まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

イングランド王ヘンリー8世妃 キャサリン

2008-11-01 01:36:23 | イングランド王妃・王女
浮かれすぎた王妃
ヘンリー8世妃 キャサリン・ハワード


1521~1542/在位 1540~1542

アン・オブ・クレーヴズに失望したヘンリー8世は、さっさと次の女性を見つけますが
それがアン付きの女官だった継祖母につれられて出仕していたキャサリン・ハワードでした。

       

キャサリンの父は2代目ノーフォーク公トマスの次男で
アン・ブリーンの母エリザベスと兄妹にあたることからふたりは従姉妹同士になります。
もっとも面識はなかったようですけど。

なお、アン・ブリーンに処刑の判決を下した裁判長は
キャサリンの叔父にあたる3代目ノーフォーク公でした。
なんか因縁めいてますね

キャサリンは母を亡くすと継祖母に預けられますが、預けられた方もいい迷惑で
彼女はかなりの放任状態で育てられます。
その結果といいますか、継祖母の音楽教師マナックや従臣ディアラムと関係を持つなど
奔放な青春を送ります。

さすがの継祖母も「これはいかん!」とキャサリンを監視することにし
彼女を連れて宮廷に出仕しますが、ここでも彼女は母方の従兄であるトマス・カルペパーとも
関係を持ってしまいます。

キャサリンはカルペパーのことを真剣に考えていたようですが
ヘンリー8世に言い寄られると、あっさりと受け入れちゃったみたいです。
アンとの離婚成立から1ヶ月後、ヘンリー8世とキャサリンは結婚します。

王妃になって最初は楽しかったんでしょうが、なにしろ18歳の若さだし
好き勝手に育ってきたキャサリンはすぐに退屈になりました。

だからかどうだか、しばらくするとディアラムを秘書として呼び寄せるとよりをもどし
その上カルペパーともよりをもどします。

女官とか侍女とか、うわべだけの取り巻きとかたくさんの人に取り囲まれてて
分からないはずないじゃな~い !! というわけで
結婚の翌年末にはヘンリー8世の知るところとなって逮捕されます。
ヘンリー8世は、この件について1度もキャサリンの弁明を聞こうとせず
「無実だ」と訴え続けた彼女は、2ヶ月後に処刑されます。

キャサリンは処刑の前日「初めてのことだから」と言って
処刑台に首をのせる練習をしたりして、あっけらかんと過ごしたようですが
死後は幽霊となって現れるそうです。
やっぱり悔しかったんでしょうね
20歳だもの、やり残したこともいっぱいあっただろうに・・・

どうして王様の浮気はよくって、王妃の浮気は処刑なの?
浮気には浮気で対抗しろっていうわけじゃないけど、不公平じゃないですか?
どうやら王の寵姫とか愛妾の浮気はいいみたいなんですよね。
そりゃ、もともと浮気相手なわけですもんね。
キャサリンは王妃じゃなくって愛妾になれば良かったんじゃないかな?

(参考文献 森譲氏『英国王室史話』『英国王妃物語』)

これさえあれば、あなたも英国王室通
読んでみたいな!という方は下の画像をクリックしてね

    

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« イングランド王ヘンリー8世妃... | トップ | イングランド王ヘンリー8世妃... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
浮気 (とおりすがり)
2018-10-08 00:16:23
王妃の浮気がダメなのは、地位や財産の相続問題があるからでしょうね。
男は直接子供(跡継ぎ)を産めず、妻に種を託すしかありません。
もし妻が浮気していたら、血の流れない『財産乗っ取り』『御家乗っ取り』『自分のDHAが絶やされる』『繁殖の優位性乗っ取り』が起こってしまいます。
なお、女系相続を採用している共同体だと、女の浮気には寛容…どころか父親という概念は無く、男=跡取り娘創造用の子種提供者という位置付けなんだそうです。

他に、跡継ぎができない事に悩む権力者と、妻の浮気についてですが、こんな面白い話もありますよ。

https://bushoojapan.com/scandal/2013/10/08/7199
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

イングランド王妃・王女」カテゴリの最新記事