「北海道のeスポーツ その可能性と課題」のパネルディスカッションでは、それぞれ立場からeスポーツへの関わり方や可能性、課題について興味深いお話を聞くことができた。
※ 本日の投稿は、一昨日の投稿の続編である。昨日はコンサドーレ関連の投稿だったために変則的な投稿となってしまったことをお詫びしたい。なお、本日使用の写真は全てウェブ上から拝借した。
2月17日(日)の「スポーツ!北海道フォーラム」の「北海道のeスポーツ その可能性と課題」は、お二人の基調講演、eスポーツのデモンストレーションに続いて4名の方が登壇してのパネルディスカッションが行われた。
登壇者は昨日記載したとおりである。
まず、茨城県国体・障害者スポーツ大会局長の石田氏が口火を切った。石田氏は「茨城ならではの国体の開催」をまず考えたという。その結果として、年齢・性別・体の障害の有無を超えたeスポーツが視野に入り、文化プログラムではあるが種目に一つに加えることにしたという。結果、県内外から反響があり、開催を心待ちにしているという。最高の舞台を用意して、全国のeスポーツプレイヤー(ニューロアスリート)を迎えたいとした。
続いて、日本サッカー協会(JFA)の岩上副会長は、サッカーの国際組織であるFIFAが2004年からeスポーツ(サッカー)の国際大会を主催していることから、JFAとしても世界の流れに乗り遅れないようeスポーツに力を入れたいとした。JFAとしては現在500万人といわれるサッカーファミリーを1千万人にするためにもeスポーツが良い意味でのサッカーに関心を向けてもらうための動機づけとなってほしいと話された。
レバンガ北海道のCEOである横田氏は、プロバスケットボールチームであるレバンガ北海道が、eスポーツのプレイヤーを抱え好成績を収めているという現状にあることを話された。横田氏としては、バスケットボールとeスポーツが相互に集客を高める作用をしてビジネス的にも成功を収めたいと語った。
そしてもう一人の登壇者だった日本eスポーツ連合の浜村副会長は、eスポーツは年齢・性別・体格などを超越して誰もが参戦できる可能性を秘めたスポーツとなりうる可能性に満ちているとした。日本のプレイヤーは世界的に見ても優秀だが、日本の環境が遅れていると指摘した。プレイヤーたちが自活できるよう経済環境を整備することが急務であるとした。
最後にモデレーターを務めた原田氏が、2018年は日本におけるeスポーツ元年だったとした。それはいつくかに分かれていたeスポーツの団体が「日本eスポーツ連合」に一本化され、eスポーツ普及の環境整備の大切が整ったこと。日本社会の少子化・高齢化の中で、eスポーツが産業として定着していくことも期待するとしてパネルディスカッションを終えた。
原田氏はTVゲームなど無縁に育った私たちのような世代を「X世代」とした。TVゲームが世の中で注目され出した時代に育った世代を「ミレミアム世代」とし、TVゲームが当たり前にある中で育った世代を「Z世代」とした。「X世代」がeスポーツを受け入れるには抵抗があるかもしれない。しかし、「Z世代」はeスポーツをスポーツとして捉えることに何の抵抗もないという。
私も「X世代」の一人として、やはりリアルスポーツにこそ醍醐味があり、eスポーツには抵抗がある。しかし、世の中の動きとしてはeスポーツがスポーツの一分野としてその地位をますます強めていくであろうことは、今回の各氏のお話から予測することができた。eスポーツをスポーツとして観ていくには私自身はまだまだ抵抗はあるものの、これからの動きには注目していきたいと思った。