
晩秋の両御堂

いてふの葉もほとんど散っていました。
永観堂を辞して、昨日お参りが出来ませんでしたので、ご本山(西本願寺)に寄り両堂へご挨拶申し上げました。この師走の寒さの
中を「念仏奉仕団」のタスキを掛けた人たちの姿が見えました。ご苦労さまです。
ご本山にお参りをするのは1月11日に参勤した大遠忌正当法要以来のことで、改めて深い感慨をもってお参りさせていただき
ました。
ご影堂前の大公孫樹は全て落葉しています。境内北東の直幹の公孫樹には黄葉が少し残っていました。公孫樹は本願寺を象徴す
るもので懐かしさがあります。
今朝、永観堂で中西玄禮管長から拝聴した中の、法然上人の『選択集』を5回熟読して念仏門に入った静遍師のこと、専修念仏の
批判書『砕邪輪』(さいじゃりん)を書いた山寺の明恵上人のことなどが思い巡りました。・・・親鸞聖人の百日の六角堂参籠
から法然上人のもとに百日続けて聴聞に通われたことなど併せて思念してみる時、法然上人のその時代への影響力は未曾有なことであったことを
改めて考えてみたことです。自力門から絶対他力への転回は日本の宗教史上、初めての画期的な開展だったのです。
大三島が黄昏(たそがれ)の頃には帰山できました。