田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も12年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

スノーシュー in 滝野の森 前編

2013-03-31 23:48:37 | スノーシュートレッキング
 春の到来を感じるために滝野の森に入った。やや湿り気を帯びた重たい雪を踏みしめ、森の中に進み入ると、そこここに春の足音が忍び寄っている様がうかがえた。

 カエデの甘い樹液が樹肌を伝っていた…。
 雪の上をカワゲラが這うように歩いていた…。
 オオカメノキがウサギの耳のような芽を出していた…。
 そこここに春が近づいていた…。

          
          ※ 滝野の森の「森の情報館」は雪の中から顔を覗かせているようだった。

 昨日(30日)、滝野スズラン丘陵公園の「森の情報館」主催の「滝野の森 ありがとうスノーシューツアー」という催しに参加した。
 森の情報館は雪の中に埋もれるような姿で私たちを迎えてくれた。
 スノーシューツアーの人気は高く、50~60名はいたのではと思われるほど盛況だった。天候は晴れ、寒さも和らぎ絶好のスノーシュー日和であった。

          
          ※ リーダーの説明を聴くツアー参加者たちです。

 参加者が多かったこともあり二班に分かれ、私はまだ体力はあるつもりで山坂を上り下りするハードな班を選択した。
 リーダーを先頭にさっそく森の中に入っていった。
 雪は水分を含んで重く、それなりの体力を要した。行動を始めてそれほど時間が経たないのに、背中に汗を感じて急いでウェアを一枚脱ぐほどだった。

 今回のリーダーはほど良い規律性と自由性を尊重して「私と並行するように自由に歩いてください」という指示だった。参加者はそれぞれ思い思いに森の中を散策した。そこにはサブリーダーが寄り添っていたので危険はないし、参加者の質問にも親切に答えてくれた。

          
          ※ イワガラミの種子です。周りの樹に絡み付いて成長します。

          
     ※ こちらはイワガラミと良く似ていますが、ノリウツギといいます。ツル性ではありません。

 大きな樹の根元に茶色に変色した何かの種子が転がっていた。ツルアジサイに似ているがどうもそれとは違うようだ。さっそくサブリーダーに訊いたところ、ツル性のイワガラミということだった。雪が降った後に、雪上を風に吹かれて移動し、大きな樹の根元で発芽して樹に巻きついて成長するそうだ。
 こうした森の植物のこと、動物のことについてガイドから説明を伺いながら森を散策するのはなかなか楽しいものである。
 ただし、あまり説明に熱が入りすぎるのも興ざめになるが、今回のリーダーたちはそのあたりが適度であったことが心地良かった。(続きは明日へ)

          
          ※ カエデの樹肌から滲み出る樹液を指ですくい舐めてみる参加者です。

          
          ※ 雪の上を動き回っていたカワゲラです。

          
          ※ 向こうの人物にピントが合ってしまいボケてしまったオオカメノキの芽です。
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インドネシア留学生の話を聴きました

2013-03-30 23:18:34 | 講演・講義・フォーラム等
 インドネシアは17,508もの島に、1,128の民族の人たちが暮らしているという。言語も実に748言語が話されているそうだ。北大に留学しているエルマさんから話を聴いた。 

 北大の留学生センターではインターナショナルトークと題して、定期的に留学生に自国を紹介するイベントを開催しているそうだ。私は以前に1回だけ聴講したことがあった。
 今回、3月29日(金)夕刻、北大の国際本部で「1000以上の民族が平和に暮らしている国 ~ インドネシア」と題するお話を聴いた。

          
          ※ インドネシアのことについて紹介してくれたエルマさんです。

 リード文でも紹介したように、インドネシアは私たちの想像以上に複雑な国のようである。数えるだけでも大変な数の島々。そこに住む多くの国民(人口は約2億4千万人)。民族紛争が起こらないかと心配されるほど多くの数に分かれている民族。そしてそこで話される数多くの言語…。
 しかし、スピーカーを務めたエルマさん(女性)はそうしたことを当然のことと受け止め、ユーモアを交えて自国のことを紹介してくれた。

 彼女はインドネシアのさまざまな面を語り、紹介してくれたが、その中から印象的なことを記すことにする。
 まず言語のことであるが、民族がそれぞれの言語を使っていては国としての統一を図るのが難しいこともあり、識者が集い「インドネシア語」という統一用語を作ったそうだ。そのインドネシア語の誕生は1928年というから、まだ100年も経っていない新しい言葉のようである。このことから、インドネシア人は2つや3つの言語を操るのは当たりまえのことのようだ。そのことが外国語の習得をも容易にしていると他の留学生が語ってくれた。

             
             ※ インドネシアの国章のガルーダの図です。

 言語と同じように多様な民族、多くの島の住民を一つにまとめていくためなのだと思われるが、国のシンボル(国章)について紹介してくれた。国章はガルーダと呼ばれる金色の神鳥でインドネシアの島々に伝わる神話に登場する鳥だそうだ。ガルーダは図のとおり、胸に5つのエンブレムを抱え、足の巻物を携えている。
 巻物には国の標語である「多様性の中の統一」といった意味のことが記されているという。
 そして5つのエンブレムとは(簡単に記すと)、真ん中の金色の星を描いた黒い盾は「唯一神への信仰」を、赤い下地の上の円形の鎖は「公正で文化的な人道主義」を、熱帯樹のガジュマルは「インドネシアの統一」を、赤い地にジャワ島の野牛は「合議制と代議制における英知に導かれた民主主義」を、白い地に金色の稲穂と白い綿花は「全インドネシア国民に対する社会的公正」を、それぞれ表しているそうである。

          
          ※ 前に出て受講者からの質問に答える留学生たちです。

 このように国が国民の統一を促す施策を講じるだけでなく、インドネシアの人たちには相互に認め合い、相手に気を配る気質があるとエルマさんは語った。
 私が嬉しく思えたのは、エルマさんのトークが終わった後、そのトークを聴いていたインドネシアからの留学生仲間(7人ほど)が前に進み出て、受講者からのQ&Aコーナーでそれぞれが答えてくれたことだった。
 質問に答える彼らの表情が明るく、日本での学生生活を楽しんでくれているな、と思わせてくれたことが私には嬉しかった…。

          
       ※ 留学生たちは最後にインドネシアのPOPダンス「ポチョポチョ」を紹介してくれた。
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がん研究最前線は今

2013-03-29 23:11:34 | 講演・講義・フォーラム等
 がん治療は日進月歩で技術の改良が進んでいるという。北大においても医学部のみならず学際的な研究が進められ最先端の研究が進められているということだ。がん研究の最前線にいる研究者たちの話を聴いた。

                    ※ 第2部のトークセッションに登壇した3名の方々です。

 北大において既存の研究分野を超えて学際的な研究を進める創成研究機構の主催による創成シンポジウム「北大から世界へ がん研究最前線」と題するシンポジウムが開催された。
 3月27日(水)午後、北大の学術交流会館には関心の高さを示すように会場いっぱいに受講者を集めて開催された。

 シンポジウムは「医学と理工学の融合で患者を救う ~陽子線治療装置の開発~」と題して白土博樹教授がまず基調講演を行った。続いて、創成研究機構の客員教授を務めるキャスターの佐藤のりゆきさんの司会によって、藤田恭之教授、田中伸哉教授がそれぞれの研究について語るトークセッションが行われた。

          
          ※ 私の席から遠かったためにボケてしまった白土教授の顔写真です。

 白土教授の基調講演について、私が理解できた部分の概要をレポートしてみることにする。
 がんの治療には、①外科療法(患部を除去する)、②放射線療法(X線だけでなく、最近は陽子線が注目)、③化学療法(抗がん剤などの投与)とある。その中で近年は放射線治療を施す患者が急増しているそうである。
 放射線療法と云うとX線を思い浮かべるが、X線の場合はがんの種類によって効果がない場合があったり、X線を照射することによって二次がんが発生したりする場合もあった。
 そうした欠点を是正する放射線として陽子線治療が現在急速に注目を浴びているという。
 陽子線治療は、がんの部位だけを照射する技術が発達し、臓器が温存でき、治療時間が短く、患者の身体的負担も小さいなど、他の治療法よりかなり優れているという。
 北大医学部では世界的にも最先端を行く陽子線治療法の開発が進められていて、近くその治療施設が完成し、実際の治療の開始も間もないという。

          
          ※ 会場の座席がいっぱいになるほど関心の高さを示したシンポジウムでした。

 お話を聞くかぎり相当に有効な治療法のようであるが、現状では特殊な治療法のため保険治療の対象ではないということだ。我が家でもがん保険の特約を検討することにした。

 トークセッションの方は、藤田教授の方ががんの発生のメカニズムについて遺伝子レベルでの研究を進め、発生原理にメスを入れることで発生そのものを抑えようとする研究をされているということだった。
 一方、田中教授は病理診断を専門とされていて、道内各地の中核病院をオンラインで結び道内各地の患者の病理を診断し、がんの早期の発見、治療法の指導などに務められているということだった。

 素人には理解が難しい部分もあったが、北大が世界に発信できるような研究を進めていることを知り心強いものを感じた。
 “がん”というと一昔前は不治の病と考えられていたが、これからは治癒する期待も大きくなってきたと云えるのかもしれない。

※ 本日の記述の中で、私の理解が不十分なため、あるいは間違った記述があるかもしれないことをお断りしておきます。
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札幌市内の中小路なう

2013-03-28 17:17:25 | 札幌(圏)探訪
 札幌市内の中小路がいま大変なことになっている!(ちょっとオーバーかな?) 融雪期の今、ようやく乾いてきた幹線道路と、そうでない中小路とでは天と地ほどの差がある。札幌市内の中小路を歩いてみた…。 

 ようやく気温も上がり始め、急激に雪が融けだしたようだ。
 所用があったこともありウォーキングを兼ねて意図的に中小路を中心に歩いてみた。
 すると中小路は融けて水たまりになっているところと、まだ解けずに氷状態になっているところが不連続的に続いていた。
 そこを通る車は恐ろしいほどのでこぼこ道を走っている感覚だろう。車に乗っている人は腸捻転でも起こしかねないのでは(かなりオーバー?)とか、ガタのきた車だと分解してしまうのでは、と心配するほどである。

          

     
          

          

          

 
 歩く方も大変である。
 歩道などもちろんない。(消えている)水たまりを避け、滑る氷の上を避けていると歩けるところがない!気を付けて歩いていても、いつの間にか靴の中には水が浸みこんでいた。

          

          
          

          

 一方では、一日も早く自宅の前の雪を消そうと雪割に精を出している人を何人も見かけた。経験上、これがなかなか楽しいのである。
 氷を一つ割るたびに、雪をスコップで放り投げるたびに、春の到来が一歩進むような気がするのが楽しいのだ。作業をしている人の背中からそんな喜びが伝わってくるような気がした。
 マンション生活となってしまった今、その楽しみを奪われてしまったのだが、それが良かったのか?どうなのか?……。

          
          ※ 中には住宅の前にまだ大きな雪山が残っているところもあった。

     
 いずれにしてもこうした大変な季節を経て、札幌に花の便りが聞こえてくる季節ももう間もなくである。
 札幌の中小路から一日も早く雪が消えてほしいと願わずにはいられない。
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映画 93 フライト

2013-03-27 20:10:32 | 映画鑑賞・感想

 たまあにはハリウッドのスペクタル映画もいいかな、と思いながら観た「フライト」だった。確かに飛行機墜落事故を回避しようとするシーンは迫力があり見事だったが、それ以上に人間の心理的な葛藤を描いたストーリーと演技が素晴らしかった。 

 本日のブログは「ザックジャパンWC出場決定!」を予定していたのだが、なんと想定外の敗戦ということになってしまった。ということで、この話題は6月までお蔵入りとし、本日の話題は昨日(26日)ユナイテッドシネマ(中央区北1東4 サッポロファクトリー1条館内)で観た「フライト」の話題にすることにした。

        

 映画はウイップ機長(デンゼル・ワシントン)が操縦する飛行機が整備不良から故障して墜落の危機に瀕した場面から始まる。墜落必至の飛行機をウイップ機長は航空機ではあり得ないと言われる『背面飛行』を決断・実行し、最小限の被害に食い止めることに成功した。
 この一連のシーンはさすがハリウッド映画と云わせる迫力あるシーンであったし、ワシントンの迫真の演技にも光るものを感じた。

     

 物語はここから始まる。
 事故を最小限に抑えたウイップ機長は英雄視されて当然だったが、彼には飛行機を操る者としてあってはならないアルコール依存症のうえ、コカインを吸引していたという事実があった。
 すでに血液検査などから逃れられないと思われていたことを、ウイップ機長を弁護する弁護士があらゆる工作を駆使することによって無罪にするべく手筈を整えた。
 この場面を見ていて、以前アメリカのNFLの有名選手が妻を射殺しながら無罪を勝ち取ったというニュースを思い出し、アメリカの司法制度では白を黒とすることも可能なのだろうか?と思ってしまったのだが…。
 そして、結末は…?(ここで結末は書かないほうが良いだろう)

 英雄から一転被疑者になってしまった戸惑い、追い詰められ自暴自棄に陥りそうな不安、弁護士の助言のように嘘をつき通すことへの葛藤、等々…。主演のデンゼル・ワシントンの素晴らしい演技が見ものである。
 そして、観るものを惹きこんでいく演出も見事で「楽しませてもらった」との思いを抱かせくれた映画だった。

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栗城史多 今だ登頂意欲衰えず

2013-03-26 22:56:25 | 講演・講義・フォーラム等
 両手を包帯で包んだ痛々しい姿で栗城史多は登場した。しかし、彼の中に暗さは一点もなかった。4度目の挑戦だったエベレスト登頂はならなかった上、両手に深刻な凍傷を負った栗城だったが、栗城はいつもの明るさで語った…。 

          

 3月25日(月)正午から札幌駅地下歩行空間(通称:チカホ)のイベントスペースにおいて登山家・栗城史多氏のトークショーがあった。
 彼が今回のエベレスト挑戦で指に重度の凍傷を負い、医師からは指の切断を勧告されながら、彼はそれを拒否しているというニュースを聞き、現在の状況が気になりチカホに向かった。
 同じように考えている人たちが多かったのか、はたまた彼の知名度が上がったからか、用意された100席以上の座席はすでに埋まっていた。その後も人が続々と詰めかけ、ざっと見て300人くらいが彼の話を聴き入ったのではないだろうか。
         
 約1時間、司会者の質問に答える形で栗城はいつものように能弁に語った。
 気になっていた指のことについてはトークショーの後半になってからだった。指の状態については伝えられていた通りだったが、彼は何としても切断しない方法を探したいと語った。そうした思いをことあるごとに話していたところ、東大病院の漢方の権威ある先生を紹介されたり、再生医療の研究者に見てもらったりして、けっして諦めていないということだった。

          

 数多く語った栗城の言葉の中から、記憶に残った二つのことについて記すことにする。
 一つは、彼の父親のことについて語ったことだった。
 彼の単独登行の最初のチャレンジだったアメリカ・マッキンレーに挑戦したとき、周りのみんなが反対し、彼の父親も「う~ん」と言ったきり何も云わなかったらしい。迷いをもったままいざアメリカに向かうとき、父親は「お前を信じているから…」と語ったという。この一言で彼は迷いを振り切り、父親のためにけっして山では死ねないと誓ったそうである。
 また、今回の重度の凍傷を負った後、父親に叱られるかと思ったところ、父親からは「おめでとう!」という思いもよらなかった言葉をかけられたという。それは「死なずに還ってくることができて、再びチャレンジできるチャンスが生まれたではないか」という意味からかけられた言葉だという。この言葉を聞いて私は「この父親にして、この息子」と思った。

 二つ目は、彼はこれまでエベレストの無酸素単独登行に4度挑戦し、いずれも跳ね返されているのだが、彼はそれを“失敗”とは考えていないということなのだ。
 彼によれば、チャレンジしてできなかったことは“失敗”ではない。チャレンジをあきらめたときこそ“失敗”であるという。だから栗城はこれからもエベレストにチャレンジし続けるという。

          

 自らの命を賭しての栗城のこうしたチャレンジ(冒険)を私は手放しでは賛同できない思いをどこかに抱いている。
 ただ、彼の話を何度か聴いているうちに、彼がこれまで生きてきた中で育んできた自らの思い、そしてそれが彼自身の自己実現のための道だとするなら、誰も彼のチャレンジを止めることはできない。
 ひたすら“夢”に突き進む栗城史多のチャレンジに声援をおくりたい。「いつまでも生き続け、チャレンジし続けてくれ」と…。


※ さあ、今夜はこれからザックジャパンがブラジルWC出場を決める大事な一戦です。今キックオフです。私にとって最高のエンターテイメントを楽しみたいと思います。
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イシノマキにいた時間 再び

2013-03-25 23:02:36 | ステージ & エンターテイメント
 昨年12月、舞台「イシノマキにいた時間」を観劇して大きな感動をいただいたが、それを演じた3人が再び札幌にやってきた。今回は札幌では5ステージあったのだが、私はその最終ステージに足を運んだ。

               
               ※ 今回の舞台のリーフレットです。 

 私が足を運んだのは3月24日(日)午後5時開演の舞台だった。会場は西区にある各種の集会や発表など、特に演劇の発表舞台として活用されている「コンカリーニョ」(西区八軒西1丁目)である。客席が173席と適度な大きさで、仮設の階段席で見やすい構造になっている。ちなみに「コンカリーニョ」とはスペイン語で「愛をこめて」という意味だそうだ。(どうして日本人はこうして外国語を多用するのだろうか?)

          
          ※ コンカリーニョのHPから客席の写真を拝借しました。

 さて舞台である。二度目とあって感動は薄れたのではないか?と思われる方もいるかと思うが、まったくそんなことはなかった。
 時には笑い、時には涙し、私は2時間の舞台を堪能した。作・演出・主演の福島カツシゲのユーモアたっぷりの演技、効果的な構成、そしてどこか脱力感を感じながらも伝わってくるメッセージ、などなど…。私は前回同様に満ち足りた思いでコンカリーニョを後にした。
 具体的な感想は、前回のブログを参照してもらうことにします。(こちら 

          
        ※ コンカリーニョは高層マンションの1階部分にあるという特殊(?)な造りです。

 
 ここでは入場のときに配布された実行委員会が作成したらしい詩を紹介することにします。

 あなたにこの2年間でどんなことが起こりましたか?
 あなたはこの2年間でどれだけ前に歩みましたか?
 あなたはこの2年間で何を想いましたか?

 被災地で暮らす人
 被災地で暮らすことができなくなった人
 被災地に心をはせる人

 あなたの中で震災は今・・・
 被災地の中で震災は今・・・
 社会の中で震災は今・・・

 忘れたいこと
 忘れたくないこと
 忘れてはいけないこと

 舞台「イシノマキにいた時間」
 この舞台を震災に心を痛めているすべての人に
 この舞台を震災が心から通り過ぎたすべての人に
 この舞台が震災のことを想い続けるきっかけになることを願って

 
 作者の福島カツシゲは云う。
 ボランティアは、使命感を抱いたり、肩ひじ張って入っていくものではない。気楽に入って、気軽に抜けていく、それでいいんじゃないかと…。
 だから今回東北のボランティアに行けなかった人も、いつか困っている人、助けを求めいる人がいたときに気楽に立ち上がってほしい、そんなメッセージを福島カツシゲは札幌に残して仙台に向けて旅立った…。
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3.11から感じた命と平和

2013-03-24 23:44:59 | 講演・講義・フォーラム等
 東北大震災のことを私の中で風化させてはいけない、との思いからイベント名と一般参加可能との告知だけを見て参加を決めたのだが…。 

 3月23日(土)午後、会場がパークホテルと聞いて少々いぶかしくも思いながら会場に向かったところ、主催が札幌市内16クラブが連合した国際ローターリークラブであった。しかも内実はロータリークラブ会員の研修会的色彩の強いもので、そこに一般参加も認めたという形だった。(一般参加はごく少数だった)

          
          ※ 開会前の会場内の様子です。

 ロータリークラブ式の開会行事(私にとっては物珍しかった)の後、研修会に移った。
 内容は、基調講演と特別報告、そしてシンポジウムからなっていた。

 基調講演は国際ロータリーの一員として世界各地の紛争地や自然災害の被災者等の姿を写し伝えるフォトグラファーのアリソン・クウェッセルさんが務めた。
 アリソンさんは現在、東京電力福島第一原発から50キロほどしか離れていない福島県新地町を中心に取材しているとのことだ。
 新地町の人たちは「自分たちの町は注目されていない、忘れられた町だ」という嘆きの声を聞くことが多いという。確かに私も福島原発により近い双葉町、川内村、浪江町といった名前は良く聞くが、新地町は恥ずかしながら初耳だった。
 講演はアリソンさんの英語を翻訳する形で進められていたのだが、途中からは画面に映る日本語を我々が読む形に変えられてしまった。メモすることが難しくなった。しかも途中から伝える方法を変更したことが私の集中力を削いでしまった。彼女の言いたいことが私には伝わってこなかった。残念である。(なぜ途中から変更するようなことをしたのだろう?)

          
          ※ 基調講演をするアリソン・クウェッセルさんです。

 後半は日本を含めて5ヶ国の比較的若い人たちによるシンポジウムだった。
 登壇者は、◇セニア・ネムソフさん(米国 元交換留学生、静岡県在住)◇金昌震さん(韓国 仙台留学中に震災に遭遇、現在北大大学院在学中)◇廉哲さん(中国 札幌大卒業、旅行会社経営)◇中脇まりやさん(日本 みちのくkids代表、道教育大生)◇林素鳳さん(台湾 台湾警察大教授、現在北大招聘教授)の5人である。
 それぞれ背景も、立場も異なる5人だが、セニア、金、廉さんたちの発言にはある共通項があった。それは日本に滞在中に、日本の良さ、日本人の優しさに触れ、大震災に襲われた日本に対して自分の立場から応援したいという発言だった。また、台湾の林さんは「日本は台湾人にとっては憧れの国である。だから震災の際にも義捐金が200億円以上も集まった」と述べた。
 対する中脇さんは、日本人として何かお手伝いしなくてはという思いから、札幌に避難してきた子どもたちをケアする団体を立ち上げ活動していると話した。

          
          ※ シンポジウムに登壇した5人の皆さんです。

 世界の平和という話題に移ったとき、韓国の金さんは「自国の教科書が日本のことを事実と異なって記述していることを痛感した。自国へ向けて日本の実状を発信していきたい」と語った。
 中国の廉さんは、「世界は交通や情報の発達によってますます小さくなっている。そんな時代に魚釣島とか竹島とか地球規模で見れば小さなこと。小さなことで争っていることは滑稽なこと。紛争地を双方で開発したらどうか」と発言した。

 その他、登壇者からはさまざまな発言があったが、正直な感想としてやや表面的かなという思いが残ったが、この集いに参加しいろいろな人の考えを聴くことができたことは私にとって無駄な時間ではなかった。

 シンポジウムの最後に、コーディネーターの村山紀昭氏(元北海道教育大学長)がアラスカから日本に留学し、その後陸前高田市で英語指導助手をしていて津波で亡くなった青年のことを紹介した。
 彼は司馬遼太郎の言葉「世のために尽くした人の一生ほど美しいものはない」という言葉に出会い、その言葉を実践し生徒たちからとても慕われていたという。その彼が志半ばで亡くなったことはとても残念なことである。
 村山氏は、その青年モンゴメリィ・ディクソンさんの思いを受け継いでいくことを若い人たちに望みたい、と結んだ。
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食と農をつなぐ教育フォーラム

2013-03-23 23:29:59 | 講演・講義・フォーラム等
 「食べる」とは命をいただくこと。「農業」とはその命を育むこと。と案内リーフレットにあった。食の大切さが叫ばれる一方で、食を疎かにする風潮も気になる。久しぶりに「教育」と名が付くイベントに参加した。

          
          ※ 今回のレポートでは触れなかったパネルディスカッションの様子です。

 “食と農をつなぐ”というが主催者もずいぶんつながったものである。JAグループ北海道・北海道フットボールクラブ・北海道教育委員会・北海道教育大学の4者が主催者としてつながり、3月22日(金)午後、北濃ビル(中央区北4条西1丁目)で開催された。

 フォーラムは五つの事例紹介(ミニ講演)とパネルディスカッションからなっていた。その五つの事例紹介とは、
 ◇「北海道教育委員会における食育活動の推進について」
               北海道教育委員会 指導主事 山際 昌枝 氏
 ◇「宇都宮市が進める食育活動の推進について ~「お弁当の日」の取組~」
                   宇都宮市教育委員会 石渡 美穂 氏
 ◇「道徳教育における食育の取組について」
                  旭川市立愛宕東小学校 宇野 弘恵 氏
 ◇「あぐり王国北海道を通じて、食育を子どもたちにどのように伝えるか」
         HBC北海道放送 チーフプロデューサー 庄司  寛 氏
 ◇「ゴールデンエイジと食について」
               コンサドーレ北海道 コーチ 村田 達哉 氏

 五つの事例全てを紹介するのは少々荷が重い。ここでは石渡氏と宇野氏の事例紹介をレポートするとともに、個人的に興味があった村田氏について触れることにする。

 宇都宮市の「お弁当の日」の取組については、年間に1~2回の実施とはいえ人口50万余人という中核都市が全市内で実施している点が注目されているようだ。
 小さな自治体、あるいは学校単位での実施の例はこれまでもあったというが、小中併せて93校、児童生徒数41,000人の規模で実施している例はないという。報告を聞いていて、その成功の秘訣は周到な準備と啓発活動にあったことが分かる。そしてけっして功を急がないということ大規模になればなるほど肝要なことかもしれない。実施して5年目だそうだが、無理せずに理解を求めて今年度に入りようやく全体の平均が年2回実施することをクリアしたという。
 「お弁当の日」の実施の目的は、いろいろあるようだが究極のところ「食への関心」を深めることにある。若いママさんたちは美食にはおおいに関心があるようだが、はたして子どもの成長と食についてどれほどの関心があるだろうか? そうしたことについて行政が音頭をとって啓発しなければならないところに疑問も感ずるが、そこまで家庭の食の実態には警鐘を鳴らさねばならないということなのかもしれない…。

          
          ※ 模擬授業で受講者に語りかける宇野弘恵先生です。

 宇野氏の事例は、「お弁当を作ってくれる母親に対する感謝の気持ちを育てる」道徳授業の実践事例だった。宇野氏は私たち受講者を子どもに見立て模擬授業を展開した。
 ある日の新聞記事を教材に取り入れる感性、感動的な授業に組み立てる構成力、それを可能にする指導力・話術、全てが理想的とも思える内容だった。わずか20分程度の時間で会場内は感動に包まれたように思われた。
 宇野氏が最後に問うた。包みに包まれた弁当の絵を映しながら「このお弁当の中には、弁当と共に何が入っているでしょうか?」会場前列に座っていた私は思わず「愛情」と呟いた。その声は確かに宇野先生に届いたようだった。そして授業は終わった。

          
          ※ さすがスポーツマン、昔と体型の変わらない村田達哉氏です。

 最後に村田氏である。彼は元コンサドーレの名MFだった。その後、幾多の変遷を重ね、指導者としての研鑽も積み、再びコンサドーレにコーチとして還ってきた人だ。
 彼の言う「ゴールデンエイジ」とは、スポーツ選手として各種の動作取得に最も有利な年代が10~12歳ということだ。このことは彼がヨーロッパで指導者として研鑽していた時代に習得したことのようだ。この年代はまた食にも留意することで身体をより成長させることができると説いた。

          
          ※ 村田氏の説明の時に提示されたスライド資料です。

 私たちが三度、三度口にする「食」。私たちの命をつなぐ「食」。
 美味しい食事には関心があったとしても、私たちの身体をつくり、命をつなぐ「食」としての関心はそれほど高かったとは言えないかもしれない。
 今一度、自らの「食」について考え直してみたいと思ったフォーラムだった。
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世界に出て 北海道を知る

2013-03-22 23:29:49 | 札幌学 & ほっかいどう学
 タイトルからは雄大なテーマ性を感ずるが、そのとおり! 時間軸の長~い地震火山研究の話である。素人にはやや難解なテーマであったが、理解できた部分をレポートすることにしたい。 

                

 北大の地震火山研究観測センターでは若手研究者がフットワーク軽く世界へ出て、各地で観測・研究をしているという。
 地球科学という研究対象の時間軸が千年、万年を単位とする事象から地球の謎を解明していく分野である。とすると、日本という狭い地域に起こる現象だけを対象にしていてはどうしてもサンプルが少ないという。そこで世界に出て、今生起している特徴的な現象を観測することによって、日本の各種現象の解明や予測に役立てたいと考え積極的に海外における観測・研究を進めていると観測センター長は語った。

 3月20日(水)午後、北大の学術交流会館において行われたシンポジウムは、関係者及びアマチュアの研究者、あるいは関心のある市民を対象として開催されたようだが、そこへ闖入してみた。
 シンポジウムは五つの講演から成っていた。その演題と講師を羅列すると、
 【講演1】パプアニューギニア、ラバウル火山における火山性津波の調査
      西村祐一(理学博士、助教)
 【講演2】ニュージーランド、ホワイトアイランド火山における地球電磁気観測
      橋本武志(理学博士、准教授)
 【講演3】インドネシア、コロン火山における地震・地殻変動観測
      青山 裕(理学博士、助教)
 【講演4】ノルウェー、北大西洋における地震・地殻変動観測
      村井芳夫(理学博士、准教授)
 【講演5】ロシア、カムチャッカにおける地震火山観測
     高橋浩晃(理学博士、准教授)
というラインナップだった。各氏にとっては研究の概要を報告しただけだったのだろうが、聞く方の私にはなかなか難解な内容だった。理解できた範囲内で橋本氏と高橋氏の二人の報告をごく簡単にレポートしたい。

          
       ※ 講演で橋本氏が示した世界地図です。よ~く見てください。ニュージーランドの地図ですが、
        上下が反対になっています。それを逆転して提示しているのです。分かりますか?

 橋本氏の研究は火山内部における温度変化を観測(推測)する研究である。
 火山の岩石には磁鉄鉱など鉄分が豊富に含まれている。鉄分には磁性がある。その磁性は温度が高くなるに従い弱くなっていくということだ。(600℃くらいで磁性が失われる)
 この性質を利用してヘリコプターなどで火山上空において磁性を計測して、その変化を見ることにより、火山内部の温度変化を推測する研究を諸外国の研究者と共同で行っていたということだ。
 そしてその成果を現在、浅間山や有珠山を研究対象として研究を進めていると語った。日本においては有人ヘリコプターから、無人のヘリコプターに代えてより安全な観測体制も目ざしているという。
 この研究が火山の噴火予知に繋がることを期待したいものである。

          
          ※ 講演する橋本武志氏です。

 次に高橋氏の研究は、日本列島を囲む地下のプレートがせめぎ合うことで日本の国土が伸び縮みしている状況を対岸であるロシア、カムチャッカから観測する研究である。
 日本列島は、東から太平洋プレートが、西からはアムールプレートが、そして日本列島そのものはオホーツクプレートに載っているという世界的にも複雑な(危険な)地域だそうだ。(さらに複雑なメカニズムが存在するのだが、それを割愛して)
 現在、ロシア沿海州が載っているアムールプレートは日本に近づくような運動をしているらしい。氏らが1996年から始めた観測ではその動きは年間約1㎝程度だそうである。この動きが1993年の日本海中部地震、1993年の北海道南西沖地震、1940年の積丹半島沖地震を起こしてきたという。この経過からいうと、次に危険なのは北海道北西沖が考えられるという。ただ、その後の観測でプレートの動きがやや鈍ってきたのでその緊迫性は今のところやや遠のいたと言っていいそうだ。
 しかし、そのことは地震の可能性が無くなったということではなく、奥尻地震クラスの地震が500年程度のスパンの中で起こる危険性を依然もっていることをデータは示しているという。

          
          ※ 講演する高橋浩晃氏です。

 地震予知とか、火山の噴火予知は、天気予報のように簡単ではないことは我々素人も報道などを通して理解しているつもりである。そうした中、こうした科学者たちがその謎の解明に取り組んでいることの一端を知ることができたことは私にとって無益ではなかった。
 こうした科学者たちの真摯で懸命な努力によって、地球の謎が一日も早く解明され、3.11のような悲劇が再び繰り返されないでほしいことを願うばかりである。
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