天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『K-19』H・フォード艦長は決死作業員に『困難な任務を課せられた!運命を諸君の手に!神の力を』

2011-03-27 14:39:09 | 日記
今日の続編日記は、映画『K-19』(2002年製作 キャスリン・ビグロー監督 ハリソン・フォード リーアム・ニーソン主演)のことです。
この映画で、ソビエト連邦海軍の新型原子力潜水艦K-19ボストリコフ艦長(ハリソン・フォード)が発揮する原子炉事故の危機に対応する指導力には、とても目を見張るものがあります。以下に、それを具体的な項目を、時系列的に整理し詳細に紹介します。
・(1).階級に関係なく必要な人員の徴集し対策の立案指示--まず、原子炉担当士官から原子炉事故が発生したとの報告を受けると、艦長は『階級に関係なく必要な人員の集めて問題を解決しろ』と指示し対策会議を開きます。
・(2).艦内の全乗組員に危機状況の周知--艦長は全乗組員に『艦長だ!後部原子炉に故障が・・必要な対応処置を取っている 全員 配置に付け!』と情報の周知徹底を図っています。
・(3).対策会議で階級が低い乗組員の提案を積極的に採用--艦長はロシア共産党監視軍人の提案『艦を放棄し救命筏で脱出を』の提案を、『艦は放棄しない』と即座に却下して、階級が低い乗組員の提案を積極的に採用して、『パイプを集めろ!』と即断・即決します。
・(4).原子炉修理要員に志願する副長(リーアム・ニーソン)をメンバーから外す--艦長は危険な作業を行なうメンバー組織(二人一組)や作業時間(10分)を適切に伝達します。そして、そのメンバーに真っ先に志願した副長に『いや 君は副長として必要だ!状況は判っている いかん!』と冷静な判断で断っています。
・(5).決死の覚悟の作業員に激励--艦長は原子炉内に入る作業員に『諸君は困難な任務を課せられた 運命を諸君の手に』と語り、副長の『艦長 原子炉修理の許可を』と言葉に、『許可する 神の力を!』と作業員を送り出します。
・(6).NATO軍基地に救援依頼との副長提案を拒否--副長の「NATO軍基地に救援依頼を」との提案を拒否して『本艦と乗組員は絶対に敵の手には渡さん!交信不能なのだから、ディーゼル潜水艦が捜索に来る 必ず来る!』と独断即決します。結果的には、艦長の言う通り友軍の潜水艦に救助されます。
・(7).原子炉修理が失敗し今後の艦の行く末を各乗組員の判断に委ねる--艦長は助言を受けて全乗組員に『艦長だ 状況は危機的だ 原子炉の修理は失敗だった いつ核弾頭とも爆発するか分からない NATO基地から数キロの位置にある 米駆逐艦も爆発の巻き添えになる 米国とソ連 両国間の緊張関係を考えると 祖国に恐るべき報復処置が加えられることになるだろう 潜航して原子炉の修理を行なう選択肢があるが 成功の保障はない 答えを待つ!』と語って、各乗組員の判断に委ねます。その結果、各区画班長から続々と『命令に従います』の返答があります。
・(8).再修理を実行した作業員を艦長自ら救出--再修理を行なって18分間経っても戻って来ない作業員を艦長自ら原子炉に突入して救出しています。添付した写真は、その救出シーンです。そして、その修理が成功した結果、再び炉心温度が下がります。
・(9).危機を脱した艦長は副長に米軍の救援依頼を指示--原子炉爆発の危機を乗り越えた艦長は、副長に米軍の救援依頼を指示し、修理を行なった乗組員に『諸君 君たちは立派な働きをした 党は君たちを誇りに思うだろう 私も誇りに思う 君たち全員が英雄だ!味方の救援を望んでいたが 放射能漏れが急激すぎた やむ得ず米海軍に救援を頼んだ 総員離艦用意!』と伝えています。
そして、救出を見届けた後、艦と自沈する覚悟だったハリソン・フォード艦長に、リーアム・ニーソン副長は『その必要はありません 味方の潜水艦S270が救援に』と伝えます。とても感動する名場面です。我欲がない至誠の人間には、最後には救いの手を神は差し延ばすのです。
この映画を、この日記閲覧している皆さんにも、私は是非鑑賞してほしいです。
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女流監督キャスリン・ビグローが真の英雄とは何か?問う映画『K-19』を政府・東電首脳に是非鑑賞して!

2011-03-27 09:50:09 | 日記
今日の日記は、今久しぶりにお茶の間鑑賞している映画『K-19』(2002年製作 キャスリン・ビグロー監督 ハリソン・フォード リーアム・ニーソン主演)のことです。
この映画は、2008年に製作された『ハート・ロッカー』( 第82回・2010年アカデミー賞で9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、編集賞、音響効果賞、録音賞の6部門で受賞した作品)のキャスリン・ビグロー監督の前作です。添付した写真は、映画で主演したハリソン・フォード(左)と演技指導するキャスリン・ビグロー監督(右)です。
この映画は、1961年にアメリカとソ連の冷戦時代に起こった実話に基づいて作られた作品です。ソビエト連邦海軍は、極秘に開発した新型原子力潜水艦K-19のボレーニン艦長(リーアム・ニーソン)を更迭し、職務指向の高いボストリコフ大佐(ハリソン・フォード)を新艦長に任命します。しかし、部下の安全を願うリーアム・ニーソン副長と国家に自分を捧げるハリソン・フォード艦長の対立は次第に強くなっていきます。
そして、7月4日K-19は全世界を巻き込みかねない大惨事に襲われます。艦の後部動力・原子炉の配管パイプに小さなひび割れが発生し、冷却水が漏れ始めたのです。このまま原子炉の冷却水が漏れ続けると、炉心が過熱・溶融(1,000℃以上で)すれば、熱核爆発(1.4メガトン級)し搭載している核ミサイル弾も核爆発(ヒロシマ以上の威力)します。しかも、この艦はNATO基地の目前に潜水しており、アメリカが報復の核ミサイルをロシアに発射するのは必定。
このような核兵器を使った第三次世界大戦に発展する人類破滅の極限状態で、艦長以下乗組員の死闘が描かれています。これを描くキャスリン・ビグロー監督の演出手腕は、とても素晴らしいです。女性とは思えない冷静沈着の適切な表現で、放射能汚染の恐ろしさ(防護服でなく気休めのケミカルコート着用の10分間で作業員が嘔吐・皮膚が爛れる)と、それを死を覚悟して防ぐ(搭載している30tの真水を炉心に注入するパイプ敷設)乗組員たちの戦いに、つよく胸を打たれる冷戦映画の名作です。また、真の英雄とは何か?問いかけている女性が創った『男の映画』です。
この映画を、政府や東京電力の首脳が東日本大震災の前に事前に鑑賞していたら、福島第一原子力発電所での放射能流失防止の戦いは、まったく違ったものになっていたでしょう。
今からでも遅くないですから、首脳たちにこの映画『K-19』是非観てほしいと、私は思っています。

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