ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

西日本で原発事故が起きれば、日本はほぼ壊滅状態になる!

2012年07月20日 | 日本とわたし
星の金貨プロジェクトに掲載された記事を紹介します。
いつも、海外の記事を翻訳してくださっている小林さんからの、緊急のお知らせです。

緊急掲載【福島第一原発事故、死者は最大1,300人に – 米スタンフォード大学、詳細な予測を発表】
投稿日: 2012年7月20日 作成者: admin

「今後50年、日本人の27%が、福島第一原発の事故による健康問題を引き起こすことになる」
ウォール・ストリート・ジャーナル 7月20日・Yoree Koh



『昨年発生した、福島第一原発の事故による死者は、各地で、総計15人から1,300人の間になるだろうと、
アメリカ・スタンフォード大学の科学者たちの研究が、明らかにしました。
この研究はまた、これまでガンを発症した人のうち、24人から2,500人の人々の発症原因が、
何らかの形で、福島第一原発の事故に関わりがある、としています。
これ以外に、福島第一原発の作業員の中で、2名から12名が、ガンを発症している可能性があります。

これらの予想値の中、最悪の数値が現実のものとなっても、1986年に発生し、近隣の人々の健康に計り知れない被害を与えた、史上最悪の原発事故であるチェルノブイリの事故と比較すれば、
その影響は、より抑えられたものになる、と結論づけています。

こうした予測は、これ以前に発表された他の研究結果とも、符合しています。
専門家によれば、チェルノブイリの事故の場合、主に子供たちの間で、甲状腺がんの5,000例~6,000例の発症がありました。
世界的な研究結果をまとめると、高線量の被ばくをした人々の中で、不治のガンに冒されて死亡した人の数は4,000人と推定されています。



しかし、福島第一原発の事故による実際の死亡者数は、この数字より高くなる可能性があります。

今回の研究に加わった、スタンフォード大学の環境工学が専門の、マーク・Z・ジェイコブソン博士は、
ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに、こう答えました。
私の個人的な意見ですが、15人から1,300人の間というのは、控えめに見積もった死亡者数であり、実際の数が、これを下回ることは無いと思います

この研究は、今週号の、『エネルギーと環境科学』ジャーナルに掲載されました。
研究の結果、福島第一原発の事故により、130名が死亡し、180名がガンを発症する、というのが、もっともあり得る数値である、と結論づけています。

ジェイコブソン博士は、特に、心臓血管障害や呼吸器障害など、ガンとは異なる病気については、
その発症確率は、非常に控えめに見積もられている、と話しています。
「なぜなら、私たちは今回、人間に健康被害をもたらす放射性粒子については、調査対象に含めていないのです」
ジェイコブソン博士はこれまで、放射性粒子を始めとする、環境中に存在する様々な物質が、人間の健康に与える影響について、研究を続けてきました。



研究結果の中、示された数字に大きな幅があることは、深刻な原子力事故が、広い地域で、人体にどのような悪影響をもたらすか、
それを調査することが如何に難しいことかを物語っています。
その他の不安定要素が、予測をさらに、難しいものにしています。
最大の問題は、原子力災害と人間の肉体が、それから受ける影響について、まとまった資料が存在しないことです。
この分野の、過去の医学的資料が、如何に限られたものであるか、今回の研究において、科学者たちはそのことを思い知らされましたが、何とか結論を導き出しました。
いくつかの資料は、何とか論理性を保ってはいたものの、広島、長崎の原爆に関する資料や、その他については、不確定な要素ばかりが目立っていた
、とジェイコブソン博士が語りました。

福島第一原発の事故後、最大の問題となっている、長期に渡る低線量被ばくによる人体への影響について、今回の研究は、明確な答えを出すことを避けました。
その代り、比較的短期間の影響について、今回の研究は明らかにしています。

すなわち、これからの50年間、日本人の27%が、福島第一原発の事故による健康問題を、引き起こすことになるだろう。

スタンフォード大の研究では、3月12日、巨大津波が襲った翌日から始まった、放射性物質の放出量の計算に基づき、
世界中に、どれほどの放射性物質が拡散し、その後どのような変化があったのか、シュミレーションを行いました。

地球上の、大気の3次元モデルを用い、3つの放射性物質『ヨウ素-131、セシウム-137、そしてセシウム-134』の拡散と、集中の状況について、分布図を作成しました。
その後、実際に計測されたデータと照合した結果、大気中、土壌中、いずれの放射線量についても、
このシュミレーションがほぼ正しかったことが、証明されました。

その上で、研究者たちは、未だに賛否両論のある方法ではありますが、しきい値の無い線形モデルを用い、
世界的に、どの場所の、どの量の放射性物質が、ガンの発症確率を上げることになるか、計算しました。
この結果、健康被害が、チェルノブイリよりも少なく見積もられる理由の一つが、明らかになったのです。



チェルノブイリの事故では、放出された放射性物質の量が多かった上、その大部分が、その国土に降り注ぎました。
これに対し、福島第一原発の事故では、放射性物質の80%、が海に向かって吹き飛ばされていったのです。

このことから、原子力発電所事故が、もし西日本で発生した場合には、日本固有の風の動きにより、日本の国土のほぼ全域が汚染されることになり、
その人的被害は、福島第一原発とは比較にならない程、壊滅的なものになる
と、ジェイコブソン博士が語りました。

福島第一原発の事故では、素早い避難が、死亡率とガン発症割合を、22%下げることに貢献したと、この報告書が指摘しました。
しかし、そこには、続けてこう記されています。
「放射能の、実際の拡散状況と比較して、政府・自治体による避難指示が、狭い地域に限定されてしまったため、
今後、救われることになる人命が、過大に見積もられている可能性があります」


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この記事を読んで、考え込んでしまいました。
今後50年間、日本国民の27%が、福島第一原発の事故の、健康被害を受けることになる』、その27%とは、いったいどれだけの数になるのだろうか?
そして、
「ベラルーシでは、チェルノブイリ事故前、90%いた健康な子供たちの割合が、事故後、わずか20%に減少」ニューヨークタイムズ → http://kobajun.chips.jp/?p=1584
「5歳の少女は5倍、乳幼児の女の子は7倍、放射線被爆に対し傷つきやすい」 【放射能汚染・過少に見積もられる真のガン発生割合】フェアウィンズ → http://kobajun.chips.jp/?p=1962
などのことから、被害が、子供たちに集中するだろうこと。

もう一つ衝撃的なのは、西日本で原発事故が起きれば、日本はほぼ壊滅状態になる、という事。
確かに、日本の国土の形状、冬場は、西高東低の気圧配置となる気候条件から、圧倒的に西風が吹くことが多く、
西日本で原発事故が起きれば、今度は、放射性物質は海の上ではなく、東日本に降り注ぐことになるでしょう。
大飯原発のある原発銀座、若狭湾などは、首都圏の真西にあたり、ここで何かがあれば、本当に日本は終わりなんだと、暗然となりました。

とにかく、ひとりでも多くの方に、この記事を読んでいただきたい、今は、そのことしか思い浮かびません。

なお、この掲載により21日土曜日午前零時の投稿に代えさせていただきます。

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上記の記事に対して、このブログにコメントしてくださったMia Juneさんの意見を、ここに載せさせてもらいます。
翻訳された小林さんもわたしも、西日本での原発事故のことに思いがいって、放射能汚染による健康被害についての統計数を見過ごしていたのかもしれません。

Mia Juneさんが指摘してくださったように、確かに、この論文は、健康被害について、かなり少なめの予測を出しているような気がします。

以下は、Mia Juneさんのご意見です。

“15人から1,300人の間というのは、控えめに見積もった死亡者数であり、実際の数が、これを下回ることは無いと思います。”と聞くと、
チェルノビルと比べると、かなり少なく聞こえるけれども、シュミレーションの結果と言っているけれども、
実際は、何が根拠でその数が出てくるのか、ちょっと疑問に思います。  
其れに、「実際の数が、これを下回ることは無い」と言っておいて、実際に、それよりかなり多くなった場合、
逃げ場のある口実的な言い方、と感じるのは、わたしだけでしょうか?  
彼が、チェルノビルの事故で、死亡者4千人という報告を指示しているみたいですが、其れは確か、WHOやIAEAが出している報告。 
だから、私は、彼の報告が信用できません。 
私が去年、調べてとっておいた情報によると、死亡者は、2006年キエフ会議では3-6万人、2006年のグリーンピースは9万2(3)千人。
2010年のニューヨークアカデミーオブサイエンス出版の研究では、100万人近いと発表されています。 
この出版物は、無料で、ダウンロードできます。 
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf

日本の政府が、福島事故を、チェルノビルより小さい事故に見せかけようとして、マスコミを利用している印象を受けました。 
最近、気が付きましたが、海外にも、過小評価する専門家がいて、彼らを使って情報操作するマスコミ。 
イギリスのOxford大学の、Dr.Wade Allison氏は、山下氏と同じような発言をしている。 
そして、日本人のMr.Noriyuki shikata, director of Global communications, in the Prime Minister's Office.が、彼の発言を支持。  
彼らの動画をみて、あきれました。 

http://www.youtube.com/watch?v=LDIENaOo-Bw&feature=relmfu

http://www.youtube.com/watch?v=YE2YXlxVRDM&feature=relmfu

なにしろ、EEC諸国では、チェルノビル事故後、セシウム1250まで許して、食品を輸入させていたのですよ。 
全く驚きです。 
今も500です。 
日本は、4月1日から100になったから、かえって、イギリスに居る方が、より汚染のひどい日本食品を食べらされる可能性が高いので、心配です。 
ちょっと余談になってしまいましたが。

以下のサイトに、なぜ、人数に幅の広い違いがでてくるのか、いくらかわかりやすく、説明してあります。 
参考までに、

http://www.denken.or.jp/jp/ldrc/study/topics/20060904.html

チェルノブイリフォーラムの、2005年9月報告書の4,000人、WHOの2006年4月報告書の9,000人は、評価対象とした範囲の違いによるもので、
その間に、リスク係数(単位被ばく量あたりの増加リスク)の見直しは行われていません。
いずれの報告書でも、Cardisらが、1996年に発表した論文[4]を引用しており、
フォーラム報告書では、そのうちの除染作業者(平均線量100mSv)、避難住民(同10mSv)、最も汚染した地域住民(同50mSv)までの約60万人を対象としたのに対して、
WHO報告では、その他の汚染地域の住民(同7mSv)を含めた、約740万人に広げたことが、死亡予測数の違いのもとになっています(表1)。

Cardisらが、2006年4月に発表した論文[3]では、死亡予測数が、約16,000人とされています。
この論文では、対象者を、ヨーロッパ全域の約5億7000万人に拡げるとともに、リスク係数を、昨年公表された、米国科学アカデミーのBEIR-VII報告書[5]に基づいて見直ししています(表2)。
対象範囲を大きく広げた効果により、全体として、死亡予測数が大幅に増加しています。

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2 コメント

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Ms (Mia June)
2012-07-22 08:12:03
“15人から1,300人の間というのは、控えめに見積もった死亡者数であり、実際の数が、これを下回ることは無いと思います。” と聞くと、チェルノビルと、比べるとかなり、少なく聞こえるけれども、シュミレーションの結果と、言っているけれども、実際は、何が根拠で、その数が、出てくるのか、ちょっと、疑問に思います。  其れに、「実際の数が、これを下回ることは無い」と言っておいて、実際に、それより、かなり、多くなった場合、逃げ場のある口実的な言い方と感じるのは、わたしだけでしょうか?  彼が、チェルノビルの事故で、死亡者4千人という報告を、指示しているみたいですが、其れは確か、WHOやIAEAが出している報告。 だから、私は、彼の報告が信用できません。 私が、去年、調べてとっておいた情報によると、死亡者は、2006キエフ会議では3-6万人、2006年のグリーンピースは9万23千。2010のニューヨークアカデミーオブサイエンス出版の研究では100万人近いと発表されています。 この出版物は、無料で、ダウンロードできます。 
http://www.strahlentelex.de/Yablokov%20Chernobyl%20book.pdf
 日本の政府が、福島事故を、チェルノビルより、小さい事故に、見せかけようとしてマスコミを利用している印象を、受けました。 最近、気が付きましたが、海外にも、過小評価する専門家がいて、彼らを、使って、情報操作するマスコミ。 イギリスのOxford大学の Dr.Wade Allison、山下氏と同じような発言をしている。 そして、日本人の Mr. Noriyuki Shikata, director of Global communications, in the Prime Minister’s Office. が、彼の発言を、支持。  彼らの動画を、みて、あきれました。 
http://www.youtube.com/watch?v=LDIENaOo-Bw&feature=relmfu
http://www.youtube.com/watch?v=YE2YXlxVRDM&feature=relmfu
なにしろ、EEC諸国では、チェルノビル事故後、セシウム1250まで、許して、食品を、輸入させていたのですよ。 全く、驚きです。 今も、500です。 日本は、4月1日から、100になったから、かえって、イギリスに居る方が、より汚染のひどい日本食品を食べらされる可能性が高いので、心配です。 ちょっと、余談になってしまいましたが。
以下のサイトに、なぜ、人数に、幅の広い違いがでてくるのか、いくらかわかりやすく、説明してあります。 参考までに、
http://www.denken.or.jp/jp/ldrc/study/topics/20060904.html
• チェルノブイリフォーラムの2005年9月報告書の4,000人、WHOの2006年4月報告書の9,000人は、評価対象とした 範囲の違いによるもので、その間にリスク係数(単位被ばく量あたりの増加リスク)の見直しは行われていません。いずれの報告書でも、Cardisらが 1996年に発表した論文[4]を引用しており、フォーラム報告書ではそのうちの除染作業者(平均線量100mSv)、避難住民(同10mSv)、最も汚 染した地域住民(同50mSv)までの約60万人を対象としたのに対して、WHO報告ではその他の汚染地域の住民(同7mSv)を含めた約740万人に広げたことが死亡予測数の違いのもとになっています(表1)。
• Cardisらが2006年4月に発表した論文[3]では、死亡予測数が約16,000人とされています。この論文では、対象者をヨーロッパ全域の約5億7000万人に拡げると ともに、リスク係数を昨年公表された米国科学アカデミーのBEIR-VII報告書[5]に基づいて見直ししています(表2)。。。。。。対象範囲を、大きく広げた効果により全体として死亡予測数が大幅に増加していま す。
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Mia Juneさんへ (まうみ)
2012-07-23 14:33:25
たくさんの資料とともに、貴重な意見をありがとうございました。
わたしも、記事を書きながら、数字には疑問を持っていましたが、
この、放射能汚染の健康被害については、今だに正確なことが把握されておらず、
まあ、だからこそ、国際原子力ロビーは、自分達の都合のいいように、好き勝手に、数字を操作してきたんですが、
とにかく、調査している人間の数だけ、違う意見が存在しているのだと思います。

たくさんの事例や資料が、コメントの中だけではもったいないと思い、記事に付け足させてもらいました。
事後承諾になってごめんなさい。
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