田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

一足早い花だより

2015-03-31 16:43:48 | 札幌(圏)探訪
 東京や関東地方からは桜の満開情報が伝えられてきた。といっても私たちがどこかへ旅したわけではない。妻の要望に応えて百合が原公園の温室に咲く花々を観賞したということなのだが、特にツツジ類の鮮やかさが印象的だった。

 3月29日(日)、妻が百合が原公園の温室に咲く「ミモザの黄色い花が見たい」というリクエストに応えて百合が原公園に向かった。
 ミモザの花のことが新聞に載ったためだろうか、多くの市民が駆けつけていた。

 温室の入口に色とりどりのツツジ類が華やかに彩っていた。
 その奥へ進むと、ドーム状の大温室に導かれる。その中心に聳えるのが通称:ミモザ、正式名:ギンヨウアカシアである。樹木全体に黄色の繊細な花が満開に咲いていた。

          

          ※ 大温室の主役の通称:ミモザです。

          

 その横にはエゾヤマザクラが一足早く花を付けていた。ほぼ満開状態だったのだが、花の色が薄いこともあって、ミモザに主役を座を譲っているようだった。

          

          ※ ヤマザクラは花の色が薄いこと、温室のガラスフレームが写り込むことで鮮やかさに欠けますね。

          

 大温室の周囲には、寒牡丹やツバキの艶やかな大きな花が咲き誇っていた。

          
          ※ 同じ大温室で咲いていた「寒牡丹」です。

          
          ※ 色鮮やか過ぎる(?)ツバキの一種です。

 それでは最後に、入口で出会ったツツジ類の艶やかさのオンパレードを!ここに紹介するのは全体の半分程度…。全てを愛でたい方は百合が原公園までLet’s Go!です。

          ※ 以下は全てツツジ類で、品種改良によって産まれたものと思われます。
 

          

          

          

          

          

          


 と、屋外で春の花はまだまだと思っていたら、今日(31日)西区八軒地区をウォークしていたら、日当たりの良い民家の庭先にはクロッカス、フクジュソウ、フキノトウなどの春の花が早くも鮮やかに花を付けていた。
 いよいよ春本番がすぐそこまで来ている。

          
          ※ 庭先に咲くクロッカスです。

          
          ※ 春の花フクジュソウも咲いていました。

          
          ※ 野の花フキノトウまでも庭先に…。

早っ!今年のボランティア発進!

2015-03-30 19:09:51 | ボランティア
 「早っ!」なんて軽い言葉を使ってしまったが、そんな軽い言葉を使いたくなるくらい今年の春の到来は早かった♪ 春の到来が早いということは、私たちのボランティアシーズンの到来も早まるということである。3月に始動するなんて初めてのことだ。

 今年の春の到来は早かった。
 私たちのボランティアのステージである道立近代美術館前の歩道上の雪は3月中旬には姿を消していた。
 その様子を目にすると、私の中でソワソワするのを禁じ得なかった。
 特に私が気になったのは、冬の間私たちの足元をサポートしてくれた微砂利の存在だった。雪がある間はとても頼りになる微砂利だが、雪が消えてしまうと目障りであり、靴底に不快な感じをもたらすだけだった。

          
         
 時間が来れば業者が除去してくれるが、一日も早く取り除きたかった。
 さらに、「ART & MUSEUM」と描いたクサツゲの苗(木)を冬越しのために一本一本結わえた縄を取り外さなければならない作業もあった。
 そこで例年はまだまだ冬眠の時期だった3月27日(金)に会員の皆さんに、今年第1回目の活動を呼びかけた。

          
          ※ 縄を結えている状態のクサツゲです。この後、きれいな文字が描けるでしょうか?

 3月27日午前10時、天気は穏やかな作業日和だった。
 急な呼びかけに戸惑いもあったようだ。いつもよりは参加した方は少なかったが、それでも7名の方の参加を得て行うことができた。
 ラッキーだったのは、微砂利を業者の方が前日に取り除いてくれていたことだった。かなり困難な作業と覚悟していただけに幸運だった。
 私たちは枯葉の除去と、クサツゲを結わえた縄を取り外す作業だけとなった。
 作業をすること約1時間、近代美術館前の歩道はすっきりとした姿になった。

          

 近代美術前の歩道の美化ボランティアを始めて6シーズン目を迎えた。
 会員の高齢化が気になるが、今年もこれまでのペース(2週に1度)を保ちながら、息長く続けられたらと思っている。



《ウォーキング覚書》   

 5日おきの覚書はどうしても失念してしまうことが多い。そこで4月からは10日毎に覚書を記録することにしようと思う。とりあえず今回は3/23~3/27までの記録を記すことにする。

 ◇3/23 11,714歩 ◇3/24 10,317歩 ◇3/25 10,407歩 ◇3/26 8,689歩 + 4,000歩 = 12,689歩 ◇3/27 10,506歩 

 ◇5日間合計 55,633歩  ◇3/23~3/27間の一日平均 11,127歩

 この5日間の平均歩数はおそらく記録を取り始めてから最も少ない歩数ではないかと御思われる。3/26は自転車と歩いた歩数の合計で12,000歩を超えたが、3/24、3/25、3/27の3日は芸術的(?)と思えるほど1万歩を僅かに超えた歩数である。これらの日は歩数計と睨めっこしながら歩いた日だった。
 歩数計をあまり気にせず、新たな光景に胸躍らせながら歩く日々としたいものである。 

札幌ぶらり散歩 56 琴似八軒地区で見た珍景 & other

2015-03-29 20:03:22 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 26日の八軒地区のウォークではさらに面白い光景に出合った。用を足さない門扉とか、階段の下に車庫?とか…。陽気に誘われた八軒地区散歩は楽しかった。さらには、八軒地区とは全く関係のない一件もレポする。
 
 この日のウォークは本当に「春がやってきたなぁ」という思いを満喫しながらの散歩だった。ゆったりとした気分で、街中を歩いていると、次々と面白い物件に遭遇するものである。№55のレポに続いてさらに2件の面白物件に出会った。前回が3件のレポだったので、2件だけのレポではどうも座りが悪い。そこでずっと以前に撮り貯めていた1件を蔵出しして、計3件の珍景をレポートすることにする。

◇用を足さない?門扉
 JR琴似駅からは北に少し離れた八軒4条周辺を歩いているときだった。
 立派な3階建の住宅の前に門柱が立っていた。その二つの門柱の間に両開きの門扉が付いており、そこは閉じられていた。
 ところが、その門柱の直ぐ横が車庫になっていて、そちらも門扉があるようなのだが、そちらは車が停まり全開放されていた。
 住宅は1階部分が車庫で、2階の玄関にはレンガ造りの階段が取り付けられてある。その階段を昇るには、写真でも分かるように車庫側から入った方が便利そうだった。
 ということは、門柱の間に取り付けられた門扉は開かずの扉になっているのではないだろうか、なあ~んていらない想像を逞しくした私だった。

          

          

          


◇階段の下に車庫が!? 
 この日のウォークも終盤となり、琴似駅に近づいた八軒2条でのことだった。
 遠くから見ると、手すりの付いた階段状のものが見えた。その階段状のもののところに空洞があり、そこが車庫のように見えた。
 「はて?」と思い近づいてみると、辺りは幼稚園(琴似教会幼稚園)の園庭だった。
 階段状のものは園児のための滑り台(というよりは滑る丘?)だった。
 その階段状のものの下部の空洞は車庫には少し小さく、何か用具入れのような機能を果たしている穴ではないかと見受けられた。
 幼稚園ならではの発想で創られた遊具&用具入れだった。

          

          

          


◇えっ!?民間アパートにガードレール? 
 上記2件で、26日の八軒地区での発見は終わったのだが、2件だけのレポではどうも座りが悪い。
 そこで以前に撮り貯めていた珍景の中から1件レポして、3という座りの良いレポートとしたい。

 2月25日、南5西9付近の細い小路が続く住宅街を歩いているときだった。
 アパートと思われる建物の壁のところにいきなりガードレールが現れた。
 ガードレールは普通、車道と歩道を区分して人間を守るためや、車道から車が逸脱するのを防ぐために設置するものと理解していた。
 ところが、私が見たガードレールは、どうも人間や車を守るためのものではなく、建物を守るために設置されているように見えた。
 ちょうど小路がアパートのところで少し曲がっているために、以前に何度か車が建物に突入してきたのだろうか?そのため、家主さんが家を守るために自主的に設置したのではないか、と私には思われたのだが、果たして真相は??

         

          

 これから温かくなってきたら、おおいに郊外に出向き、新たなる珍景の発掘に努めたいと思っている。

感動をありがとう!琴似工高定時制演劇部

2015-03-28 23:38:38 | ステージ & エンターテイメント
 これほどの感動に包まれたのはいつ以来だろうか?そう思えるほど舞台を観終えた私は深い感動に包まれた。琴似工業高校定時制演劇部の一人ひとりが等身大の役を素直に演じきった姿に会場内の誰もが感動に包まれた瞬間だった…。

                

 本当は他の話題を投稿しようと考えていたが、今夕味わった感動を少しでも早く伝えたいと思い、話題を変更することにした。

 今夕(3月28日)6時30分から、北翔大サテライト「ポルト」において、札幌琴似工業高校定時制演劇部(以下、琴工定時演劇部と称す)の鷲頭環作「北極星の見つけかた」という舞台を観賞する機会を得た。
 琴工定時演劇部は昨年11月に開催された全道高校演劇発表大会において、17校が参加した中、見事最優秀賞に輝き、今年7月に行われる全国大会への出場権を獲得したと新聞が伝えていた。定時制高校の演劇部が全道大会の最優秀賞を獲得したのは46年ぶりの快挙だそうだ。

 昨年11月に最優秀賞に輝いても、全国大会が今年7月開催では定時制の4年生はすでに卒業してしまって全国大会の舞台には立てないことになる。そこでいわゆるオリジナルメンバーとしては今夕が最後の舞台でもあったのだ。

          
          ※ 今回の演劇の舞台となった北翔大「ボルト」の建物です。

 舞台設定は工業高校定時制高校の電気科の教室である。
 実習の成績が良くなかった5人がラジオのキットを組み立てる課題に取り組むのだが、コトは簡単ではなく、そこに木工科(?)の一人、そして全日制の一人(ヒロ)が絡み、7人(北斗七星)で話は進んでゆく。
 全日制の生徒はいじめから不登校となり、退学を決意する。そのことを知って、他の6人も過去にさまざまな傷を負いながら現在にいたっていることを告白するのだった。それは現実の定時制の生徒が置かれている状況を、彼らを通して訴えているとも受け取れた。
 特に生まれつき右手に障害があるナツキ(三木夏恵さん)は、まさに現実に右手が不自由でいじめや不登校を経験していることを劇中でも語った。このように、現実の姿を劇中で表現することを「当て書き」というそうだ。他の登場人物にもそれは大なり小なり、現実の彼らと劇中の役柄は「当て書き」で脚本は創られているという。

          
          ※ 開演中のカメラはNGたったので開演前の舞台をパチリと。

 全日制のヒロは、北斗七星の先にある「北極星」が好きだという。ヒロは彼らのラジオの組み立てを助けたが退学の道を選ぼうとしている。彼らと同じように悩み苦しむヒロに共感を覚えるとともに、ヒロに感謝の気持ちを伝えようとする6人の生徒たち…。
 その姿には、進む道は違っても、きっと自分の北極星を見つけような、とエールを送っているように私には思えた。

          
          ※ 閉演後の舞台あいさつに立った演劇部員たちです。

 笑いあり、涙あり、等身大の自分たちを演ずる彼らの姿に田舎オヤジは不覚にも鼻水をすすりながらの観劇となってしまった。
 その要因は、演ずる彼らの真摯な演技が一番であるが、脚本が素晴らしいと思った。
 脚本を書いた鷲頭環さんのブログを拝見すると、彼女が彼ら琴工定時演劇部の一人ひとりを心から愛していることが伝わってくる。だからそ、あそこまでの脚本をモノにすることができたのだ、と…。

          
          ※ 涙ながらに4年間の演劇活動を語る三木夏恵さんです。

 いや~、久々の感動を味わった。
 ありがとう!琴似工業高校定時制演劇部のみなさん!
 全国大会は後輩に託することになりますが、後輩のみなさん先輩の思いを胸に、全国の舞台でも精いっぱい演じきってください!

          
          ※ 北海道新聞の記事から

 最後に、鷲頭環さんには無断ですが(鷲頭さん許して下さい)、彼女のブログを転写させていただきます。


 バースデー

 ごめんなさい。
 今日だけ愚痴らせてください。

 琴似工業高校定時制演劇部、
 昨日まで行われた全道高校演劇発表大会で、最優秀賞いただきました。
 来年7月の全国大会に出場します。

 その結果を某同僚からメールで教えられて。
 「え ヤダ」
 と返信したのは私です。

 ごめんなさい。
 でも、どうしても複雑なんです。

 今回の芝居は、完全にアテ書き、完全にヤツラのために書きました。
 そのメインキャスト9人のうち、実に7人が卒業してしまうんです。
 そのあとの全国大会なんて、どうやって舞台作ればいいのかわかりません。
 困ってます。
 …違うな。
 悲しいんです。寂しいんです。やりきれないんです。

 私は今回はっきりわかった。
 最優秀だと評価されたかったわけでも
 全国大会行きたかったわけでもない。
 ただ
 あいつらと一緒にもう一度、あの作品を舞台に上げて、
 たくさんのお客さんに見てもらいたかった。
 それだけなんだ。

 大好きなんだ。
 あの
 ダメダメでヘタレでへなちょこで
 話きかないし不器用だし世話焼けるし
 だらしないし頭悪いし態度も悪いあいつらが。
 もう、もう本当に大好きなんだ。
 かわいくて仕方ないんだ。
 だから、この芝居をあいつらとやれて嬉しくて、
 あいつらとやれなくなって悲しくて寂しくて仕方ないんだ。
 だから気を抜くとすぐ涙が出てくる。
 昨日から何度泣いたことか。
 うれし涙なんて一粒も出ない。
 こんなに胸が痛いのなんて久しぶりだ。

 だから。

 今日、夕方大道具の片づけがあるけど。
 お願いしてみようと思う。

 もう一度、舞台やろう。
 最高のメンバーで最高の舞台やろう。
 お客さんに見てもらおう。
 あわよくば全国のための大道具運搬費のカンパ集めよう(笑)。

 てことで。
 今年度中に札幌で自主公演したいと考え中。
 それがヤツラにとっても餞になるといいな。

 写真は全道決めたときの笑顔と
 全国決まっちゃったときの真顔。
 表情正直すぎ。

 てことで誕生日でした。
 でかいプレゼントもらっちゃったよ。
 でかすぎるよ。
 ありがと。だいすきだよ。

札幌ぶらり散歩 55 琴似八軒地区で見た珍景

2015-03-27 23:07:04 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 昨日(26日)は久しぶりに気温が上がったので、自転車を駆って琴似まで遠征してみた。ポカポカ陽気の中、琴似駅の北側一帯をゆったりと散歩しながら、珍景というほどではないがちょっと気になる光景を追った。 

 例年より早く到来した春もこのところ停滞していたのだが、昨日はようやく晴れ上がり気温も上がった。
 常設(?)コースを歩くのに飽きていた私は久しぶりに自転車を駆って琴似まで遠征することにした。
 常設コースだと見るべきものもないため、ただひたすら歩くことに専念してしい疲れ果ててしまうだが、ポカポカ陽気の上に、初めて歩くコースとあって、歩くことより珍景を探すためにキョロキョロしながら、ゆったりと歩いたのでとても心地よかった。
 そうした中でちょっと気になった光景をレポしてみたい。

◇えっ!? 3階に玄関が?
 西区八軒地区を歩いている時目に入った光景である。
 壁に沿って階段が上へと伸びている。その階段を目で追ってゆくと、3階部分に立派な玄関ドアがあった。
 おそらく2世帯住宅だと思われる。
 1・2階に両親が住み、3階に子ども夫婦が住んでいるのだろうか?
 住宅の反対側の1階部分には別の立派な玄関が設置されていた。
 それにしても、外階段を3階まで付けた家はこれまであまり見かけたことがなかった…。

          
        ※ 一般住宅で外階段が3階部分にまで伸びているので「おっ!」と思った。

              
        ※ 近づいてみると、3階には立派な玄関ドアが取り付けられていた。

          
          ※ 別の方角から見た住宅の全体像です。

◇元住宅の木造倉庫はトマソン物件?
 上記のところからあまり離れていないところで出会ったのは木造の倉庫(として利用されているようだ)だった。
 建物の形から見ると、以前は住宅として使われていて、老朽化したために同じ敷地に新しい住宅を建築し、そこは倉庫のようにして使用されているのではと思われた。
 2階部分にドアがあったが、そこからは出入りするための階段も梯子もなかった。
 さらに、横の壁を見てみると、出窓ほど出てはいないのだが、壁よりは少しの出っ張り部分を壁のように造作し、全体を木酢液のような液材を塗って一体感を出していたが、出っ張り部分はしっかり見てとれた。

          
          ※ 2階部分に戸がありますが、もちろん戸の用は足しませんね。

          
          ※ 別の方角から見た倉庫です。壁がきれいに塗られていますが、真ん中付近の壁
           は明らかに後からつけたしたようです。その部分が少し膨らんでいました。

          
          ※ その膨らみ部分を写したところです。

◇札幌に「置戸木材店」?
 最後の話題は私的な興味があって取り上げた話題で恐縮である。
 実はこの日最初に見かけた珍景なのだ。
 八軒3条西1丁目を歩いているとき「置戸木材店」なる看板が目に入った。
 「置戸」などという苗字はあまり聞いたことがないので、もしかしたらオホーツク管内(旧網走管内)の置戸町に関係があるのではないかと思ったのだ。
 というのも、私が社会人として第一歩を歩み始めた地が置戸町で、私はそこで10年間勤務し、結婚も、子どもができたのも置戸町だったことで思い出深い地なのだ。
 木材店のところで作業をしていた会社の方がいたので尋ねた。「この会社はオホーツク管内の置戸町と関係があるのですか?」と…。すると「そうですよ」と答えが返ってくるではないか!不思議な出会いに驚いた。
 話を聞いてみると、先々代が置戸町で木材店を開業し、その後札幌に転居した際、置戸のことが忘れられなくて会社名としたそうだ。話を聞いた方は会社員というよりは、後継者らしかった。その方の話では札幌に転居したのは昭和39年で、札幌に転居してすでに50年が経っているとのことで、私が置戸町に赴任した昭和45年にはすでに置戸町には居なかったことになる。
 それにしても札幌の街中で懐かしい町の名前に出会えるとは思ってもみなかったことだった。

          

          


※ 琴似八軒地区の珍景レポは明日も続きます。

我、遂に地球防衛軍本部に潜入す!

2015-03-26 16:04:15 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行
 といっても何も物騒な話ではない。本頁の右肩のカテゴリー欄が示す通り「札幌麺紀行 & グルメ紀行」のレポである。したがって、正式タイトル名は「札幌グルメ紀行 7 地球防衛軍」が正しいタイトル名である。 

          
          ※ 民家をそのままの形で利用している「地球防衛軍」の入口です。

 以前からず―――っと気になっていた店である。自宅からそれほど離れていなく、時おりウォーキングで店の前を通るとき、インパクトのあるその店の名が気になっていた。
 本来はスペイン風のバル(居酒屋)的な店で、夜の営業が主のようなのだが、ランチも提供していた。夜が主なので、毎日ランチをやっているわけではなく、そのことが私にはなかなか入店できない理由となっていた。

          
   ※ 店内のテーブル席です。光が散乱しているように見えるのは特殊な電光のためのようです。

 一昨日(25日)、冬に逆戻りしたかのような寒風が吹く中「地球防衛軍」に向かった。
 店は古い民家を改造したもので、店の前は夏に向けて何かを造営しているようだった。
 入店した時は13時を回っていたためか、先客は一人だけがカウンターに座っていた。
 私はテーブル席の方に座った。
 ランチは2種類のスパゲティとピザがランチとして提供されていた。
 私は「ベーコンとアスパラの塩味スパゲティセット(パン・サラダ・コーヒー付き)」(950円)をオーダーした。

          
    ※ 店内壁に掲げられていた水牛(?)の頭骨です。その下に「レッドブル」のカクテルの案内が

 店内をぐるっと見回してみたが、なるほどスペインのバル風の店づくりを意識しているのか、なんとなく猥雑感を演出しているようにも思える店内だった。
 それでいて、店内には水牛(?)の頭骨が飾られ、オーストラリア産の清涼飲料「レッドブル」のカクテルを勧める表示が目に留まった。外国産のワインも豊富なようだ。
 このあたりはどう解釈すれば良いのだろうか?深く考えるよりは、飲食店によくある多国籍料理(飲料)提供の店と言ったところだろうか?

 それにしても店の名前が気になった。調理しているオーナーに尋ねた。「店の名にいわれはあるのですか?」と。するとオーナーはあっさりと「何も無い」という答えだった。そもそもは彼が付けた名前ではなく、先代の経営者が付けた名前の店をそのまま引き継いだということらしい。名前を変えることも考えたが、面倒なのでそのままにしているということだった。
 しかし。私のように名前だけが気になって入店する者もいるので、インパクトのあり過ぎるこの名称は変えない方が良いと私は思う。

 おっと、肝心のランチの方である。
 まず、前菜風にサラダと温められたフランスパンが出てきた。パンが温められていたのに好感が持てたし、サラダもぞんざいなものではなくぎゅっと中身の濃いサラダだった。(中身が濃いってどんなサラダ?)

          
          ※ はじめにサラダと温めたフランスパンが出てきました。

 しばらく時間が経って茹で上がって調理された「ベーコンとアスパラの塩味スパゲティ」がオーナーによって運ばれてきた。ここのスパゲティはウェブ上でなかなかの評判である。
 一口食べてみて「旨い!」と思った。スパゲティがやや固めにゆで上がっていて変に軟らかくないところが気に入った。そしてベーコンの塩味、アスパラの甘味、さらに全体の塩味のバランスが良い。グルメレポーターの彦麻呂風に言うと「スパゲティとベーコンとアスパラが口の中で美しいハーモニーを奏でているでぇ~」と言ったところか?
 ただし、減塩を心がけている方には少々塩加減がきついと感じられるかもしれない。

          
          ※ メインディッシュの「ベーコンとアスパラの塩味スパゲティ」です。

 食後のコーヒーにも焼き菓子が付いてきて、酒場(?)でいただくスパゲティとしてはレベルの高いスパゲティを食することができたという感じでとても満足だった。

          
          ※ 食後のコーヒーと焼き菓子です。

【地球防衛軍 データー】
北海道札幌市中央区南6条西17丁目2-6
電  話  011-302-0001
営業時間  ランチ  11:30~14:30(火・水・木のみ)  
ディナー 18:00~25:00      
定休日   日曜日
駐車場   有(1台)
座 席   30席
入店日   ‘15/03/25

札幌ぶらり散歩 54 蔵のある風景(2)

2015-03-25 20:23:56 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 JR札幌駅周辺の蔵のある風景(1)に続いて、より都心に近い蔵3件をレポすることにする。近代的な建築群の中で、それらの蔵は独特の存在感を放っているように見えた。

 
 札幌において蔵というとその素材のほとんどは「札幌軟石」が用いられている。保温性が高いために倉庫などとして重宝されたようである。現在はその独特の温かみを感じさせることから根強い人気があるようだ。今回レポする蔵も札幌軟石でできた蔵だが、一件だけ違った素材の蔵も含まれる。

◇旧 茶房「石の蔵」 (中央区北1東2)
 この建物はタイトルにもあるとおり「旧」であって、一時取り壊されたのだが、違った形で復活したものである。
 今年の1月11日のことだった。私は東2丁目の中通りをウォークしていると、ビルの隙間から蔵のような影が見えた。よく見てみると、それはビルの壁に埋め込まれたような形になっていた。私は咄嗟に「あゝ、旧石の蔵をビルの壁の中に遺したのだ」と思った。
 表に回ってみた。すると、旧石の蔵の前面がきれいに復元されていた。
 つまり物語はこういうことではないかと、想像した。
 蔵のオーナーとしては立地が良いことから、土地の有効利用のためにマンションを建設したのだ。しかし、石の蔵も捨て難い。そこでマンションを建設しながらも前面をマンションの入口として遺し、背面もマンションの壁の中に埋め込むことによって往時の姿を遺そうと考えたようだ。
 3日前に私が訪れたときは、その賃貸マンションの入居者を募集する垂れ幕が塀のところにかかっていた。

               
     ※ 写真のようにビルの間から見えた蔵はビルの壁に埋め込まれていました。

          
          ※ 表に回ると、昔の姿のままの蔵がありました。

          
          ※ 蔵はご覧のように新築のマンションの入り口となっていました。

          
          ※ マンションを囲む塀には「入居者募集」の垂れ幕が…。


◇Lakura分室 (中央区南4西9)
 ここLukura分室も私は以前に訪れていて、Cafe紀行�96で投稿している。
 ビル街に隠れて目立たない位置に建っているが、この蔵だけは札幌軟石製ではなく、レンガ造りの蔵である。この建物も入口は蔵そのものではなく、それと併設している母屋(?)のところが入口となっている。
 Lakuraのネーミングであるが、どうやらフランス語で定冠詞のLaとKura(蔵)を組み合わせたようである。ちなみに、分室とあるが本店の方も以前はあったらしいが(厚別の方)現在はそちらの方は閉鎖しているとのことだ。

          
      ※ Lakura分室の全体像です。逆光のためレンガの色がはっきりしません。

          
          ※ Lakura分室のエントランスです。一般住宅の玄関のようです。

          
          ※ 裏へ回ったところです。レンガの壁が鮮やかです。

◇Café Mar(カフェ マール) (中央区南9西10)
 このCafé Marも私は以前に訪れてはいるのだが、ここはCafé紀行には投稿していなく、「市電沿線ぶらりまちあるきマップ 2」の中でちらりと紹介している。
 ここは昨日、知人と再訪したので店内に入り、コーヒーなど小休止して改めてCafé紀行にも投稿しようと思っていたのだが、残念ながら月曜休業ということで思惑は外れてしまった。
 Lakura分室もそうだったが、このCafé Marも近くには国道230号線石山通りの幹線があるのだが、通りからは見えなく、また直接入ることもできない。通りからはぐるっと回り込むしか店に至る道はない。
 この建物は、他の蔵と違って全体の形が方形であった。何か特別な理由があるのだろうか?もしかすると、使用目的が他の蔵とは違ったのだろうか?

          
          ※ カフェマールの全体像です。他の蔵とは少し印象が違います。

          
          ※ 建物を横から見た図です。

          
          ※ 休業日のため特徴のある鉄の扉が閉じられていました。          



 石造りの蔵は札幌市内に私が知っているだけでもまだまだある。これから夏に向けて「札幌ぶらり散歩」で郊外へも足を延ばす機会が増えると、そうした蔵もまた紹介できるかもしれない。

          
          ※ サービスショットです。面白いグループが街中を走っていました。 

札幌ぶらり散歩 53 蔵のある風景(1)

2015-03-24 21:11:01 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 久方ぶりの「札幌ぶらり散歩」レポである。札幌は本州の歴史ある都市と比べると、蔵などを見かけることが少ない都市かもしれない。しかし、札幌にもそれなりに蔵は残っている。札幌の中心部で見ることのできる「蔵のある風景」を2日間にわたってレポートする。
 
 言い訳めくので心苦しいのだが、拙ブログで何度も触れているように自宅から一万歩くらいのところではもはや珍景的なものに出遭うことが稀となってしまった。
 そんな中、石蔵を見かけるとカメラに収めてきた。しかし、それもレポートするには日が経ちすぎてしまった。そこで、昨日と一昨日に再度出かけて写真を撮り直し、今日と明日の2日間にわたってレポートしたいと思う。
 本日レポする3件はJR札幌駅周辺で見かけた石の蔵である。

◇石の蔵ぎゃらりい はやし  (北区北8西1)
 喫茶店として、ギャラリーとして、知る人ぞ知るけっこう有名な店である。
 私もCafé紀行を綴っていた頃、かなり早い段階で訪れたカフェである。
 ここの蔵は札幌駅の北側、札幌第一合同庁舎の西側に建っている。
 喫茶部の方は木造の古民家を改造した建物で、ギャラリー部の方が札幌軟石を使用した石の蔵である。保存状態もかなり良いようである。

          
          ※ 「石の蔵ぎゃらりい はやし」の蔵と隣のカフェの入口です。

          
          ※ カフェ本体は入口から左側の民家の方です。

          
          ※ 石造の蔵の横の壁を見たところです。


◇Café & Bar ROGA  (北区北7西5)
 ここの石の蔵は交通量が割合多い北8条通りに面しているのだが、意外に見過ごしてしまうことが多い。店の表示も小さくさりげなく書かれているため、見逃してしまう場合もあるかもしれない。
 このカフェにも私は以前に入店したことがあり、とても心地の良い店内だったことを記憶している。
 こちらも蔵の保存状態は良いようである。

          
   ※ 「Cafe & Bar ROGA」の全体像です。左の母屋との間にROGAの入口があります。

          
       ※ 石造の蔵の本体ですが、窓の枠はきれいにリニューアルされています。

          
          ※ 蔵を横から見たところです。

◇札幌駅北口の民家 (北区北7西5)
 上記Café & Bar ROGAと背中合わせのように建っているのがこの民家である。
 とあるとき、私は中通りの小路を歩いていて発見したのだが、表通りからはその石の蔵を発見するのは難しいのではないと思われるような少し奥まったところに建てられている。
 母屋と繋がっているその石の蔵は今でも倉庫のように使用されているのではないかと思わされた。
 当家は調べてみると、大正から昭和初期にかけて札幌駅での石炭運搬業で財を成した方の家のようである。
 現在、札幌において現存する石の蔵はそのほとんどが当初とは異なった目的に使用されている(多くは飲食業など)ようだが、今回紹介する6件の中で唯一建設され当時のまま保存されている石の蔵だった。

          
          ※ 中通の小路からわずかに見えた石造の倉庫(蔵)です。

          
          ※ 表側にまわるとご覧のように立派な日本家屋の母屋です。

          
          ※ 母屋の横にくの字を描くように石の蔵が建っていました。

                
          ※ できるだけ近づいて撮影した石の蔵です。
 
  
《ウォーキング覚書》  

 3/18~3/22までの5日間の覚書がまた遅くなったが、それは3/21に札幌ドーム往復に自転車を使用した分をどのように換算すべきか迷っていたためである。とりあえず、下記のような換算方法を取ることにした。

 ◇3/18 10,890歩 ◇3/19 18,626歩 ◇3/20 10,309歩 ◇3/21 9,042歩 + 9,000歩 = 18,042歩 ◇3/22 13,990歩 

 ◇5日間合計 71,857歩  ◇3/18~3/22間の一日平均 14,371歩 

 3/19が18,000歩強になったのは、カーリング女子世界選手権観戦で月寒体育館に出かけた際、往路の一部と復路全てを歩いたために大きな数字となった。3/21は札幌ドーム往復に自転車を使用したのだが、この日はサッカー観戦だけではなく、大倉山でのジャンプ観戦も重なったことで歩数の方もかなりの数字となったためである。
 それにしても、この5日間はかなり歩いたことになる。

〔自転車の換算方法〕
 厚労省は2006年に「健康づくりのための運動指針2006 」を発表した。それによると、私たちが体を動かす運動強度をメッツという単位で表すとのことだ。そこで〔普通歩行〕を20分続けると3メッツ、〔自転車〕を15分続けると4メッツということだ。ということは、1時間あたりに計算し直すと〔普通歩行〕は9メッツ、〔自転車〕は16メッツということになる。つまり5:3の割合で自転車の方が運動強度は大きいということになる。
 ただし、私の感覚ではそれほどの差を感じないこともあり、ここでは普通歩行で10分歩いた強度(負荷)と自転車で10分走った強度を同じとして換算することにしたい。
 つまり、普通歩行で10分歩くと私の場合約1,000歩である。そこで自転車で10分走った場合も1,000歩と換算して記録することにしたいと考えた。(それが換算方法として簡単だということもある)
 表記については、3/21のところを見ていただくと分かるとおり、実際に歩いた歩数と自転車を利用して換算した歩数を別に記してから、合算して表示することとした。
 とりあえず、こうした方法で今後は自転車とウォークを併用する日が出てくることをお断りしておくことにする。

“共助”社会とは?

2015-03-23 23:44:04 | 講演・講義・フォーラム等
 「共助」とは、文字どおり互いに助け合い、支え合うことであろう。ところがどうも札幌青年会議所が言う「共助」とは、私が思い描く共助とは少し距離を感じさせるものだったのだが…。 

          
          ※ 会場のかでるホールです。木村氏の講演の様子です。

 3月18日(水)夜、かでるホール(中央区北2西7)において、札幌青年会議所の「共助社会確立」例会なるものが開催され、一般公募されていたので講師に興味を覚え参加した。

 基調講演の講師は、小樽市役所から内閣府企画官(地域活性化担当)として派遣された際に、「スーパー公務員」と持て囃されたこともある木村俊昭氏が務めた。
 木村氏の現在の肩書を見ると、東京農大教授、日本青年会議所アドバイザー、地域プロデューサー育成塾々長、北海道活性化機構代表理事、地域活性学会理事など、地域づくりに関わって幅広く活躍されているようだ。
      
 期待した木村氏の話は「『できない』を『できる!』に変える ~『共助』相互創発力を研く~」と題するものだったが、木村氏はあまりにも饒舌であり、あまりにも自信満々だった。そこのところに私にはやや鼻白む思いをしたのだった。
 彼は高校生の時からすでに「まちづくり」に関心があり、そのための「ひとづくり」を志向して学び、実践してきたという。そして全国の多くの「まちづくり」に関わってきたという。

          
          ※ 基調講演をされた木村俊昭氏です。

 あたかも彼の手にかかれば、地域の活性化などそう難しいことではない、と言われているような気がしてしまうが、問題はそう簡単でないことは誰もが感じていることである。
 彼は自らを「超プラス思考人間」と称して、マイナスイメージは持たないという。しかし、全国の自治体の多くは少子高齢化、人口減少という重い課題を背負いながら地域活性化を志向しているのである。そうした課題に真正面から向き合い、課題に共感する中から、その地域、地域の課題解決策が見えてくるのではないだろうか。
 やや上滑りの感じがすると思いながら聴いていたのは私だけだったろうか?

 続いてのトークセッションが私をますます混迷に導いてくれた。
 トークセッションは「互いに支え合う社会の実現」と題して、木村氏のほか、資金(ファンド)運用など業務とする会社の北海道支店長、内閣官房の地域活性化担当の参事官の三人が登壇し、青年会議所の担当者が司会をして進められた。
 ここでは、司会者の関心はもっぱらファンドのことにあったようで、支店長の方に何度も再質問をしていたことからそのことが伺われた。つまり司会者にとって「共助」とは資金運用によってお互いが助け合う、と理解しているのではないかと思われた。さすがに将来の経済人である。 この司会者に代表されるように、青年会議所の問題意識とは世間一般の問題意識とは少し乖離しているのではないか、と思われたのだがどうなのだろうか?

          
          ※ 三人が登壇したトークセッションの様子です。

 私は以前にまったく別の課題で札幌青年会議所の方々と関わりを持ったことがあった。その中で彼らの課題解決の姿勢に疑問を持ったことがあった。それは一言で言えば「深まりに欠ける」ということだ。
 それは若さゆえということなのかもしれない。
 今はそれが許されることかもしれないが、将来は札幌の経済を、さらには札幌のまちづくりを背負って立つ人材が含まれているのだと思われる。だからこそ、あえて苦言を呈せさせてもらった…。

※ なお、掲載写真については私も写していたが、青年会議所HPにより良い写真が掲載されていたので借用させていただいた。

伊藤杯ナイタージャンプは特別な大会?

2015-03-22 22:28:33 | スポーツ & スポーツ観戦
 シーズンの最後を飾る伊藤杯ナイタージャンプは、私たち観衆にとってというよりは、選手たちにとって特別な大会らしい。以前から一度は観戦したいと思っていた大会を昨夜ようやく観戦することができた。 

 昨日(21日)、コンサドーレの戦いを観戦した後、一度家に帰って軽食を摂り、直ぐまた大倉山で行われた「第16回伊藤杯 シーズンファイナル 大倉山ナイタージャンプ大会」の観戦に赴いた。私にもまだ体力はあるということかな?

          
          ※ 会場全体を俯瞰する図です。やや暗い印象も与えますが、人の眼には十分です。

 会場に着くと、トライアルジャンプ(試技)が始まっていた。カクテル光線で照らされた空中に選手が飛び出してくるのはなかなか幻想的で、昼間では味わえない光景である。ただ、写真を撮ろうとすると光が弱いためと腕が未熟な(カメラを熟知していない)ために、飛んでいる選手をクリアに捉えることができなかった。

          
          ※ 中腹に設けられた観覧席からプレーキングトラックを見たところです。

 大会は女子選手こそ高梨沙羅選手、伊藤有希選手と世界を転戦している有望選手の出場があったものの、男子選手は葛西選手や伊東大貴選手はいまだ世界を転戦中ということでやや盛り上がりに欠いた大会という印象もあった。

          
          ※ なんとか飛躍中の選手をとらえた図です。

 そんな中、男子では今年で引退するという文字どおりファイナルジャンプで、雪印メグミルク所属の畑山周作選手が見事に有終の美を飾り優勝を遂げた。
 女子は、今シーズン何かを掴んだように見える伊藤有希選手が高梨選手を押さえ栄冠に輝いた。昨年は高梨選手の独り舞台だった女子ジャンプ界にとって、伊藤選手の台頭は今後高梨選手と互いに競り合いを続けていくことでレベルの向上が見込まれることから歓迎すべき伊藤選手の台頭と言えるのかもしれない。

          
          ※ この日最も迫力ある図を撮れた写真です。

 さて、そんな大会だったのだが、何が特別な大会かというと、例年この大会を最後にジャンプ選手を卒業(引退)する選手がいることが例年新聞紙上で話題になっていた。
 今年は、高柳太郎選手(高翔会)、畑山周作選手(雪印メグミルク)、高梨寛大選手(明治大学)、高橋大斗選手(土屋ホーム)、吉岡和也選手(土屋ホーム)の5選手が引退すると会場内で報じられていた。
 それぞれ引退の事情は様々だとは思われるが、高梨選手を除いてはジャンプ人生をやりきったという思いが強いのではないだろうか?対して高梨選手は沙羅選手のお兄さんだが、ジャンプを続けていく環境が整わなかったということだろうか?

          
          ※ 下川町出身の選手を応援する下川町の人たちです。

 今大会では、それぞれの選手が今シーズンを振り返り、あるいは引退していく選手に対して一言メッセージをしたためたものを場内アナウンスが飛び出す前に紹介するという粋な計らいがあった。選手それぞれが引退する選手に対して労いの言葉を綴っていたところにほのぼのとしたものを感じた。

 さらには、競技を終えた後、引退する選手はさらにもう一本、本当のファイナルジャンプを飛んだのだ。
 条件が良かったこともあり、選手たちはスタート位置を上げて、それぞれが130m台の大ジャンプを披露して観衆を沸かせた。
 引退する選手が飛び終えて、ブレーキングトラックに降りてくると、出場全選手が取り囲み、引退を労う胴上げが始まった。この光景が今や伊藤杯ナイタージャンプの恒例の光景になっていると聞く。

          
          ※ 写真のように引退する5人の選手が次々と胴上げされました。

 競技ではライバル同士だった選手たちが、競技を終えたとき互いをたたえ合い、去りゆく人たちを労うという、とても良い光景を見た思いである。
 そうした光景を見ることができたことから、「伊藤杯ナイタージャンプは選手たちにとって特別な大会である」と私は思ったのだった…。

          
          ※ 報道陣の求めに応じて、兄の引退を労い腕を組んで写真に収まる高梨兄妹です。