田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も12年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 222 日本一短い「母」への手紙

2018-11-30 12:24:40 | 映画鑑賞・感想

 「あの人と幸せでしょうか、お母さん。父さんは無口を通し逝きました」…。この意味深な短い手紙がモチーフとなって映画が製作されたという。子どもが母に書いた手紙であるが、そこには深く抜きがたい傷が横たわっていた…。

                

 11月27日(火)午後、道民カレッジ事務局が主催する「懐かしフィルム上映会」があった。先月に続いて2回目の開催だったが、今回取り上げられたフィルムが『日本一短い「母」への手紙』だった。 

 ご存知の方も多いと思われるが、戦国時代に本多重次という武将が戦場から妻にあてて「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」という極めて簡にして要を得る手紙を送ったことで知られている。その本多重次の故郷である福井県丸岡町が町興しの一環として『日本一短い「母」への手紙』を募集し、優秀作を表彰していることが一時話題になった。

 その応募作の中から優秀賞に選ばれた作品の中に「あの人と幸せでしょうか、お母さん。父さんは無口を通し逝きました」という作品があり、その作品がヒントとなり映画ができたということのようだ。

 映画は父の前原道夫(小林稔侍)と姉の真紀(裕木奈江)と弟の宏(原田龍二)の三人が暮らす家庭が舞台である。二人の姉弟の母多恵(十朱幸代)は18年前に家族を捨てて別の男のもとへ走ったのだった。二人の父は心臓発作で急死してしまう。その死に対して真紀が母に対する心情を表したのが先の短い文章だった。

            

           ※ 映画はカラーだったが、ウェブ上に掲載の写真はなぜか白黒だった。   

 その後に続くストーリーについては省略させていただくが、家族を捨てた母親に対して、弟はこだわりを持っていないのに対して、姉の方は激しく母を憎む、これはある意味で男と女の違いなのだろうかと思ってしまった。 

 この映画ではキャスティングがはまっていたのではと思えた。寡黙で実直そうな父親役の小林稔侍、いかにも派手好みな母親役の十朱幸代、一途に思い詰めてしまうような真紀役の裕木奈江、一方いかにも軽そうで深く考えない宏役の原田龍二と役者が揃ったように思えた。

 特に十朱幸代は調べてみると、映画制作時(1995年)は53才なのだが、その美貌には少しも衰えが見られず、銀座の美人ママ役がぴたりとはまっていた。

                

 映画は最後に真紀が「ずっとおかあさんがほしかった」と抱き合うのだが、もし私は姉弟の立場だったとしたら、どう考えるだろうか?両親の離別の原因が原因だけに、私は真紀の思いに共感を抱くのだが…。

 

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岡田浩安フォルクローレコンサート

2018-11-29 14:58:49 | ステージ & エンターテイメント

 ケーナが、サンポーニャが、チャランゴが、南米の素朴な音楽を奏でる…。なんとも心地良い音に聴き入った時間だった。

     

      

   ※ 岡田浩安とその仲間たちの演奏風景です。                 会場に掲示されたクールチョイスの表示

 

 11月25日(日)午後、琴似のレンガの館ホールにおいて「地球にやさしいトーク コンサート」のゲストとして招かれたのがフォルクローレ奏者の岡田浩安とそのグループだった。

 リーダーの岡田浩安は全国的に活躍するフォルクローレ奏者のようだ。彼のHPを拝見すると、この日の直前まで茨城、東京でライブを行い、12月に入ってからも本州や九州各県でのライブが目白押しといったフォルクローレ界ではかなりの位置にいる方のようだ。

 

 この日は、岡田のソロとともに、彼の仲間3人を加えての演奏も披露した。

 その仲間とは、マンドリンの森末まきこ、ギター、ボーカルの森末ゆうじ、パーカッション、ケーナの吉田ゆうこといった面々だった。

                

               ※ 岡田浩安 with ケーナ

 フォルクローレについて傾倒しているわけでもなく、詳しいわけでもない。ただ、限られたフォルクローレを聴く機会に接した時に、何とも言えぬ良さを感じてしまう自分がいる。数年前に大通公園で路上演奏をしていたペルー人のグループがいた。その音色に接した時、私はそこを離れることができなくなった。そしてCDなどふだんほとんど購入しない私が、衝動的に彼らのCDを買ってしまったことを憶えている。

 フォルクローレの音色には、私たちがどこかへ忘れ去った素朴さのようなものが人の心をくすぐるのかもしれない。

               

               ※ 岡田浩安 with  サンポーニャ

 そんなフォルクローレの音色を一流のミュージシャンの演奏でしばし楽しむことができたのは幸運だった。演奏された曲目を記録しておくことにする。(紹介された曲名をその場で記録したので正確でないものもある)

 ◇コンドルは飛んでいく(ケーナを中心としたクァルテット)

 ◇オリャンタイ(ケーナ2本の演奏)

 ◇コルシクーリ(サンポーニャのソロ)

 ◇パチャママへの祈り(サンポーニャのソロ)

 ◇チャランゴのエチュード(チャランゴのソロ)

 ◇希望(クァルテット)

 ◇蝶々(クァルテット)

アンコールでフォルクローレの名曲 ◇花まつり(クァルテット)

          

          ※ 岡田浩安 with  チャランゴ

 演奏の中で、チャフチャスという楽器が紹介された。この楽器は、羊の爪を乾燥させて束ねることで「チャッ、チャッ」という音を出すものだが、独特の民族楽器である。

           

          ※ 羊の爪を使った民族楽器「チャフチャス」です。

 実は岡田浩安氏の演奏は、9月17日に野生生物基金ネィチャーフォーラムにおいてもゲストで招かれて演奏を聴かせていただいたが、その際は確か2~3曲の演奏だった。

 今回はたっぷりとフォルクローレの世界に浸ることができた至福のひと時だった。

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COOL CHOICEって知っていました?

2018-11-28 15:35:41 | 講演・講義・フォーラム等

 恥ずかしながら私は「COOL CHOICE(クールチョイス)」という言葉をこの日聞くまで知らなかった。COOL CHOICEとは「賢い選択」を意味するそうだ。何を賢く選択するのか?それがこの日の講演、実践発表のテーマだった。

           

               

 11月25日(日)午後、琴似のレンガの館ホールにおいて「地球にやさしいトーク&コンサート」なるイベントがあると知り、コンサートに魅かれて参加してみることにした。          

          

           ※ 「地球にやさしいトーク&コンサート」の会場・レンガの館ホールです。  

 私のお目当てはフォルクローレコンサートを聴くことだったのだが、その前段のトーク部門も興味深かったので、コンサートについては明日レポすることにして、講演・実践発表についてレポしてみたい。 

 賢明な諸兄はもうお分かりのことと思うが、「COOL CHOICE」とは、地球の温暖化対策、あるいは地球環境保護のために、賢い選択をしましょう!という環境省が呼びかける合言葉のようである。

 その呼びかけに応える形で開催されたのが「地球にやさしいトーク&コンサート」ということである。

 そのトーク部門の構成は次のようになっていた。

 ◆講演「家庭のごみをいかに減らすか~おうちのごみの減らし方」リサイクルプラザ宮の沢 東飛郎氏

          

          ※ 講演をされたリサイクルプラザ宮の沢の東飛郎氏です。

 ◆地域活動の実践発表 

  ◇「発寒北商店街振興組合の活動」発寒北商店街振興組合 副理事長 大友亨氏

  ◇「西園小学校の環境教育活動」札幌市立西園小学校 教諭 西尚美氏

  ◇「三角山ボランティア整備登山」山の手まちづくりセンター 所長 小澤秀弘氏

  ◇「12/2西区こども環境広場について」西区地域環境課 佐藤優子氏

という盛りだくさんの内容・構成だった。

 

 「リサイクルプラザ宮の沢」では実に多彩な活動を展開している。その一例をあげると、リサイクル家具などの展示・提供、リユース食器の貸し出し、市民交流広場での啓蒙、ごみ減量・分別・リサイクルの呼びかけ、教室・講座の開催、施設見学、等々である。

          

        ※ リサイクルプラザ宮の沢では、環境保護のためのさまざまな活動を展開しているとのことでした。

          

 そして東氏は既に広く知られた言葉であるが「3R」について改めて説明された。3Rとは、「Reduce(リデュース)」減らす、「Reuse(リユース)」繰り返し使う、「Recycle(リサイクル)」再資源化する、の3つのRの頭文字をとった言葉である。

 リサイクルプラザ宮の沢の活動の主体は、すでにRecycleよりReuseに移っていると言われた。そうであるなら名称を変えることに躊躇する必要はないのでは?とも思われるのだが…。名は体を表すとも言われることだし…。まあ外野があれこれ言う問題でもないかな?

 

 地域の実践発表では「発寒北商店街振興組合」の実践が素晴らしいと思った。40年後、札幌で一番住みやすい街へ」と目標を明確に掲げ、多彩な環境保全活動に取り組んでいる。

        

   ※ 発寒北商店街振興組合(通称:ハチキタ商店街)では目標を定め、そこへ向かって多彩な活動を展開しています。

 そう言われてみると、商店街の活動が良く新聞に取り上げられているのが発寒北商店街だったような気がした。発表された大友副理事長の自信に満ちた表情が印象的だった。

 

 次に「三角山ボランティア整備登山」についての発表で、三角山の整備とは主として登山道にはびこるオオバコの抜き取り作業だという。「あれっ?オオバコって外来植物だったろうか?」と思ったが、そうではないという。路傍でどこでも見られる雑草(?)である。このオオバコは三角山には生育していなかった雑草らしいのだ。それが登山者の靴底などで運ばれ繁茂することで、三角山の植生が変わってきたことに危機感を抱いた人たちが抜き取りのボランティアをしているということだ。

               

 発表された山の手まちづくりセンターの小澤所長は外来種でもないオオバコの抜き取りについて理解を求めたいと述べた。う~ん、難しい問題でもあるような気がするが、絶滅を期しているわけでもないので、適正な植生に戻すということであれば許されることのような気がするのだが…。 

 その他の二つの実践発表もそれぞれ地域の環境保全の取り組みとして、素晴らしい実践をされていることをお聞きし、私もまた学び、そして啓発された思いだった。

 COOL CHOICE…、私もCOOL(賢く)にならなければ…。

 

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再び、三度、松浦武四郎を聴く

2018-11-27 16:24:19 | 講演・講義・フォーラム等

 振り返ってみると、今年になって松浦武四郎の関する講演を聴くのは5度目である。識者のお話をうかがうのはいつ聴いても楽しい。今回の講演では、松浦武四郎に関していつも疑問に思っていたことがようやく解けた思いがした。

                  

 11月24日(土)午後、札幌市中央図書館において「松浦武四郎と北海道」と題する講演会があり参加した。講師は北海道博物館の学芸員の三浦泰之氏だった。

 三浦氏は松浦武四郎研究者として名高い方のようだ。これまで道内・道外含めて、今年になって30回以上の講演をこなしているそうだ。私も三浦氏のお話を聞くのは7月19日以来、2度目だった。

                   

                 ※ 講師を務められた三浦泰之学芸員です。

 松浦武四郎について講演を聴くのが5度目と記したが、その5回を振り返ってみる。

 ① 6月20日(水)「松浦武四郎北の大地に立つ」 ノンフィクション作家/合田一道氏

 ② 7月14日(土) 「特別展 松浦武四郎展 ここが見どころ」 北海道博物館学芸員/三浦泰之氏

 ③ 8月12日(日)「1818-生と死」 北海道博物館非常勤研究職員/佐々木利和氏        

           ※ 1818とは、伊能忠敬が死亡し、松浦武四郎が誕生した年です。

 ④ 9月04日(火)「松浦武四郎が見た大地」 ノンフィクション作家/合田一道氏

 ⑤11月24日(土)「松浦武四郎と北海道」 北海道博物館学芸員/三浦泰之氏

 私がなぜ5度も松浦武四郎関連の講演会に足を運んだかというと、松浦武四郎に関して一つの疑問が解けずにいたからだった。

 その疑問とは、松浦武四郎の人となりを語るとき、「松浦武四郎は毀誉褒貶の多い人物」と言われているのは何故なのか、ということがずーっと疑問として残っていたのだ。

          

          ※ 武四郎は数多くの探検記録を残したが、中にはこうしたカラー刷りのものもあった。

 その疑問について、今回三浦氏からその一端を教えられた思いだった。

  その一つは、武四郎は16才で家出をし、17才から日本各地を放浪していたのだが、21才になって長崎に滞在中に大病を患ったこともあって出家して寺で奉公をしたという。その寺で奉公していたとき、お寺の財宝を勝手に処分してしまったことがあったそうだ。

 また、武四郎は合計6度にわたって蝦夷地を踏査しているが、前3回は私費での踏査だった。その旅費を捻出するためにはけっこう危ない橋も渡ったようなのだ。

  さらには、蝦夷地探検で有名となった武四郎は幕府に取り立てられ、後半は公費で蝦夷地探検に赴き、そのことをもとに数多くの書物も出版した。そうしたこともあり、幕府高官とも交流があったようだが、そうした際に武四郎は尊大な態度を取ることも多かったようだと三浦氏は話された。

           

        ※ この写真は貴重なものだが、左側は幕府に提出した報告書で、右側は市井に向けて出版したものです。

           左側には赤字が加えられているが、その部分を修正して右側のように加筆して出版した見本だそうです。

 ただ、そうした醜聞的なことがあったとしても、武四郎の業績は後年になって大いに評価されたことは、武四郎の探検が凡人にはとても真似することができないほど素晴らしいことであり、またその蝦夷地探検を精緻に記録したことも大きく評価された結果だろうと思われる。

 なるほど、武四郎が毀誉褒貶の多い人、という評判について少しは理解できた思いである。武四郎関連の講演を聴くのはこれが最後となりそうであるが、多くの講演を拝聴することができ、少しは松浦武四郎のことについて分かったかな?という思いである。

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ワンコインランチ紀行 29 飲み食い処 いえもん

2018-11-26 16:17:37 | ワンコインランチ紀行 

 時おり訪れていた緑苑ビル地下の食堂街だったが、このお店は知らなかった。そういう意味で「ランチパスポート札幌」の存在価値がある。新しい店の発掘に繋がるからである。店名でもお分かりのように夜の飲み処としても繁盛しているお店のようだ。

          

         ※ 緑苑ビル地下にある飲み食い処「いえもん」の入口です。

 「飲み食い処 いえもん」は道庁の近くの緑苑ビル地下の食堂街にあった。緑苑ビルの食堂街はこれまでも昼食のために時おり訪れていたが、ほとんどラーメンを食することが多かったために、この「いえもん」はその存在すら知らなかった。

          

          ※ 緑苑ビル地下の食堂街のお店を案内する看板です。確かに「いえもん」が表示されていました。

 入店したのは12時30分を過ぎたころだったがサラリーマンなどが多くランチをとっていて、隙間を見つけてようやく着席できた。 

 店内はいかにも勤めを終えたサラリーマンが帰りがけにちょっと一杯を!という感じの店で、日本各地の銘酒がずらりと並んでいた。ランチの方も前述のように混んでいたから、今流行りの「二刀流」といったところだろうか?

          

     ※ 日本酒にはまるで不案内は私ですので、表示され、用意されている日本酒がどれくらいのものか全然わかりません。

          

 

 この店のランチパスポートメニューは「アジフライ定食」(通常価格750円)である。定食の内容は、アジフライが2枚、小鉢3品、ご飯、味噌汁、漬物という内容だった。ワンコインでこの内容はなかなかお得感がある。

           

          ※ ワンコインメニューの「アジフライ定食」です。

 さて肝心のアジフライであるが、もちろん揚げたての熱々のアジフライが提供された。味のほうも文句はなく美味しかった。小鉢の方は「もう一押し」という感じがないでもなかった。

 

【飲み食い処 いえもん データー】 
札幌市中央区北3条西7丁目1-1 緑苑ビルB1
電  話   011-281-8080
営業時間   ランチ 11:30~14:00(ランチパスポート可能時間12:30~14:00)
              ディナー17:30~閉店時間不定
定休日    土曜・日曜・祝日
座席数    30席(テーブル席、カウンター席)
駐車場    無

入店日   ‘18/11/21

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北大CATS公開講座④ 観光先の選定基準が変わる?

2018-11-25 17:43:03 | 大学公開講座

 横浜市立大を出て、メキシコでプロサッカー選手、そこで習得したスペイン語で南米(主としてペルー)での旅行ガイド、そして(公財)日本交通公社での旅について調査・研究職を経て、現在北大の准教授へと華麗なる転身を続けた講師のお話は魅力に富んだものだった。

 11月22日(木)夜、第4回目の北大CATS公開講座が開講された。4回目は「客層から考える観光地の『売られ方』」と題して高等研究センターの石黒侑介准教授が講師を務められた。

  石黒氏のお話はリード文でも紹介したようにご自身の略歴を披露することから始まったのだが、その間にはあのガラパゴス諸島にも二か月間滞在したなど、ご自身の豊富な体験が講義にも彩を添え、楽しくお話を拝聴することができた。

           

         ※ 今春旅した小笠原島の旭山山頂から島の出入り口である「二見港」を見たところ。

 石黒氏は氏の体験や研究から、観光客を次のように分類するという。

  ① 基本属性としての、性別、年齢、国籍

  ② 旅行期間 ロングホール、ショートホール

  ③ 手配形態 団体、個人

  ④ 所得層  ラグジュアリー、中間層、Price-sensitive Traveler

  ⑤ 関心の幅と深度 

 上記の中から石黒氏は観光客の“深度”に注目するという。つまり、観光客が目的地に対してどれだけ「深く」求めるか、そこに観光業者や観光地は着目することの大切さを説いた。

 旅行業界には「ラケット理論」というものが存在するそうだ。このラケット理論とは、観光客の観光行動は居住地と観光地が離れれば離れるほど周遊観光の範囲が広がり(ロングホール旅行者)、反対にその両者が近い場合は範囲を絞って、ピンポイントで観光する(ショートホール旅行者)ことが多いという理論のようだ。

 石黒氏はそうしたピンポイントに絞り、観光対象に対して深く求める層が今後増えてくると話されたと私は理解した。

           

        ※ 2015年春の八重山諸島の旅で西表島の奥深くにある「マリユドゥの滝」です。

 もちろん石黒氏はガイド経験者として、また旅行業について調査・研究した者として、ロングホールの旅行者を団体で受け入れることを拒んでいるわけではない。そのような団体の旅行者に対して、ガイドは「視野と期待と時間をコントロールする」ことが大切であるとした。

 石黒氏は国別の旅行者のタイプを面白く紹介してくれた。題して「ステレオタイプの学術的考察」…。

 ◇米国人   ~ 群れる

 ◇ドイツ人  ~ 新規開拓型、パイオニア

 ◇フランス人 ~ 旅先での出会いを求める

 ◇スペイン人 ~ 知られていないところを静かに巡りたい

 

 と面白い分類を紹介してくれたが、一方で2030年くらいになると、「国籍ベースでのマーケティングは時代遅れ」と話された。

 最後に石黒氏は、旅行業の大手アマデウス社が唱えているこれからの旅行者の形態に着目してマーケティングすべき(Tribe Marketing)6つの属性(部族)を使用してくれた。

 ① ごほうびハンター

 ② 社会関係資本信奉者

 ③ 文化愛好家

 ④ 目的特化人

 ⑤ シンプルサーチャー

 ⑥ 倫理的な旅行者

 これだけだと分からないと言われる方もいらっしゃるかもしれない。しかし、私も自信をもって説明することができない。メモの方は間違いなかったと思うので、興味のある方は調べていただきたい。 

 ともかく、石黒氏が私たちに伝えたかったことは、これからは旅行者の形態・目的が変わってくる。観光される側(旅行先)は、そのことを理解・把握しながらマーケティングをしていく必要がある、と伝えたかったのだと理解した。

           

          ※ 2016年春の「熊野古道」の旅では写真のような古道を4日間歩き続けた。

 ところで私の旅はどうなのだろうか?と考えてみた。

 近々の旅では、今春の小笠原島への旅がある。国内の旅としては居住地からはかなり離れたところと言えそうだ。しかし、小笠原島だけを巡るピンポイントの旅である。しかも、旅の手配は移動手段も、宿の手配も全て自分で行った。旅の“深度”という意味ではまだまだかもしれないが、一応石黒氏が話されていたような旅の形態の一つとなっていたのではないだろうか。

 その他、熊野古道や沖縄・八重山諸島の旅も “深度”を追求した旅と言えるのではないだろうか。もっとも熊野古道の旅の際は、伊勢神宮や名古屋観光も含まれてはいたが…。

 こうした旅の関する講義を聴いていると、また旅に出たくなってくる。

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怖い!高血圧は万病のもと

2018-11-24 19:30:13 | 講演・講義・フォーラム等

 北海道人の寿命は2015年統計によると、男性が80.28歳(全国35位)、女性が86.77歳(全国37位)と都道府県別でどちらも下位に沈むという残念な結果である。その要因の一つが道産子の高血圧にあるという。その傾向と対策を聞いた。

  少し時間が経ってしまったが、11月16日(金)午後、ほっかいどう学「かでる講座」の11月講座が開講された。今回は「どさんこと高血圧」と題して、日本医療大学総長の島本和明氏が講師を務められた。

          

 島本氏は札幌医大の学長、理事長を歴任された後、日本医療大に移られた方だが、今までも大学の顔として多方面で講演をされているからだろうか、分かり易くまとめられた内容の上に、穏やかな口調で話される講演はとても聴きやすいものだった。

 

 さて平均寿命のことであるが、北海道と共に、青森、岩手、秋田といった東北の各県が軒並み下位に低迷している。島本氏は同時に健康寿命のランキングも提示されたが、やはり同傾向だったことは言うまでもない。

このことは、北国の人たちは昔から塩分を摂り過ぎるために“高血圧”体質のために寿命(健康寿命)が短いと言われてきたが、今日でもその傾向が変わっていないことを示された。

 

 “高血圧”が体に悪いということは昔から言われていた。それでは具体的にどう悪いかというと、高血圧は脳卒中心臓病腎臓病認知症などの原因となるからである。そしてそれらの病気を発症して寝たきりになる人が、寝たきり患者全体の実に50%以上だと島本氏は指摘したのだ。

           

 適正な血圧とは、120/80mmHg未満を「至適血圧」と称するそうだ。そして140/90mmHgを超えると危険信号で「血圧管理」をするべきだと島本氏は指摘した。

 「血圧管理」とは、血圧を日常的に測定し、高いときには病院で指導を仰ぐ、あるいは治療することを徹底すべきという。

 北国に限らず、日本では4300万人ものひとが高血圧症だという。

 しかし、上記のように高血圧は自分で管理することができ、しっかり管理することで治癒も可能であると島本氏は説いた。

 自分で管理するとは、まず「減塩」だという。そして運動、野菜・果物、節酒、禁煙、魚の摂取に留意することだという。それでも正常とならない場合は薬で下げるということになるという。

 

 高血圧も生活習慣病の一つであるが、これまで生活習慣病の予防について多方面から、何度も伺う機会があり、今回も特別目新しいものではなかった。問題は、そうした医師からの助言を日常的に実践するかどうかである。そういう点で、私はまだまだ足りないことを痛烈に指摘された思いである。

          

          ※ 動脈硬化症によって血管が詰まるところを動画で見せていただいた一場面です。 

※ 講演が目新しいものではなかったと記したが、島本氏は今回、高血圧によって動脈硬化となった場合の心臓の動きとか、血管が詰まる様子を動画で用意してくれたものを観ることができた。動画は実写ではなく、アニメーションだったが具体的な映像で見ることで一層注意を喚起された思いである。

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ワンコインランチ紀行 28 サントリーズガーデン 昊(そら)

2018-11-23 16:33:10 | ワンコインランチ紀行 

 サントリーズガーデンというと飲酒を楽しむ大きなスペースという印象があるが、ランチもやっていたとは新発見だった。食した「かにあんかけオムライス」は優しい味の一品だった。

           

          ※ 「サントリーズガーデン昊」が入るJR55ビルです。

 「ランチパスポート札幌」に参加している各店のほとんどは土・日、祝日が使用不可能という店が多い。その点、このサントリーズガーデンは年末・年始以外はいつでも利用可能なのが嬉しい。

 ただし、店が札幌駅に近いのは好都合なのだが、JR55SAPPOROビルの8階まで上らねばならないところが私のようなシニアにとってはややハードルが高いか?

 入口で「ランチパスポートで」と話すと、スタッフが案内してくれ広い客席に案内してくれた。

          

          ※ 夜にグループで飲み会の会場とするのに適したサントリーズガーデン内の様子です。

 一人ということもあり、やはり窓沿いのカウンター席に導かれた。窓の外は札幌駅構内が近いこともあり、何本もの鉄路が錯綜するところが見える好ポイントだった。

           

          ※ 窓際のカウンター席からはJR札幌駅から発着する電車が良く見えます。

 オーダーであるが、ここサントリーガーデンは「かにあんかけオムライス」、「昊の北海手織ごはん(ハーフ)」、「道産牛のローストビーフ丼」の3種類のメニューが用意されていた。

 私はその中から、ガイドブックで写真も掲載されている「かにあんかけオムライス」+「サラダ」(通常価格842円)を頼んだ。

           

          ※ ワンコインメニューの「かにあんかけオムライス」+「サラダ」です。

 ほどなく運ばれてきた「かにあんかけオムライス」はけっして個性を主張するのではなく優しい味のオムライスだった。

           

          ※ オムライスを割ってみると、白米ではなくチャーハン風に炒めたご飯でした。

 日曜日も可能なうえ、「ランチパスポート」の客に対しても丁寧に対応するスタッフには好感がもてた。できればお店のメニューで気になった「昊の北海手織ごはん(ハーフ)」を食するためにもう一度訪れてみようかな?と思ったサントリーズガーデン昊だった。

 

【サントリーズガーデン 昊(そら) データー】 
札幌市中央区北5条西5丁目 JR55SAPPOROビル8F
電  話   011-232-3100
営業時間   ランチ 11:30~15:00(ランチパスポート可能時間11:30~14:00)
              ディナー17:00~23:00
定休日    無
座席数    286席(テーブル席、カウンター席)
駐車場    無

入店日   ‘18/11/18

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北大CATS公開講座③ 無形文化遺産を巡る

2018-11-22 14:45:37 | 大学公開講座

 講師の下休場教授にとって“旅”とは、「人間、家族、コミュニティ、社会がどのように環境に適応してきたかを知ること」だという。そのために下休場氏は無形文化遺産を巡ることでその目的に迫るという。

 

 11月15日(木)夜、第3回目の北大CATS公開講座が開講された。3回目は「無形文化遺産を巡る旅から」と題して高等研究センターの下休場千秋教授が講師を務められた。

 下休場氏は観光行動の発動要因として次の五つを挙げた。

 ① 緊張を解消したい(緊張解消)

 ② 楽しいことをしたい(娯楽追求)

 ③ 人間関係を深めたい(関係強化)

 ④ 知識を豊かにしたい(知識増進)

 ⑤ 自分自身を成長させたい(自己拡大)

 

 上記5項目の中から下休場氏は5の自己拡大のための“旅”に関心があるという。

 そして氏は旅における“旅育”の効用性を説いた。

 

 その“知育”に最適なのが「無形文化遺産を巡る」旅だと下休場氏は説いた。

 一口に無形文化遺産といっても数々あるが、下休場氏が例示として示してくれたのは地域に伝わる“祭り”についてだった。

 例示として、大阪府の科長神社、岩手県の黒森神社を紹介していただいた。そもそも日本の神社や、そこに伝わる“祭り”には土地ないし施設を厄災から守護するということが永年にわたって伝えられてきたということがある。よく「八百万の神」というような言い方もされる。

               

           ※ 写真は本文とは直接の関係はありません。日本の祭りの一風景として見てください。

 そうしたことが永年にわたり培われ、人々の中で信じられ伝えられてきた背景などについて下休場氏は縷々説明されたが、残念ながら私の理解の範疇を超えた。だからこと私に関しては、神社や“祭り”を観ることで何かを学ぶという“旅育”の対象としては不適格者なのかもしれない。しかし、下休場氏が神社や“祭り”に関わる地域の伝統が永く伝えられていることを「集合的記憶の伝承」と称したことは理解できるような気がした。

                

         ※ 写真は本文とは直接の関係はありません。カメルーンの祭りの一風景として見てください。

 下休場氏はさらに、氏の研究フィールドの一つであるアフリカのカメルーンの儀礼祭祀と民族芸術品の保存の現況について説明してくれた。民族芸術品については、有形文化財に分類されるのでここでは割愛するが、カメルーンにおける儀礼祭祀も民族の中に永く伝えられていることを伝承しているという側面についての説明があった。(集合的記憶の伝承)

 

 最後に下休場氏は無形文化遺産を巡る旅には、地域住民と旅行者の双方が、無形文化遺産の価値を理解し、集合的記憶を伝承、創造することが“知育”の機会となり、そこから新たな観光創造が可能となる。とまとめられた。

 下休場教授のお話を伺いながら、私は数年前に沖縄の先島諸島(与那国島、波照間島、西表島、等々)を訪れていたときのことを思い出していた。特に波照間島の民宿に宿泊した時だった。民宿の壁には地域の祭祀のカレンダーが張られてあったのだ。それを見ると、月間の中でかなりの回数の祭祀が行われていることが見て取れた。少なくとも私の周りでは神々への信仰とか、お祈りなどという慣習が希薄となってきているが、沖縄の先島諸島にはまだまだ色濃く残っていることを感じた一瞬だった。

 今回の講義を通して、“旅”を新たな目で見ることの大切さを教わった思いである。

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NHKカジュアルクラシックコンサート2018

2018-11-21 16:45:35 | ステージ & エンターテイメント

 NHK交響楽団の団員をはじめ国内一流の音楽家たちによるコンサートは、文字どおりカジュアルなリラックスした雰囲気の中、レベルの高い音に酔った一夜だった。

                

 昨日11月20日(火)夜、札幌コンサートホール(通称:キタラ)において「NHKカジュアルクラシックコンサート2018が開催され、入場整理券を入手できたので上質のコンサートを楽しむことができた。

 振り返ってみると、私はこのカジュアルクラシックコンサートにこれまで友人のお誘いもあり3回も聴くことができている。(2013年、2015年、2016年)

 これまでの会場は、かでるホール、共済ホール、市民ホールという音楽専用の会場とは言い難いところでのコンサートだったが、今回初めてキタラ大ホールでの開催となった。

 

 このコンサートは席が事前には決まっていなく、当日午後4時から抽選によって席が決められる方法を取っている。昨日私も4時にキタラに赴いて抽選を行ったところ、ステージ正面の2階席という、願ってもない良い席を割り当てられた。 

 このコンサートの詳しい内情は分からないのだが、出演者が固定化されているような印象がある。

 今回の出演者は、◇高橋希(ピアノ)、◇小林裕(オーボエ)、◇松田拓之(ヴァイオリン)、◇大宮臨太郎(ヴァイオリン)、◇松田麻美(ヴァイオリン)、◇坂口弦太郎(ビオラ)、◇山内俊輔(チェロ)という7名の出演者だった。

             

             

     ※ 出演者の顔写真はウェブ上から拝借しました。

 このうち今回も含めピアノの高橋、オーボエの小林、ヴァイオリンの松田拓之の3人は4回全てに出演している。他にもヴァイオリンの松田麻美とチェロの山内も3回、ビオラの坂口が2回出演している。

 コンサートの中のトークで、私の聞き違いでなければグループを結成して13年目というようなことを言っていた。出演者の略歴を拝見すると、桐朋学園出身者を中心に結成されているようにも思える。

 

 今回もいつもの例に倣いプログラムを紹介すると…、

 ◇チャイコフスキー/バレエ音楽「白鳥の湖」より“情景”

 ◇メンケン/ア・ホール・ニュー・ワールド~映画「アラジン」より~

 ◇成田為三/浜辺の歌

 ◇バガニーニ/カンタビーレ ニ長調0p.17

 ◇ショスタコーヴィチ/ショスタコーヴィチ ピアノ三重奏曲

 ◇マスカーニ/オペラ「カバレリア・ルスティカーナ」より“間奏曲”

 ◇チック・コリア/スペイン

 ◇モンティ/チャールダッシュ

 ◇ブラームス/六つの小品0p.118より インテルメッツオ

 ◇ブリテン/パン

 ◇ブラームス/ブラームス 弦楽五重奏曲

 ◇シューマン/シューマン ピアノ五重奏曲

アンコール曲として

 ◇久石譲/人生のメリーゴーランド

 ◇山田耕筰/赤とんぼ

というように、短い曲を多数演奏してくれたという感じである。

 曲の合間には、出演者がいつものようにそれぞれトークを挟んで和やかな雰囲気を醸し出し、肩ひじ張ることなく楽しむことができた。

          

          ※ コンサート後、出演者たちがロビーに並んで見送ってくれました。

 その中でも私にとって印象的だったのは、坂口弦太郎氏のビオラ独奏「浜辺の歌」である。ビオラの低音(ヴァイオリンに比べて)が私の中に浸みわたった一曲だった。

 また「白鳥の湖」の小林裕氏が奏でるオーボエの音色も心に残る一曲となった。

 総じてレベルの高い演奏を楽しい雰囲気の中で聴くことができた一夜だった。

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