ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

初めての床貼り

2015年03月20日 | お家狂想曲
この家は、探し当てた時からずっと大好きな家なのですが、見るのもいやなぐらいにバッチイところがありました。
それは地下室と、一階と二階の床なのでした。
特に一階はもう、ずいぶん長い間使われていなかったからか、埃と油に覆われて、ねっとりと汚れていました。
大きな買い物をした後だったので、もちろん余分なお金も無く、けれどもとにかく床だけはなんとかしようと、業者さんにお願いして元々の床板をきれいにしてもらいました。
台所と一階二階のトイレはリノリウムの床だったのでそのまま残り、どの部屋も入るたびに憂鬱になるので、できるだけ無視することにしました。
ところが、二階の浴室がきれいになってからというもの、一階の、それこそ生徒や生徒の親御さんが頻繁に使う浴室が、今だに悲惨なままであるのが妙~に気になって、
5年間、無い知恵を絞り絞り考えてきたアイディアを、うまくいくかどうかわからないけれども、やってみようかという気になりました。

で、買ってきたのが、一枚60円の薄いリノリウムの板です。
金曜日の今日は、前々から、また大雪になる?!という予報が出ていたので、当然スノーデーでレッスンはお休み。
ということで、お天気がくれた休日を有意義に過ごそうではないかと、いっちょ試してみることにしました。

プランは超~シンプル。
古いのをベリベリ剥がし、新しいのを貼り付ける。
おいおい、そんな乱暴な…と呆れておられる方もいらっしゃると思います。
現に、大工さんなどに尋ねると、こんな小さな部屋でも40万ぐらいかかるよ、と言われたので、そういう工程が必要なことも承知しているのですが、
とりあえず、希望的には、あと数年(ここがかなり微妙…)もすると、台所と同時に浴室も改装しようと思っているので、
まあそれまでなんとか無事にもってくれれば万々歳、という感じの床貼りなのです。

お、時間まで予報通りに、細かい雪がじゃんじゃん降り始めました。


植えるつもりだった花、ぶら下げるつもりだった観葉植物を、とりあえず部屋の中に避難させ、


作業開始!剥がした後の床は相当ボロボロ。大丈夫かなあ…。


いろんなところを切り抜いていかなければなりません。
いちいち図ったりするのが面倒なので、こんなふうに元板に薄紙を当て、あとは適当にチョキチョキ。


わたしの力で、しかもキッチンバサミで切ることができるよう、一番薄いタイプのを購入しました。

一番の難関は、暖房のレディエーターの足元の穴空け。
剥がしているとバラバラになってしまうので、それをまたパズルのように繋ぎ合わせなければなりません。


なんとかうまくいきました。
この部分が一番汚かったし、割れたり剥がれたりしていたので、もうこれだけでメチャクチャ幸せ!


棚の下の床板が、一番きれいでした。



作業に没頭していると、夫が仕事を終えて家に戻って来ました。
1週間の仕事が終わる金曜日をとても楽しみにしている彼は、わたしが突然どえらいことをしているのを見てちょいと不機嫌。
まうみはこれを、今日中にどうしても終わらせたいってこと?
食べ物は?楽しみは?

食べ物は、昨日あんたが持ち帰ってきてくれたチキンカレーがあるし、わたしはこれが(ある意味)楽しみなのだよ。

小さなカッターナイフで剥がしていたら、うちにはもっと良い道具があるだろうにと、地下室からいろいろ持ってきてくれたりはするのですが、
もちろん、絶対の絶対に、ちょっと手伝ってやろうか、などとは思わない(休日と金曜日は特に)人なので、
だからわたしも、手伝ってくれちゃったりする?などとは、一切言いません。
これは自分がやりたいからやっているのだ!これでいいのだ!

とうとうのとうとう、ここを埋めたら終わりです。



結局、板は全部で40枚、時間は6時間(休憩とかも入れて)かかりました。
まだ半分ぐらいしかできていなかった時、夫から、「この板は何枚あるの?何枚かかると思ってるの?」と聞かれ、
そのどちらもに、「知らん」としか答えられなかった自分に、ちょっと呆れたりもしましたが、
でも幸運なことに、買ってきた箱には45枚入っていて、だから余裕のよっちゃんでした。


すっかりまた積もっています。


道には、除雪車のガリガリ音が響いています。
とんだ大雪の春分となりました。


おまけ
まなっちゃんが、去年のクリスマスにくれた、空と海のゴムハンコ。