提案した。
それを聞いた旦那、しぶしぶ承諾してくれたけど、出る気満々なのは変わらんまま、もういっぺんウェイターくんを呼ぶ。

「あとどれぐらい?」
「ええと、もうあと数分です」
アメリカンの言う「もうあと数分」ほど、怪しいもんはない。
必ずというてええほど、数十分になるか、30分以上になる。
それを聞いたアメリカンの旦那、
「数分って何分?2分?5分?あのね、もう出ようと思ってるから、あと5分しか待たない。5分ね5分!」

店の奥にすっ飛んでったウェイターくん、2分ぐらいしてまたやって来た。
「ごめんなさい!実は、オーダーがキッチンに通ってなかったので……」
ほぉ~れほれほれ、やっぱそうやったんやろぉ~!
それならそれで、最初っからそう言うてくれたらええのにさ~。
「あの、ほんとにごめんなさい!けど、もうほんとにあと数分でできますから。で、あの、お詫びになにか飲み物をお出ししたいと思うんですが」
と、本当に申し訳無さそうに謝ってくれるので、まあしゃあない、ほな、アイスティーふたつ、ということに。

やっと運ばれてきたお料理は、もうそれはそれは美味しくて健康的で、「こりゃもうACMAの連中を連れてまた来なあかんな」と、旦那と頷き合うてパクついた。


さて、今回のコンサートでは、夏休み前ともあって、みんなリラックス。

クラシックギターのバッハがあり、


ピアノとチェロのショパンがあり、


スティールパン(中華鍋をおっきくしたみたいなん。右端の女性が演奏中)とヴァイオリンとピアノのバッハがあり、


モーツァルトの『キラキラ星変奏曲』があり、


彼のピアノは、いつ聴いても唖然としてしまう。
去年のカーネギーの控え室でも彼は、指をリラックスさせるためにと、ショパンのエチュードを最初っから最後まで弾いてたり、
ブラームスやラフマニノフのコンチェルトを、感情豊かに、繊細に、ダイナミックに、すべて暗譜で弾いてた。
もともとただ者とちゃう、と思てたけど、そのただ者ちゃう度がハンパとちゃう。
この日の『キラキラ星』も、これまで聴いた誰の演奏よりも優雅でロマンティックで繊細で躍動感ありまくりやった。
♡マークが会場にあふれてた。

そして、ロシアンカップルの、情熱的なアリアがあり、


さらに、そのカップルの歌とピアノをバックに、タンゴダンスがあり、


トリの演奏として、プレジデントのアルベルトと、スターピアニストのサイモンによるガーシュインのピアノコンチェルトがあった。


ほんまは、わたしがサイモンのパートを弾くはずやった……無念……。

やっぱ、聞くだけって楽やけどつまらん。
演奏した仲間と一緒に、ほんの2時間ほど前に食べてた、例の韓国風レストランに行った。
いろいろあった後やったから、ウェイターくんも他のスタッフの人もびっくり。
ぎょうさんの人を連れてきてくれてありがとう!みたいなお礼を言うてくれた。

みんなと別れた後、ワインをもうちょっと飲みたい旦那と一緒にペスカトーレに。


お腹はもう満杯やったから、わたしはマルガリータ♪


ばいばい。

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