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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

知人の描画を堪能!道美春季絵画展

2025-05-03 16:03:14 | 作品展・展覧会等
 知人が所属する道美(北海道美術作家協会)の春季絵画展が開催されると連絡をいただいた。これは何を差し置いても駆け付けねばと昨日、会場の大通美術館に駆け付けた。

  

 昨日午後、大通美術館で4/29~5/4の会期で開催されている「2025年 道美春季絵画展」に赴きました。
 美術関連のことに、ことのほか疎い私が何故?と訝る向きもあろうかと思います。
 実は以前に職場を共にしたことのあるOさんが道美の会員であり、昨年の「道美展」で見事北海道新聞社賞を獲得するほどの実力者なのですが、そのOさんから鑑賞のお誘いをいただいていたのです。
 Oさんの描画を再び拝めるとあって、喜んで駆け付けたというわけです。

 会場は道美展の本展が開催される市民ギャラリーほど大きくはありませんでしたが、それでも会員、会友、そして一般の方とかなりの数のレベルの高い作品が展示されていました。
 その中でOさんの作品は会場奥の真正面に、見覚えのある昨年「北海道新聞社賞」を獲得した100号の大作「回る!回る!」が展示されていました。
 今回訪れて初めて分かったのですが、「回る!回る!」という作品は、北イタリアの観光都市Mennagio(メナッジョ)の遊園地のメリーゴーランドを描いた作品のようです。
       
 ※ 昨秋の道美展で「北海道新聞社賞」を受賞した「回る!回る!」と題する作品です。
   (作品上部に室内の照明が写り込んでいます)

 今回Oさんは、この他に「市庁舎広場にて」「湖上のボート乗り場にて」という私にとっては初めての作品も展示されていました。その二つの作品もMennagioの街の様子を描いたものです。きっとOさんにとっては忘れ難い街なのかもしれません。
 Oさんの画は特色は写真を見てもお分かりいただけると思いますが、画全体が淡く明るい色遣いが特色のように思えます。(専門的なことは分からないのですが…)
   
   ※ 「市庁舎広場にて」という作品です。
   
   ※ 「湖上のボート乗り場にて」 いずれもMennagioの街の様子を描いたものです。

 展示されている他の画をそれほどじっくりとは鑑賞できなかったですが、作品のレベルの高い作品が揃っていたように感じました。
 その中から、私が特に気に入った2点を紹介してこの稿を閉じたいと思います。
   
  
   

 掲載した写真は、レンズの歪みが生ずるために、外縁部を一部カットして掲載しています。


江戸後期のクリエーター「歌川国芳展」を覗く

2025-05-01 19:36:09 | 作品展・展覧会等
 豪放磊落、奇想天外、などと称される江戸後期の浮世絵師:歌川国芳だが、実に多彩で、かつ旺盛な創作欲で多くの作品を残した浮世絵師だったようだ。絵画などにはまるで縁遠い田舎オヤジが国芳の作品展を覗いてみた…。

   
  ※ 歌川国芳展を告知するパンフレットですが、バックに描かれている画が「宮本武蔵と巨鯨」です。

 現在、北海道近代美術館では4月25日~6月15日を会期として「歌川国芳展」が開催されています。
 絵画などには関心が薄い私ですが、近代美術館主催とは思えぬ派手なポスター、さらにはそこに表現されている「豪放磊落」、「奇想天外」などという惹句に踊らされて会場に足を運んでみることにしました。

 本日昼過ぎ、会場へ行くと、入場口に ‟歌川国芳" の名を入れた暖簾が下がっており、江戸情緒を醸し出す演出がなされていました。
 会場へ入ってみると結構な人たちが入場し、観賞していました。

    
    ※ 「歌川国芳展」が開かれている展示室の入口です。

 展覧会は6つのコーナーからなり、計220点の国芳の作品が展示され、最後に「イマーシブ体感型デジタルアート」を体験するという構成となっていました。
 展覧会の常ですが(?)、一つ一つの画をじっくりと鑑賞しようとする人が多いために、全体の歩みが非常に遅いのです。初めは私もその動きに従っていたのですが、堪え性のない私はしびれを切らし、空いているところ、空いているところと鑑賞する場所を変えながら先に進みました。(これこそ芸術を観賞する資質に欠けているところなのですが…)
 
 じっくりと鑑賞できたわけではないですが、それでも国芳の多彩さや、面白さ、さらには国芳の本来である浮世絵師としての確かな描画の素晴らしさは感得できたと思っています。
 ポスターにも記されていた「かっこいい」「カワイイ」「怖い」「面白い」…、それら全てを感得できたと思っています。
 国芳の代表作というと、どの画になるのでしょうか?やはりポスターにも採用された「宮本武蔵と巨鯨」になるのでしょうか?私から見ると国芳といったら、なんといってもあの人の身体で男の顔を描いた「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」なのですが、皆さんはいかがでしょうか?

       
   ※ 15人の人間の体で描かれたという「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」です。

 ともかく国芳は多彩な絵描きという印象でした。本筋の浮世絵はもちろんのこと、彼が世に出た水滸伝に関わる画、そして風刺画、さらに晩年に至って西洋画の技法を取り入れるなど、変幻自在の活躍をした絵描き(画家)が国芳という人でした。

         
       ※ 国芳の出世作となったといわれる水滸伝の作品の一つです。

    
    ※ 大名行列を風刺した(?)「朝比奈小人嶋遊」という作品です。

        
    ※ 浮世絵絵師である国芳は本来のこうした美人画もたくさん描いています。

 展覧会の最後には、イマーシブアートという新たな展覧会の楽しみ方も味わうことができました。イマーシブアートとは、没入型アート展とも訳されるそうですが、アート作品をテーマにした没入型体験を提供するという触れ込みで、北海道初上陸ということも話題の一つとなっていました。
 実は、私は4月25日に今回のイマーシブアートをプロデュースした(株)一旗の東山武明社長の特別講演会を聴講していました。氏によると、最近の美術界においては今回のイマーシブアートのようにこれまでとは違った作品の提示の仕方が増えてきたということです。ただし、作品の著作権の問題もあり、全ての作品がその対象とはならないという現実もあるということでした。
 そういう意味では国芳の作品は、作品が発表されてから日が経っていること、また国芳の作品自体が静止画も良いが、それを動かすことによってさらに作品の良さを感得できるという一面もあることから、今回の試みになったものと受け止めました。

 体験してみて、やはり国芳の作品だからこそ、作品が動いたり、作品の中に観覧者自体が入り込むような体験も別な意味で国芳の画の良さを感ずることができたかなぁ、という思いを抱きました。

※ 国芳の作品は全てウェブ上から拝借しました。

「棚田の写真展」に想う

2025-04-03 16:50:19 | 作品展・展覧会等
 札幌市在住の初老の方が自転車を駆って全国を巡り、棚田を撮り歩いた写真展である。新聞の題字では「全国の棚田ありのまま」とあるが、それは写真を撮り歩いた宮坂氏の「ありのままの生き方」でもあるように思えた。

 本日発刊の北海道新聞紙上「全国の棚田ありのまま」と題する記事が掲載されました。
 記事を読むと、当年70歳になる市内在住の宮坂康夫さんが5年間かけて自転車で全国を巡り、全国70か所の棚田を訪れ、それを写真に撮り貯めた「棚田の写真展」を開催中との記事を目に止めました。
 
 私は棚田の写真そのものより、初老の男性が自転車で全国を巡ったこと、棚田を撮ったカメラが奥さまから借りたコンパクトデジカメだったことに興味を抱き、本日午後に会場のらいらっく・ぎゃらりぃ(大通西2丁目)を訪れました。
 
 当の宮坂さんは先客と談笑中でしたが、ぎゃらりーの入口には宮坂さんの自転車旅の姿と、奥さまからお借りしたデジカメが掲示され、その横に宮坂さんのご挨拶が掲示されていました。それを転写すると、
「この5年間、春と秋、妻から借りたポケットデジカメを手に、自転車で全国70ヵ所ほどの棚田を巡り、日本の原風景を撮影してまいりました。平地の水田と比べて「手間は2倍、収量は半分」といわれる耕作困難な地で、先祖伝来の歴史を絶やすまいと努めておられる方々からお話を伺い、それぞれの棚田の歴史とともに短文にして写真を添えました。過去の写真集を見て、ワクワクして現地にたどり着いても、もう耕作放棄地になっていて、がっかりすることも度々ありました。これら写真の地も10年後には半数は撮影の対象にはならないでしょう。各地を巡ってみて、採算を度外視しても、細部まで手を抜かず最大限の努力をするのが日本人の精神であることに気づかされました。失われゆく文化遺産の、美しくも懐かしい風景をご覧ください。 宮坂康夫」
という一文に宮坂さんの人となりが表されているように私には思えました。

        
       ※ 自転車旅行姿の宮坂康夫さんです。お若い!
       
       ※ 奥様から借用されたというコンパクトデジカメです。

 写真展には、25点の棚田の写真と共に、宮坂さんの説明が添えられていました。その一言、一言を読ませていただき、私はいたく感動しました。そこには宮坂さんの自然に対する憧憬、祖先の人々に対する尊崇の念が色濃く表わされているいるように思えたのです。
 私は25点の中から、数点を私のデジカメで撮らせてもらいましたが、写真をカバーするガラスに光が反射するために本来の良さが半減していることは否めません。

    
    ※ 春日の棚田(長崎県平戸市)
      
      ※ 泉谷の棚田(愛媛県内子町)
    
    ※ 日引の棚田(福井県高浜町)  バックの映り込みが激しい一枚です。
      
       ※ 姨捨(おばすて)の棚田(長野県千曲市)
  
  ※ 丸山千枚田(三重県熊野市)

 時間がありましたら、ぜひらいらっく・ぎゃらりーまで足を運んでみてください。期間は4月7日までと聞いています。

 65歳を過ぎてから全国を巡り歩く自転車旅行を敢行されたという積極的な生き方。そしてそこで出会った日本の原風景ともいえる「棚田」に着目されたこと。さらにデジカメでも十分に鑑賞に堪えられるだけの写真を撮り歩いたこと。
 それら全てが私たちシニア世代に勇気を与えてくれる宮坂康夫さんの今回の写真展でした。

才能って凄いなぁ…武田双雲展

2025-03-07 10:22:24 | 作品展・展覧会等
 下世話な話ですが、書道家・武田双雲の作品に付けられた価格を見て驚いた。私のような庶民にはとてもとても手の届かない価格である。一点の価格が云十万円、云百万円の世界ですから…。いや~、才能って凄いものなんですねぇ~。

     

 昨日(3月6日)午後、札幌丸井今井デパートで開催中の「武田双雲展 挑戦~anew~」に足を運んでみました。
 書道に特別興味があるわけではありません。何にでも興味を示す私は、話題のイベントにはできるだけチェックしておきたいという、私の性癖に忠実に従ったというわけなのですが…。

 テーマにanewという言葉を配していますが、anewとは「改めて」とか、「新たに挑戦する」という意味があるようです。武田氏は、その意味について次のように語っています。
 「大人になると新しい事に挑戦することが少なくなってきます。心が固くなっていくような感覚。新鮮な心で日々あらゆることに挑戦していく。そんな覚悟を作品にこめています。観て下さったみなさんにこのワクワクが少しでもつたわりますように」と…。

 丸井今井の広い9階催事場には、武田氏の作品が約200点展示されていました。それらは、「金箔」から、「越前和紙」「青墨」「藍染和紙」など、さまざまな素材に毛筆で表現されたものでした。それは表現というよりは ‟描かれた” と言った方が相応しいかもしれません。私には書道の作品を観るというよりは、画を観ているような気持ちにさせられる展覧会とも思えたのです。

 そして何より驚いたのが、その作品の価格です。目測で縦50cm、横20cmくらいの書道紙に「世の中はおもいやりにあふれている」と書かれ、額装され作品が、なんと275,000円(税込み価格)の値札が付いていたのです。

        
          ※  この作品の価格が275,000円でした。

 それが「金箔」やら、「越前和紙」などを使用した作品になるともう7桁(1,000,000円)の価格です。そのうちの何点かをその価格と共に紹介します。
    
    ※ 「叶」と書かれた作品は1,650,000でした。

       
   ※ 「ありがとう appreciation」と書かれた作品は550,000円と表示されていました。
    
   金箔がほどこされた「愛  compassion」という作品は、4,455,000円の表示でした。

 高価な作品が数多く展示してあるからでしょうか?会場内には説明員を兼ねて関係者の姿も目立ちました。一人の方が私に盛んに説明してくれます。私が「こんな高価な作品を飾る方の住宅は立派なんでしょうね」と問いかけると、「いや、住宅などよりは会社の応接室などに飾る例が多いですね」と答えてくれました。また、「高級な老人ホームなとからの問い合わせも多いです」とのことでした。

 展示会場には当の武田双雲氏も顔を見せていて、観覧者と談笑していました。おそらく購入を考えている観覧者だったのでしょう。
 私は傍にも近寄れませんでしたが、観覧者から離れて私の傍を通った時に、思わず「身長はどれくらいですか?」と聞いてしまいました。それくらい武田氏の高身長が目立ったのです。すると武田氏は微笑みを湛えながら「85センチです」と答えてくれました。武田氏は1m85cmもの長身だったのです。

    
    ※ 後ろ向きの大きな男性が武田双雲氏です。その横の「夢」という作品は3月4日
に会場でのライブパフォーマンスで書き上げた作品だそうです。

 目の保養にはなりましたが、私など一般庶民からは縁遠い展覧会でした。

完全な空振り! 岩谷技研の気球展示

2025-03-06 11:45:58 | 作品展・展覧会等
 これほどまでの空振りを喰らうとは…。完全な私の独りよがりだった?? 期待をもって野幌に向かったのだが、あまりにも期待外れの展示に開いた口が塞がらないとはこうゆうことなのだろうか?

 3月4日(火)朝、私は桑園駅から10時26分発の岩見沢駅普通列車に乗り込みました。目的は野幌駅の近く「江別市情報図書館」で開催されているという「岩谷技研 OPEN UNIVERSE PROJECT 特別展示」を見学するためでした。
 この展示会をどうして知り得たかというと、ネット上で公開されている北海道新聞提供のイベント情報で知ったからでした。そこには展示会について、次のように紹介されていました。

 「ガス気球による成層圏の遊覧飛行を目指す江別市のスタートアップ企業「岩谷技研」の関連資料を集めた特別展示。岩谷技研が今春にも成層圏に達する初の商業遊覧飛行を実施するのに合わせ、江別市情報図書館が企画した。展示品は、岩谷技研が造った気球の3分の1模型のほか、これまで行った有人飛行実験の様子を撮った写真など。岩谷圭介社長から贈られた社長の著書もあり、貸し出しも行っている。」とありました。

       
  ※ 展示されていたパネルの中に、岩谷技研が初の宇宙遊覧フライトを行うことが告知されていました。

 この一文に私は大きな期待を抱きました。気球そのものに興味があるわけではありませんが、北海道発の若者がいまだかつてない大きな挑戦をしていることにとても興味がありました。
 実際の機器は?これまでの歩みは?事業化の確率は?等々、興味津々でした。それがある程度明らかになるのでは?との思いで野幌に向かいしまた。

    
    ※ 江別市情報図書館のエントランス及び外観です。

 午前10時前、目的の野幌駅に降り立ち、駅から徒歩10数分のところにある「江別市情報図書館」に向かいしまた。
 図書館は国道12号線沿いの奥まったところに、いかにも図書館といった風情で建っていました。入館して、図書の貸出などを行う受付のところに向かうと、その受付の頭上に大きな風船のようなものが貼り付けられていました。
 「えっ?これが展示なの?」と思い、受付の方に尋ねると「そうです」とのことだった。

       
       ※ 図書の受付のところに、気球の模型が展示されていました。
          (図書館職員の手作りとか…)

 そしてその傍にはモニターが据え付けられていて、実際に試験飛行した気球の様子や、乗務者が乗り込むキャビンの様子が映し出されていました。
 その他には、そこから少し離れたところに気球や宇宙関連の書籍が並べられてコーナーが設けられていました。関連展示はこれだけでした。

    
    ※ ちょっとした関連書籍のコーナー(手前)もありました。

 あまりにもあっさりとした展示に拍子抜けした私は、実際の気球の ‟3分の1” の模型というから、実際の大きさを知りたくて、「模型全体の高さがどれくらいか」を図書館の方にお聞きしたところ、「風船の部分は図書館の職員が手作りしたものなので参考にならない」と言われてしまいました。また、キャビンの模型も、「数日前までは3分の1の模型を展示していましたが、現在展示してあるものはそれよりかなり小さいものです」と言われてしまいました。

      
      ※ 実際に使用する二人乗りのキャビンの図です。左側が岩谷社長です。
       
 う~ん。これは完全な空振りだったことを悟らされた思いでした。
 私は特別室のようなところで先の期待したように、気球に乗って成層圏に達する商業遊覧飛行の全て(ex. 実際の機器は?これまでの歩みは?事業化の確率は?等々)を知ることができる展示だと思っていたのですが…。

    
    ※ モニターに映し出された飛行予想図です。

 まあ、私の勝手な思い込みだった…、ということなのですが、数あるイベントや講演・講座などではこういうこともあるということですねぇ…。
 それにしても岩谷技研の野心的な挑戦は注目大です。今後も岩谷技研の成功を願いつつ注目していきたいと思っています。



人形の久月 変わり羽子板

2025-02-19 14:56:21 | 作品展・展覧会等
 大谷翔平に、北口榛花…、さらにはオリンピックメダリストと、やはりスポーツ界のスターが並ぶ変わり羽子板でしたが、「混戦の末に」と題してトランプ大統領と石破茂首相が並んでいたのも昨年の大きな話題でした。

 「毎日ブログを投稿し続けること」を唯一の価値としている拙ブログでは、話題に事欠くことを一番恐れています。本日がそのような日でした。
 本日は夜の講座を受講し、帰宅できるのが午後10時近くとなるため、それからのブログ作成はちょっと厳しいです。
 「どうしようかなぁ…?」と思い惑っている時、4~5日前に新聞の片隅に載っていた「人形の久月」「変わり羽子板」の話題を思い出しました。
 「今どきに羽子板かぁ…」と訝りながらも、。「今日の話題はこれにしよう!」と思い定め、久月札幌店がある白石区菊水に向かいました。

    

 久月札幌店は立派の店構えで菊水の街の一角に出店していて、一階がギャラリーとなっていました。ギャラリーは季節柄店内一杯に雛人形が展示されていました。

    

 その一角というより、中央付近に「第39回 '24 話題の人 変わり羽子板」と題して、10枚の羽子板が展示されていました。
 
   

 その羽子板に付けられたキャッチコピー(?)と話題の人の名は…
 ◇「神様、オータニ様」  大谷翔平選手
      

 ◇「史上最大の下剋上」  三浦大輔監督
      

 ◇「一八冠の大将軍」  真田広之氏/アンナ・サワイ氏
      

 ◇「投げて踊って新女王」  北口榛花選手/AMI選手
      

 ◇「希望を結ぶ凱旋」  小田凱人選手/上地結衣選手
 ◇「恋(ここ)一番の得意技」  角田夏実選手/吉沢恋選手
 ◇「コーチと馬(ウマ)が合った」  加納虹輝選手/馬術馬
 ◇「二十歳の新エース」  岡慎之助選手/藤波朱理選手
 ◇「女性リーダーの新時代」  津田梅子氏/高野由美子氏
 ◇「混戦のすえに」  ドナルド・トランプ大統領/石破茂首相
      
以上10枚の羽子板と18人(馬)の顔(馬)ぶれでした。

 この一覧を見てお気づきと思われますが、10枚中実に7枚がスポーツ関連の羽子板です。昨年はパリオリンピック・パラリンピックが開催されてことが影響していると思われますが、スポーツが人々の共感を呼ぶコンテンツであることを再認識させられた思いです。

      
        ※ この一枚は撮り忘れたためにHPから拝借しました。

 ところで、その中に「コーチと馬(ウマ)が合った」と題して加納虹輝選手と馬事馬が並んだ羽子板が展示されていました。私は加納選手は馬術の選手だと思ったのですが、調べてみると、加納虹輝選手はフェンシング(エペ)の選手でパリオリンピック個人で金メダルを獲得した選手でした。どうも馬術の選手ではないのです。
 これはどう考えたら良いのでしょう?妻とあれこれと話し合ったところ、「加納選手はコーチのアドバイスもあり金メダルに輝いた」、一方「馬術馬」の方は92年ぶりに銅メダルに輝き「初老ジャパン」という愛称とともに一躍人気者となったことから、その両者を馬(ウマ)で掛け合わせたのかなぁ、と苦しい解釈をしてみましたが…。ちょっと捻り過ぎの感がしないでもありません。

 また高野由美子氏についても私は未知でした。調べてみるとオリエンタルランド代表取締役兼CEOとのことで、相当のやり手ということでしょうか?
 この手のものの人選はいろいろと事情があるのかもしれませんねぇ…。

 なお、前述した「今どきに羽子板かぁ…」と訝ったと記しましたが、これも調べたところこの企画展は昨年末に久月浅草橋総本店で開始された後、全国の14の久月店を巡回し、札幌店ではこの時期の開催となったようです。
 お店の方が3月1日からは変わり雛の「今年の期待びな」展があることを教えていただきました。また訪れてみようかな?と思っています。

    

        
 ※ 店内ギャラリーにはさまざまな雛人形が所狭しと展示されていました。いずれもが鮮やかで目の保養になりましたねぇ。



二つの “宝石” 写真展

2024-12-11 19:50:31 | 作品展・展覧会等
 “宝石” といっても、あの鉱石の宝石ではない。一つは「青い宝石」とも称される野鳥のカワセミである。もう一つは、「ジュエリーアイス」と呼ばれる氷が豊頃町の大津海岸に打ち寄せられ、最近脚光を浴びている様を写し取った写真展を覗いてみた。

       

 私にとってはかなり珍しい二日連続のギャラリー巡りである。本日(12月11日)は、富士フィルムフォトサロンで開催されている岸本日出雄写真展「氷が創る奇跡の海岸+飛ぶ宝石・カワセミの一瞬の美」を観賞したいと思い足を運んだ。
 実は昨日、「さっぽろ漫画人協会忘年展」を見た後、引き続き子の写真展を覗こうと思っていたのだが、私が富士フィルムフォトサロンの場所をしっかりと把握していなかったために空振りに終わり、本日出直して観賞したのだ。なお、富士フィルムフォトサロンは大通西6丁目の南側で大通公園に面している。
 私は芸術的な写真などには全く無関心なのだが、“カワセミ” の華麗な一瞬を切り取るような画像だけはなぜか魅力を感じているのだ。「ジュエリーアイス」を撮った写真が展示されていた。「ジュエリーアイス」は、十勝川でできた氷が河口から流れ出て、河口近くの大津海岸に打ち上げられ、それが太陽の光を浴びた際に “宝石” のような輝きを見せることから命名されたとされている。
    

     
 写真展では、それらの「ジュエリーアイス」を岸本氏の一瞬を切り取る技で見事な写真が陳列されていた。なお、写真展では「カメラでの一点撮りは禁止」されていたが、そうではないものは許可され、SNSへの投稿もOKとの寛大な告知だったので、その忠告を守りながら何点か、添付することにします。
     
      ※ いただいたカーどの写真をスキャンしたものです。

 続いて奥のコーナーには私にとって待望のカワセミの色鮮やかな写真がたくさん展示されていた。そこには鮮やかな青い体毛に包まれたカワセミだけではなく、白黒の体毛のヤマセミも同時に展示されていた。(ヤマセミの写真も撮ったのだがボケちゃいました)
    
※ こちらもカードをスキャンしたものです。

 写真に貼付されていたコメントでは、カワセミの幼鳥が4羽同時に撮影できたのはほんの一瞬の出来事だったそうだ。
 岸本氏が説明されていたが、カワセミの体長はわずか17cmほどでスズメくらい大きさだそうだ。その大きさで川魚の捕獲する技を持っていることが素晴らしいと思える。

   
   
   ※ 上の2枚は、カワセミが川魚を捕獲する瞬間の図です。
    
 掲載する写真は拙劣ですが、主催者注意に違わぬように留意しながら掲載しますのでご覧ください。
 なお、こちらの展覧会は会期が本日までとなっていました。

 ※ 掲載写真の中で、ジュエリーアイスの一点ものと、カワセミの幼鳥を4羽を写した2枚は、いただいたカードをスキャンした写真であることをお断りしておきます。

パブリックアート in 新篠津

2024-11-30 18:05:01 | 作品展・展覧会等
 パブリックアート…、「公共の芸術」とでも訳せるだろうか?公衆電話ボックスに老婦人が花のお世話をしている絵が描かれていた。倉庫の壁いっぱいにちょっと不思議な絵が描かれていた。新篠津村ではパブリックアートの描き手を招き、さらに村を盛り上げようとしているようだ。

 昨日、道民カレッジ「学びカフェ」で新篠津村を訪れることが決まった時、ある新聞記事のことが蘇った。それは村内の施設の数か所に芸術的な絵が描かれ話題になっているという記事だった。
 私は新篠津村を訪れることが決まった時、それらの絵を見ることを楽しみにして昨日新篠津村を訪れた。
 「学びカフェ」の事業を終え、帰り道にそれらの絵を見て回ることにした。それらの絵が描かれているところを村の人にたずねると、どうやら作品は私の期待と違って二つしかないようだった。私はもっと多くの作品が描かれていると思ったのだが…。
 ちょっと残念な気もしたが、その二作品を見て回った。

    
 村の中心、新篠津村役場の直ぐ近くにあった公衆電話ボックスの壁にその絵は描かれていた。画題は「Gardener(園芸家)」というそうだが、老婦人らしき人が花に水を与えている絵だった。描いた人は世界的に評価されているというAITO KITAZAKIさんという方だそうだ。(2023年夏の作品)
        
        ※ AITO KITAZAKIさんの「Gardener」という作品です。


     
     ※ このようなそうこの壁が、下のような絵に代わりました。

 もう一つの作品は、その公衆電話が建っていたところから200mくらい離れたところに建つ倉庫の壁に描かれた絵が目に飛び込んできた。その絵の大きさに驚いた。およそ100㎡(高さ7m、幅14m)もあるらしい。絵の題名は残念ながら分からないのだが、こちらもプロのアーティストであるunomoriさんという方が村で11日間かけて完成した作品だという。(2024年夏の作品)

    
    ※ 制作に11日間かかったというunomoriさんの作品です。

 今のところ作品は二つに過ぎないが、どうやら村ではこれからもアーティストに依頼してこうした作品を増やしていく意向があるようだ。村内には農業倉庫などまだまだそうした画を描けるようなところも多いようだ。
 素人の作品ではなく、プロの方々の作品であるというところに価値があるように思われる。新篠津村のこうした動きが今後どのように発展していくのか?期待を持ちながら見守りたいと思う。

ギャラリー展 佐藤一明「見てくる犬」

2024-11-27 15:48:06 | 作品展・展覧会等
 作者の愛犬がモデルだという。ラブラドールレトリバーの模型(?)がさまざまな表情で鎮座していた。美術音痴の私がギャラリー展に顔を出すとは、我ながら珍事である。

 あっちの講演会、こっちのコンサートと忙しく歩き回っている私だが、本日は珍しくスケジュール表が空白だった。「さて?」と思ったのだが、某日新聞の片隅に「ギャラリー創」という民営のギャラリーで「見てくる犬」という作品展が開催中であることが頭の片隅に残っていた。戌年生まれの私は、多少は犬に関心もある。私はウォーキングも兼ねて「ギャラリー創」を目ざした。
 「ギャラリー創」は中島公園に近い旭山公園通に面したビルの1階にコンパクトながらシャープな印象を与えるギャラリーを構えていた。

    
 ※ ギャラリー創は旭山公園通に面していたが、注意深く歩かないと見過ごしてしまう恐れもある。
 
 ※ 作品が展示されていない状態での「ギャラリー創」の全景です。(HPより)   
    
    ※ 作品が20~30cmと小さいので、全体で見ると写真のような感じです。

  入館するとDirectorの Chiaki Honjoさんが柔和な笑顔で出迎えてくれた。
 ギャラリー内には佐藤一明さんが制作した犬の模型とスケッチがおよそ25~6点展示されていた。

    

    
    

      
      ※ こちらは佐藤さんの犬のスケッチです。

 材質はHonjoさんによるとブリキだという。新聞で見たときは「厚紙かな?」と思っていたのだが…。解説によると「曲線とエッジが効いたシンプルなかたちの中に込められた計算された造形の美しさ」が見どころとされているが、なるほど私から見て犬の表情を曲面ではなく、エッジを効かせたところに佐藤氏の主張があるように見て取れた。
 作品はいずれも20~30cm程度の小さな作品が多かったが、中には大きな作品もあったが、そちらはブリキではなく鉄板を使用しているとのことだった。

       
     ※ 床に展示されていた作品は5~60cmあり、鉄板制とのことでした。

Honjoさんによる作者の佐藤さんは大変な愛犬家でモデルとなったラブラドールレトリバーを10年以上飼われているとのことだった。また、作品中にこげ茶色の犬の作品が2点あったが、それは佐藤さんの母親が10年以上飼われたトイプードルがモデルだという。佐藤さんの母親が逝去されたことから、現在は佐藤さんが飼育しているらしい。「まだ同居してから少ない年月のため2点だけの作品なんです」とHonjoさんは教えてくれた。

    
   ※ こげ茶色の彩色されていたトイプードルの作品です。写真写りが悪いですね。

 Honjoさんはまた佐藤さんの図録を見せてくれ、「こちらは山口県の県立美術館に展示してある3mもの大きさのラブラドールレトリバーです」とその写真を見せていただいた。3 mとは大作である。いつか札幌でも見られる日か来るのだろうか?
    
※ こちらは佐藤さんが飼われているモデルとなったラブラドールレトリバーだと思われます。(HPより)

 今回は他に観覧者がいなかったこともあり、DirectorのHonjoさんといろいろとお話することができ、とても意義深い鑑賞となった。こうした小さなギャラリーで作者やDirectorの方とお話ができると展覧会も楽しいものだということを発見した「見てくる犬」展だった。いつもそういうわけにはいかないのかもしれないが…。

道美展 入賞おめでとうございます!

2024-09-14 15:26:13 | 作品展・展覧会等
 現在開催中の「道美展」(北海道美術作家協会展)の絵画部門において知人が北海道新聞社賞に輝いたことを知った。70人が出展する中で第3席(素人の判断だが…)に相当する入賞である。知人の長年にわたる研鑽に拍手を贈りたい。

     

 現在、札幌市民ギャラリーにおいて第56回の道美展が開催中である。昔、職場を共にしたOさんから開催を知らせる案内を受け取った。私は美術に関してはまったく疎く、関心も薄い。しかし、Oさんが出展しているとあってぜひ観賞してみたいと思った。というのも前々回の開催を私は偶然にも鑑賞する機会があり、そこでOさんの作品を観て他の作家とは違った淡い色遣いに興味をいだき、「今回はどんな画だろうか?」と興味をもったからだ。
 市民ギャラリーには、絵画、工芸作品、写真などの作品が市民ギャラリーのほぼ全館を占めるように展示されている様子は圧巻だった。
 私は全ての作品をじっくりと鑑賞するほど熱心ではない。ひたすらOさんの作品を探し求めた。するとまず「和」と題する作品が見つかった。期待どおりに淡い鮮やかな色遣いで日本の原風景のような田舎の景色が描かれていた。そこでOさんが道美展の「会友」であることを知った。

    

 Oさんの作品を観終わって、興味は入賞作品に移った。すると、奨励賞とか、会員賞、会友賞などの札が目に入ったが、大きな賞が見当たらない中、「えーっ!」と思わず声を出しそうになった。なんとOさんの二つ目の作品が「北海道新聞社賞」という札が付いているのを確認したのだ。作品名「回る!回る!」という100号の大作だった。色遣いはOさんの特徴である淡く明るい色調は変わらず、遊園地のメリーゴーランドの楽しい様子が描かれていた。
 「北海道新聞社賞」というのは絵画部門でいえば、「北海道知事賞」、「協会賞」に続いて第3席の位置付けのようだ。いやいや失礼ながらOさんがそれほどの実力者などとは知らなかった。素晴らしい快挙である!入賞おめでとうございます!
 Oさんのこれからの活躍にも注目したいと思う。

      
      

 ちなみに「北海道知事賞」は「白昼夢 Ⅰ」と題して札幌駅前の様子を描いた一枚だった。こちらは素人の私からも「さすが!」とは思ったのだが、「協会賞」に輝いた「集合写真2024」は作品全体が暗く、私にその良さは分からなかった。

    

       

 美術については腰が引け気味の私だが、食わず嫌いといわずに少しは関心をもちましょうか?

※ 絵画の写真については、私のカメラの性能が良くないために正確に撮れてはいないことをお断りしておきます。作者様には申し訳ありません。