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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

冬の石狩川河岸を遡る 29

2019-02-10 15:28:09 | 冬の石狩川河岸遡行スノーシュートレッキング

留辺志部橋  白雲橋 トレッキング期日 ‘19/02/06

 一年ぶりの石狩川との再会だった。いつものシーズンより入念に準備をして臨んだつもりだったが、市民が楽しむために整備された公園や市民の森とはわけが違った。誰も足を踏み入れていない河岸の深雪に苦しめられた私だった。 

 2月6日(水)、朝3時自宅を出発して3時間半、6時30分頃に昨シーズンゴールとした上川町の郊外「留辺志部橋」の袂に着いた。

          

          ※ スタート地点となった「留辺志部橋」は雪に覆われて橋そのものはまったく見えなかった。

 ちょうど日の出を迎えた時刻だったが、ライブレポの一報を投稿し、準備を整え7時過ぎから行動を開始した。この日の行動を開始するときの気温はマイナス8.5度だったが、この地方の、この時期としては特別低い気温ではなかったのではないだろうか? 

 留辺志部橋を越えたところの住宅のところからスノーシューを履き、早速石狩川沿いに向かった。雪の中に踏み入れた途端、柔らかな雪の中にスノーシューがすっぽりと埋まった。「これはなかなか骨の折れるスノーシュートレッキングになるな」と直感した。

 石狩川河岸に向かって歩を進めて間もなく、石狩川を跨ぐ旭川紋別自動車道の橋の下を潜った。

          

          ※ スタートして直ぐに、その下を潜った旭川紋別自動車道の橋です。

 灌木が生い茂る中、河岸に向かって進んで石狩川の河岸に出たが、石狩川はすっぽりと雪に覆われていて川の流れは見ることができなかった。          

          

          ※ この日ばかりでなく、河岸はこうした灌木地帯が非常に多かったです。              

          

          ※ 初めに目にした石狩川は雪に覆われて、その流れを見ることはできませんでした。              

          

          ※ やがて雪の覆いが取れてからの流れの一部が顔を覗かせてくれました。

 石狩川沿いの灌木の中を進んでいると、突然灌木のない広いところに出た。どうしたのだろうと思い周囲を見回すと、そこは送電線が走っている真下だった。送電線は地形図の写しを持ち歩いている私にとっては現在地を特定する手掛かりとなるものだ。それによると、疲れに反し意外に進んでいないことが判明しガッカリした。

          

          ※ 送電線が通っているところは写真のように灌木が払われて、広い雪原となっていました。

 石狩川は国道39号線と付かず離れずの距離を保ちながら上流へと向かっている。だから時おり工場の資材置き場や夏の観光施設らしきものを背後から遠望することができた。

          

       ※ この写真から雪の深さを想像してください。写真では十分その深さが表現できていないようですが…。   

          

          ※ これはコンクリート会社の資材置き場のようでした。

          

          ※ こちらは夏季間の宿泊施設の「チロリン村」の施設ではないかと思われます。

 河岸の景色は変わらない。灌木の中、深雪をラッセルしながら前へ前へと歩を進める。しかし、スピードは上がらない。十歩進んでは一息、五歩進んでは一息、という感じでまるでのろまなカメさん状態である。そうした状況でも周囲への注意を怠ることができない。どこに掘割が潜んでいるか分からないからだ。

          

          ※ 石狩川の流れは、この日ずっとこうした様子でした。対岸がすぐ傍に見えるようになりました。

          

          ※ こうした灌木地帯を右に左に適切なところを見つけながら進みます。

 そうした中、渡ることができない大きな掘割に遭遇して、国道まで押し戻されて橋を渡って、再び河岸に近づくこともあった。

           

          ※ ときには掘割のために、国道の橋まで押し上げられることもあります。

 給食の方は休むところなど全くないので、行動食の「SOYJOY」をかじりながら進んだが空腹を抑えられなくなった。風が届かない灌木の中で立ったまま昼食を摂ることにした。

 今回私は、熱く甘い紅茶と、何も加えていない熱湯の二本のステンレスボトルを持ち歩いている。その熱湯を使いカップスープ(コーンポタージュ)をつくって飲んだが、寒い中で最高のご馳走だった。その後、調理パンを熱い紅茶で押し込んだ。こうした寒気の中ではおにぎりは凍ってしまい適していない。水分の少ない調理パンが適していると私は思っている。

           

          ※ 昼食はこうして灌木の中で、立って摂ることになりました。

 昼食後も深雪の中、ゆっくりと進んでいるのだが、現在地がよく把握できないのがつらかった。スマホのGPSで時おり確認するのだが、周りに目印になるものがなにもないため川の形状だけでは判断できないのだ。

          

       ※ 河岸にはこうして立木が前をふさいでしまい、迂回を余儀なくされることが多々ありました。

 疲れてはいても灌木地帯に潜む「掘割」の存在を絶えず気を付けながら進まねばならない。掘割が現れると、その周囲を歩き回りどこか渡れるところがないか探す。すると立木がうまい具合に掘割を跨ぐように倒れているところがあった。そこを渡るにはかなり慎重に渡ることが求められる。倒れている立木の中心部分を歩かねばならないのだ。以前に慎重を期さなかったばかりに、立木から見事に滑り落ちた体験があったからだ。

          

          ※ 掘割にうまい具合に倒れていた立木の上を渡ったこともこの日2度ほどありました。 

          

          ※ 倒れた立木の上を通過するときは、モデル歩きのように脚を交差させながら慎重に進みました。                  

 行動開始からおよそ6時間30分(13時50分)を経過したころ、ようやく目前に石狩川に架かる橋が目に入った。「白雲橋」である。川向に広がる「大雪牧場」に通ずる橋のようである。

 「白雲橋」は、この日の第一目標の地点だった。しかし、私の気力、体力はいっぱい、いっぱいだった。私はここでスノーシュー脱ぐことを決断した。

          

          ※ この日のゴールとした「白雲橋」です。

 白雲橋の近くには「白川」というバス停があった。しかし、バス時間まで40分以上も時間があった。そこで私はスノーシューを片手に、国道上を次の目的地だった「真薫別発電所」まで歩いて移動し、そこからバスに乗車して上川町に予約したホテルに投宿した。  

※ 私はこの石狩川河岸のレポの際“掘割”という言葉を使っているが、これは石狩川河岸の低湿地帯に自然にできた水路のことを指して使っている言葉で、正確性には自信がないが、これからも使用させてもらうことにする。

 ※ この日の歩数 24,888歩 距離 17.6km(白雲橋から真薫別バス停まで歩いた距離も含む)