田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

eスポーツはスポーツなのか?

2019-02-22 16:44:42 | 講演・講義・フォーラム等

 最近「eスポーツ」が注目されているらしい。スポーツのことなら何にでも関心のある私だが、eスポーツだけは関心外だった。そんな私だが、関連したフォーラムがあると知って野次馬気分でフォーラムに参加してみた。

            

          ※ eスポーツの代表的なソフトの一つ「ウィニングイレブン」の2019バージョンです。

          ※ 会場の写真撮影はNGだったので、今回使用の写真は全てウェブ上から拝借しました。

 2月17日(日)午後、道新ホールにおいて今回で8回目となる「スポーツ!北海道フォーラム」が開催された。今回のテーマは「北海道のeスポーツ その可能性と課題」というものだったが、「いったいeスポーツってどんなもの?」という思いで参加してみた。 

 eスポーツについてご存じない方に、少しだけ説明させてもらうと、eスポーツの「e」は「elctronic」の頭文字「e」を付けたものである。したがって、「elctronic  sports」とは「電子のスポーツ」と訳すことができる。イメージ的に簡単に言うと「コンピュータゲーム」を競技化したものと考えると分かりやすい。

 そのeスポーツが今世界中で猛烈な勢いで普及しているらしい。そして、今年の茨城県で開催する国民体育大会では文化プログラムながらeスポーツが取り上げられ、各都道府県から選手が派遣されることになっているともいう。 

 フォーラムの構成は次のようになっていた。

 ◇基調講演「eスポーツの現状と未来、日本の課題」

   〈講師〉・原田 宗彦 早稲田大学スポーツ科学学術院 教授

            ・浜村 弘一 日本eスポーツ連合 副会長

 ◇特別プログラム「ウイニングイレブンeサッカー デモンストレーション」

  〈プレイヤー〉・Mayagekaさん JeSU公認プロラインセンス所持

          ・久保 響さん 北海道大学大学院2年生

 ◇パネルディスカッション「eスポーツをどう発展させるか『北海道モデル』への提言」

  〈パネラー〉・浜村 弘一 氏(前出)

         ・石田奈緒子 氏(茨城県国体・障害者スポーツ大会 局長)

         ・岩上 和道 氏(公益財団法人日本サッカー協会 副会長)

         ・横田  陽 氏(レバンガ北海道 CEO)

  〈 司 会 〉・原田 宗彦 氏(前出) 

 基調講演では、原田氏と浜村氏がeスポーツの現状や将来像について語ってくれた。それによると、世界的にはeスポーツへの関心が爆発的に膨れ上がっていて、2020年には市場規模が1800億ドル(20兆円)にもなると予測されているそうだ。昨年のアジア競技大会ではeスポーツがオープン競技として採用され、今年は先述したように茨城国体において三種目が実施されることになっているという。

          

         ※ 基調講演をされた原田宗彦 早稲田大学スポーツ科学学術院 教授です。

 さて、命題の「eスポーツはスポーツなのか?」という問いに対して、原田氏はこう答えた。「リアルスポーツに取り組む人は、リアルアスリート。マインドスポーツに取り組む人はニューロアスリート。スピリチュアルスポーツに取り組む人はスピリチュアルアスリートと呼んでいいのではないか」とした。つまり、今やスポーツの概念は大きく拡がりリアルなスポーツだけがスポーツではない。アジア競技会に「ブリッジ」が正式種目として採用されているように、さまざまな形のスポーツがあってよい世界になりつつあると…。身体的にリアルスポーツに取り組めない人も、マインドスポーツだと参加できる世界。スポーツのバリアフリー化が今後の流れであると説いた。 

 私にとって興味深かったのは、「ウイニングイレブンeサッカー デモンストレーション」だった。詳細なルールや仕組みについては分からなかったが、プレイヤーの二人がリバプールFC 対 バルセロナFCに分かれて、あたかもそのチームの監督や選手になったかのように戦うのだ。観戦している私たちは、リアルなサッカーを観戦しているような映像で二人の戦いを見守るのである。北大の久保さんは道内学生の№1という触れ込みだったが、プロラインセンスを持つMayagekaさんには歯が立たず、1対8というスコアで完敗だった。二人は毎日かなりの時間を練習に費やすということだが、少なくとも「ウイニングイレブンeサッカー」の場合は、戦略を立てる能力と、選手を駒として動かす指先の機敏さ、器用さが求められるのかな?と思われた。

           

        ※ 今回の形とはやや違うが、こうして競技者が対戦するのを、私たち観客は大画面で観戦します。

※ パネルディカカッションでも興味深いお話をたくさん伺うことができた。日を改めてレポしてみたい。