まりっぺのお気楽読書

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『英国王妃物語』“めでたし、めでたし?”

2008-09-19 22:04:23 | 日本の作家

1992年 森 護

思えば私の趣味のひとつ “ 家系図作成 ” はこの本から始まったと言えましょう。
だって複雑すぎて分からなくなっちゃったんですもの

ダイアナ妃は記憶に新しいところですが、長い英国王室の歴史で
王同様、王以上に存在感があったとされる王妃をピックアップした一冊です。

栄誉があるのか無いのか選ばれた王妃は以下の人。

夫を王にのし上げたスティーヴン王妃マティルダ
広大な領地を持つヘンリー二世妃エリナー・オブ・アキテーヌ
愚王エドワード二世妃イザベラ・オブ・フランス
テューダー王家の因を作ったヘンリー五世妃キャサリン・オブ・ヴァロア
バラ戦争の主導者ヘンリー六世妃マーガレット・オブ・アーンジュ
ランカスター、ヨーク、テューダー時代を生き抜いたエリザベス・ウッドヴィル

そして悪名高いヘンリー八世の六人の妃が登場します。
一人目はスペイン王女で、メアリー一世の母キャサリン・オブ・アラゴン
二人目はエリザベス一世の母で、処刑されたアン・ブリーン
三人目はエドワード六世の母ジェーン・シーモア
四人目は肖像画と違っていたためすぐ離婚されたアン・オブ・クレーブス
五人目は淫乱で処刑されたキャサリン・ハワード
六人目はヘンリー八世を看取ったキャサリン・パー

13人の愛人に泣かされたチャールズ二世妃キャサリン・オブ・ブラガンザ
一度の浮気で32年間幽閉されたジョージ一世妃ゾフィア・ドロテア
宰相ウォルポールと夫を支えたジョージ二世妃キャロライン・オブ・アーンズパック
101人の女性関係があったというエドワード七世妃アレグザンドラ・オブ・デンマーク

以上、16人の生きザマが書かれています。
さらっと書いたけど、皆さん良くも悪くもドラマティックな人生を送ってらっしゃる
やっぱりシンデレラとか白雪姫みたいに、“ 幸せにくらしましたとさ”
では終わらないもんですね。

それにしても愛人13人とか、女性関係101人(わんわん物語?)ですよ
それ以外の王だってだいたい複数の愛妾を抱えてます。
しかも、宮殿に住まわせてます。( ヴェルサイユもそうですね )
大奥とかトルコのハレム、中国の後宮なども似てますけど、
こちらはシステムだし、愛妾の子にも継承権がありますからちょっと違うかな?

何が王たちをそうさせるんでしょう?
地位なのか、血なのか、まったく個人の問題なんでしょうか?
気になります。

とにかく日本の皇室と違って、手広くヨーロッパ中からお嫁さん探しをするもので
その上、娘はヨーロッパ中に散らばるわけだから、血縁関係がグチャグチャです
それを家系図にしてひも解いていくのが楽しくなっちゃって・・・
マニアックな趣味をひとつ抱えちゃいました

これさえあれば、あなたも英国王妃通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

 

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2 コメント

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家系図 (きなこもち)
2011-07-31 11:04:26
ヨーロッパの王室は政略結婚により血縁関係が複雑ですが、それから家系図を探っていくのが面白いのですよね。向こうの方はキリスト教の影響で愛妾の子が余り良く思われない傾向にあるのでしょうね。

ヨーロッパの王室の中では特にイギリス王室に興味があるのでその本はぜひとも読んでみたいです。

ちなみに私がヨーロッパの王室・家系図に興味を持ったのはだいたいが映画や漫画、小説の影響です。(笑)

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こんばんわ (まりっぺ)
2011-08-02 23:41:04
きなこもちさま、こんばんわ。
コメントありがとうございます。

家系図を作っていてどこまでも繋がっていきそうになると、本当にワクワクします。
私はもともと本を読んでいて関係性が込み入ってくると家系図とか相関図を描いていたんですよ。

女性のエピソードに関するもの以外の歴史関連の本はあまり読んだことがなかったのですが、この本を読んでから家系図にはまりまして読むようになりました。
だから実はあまり詳しくないんですよね…

いつもコメントをくださる皆さんはいろいろな文献を読んでいて「見習わなくては…」と思っているしだいです。
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