まりっぺのお気楽読書

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ロシア皇帝ニコライ1世妃 アレクサンドラ

2009-07-16 00:22:58 | ロシア皇妃
祝!初のドイツ王女
ニコライ1世妃 アレクサンドラ・フョードロヴナ


1798~1860/在位 1825~1855

これまで、紹介はしてくれても自分の娘は嫁にくれなかったプロシア王も
とうとうロシア皇室に王女を嫁がせることにしたみたいです。

プロシア王ヴィルヘルム3世王女で改名前はシャルロッテという名前でした。
少女時代はベルリンをナポレオンに侵攻されてドイツ西部で暮らしていました。
ナポレオンから王国を救ってくれたのがロシアってことで断れない縁談ですね。

      

ニコライ(後の1世)がベルリンへ出向き自ら縁談をまとめました。
ふたりは会うなりお互いを気に入ったようでラブラブな手紙が残っています。
婚約から2年後の1817年に結婚しました。

ニコライには次兄コンスタンチンがいたので少し気楽な立場でした。
ふたりは静かな生活を好み、公の場にあまり顔を出さず
お気に入りの人たちに囲まれて過ごすのが好きだったようです。

1825年、ふたりがベルリンに滞在していた時のことです。
コンスタンチンが貴賤結婚のため皇位を放棄したので
ニコライとアレクサンドラは長兄アレクサンドル1世からへ呼び戻されました。
ニコライは後継者になるのがいやで倒れ込んで泣いたそうですよ。

アレクサンドラは美しいだけでなく威厳があって優雅な女性でした。
宝石大好き、舞踏会大好き、国民に興味無しと、まさに “ The 王侯貴族 ” ですね。
結婚から20年たって子供が7人生まれてもお互いの愛は揺るがず
1837年に冬宮殿が火事にあった時、ニコライ1世は宮殿の焼失より
「婚約時代にもらったアレクサンドラの手紙が焼けてしまった」と嘆いたそう…

ニコライ1世は、子供の頃から勉強そっちのけで軍事に熱中していたそうで
厳格で堅苦しいところがありまわりの人たちからは少し煙たがられて
嫌われ者だったそうですが、良き家庭人だったみたいですね?

結婚してから25年、アレクサンドラは医者から健康上の理由でセックスを禁じられたのね。
するって~とニコライ1世はここにきて浮気を始めます。
相手はアレクサンドラの侍女バルバラ・ネリドヴァです。
アレクサンドラの嫉妬爆発! と思うでしょ? ところが最初はジェラシーを感じたものの
同じ男性を知っている者同士の気安さからか、二人の女性は友人になり
ニコライ1世の死後はふたりで暮らすほど気心の知れた間柄になったんですって
不思議だわぁ、貴族の男女関係…

1852年にはナイチンゲールで有名なクリミア戦争が勃発します。
ロシアは完全な孤立状態に陥ってしまい敗戦ムードが色濃く漂いました。
ニコライ1世は兵士たちを鼓舞しようと極寒の中軍事パレードを行ったせいで
インフルエンザを患って1855年に崩御しました。

              
                 晩年のアレクアンドラです
                       貴族!って感じだぁ


病気がちだったアレクサンドラは暖かい地方への転地を勧められましたが
思いで深いサンクト・ペテルブルクに残り5年後に亡くなりました。
最後の言葉は「ニキ、今行くわ」でした。

(参考文献 デヴィッド・ウォーンズ『ロシア皇帝歴代誌』
      外川継男氏『ロシアとソ連邦』 Wikipedia英語版)

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3 コメント

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ブロンズの天使 (きなこもち)
2011-06-01 09:46:22
この皇后はロシア最大の詩人と言われるプーシキンと妻のナターリアを主人公としたさいとうちほの漫画「ブロンズの天使」に登場しますね。その漫画では夫にはムフィーと呼ばれていて賢い良妻として描かれています。
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こんばんわ (まりっぺ)
2011-06-02 02:29:41
きなこもちさま、こんばんわ、
コメントありがとうございます。
ハプスブルク家の皇女たちのところでもコメントいただいてますよね。

その漫画は読んだことがないのですが、リフィーと呼ばれていたんですね?
この夫婦は、当時の政略結婚夫婦の中にあって、幸せなカップルと言えるのではないでしょうか。
返信する
Unknown (きなこもち)
2011-06-04 14:46:19
>この夫婦は、当時の政略結婚夫婦の中にあって、幸せなカップルと言えるのではないでしょうか。

確かにそうですね。夫の愛人と友人になるなんて、器の広い人だったのでしょうね。

「ブロンズの天使」はプーシキンとナターリア、フランス人の士官ジョルジュ・ダンテスの三角関係による悲劇が中心なので彼女の出番はそんなに多くないですが。

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