ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

どんなにいっしょに頑張ろうが、元には戻れんことがある。それが原発事故の正体。

2012年09月26日 | 日本とわたし


重大原発事故の現場で、危険極まりない場所で、被ばくを覚悟で、環境も劣悪な状態で、

それこそ命を削りながら、一大事をなんとか収めようと、過酷な労働をし続けてくれてはる作業員さん達。

そして、やっても無駄やとわかってる土地や山や家屋を、少しでもマシな状態にして、元の暮らしが元の場所でできるという希望を持ってもらおうと、
必死で勉強して、いろんなアイディアを試して、何回も何回も、下がっては上がる線量計の数字を睨みつけながら、いつか下がったままになるはずやという希望を捨てられへん人がいる。
除染という、叶わぬ目的の作業をするための人を集める、こんな軽々しい広告が、日に日にサイズを大きくして、新聞や広告に載ってる。

放射能は除かれへんねん。
放射能は移動させることしかできひんねん。
そうやって、放射能を、ちょっとだけ離れたとこへ移動させてるその人に、放射能はしみ込んでいくねん。

なんでそれを、わかってくれへんのん?!

『以前の福島を、いっしょに……』

福島にはもう、元には戻れん場所ができてしもた。
原発が建てられたどの町も村も市も、重大事故が起きたら同じことになる。
元には戻れへんことを、はっきりと認めることが、前向きに進む第一歩。
以前の福島、以前の日本はもう、どんなにいっしょに頑張っても戻ってはけえへん。

それが原発事故の正体。

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