万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

節段説教

2009年09月26日 | Weblog
9/25 今治市波方町常念寺さんを会場として今治組親鸞聖人750回大遠忌お待ち受け法要が開催されました。今治組各寺院から住職、若院、総代約100名の参加、四州教務所長、賛事等のご出向で賑々しく厳修されました。
 記念講演は今回は高座を使った「節段説教」で行われました。講師は滋賀県から藤野宗城師がご講演下さいました。本当に懐かしい、少年時代聞いたお説教の旋律、抑揚する声がよみがえりました。受念仏は起こりませんでしたが胸がジーンとするものがありました。総代さん方も懐かしがる方、初めてで感動なさる方など多くおられたようです。
 万福寺にも立派な高座がありますが使われなくなって50年以上にもなるでしょう。一度使ってみたいものです。

 画像は常念寺武田浩文ご住職が撮影しEメールで送って下さったものです。多謝
 
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シルバーウイーク

2009年09月23日 | Weblog
秋のシルバーウイークと呼ばれた大型連休も今日のお彼岸の中日で終わりです。
今日は朝から納骨堂などへお参りに来られる方が多くありました。
 20日の朝、奈良大和高田の教専寺へ入寺し、住職を勤めている弟綜丸より電話あり坊守久仁子さんがみまかったとの訃報、数ヶ月前より良くないと聞いていましたが矢張り終わって往かれました。とは云え連休中法務多端で行くことも出来ず、昨日坊守が代参し、京都にいる若院と恵真とが夫婦でお通夜にお参りしてくれました。
 久仁子さんは長男直道(じきどう)君、二男慶信(きょうしん)君の二人をもうけ育ててくれました。数年前より体調が思わしくなくなり遂にお浄土の方となられたのです。実に申し訳ないことですが、葬儀にもお参りが出来ず大三島でお参りさせて頂いたことです。
 このシルバーウイークは多事、大事があり、かくして終わって行きました。時々刻々変化し続ける境涯であることを実感いたします。

画像の白い花は「タマスダレ」です。皐月の株の周りに球根がくっついたまゝ移植されたのでしょう皐月の枝のないところから顔を覗かせて咲いています。タマスダレも「ひがんばな科」の植物に分類されています。
牧野富太郎先生はその図鑑に「玉簾、たぶん葉が集まっている様をすだれとたとえ、花の白さを玉としたのだろう」と記しておられます。
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白花曼珠沙華

2009年09月22日 | Weblog
 昨年2月に寺庭に球根を一つ植えた白の彼岸花、昨年は1輪咲きました。今年は2輪花を咲かせています。来年はきっと4輪咲くはずです。
 明日はお彼岸のお中日、彼岸花とはよく云ったものです。
 この彼岸花を「曼珠沙華」とも別称されて来ましたが、梵語マンジュシャカの音写で漢訳で柔軟華、白円華、如意華などと訳されています。天華である曼珠沙華は本来「白花」が本当のようです。ですが今では彼岸花、曼珠沙華と云いますと赤い彼岸花をイメージするのが一般的でしょう。ですからこの白花彼岸花をこそ「曼珠沙華のような花」と云うべきなのでしょう。
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2009年09月21日 | Weblog
お彼岸に入って萩がたわわに咲きこぼれています。白萩もまだ咲いていますが盛りは10日くらい前でした。
 「萩」の字を辞書や辞典を読んで見て意外なことを知り得ました。と云いますのは中国での「萩」の字は「きく科」の「よもぎ」を指すのだそうです。日本では「萩」と云えば「まめ科」の「はぎ」を意味している字であることは当然のように思っていましたが、実は「はぎ」を「萩」の字を当てるようになったのは比較的新しくその昔は「芽子」、「芳宣草」、「鹿鳴草」と表記されていたと書かれていました。「はぎ」も数種類あってこの画像のいわゆる萩は「やまはぎ」と呼び区別されていることを知りました。意外や意外なことです。
 
  缶蹴りて子らの散らばる萩の寺   明慧
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専念寺慶讃法要

2009年09月20日 | Weblog
9/19.20日の両日にわたって広島市安芸区中野の専念寺の慶讃法要が厳修されます。専念寺に立派な門信徒会館が建立されまた新住職の継職披露、宗祖750回大遠忌法要が営まれます。専念寺は万福寺現坊守の里寺、前々坊守の里寺でもあって因縁の濃い寺です。秋の大型連休を利用されていることもあって大変な参詣者で賑わっています。私たちはハイウエイの大渋滞に巻き込まれて辛うじて開始時間に間に合うと云うような慌ただしい参席でした。
 私は初日しかお参りが出来ませんので今日の法要は不参なのですが、稚児260名参加の稚児行列が行われるとのこと少子化の中驚くべきことです。
 画像は9/19日挙行の会館落慶式典の模様。
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恵蘭 雪月花

2009年09月17日 | Weblog
今日は秋彼岸法座を午後1時から営みます。
ご講師の吉川光城師は昨夜から来山されています。今春までご本山の
布教専従職にあられた方で当院若院の一年先輩になられます。

 朝、蘭の水やりに行きますと「恵蘭 雪月花」が咲いていました。
登畑の藤原さんから今春頂いた9鉢の寒蘭で最初に花を付けました。
早速本堂の玄関へ移動させ皆さんに見ていただくことにしました。
 馥郁としたいい香りが漂っています。
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秋季彼岸法座

2009年09月15日 | Weblog
 朝夕は涼しくなって参りました。
来る17日午後1時より秋彼岸法座を営みます。
 ご多用のことでしょうが繰り合わせてご参詣ください。
ご講師は島根県より吉川光城(きっかわこうき)先生がご出講
くださいます。
 夏の疲れた心を聞法で活力を得てください。

 庭に杜鵑(ほととぎす)の花が咲き始めました。
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芙蓉

2009年09月13日 | Weblog
秋の日差しをうけて芙蓉が咲いています。芙蓉の花はドッシとした花ですが捺染されたインド更紗のような鮮やかな紅色の5弁の花です。些細な風でも震える薄い花弁なのです。芙蓉にも種々あるようですがこの花は殊に鮮やかです。昨年は「酔芙蓉」を紹介いたしましたが、この芙蓉は朝から飲んでいるのか紅色で咲いて紅色に萎みます。
 漢名は「木芙蓉」と云い日本名の「芙蓉」は略された呼称だそうです。

 おだやかなくらしいつまで花芙蓉   小沢千代子句
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阿修羅像随想

2009年09月10日 | Weblog
天平のみ世に光明皇后の請願によって興福寺金堂の諸像が造立され、今日まで伝蔵されて来ていることは本当に有難いことです。
 これらの天平の諸像が乾漆造りという手法によるよりリアリテイックであり、心の内奥までの表現が限界まで近寄っているように感じられます。
 東博、九博とこれからこの様な興福寺金堂の仏像や諸像が興福寺意外での展覧はもうないだろうと云うことを聞きました。
 いろいろな方が類稀な「阿修羅像」の表情と表現についてご専門からのコメントが新聞などに掲載されていて成程と思います。
 阿修羅像の奇異に思える3面6肢の立像は何を表現しようとしているのかを直接像にお会いしてみて私なりに教えていただいたように思えます。それは阿修羅像の周りは拝観者で近寄れないものですから双眼鏡でお顔を拝見いたしておりました。それで気づいたのですが正面のお顔は眉間に苦渋の皺が彫り込まれていますが決して忿怒を我慢したり押さえたりしている表情とは思えません。むしろ宗教的な心象の表現、柔軟な心に一瞬転換する相貌と感じることが出来ました。左右の顔の表現は阿修羅が仏教に帰依しても尚かつ「忿」と「怒」の心がもたげてくる心の相を表現したものであろうと感じました。
 それでは正面の相貌表現の原点は何処にあるかと考えますとそれは「慚愧心」ではなかろうかと味わいました。
阿修羅の慚愧、 仏智の光に照らし出された自己の忿怒心を恥ずかしく深く呵責すると云う宗教的至上の境地を表現しているように感じました。だから6肢の2肢が正面で合掌の姿をしているのでしょう。眉間の苦悶の皺は自己の本性として抱えている闘争性をかたくなに慚愧する心の痛みを表現した苦悶の表情と感じたのです。

 往復10時間を超える運転、阿修羅展の館内の時間は40分足らずでしたが、疲労感は全くありません。有難い拝観であったように思っています。1300年前の天平人の尊いメッセージをこの眼で聞かしていただいたような心地が今しております。      住職
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阿修羅像拝観

2009年09月10日 | Weblog
9/9ご晨朝の勤行をしながら不遜ながら「やっぱり行っておこうと・・・・」
8月の終わりに北九州へ行く予定があり足を延ばして太宰府にある九州国立博物館で開催されている「阿修羅展」を見ておこうと計画を立てていたのですが寺での「音楽フェス」と重なってしまい行くことが出来ませんでした。
 昨日終日他の予定がない日でしたので日帰りで行って来ようと午前9時頃車で出発いたしました。九州方面へ車を走らすのは初めてでカーナビが唯一の頼りです。
到着時刻を見ると午後2時30分頃を指しています。もしかしたら入館が出来ないかも知れないなどと思い巡らしながら一路九州へ走り続けました。
 高スピードで走り続けた所為か2時頃には九博へ着いたのですが、もの凄い人と車です。ヤット駐車してチケットを求めるとなんと気が遠くなるような長蛇、「200分」待ちと張り紙がしてある地点より随分後が最後尾なのです。まだ残暑がある中を遅々として進まない列に加わってひたすらに「忍」の一字。「阿修羅展」は「我慢地獄」・・・・。それにしても並んでいる人は女性が多いなア、それも中年以上の、ウイークデイのこともあるのでしょうが、・・・。これは「王子」ブームの範疇で理解できるのかも知れません。あのナイーブな憂い漂う端正な相貌は「阿修羅王子」さまと魅了されるのかも知れません。
 アナウンスで今日の閉館時間を1時間30分延長いたしますとのこと、それでも館内で展示物を拝観したのは30分少々、帰りも唯だひたすらに車を走らせて、その日の内午後11時55分に大三島に帰っていました。ご苦労さまでした。
 画像はヤッと行列が館内に入りそのロビーで数十分、博物館の建物は放物曲線が基本になって超斬新、2面が全てガラスがはめ込まれているのです。七夕飾りのように見えるのは「博多山笠」の一つが展示されていました。  住職
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