講師の金成玟(キム・ソンミン)准教授は、今シリーズのテーマ「旅は東アジアを変えるのか?」という命題に対して、国家レベルではなく民衆レベルのその国に対する眼差しの変化が東アジアを変えてきていると、日本と韓国の関係から論じた。
金成玟(キム・ソンミン)准教授は北大のメディア・コミュニケーション研究院の気鋭の若手の研究者として知られている。金氏の講義を受けるのは今回で5度目だったが、金氏が命題に対してどのように言及するのか興味を抱いて耳を傾けた。講義の演題は「戦後韓国における観光空間の形成と変容 ~「つながり」としての旅を考える~ 」というなんとなく難しい演題だった。
その上、金氏の文系研究者独特の演繹的、かつ遠回しな表現は私のようなものには難解過ぎたきらいがあった。加えて、外国人特有の表現も私の理解を妨げた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/24/66903690aeaee38e79d31d66103cdcf8.jpg)
そこで誤解や曲解を覚悟で今回の講義を反芻してみることにする。
金氏は韓国民の観光事情というより、日本人が韓国を旅行する実態の変容について論じた。
それによると、日韓の国交正常化がなった1965年から、いち早く海外渡航の自由化が実現した日本では、韓国への「キーセン観光」が一つの現象になっていたという。
そうした現象が1988年のソウル五輪前後から明らかに日本人の対韓国意識に変化が見られ、観光を旅行する日本人の実態にも大きな変化が表れてきたとした。
その背景について金氏は、韓国の経済発展に伴う韓国自身の変容があるという。
韓国の首都ソウルは、経済の発展によってそれまでソウルの中心だった旧都心の江北(カンブッ)から、未開の地だった江南(カンナム)に大きく開け、そこには新興財閥や中産階級が居を移し、現代的な韓国を現出していったという。
金氏によれば、江北地区は「朝鮮的な」ノスタルジックで受動的な場所として、河南地区は現代的な「韓国的な」躍動感を感ずる場所として、日本及び外国旅行者から認識されていったという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/7e/a3d268fb928af0083945c28eadc994e4.jpg)
※ 江北地区の代表的観光地の南大門市場の風景です。
その結果、日本では「冬ソナ」ブームが起こり、主婦や若者を中心とした韓国ブームが現出すると共に、韓国においても日本文化の解禁によって「クールジャパン」が大きな流れになっているとした。
このように旅行者の実態が大きく変化した背景には、もちろん日本文化解禁のような政治的な変化も見逃せないが、それよりむしろ一般の人々のその国を見る「まなざし」の変化が大きく影響していると金氏は指摘した。
その変化が東アジアを変えていく要因となるのではないか、というのが金氏の結論だと私は理解した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/50/e9947bdb6926ea10483143a08e276071.jpg)
※ 一方こちらは江南地区の超近代的なビル群です。
今シリーズは、日本というよりは中国、韓国、台湾、タイなど東アジアの国々が経済的な発展に伴って、人々の海外旅行が大きなムーブメントになっている現状からの問題提起ととらえた。
その問題提起に対して、今シリーズの4人の講師はそれぞれの国の一般大衆が国を越えての観光(交流)がさらに加速すれば、それは国の在り方にまで影響を及ぼすのではないか、と言及したのではないかと私はとらえた。
《ファイターズ情報》
日本シリーズに関する今日のウェブ上での大きな話題は、明日のファイターズの先発投手が当初予想されていた大谷投手ではなく、増井投手となったことに対する議論が沸騰している。
私もすっかり先発は大谷投手だと思っていた。ところがウェブ上の議論に耳(目?)を傾けてみると、第6戦は大谷投手を温存して増井投手先発がベストの選択だと思えてきた。
状況を冷静かつ的確に判断した栗山監督の判断に喝采が送られている。これでまた栗山株が上昇したようだ。
ファイターズナインは、あの赤い波の真ん中でどのような戦いをしてくれるのだろうか?明日の戦いが待ち遠しい!
金成玟(キム・ソンミン)准教授は北大のメディア・コミュニケーション研究院の気鋭の若手の研究者として知られている。金氏の講義を受けるのは今回で5度目だったが、金氏が命題に対してどのように言及するのか興味を抱いて耳を傾けた。講義の演題は「戦後韓国における観光空間の形成と変容 ~「つながり」としての旅を考える~ 」というなんとなく難しい演題だった。
その上、金氏の文系研究者独特の演繹的、かつ遠回しな表現は私のようなものには難解過ぎたきらいがあった。加えて、外国人特有の表現も私の理解を妨げた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/24/66903690aeaee38e79d31d66103cdcf8.jpg)
そこで誤解や曲解を覚悟で今回の講義を反芻してみることにする。
金氏は韓国民の観光事情というより、日本人が韓国を旅行する実態の変容について論じた。
それによると、日韓の国交正常化がなった1965年から、いち早く海外渡航の自由化が実現した日本では、韓国への「キーセン観光」が一つの現象になっていたという。
そうした現象が1988年のソウル五輪前後から明らかに日本人の対韓国意識に変化が見られ、観光を旅行する日本人の実態にも大きな変化が表れてきたとした。
その背景について金氏は、韓国の経済発展に伴う韓国自身の変容があるという。
韓国の首都ソウルは、経済の発展によってそれまでソウルの中心だった旧都心の江北(カンブッ)から、未開の地だった江南(カンナム)に大きく開け、そこには新興財閥や中産階級が居を移し、現代的な韓国を現出していったという。
金氏によれば、江北地区は「朝鮮的な」ノスタルジックで受動的な場所として、河南地区は現代的な「韓国的な」躍動感を感ずる場所として、日本及び外国旅行者から認識されていったという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/7e/a3d268fb928af0083945c28eadc994e4.jpg)
※ 江北地区の代表的観光地の南大門市場の風景です。
その結果、日本では「冬ソナ」ブームが起こり、主婦や若者を中心とした韓国ブームが現出すると共に、韓国においても日本文化の解禁によって「クールジャパン」が大きな流れになっているとした。
このように旅行者の実態が大きく変化した背景には、もちろん日本文化解禁のような政治的な変化も見逃せないが、それよりむしろ一般の人々のその国を見る「まなざし」の変化が大きく影響していると金氏は指摘した。
その変化が東アジアを変えていく要因となるのではないか、というのが金氏の結論だと私は理解した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/50/e9947bdb6926ea10483143a08e276071.jpg)
※ 一方こちらは江南地区の超近代的なビル群です。
今シリーズは、日本というよりは中国、韓国、台湾、タイなど東アジアの国々が経済的な発展に伴って、人々の海外旅行が大きなムーブメントになっている現状からの問題提起ととらえた。
その問題提起に対して、今シリーズの4人の講師はそれぞれの国の一般大衆が国を越えての観光(交流)がさらに加速すれば、それは国の在り方にまで影響を及ぼすのではないか、と言及したのではないかと私はとらえた。
《ファイターズ情報》
日本シリーズに関する今日のウェブ上での大きな話題は、明日のファイターズの先発投手が当初予想されていた大谷投手ではなく、増井投手となったことに対する議論が沸騰している。
私もすっかり先発は大谷投手だと思っていた。ところがウェブ上の議論に耳(目?)を傾けてみると、第6戦は大谷投手を温存して増井投手先発がベストの選択だと思えてきた。
状況を冷静かつ的確に判断した栗山監督の判断に喝采が送られている。これでまた栗山株が上昇したようだ。
ファイターズナインは、あの赤い波の真ん中でどのような戦いをしてくれるのだろうか?明日の戦いが待ち遠しい!