ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ピアノとわたし

2008年09月05日 | 音楽とわたし


明日は13日のコンサート本番に向けて、出演者が全員そろってドレスリハーサルをする日。
メンバーはニューヨーク近辺に住む、アマチュアクラシックミュージシャン達。略してACMA。
毎月第二土曜日に、マンハッタンの音楽学校の演奏室に集まって、演奏したい人は演奏し、
それを聞きに来たメンバーは、その演奏について好きなことを言う。
弦楽器あり、管楽器あり、ハーモニカあり、バレエあり、クラシックならなんでもありの会。
とは言っても、通常の会ではやっぱりピアノの演奏が多いのに、
今回の、会の発足1周年記念コンサートでは、だ~れもソロを弾こうとしない。おいおい

わたしは今年の5月にモントクレアコミュニティバンドと共演して、ガーシュインのラプソディ イン ブルーを演奏したのだけど、
なにしろアメリカンに大受けのこの曲、またどっかで弾いてよってリクエストされて、今回は2台ピアノでやることにした。

そして本番が近づいてきた今日この頃、わたしはなんだか混乱しているのです。

5月の本番前、わたしがいったいどんなだったか知ってる人は、これが同じ人物だとは想像もできないかも。
狂ったように毎日毎日練習しているのに、確かなものが得られないばかりか、
不安キノコがニョキニョキ、あっちからもこっちからも生えてきて、
あまりの惨状に見かねた旦那が、催眠療法士に治療の予約を取ってくれたりした。
なんぼ単純なわたしでも、英語で催眠かけられてもなあ……とかなり迷ったけれど、
あの時はとにかく、これであなたの心は安らかになりますと言われりゃ、少々えげつない物でも飲めそうな心境だったので、
ダメで元々、全然効かんかったら悪いから効いたふりしよう、などと思いながら受けた。
治療の細かい話はまた違う日にすることにして、結果だけを言うと、めちゃくちゃ効いた
治療の様子を録音したCDを聞きながら、すうっと眠りに入っていくわたしを見て、旦那は心底ホッとしたそうな。
そして本番。
もちろん恐かったし緊張しまくったけれど、演奏中にどんどん楽しくなってきて、
聞きに来てくれた人達も、スタンディングオベーションで応えてくれた。

そしてあれから4ヶ月が経ち、久しぶりにガーシュインの練習を再開したのだけど、
あんなに恐かった舞台がどうしたことか、なんだか楽しみだったりするのです。
そんなはずはない。絶対におかしい。
舞台が楽しみなんて、ピアノを始めて43年経つけれど、たったの1度だって無かったもん。

もしかして、こういう場合、舞台に立った途端にクラクラするほど緊張して、自分を見失ってしまうのかも。

なんて自分で自分を脅かしたりもするのだけれど、それもまた無駄というかアホというか。

まさか、5月にかけられた催眠がまだ効いてるのかな?
でも、そういうまさかは嬉しい。なので、そう思い込んでみるのもいいかもね

ということで、マンハッタン近辺にお住まいのみなさん、よかったら聞きに来てください。
場所と日時は以下のとおりです。
ピアノトリオあり、フルートあり、ハーモニカあり、バレエダンスありの楽しいコンサートになると思います

場所
Turtle Bay Music School
Em Lee Concert Hall
244 East 52nd Street (between 2nd and 3rd Avenues)
Manhattan, NY
日時
9/13/2008/3:30 p.m.