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リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

YUKI

2011-08-21 06:35:38 | オヤジの日記
YUKIが好きだ。

ジュディ・アンド・マリーの頃から好きだった。
グループの時もソロになってからのアルバムも、全部聴いた。

最高得点はないが、ハズレのないアルバムばかりを出すアーティストという印象だ。
つまり、平均点が高い。

飛び抜けて歌が上手いわけではない。
声がいいわけでもない。

ただ、その存在感は、群を抜いている。

そして、YUKIのその存在感の基礎となるものは、何だろうかと考えてみた。


それは、女であること、ではないのか。


もちろん、人類の半分は女性なのだから、YUKIが女であることが、特別なこととは言えない。

だが、普遍的な女なのか、特別な位置にいる女なのか、でその人の女としての存在の密度が変わるのではないか、と私は思っている。


ジュディ・アンド・マリーは、プロのユニットとしては、完璧に近いロック・バンドだったと思う。

「パンク・ロック」としてジャンル分けされることがあったが、そのジャンル分けが無意味なほど、ジュディ・アンド・マリーは、確実にジュディ・アンド・マリーそのものだった。

YUKIが言葉で表現する数々の作品は、YUKIの声を通したときにだけ、まるで良質のウィルスのように拡散的に増殖する。
その心象風景は、表現者としてのYUKIの個性があってはじめて、聴く人の心の中に何かを焼き付けられる。

そして、その細やかな表現は、YUKIが女だからこそ可能なのではないか、と思うのだ。

つまり、YUKIは、母性の歌手なのではないか、と。


ソロになってからのYUKIのアルバムを聴くと、その思いがさらに強くなる。

YUKIの口から出る言葉のほとんどが、娘として、女として、妻として、母としての真実に満ちているように感じる。

「女の魂」を感じる。

その魂の粒が、私の脳細胞を通り、あるいは血管を通り、内臓に到達し、全身にまわったとき、私の頭と体は、心地よさを感じる。

その心地よさが、YUKIを特別なアーティストにしているのだと思うのである。


母性の歌手であり、魂の歌手でもあるYUKI。


そんなアーティストは、おそらく、他にいない。