万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

薩摩焼

2008年07月30日 | Weblog
 拙寺の到来物のお茶碗の中に薩摩焼の玉子手茶碗があります。玉子手とはお茶碗の肌が玉子色であることから呼ばれているのです。到来の時に箱がなかったものですから余り注意を払っていなかったのですが、ある時、高台横に筆書きで入れられている名を虫眼鏡で読んで驚きました。「薩摩寿官」とあったのです。これはあの沈寿官さんの作、改めて両手に包み胸に構えて見る、お茶を何度も点てていただいてみる、しばらく興奮状態にあったことを思い出します。色も形も全てにおいてやさしさがいっぱい薫るお茶碗です。ですがお茶はたちにくいお茶碗です。ここがまた寿官さんのポリシーなのでしょうか。
 何年か前の雑誌「アエラ」の沈寿官さんの人物紹介記事の中に、寿官さんの戦前の中学校から進路をどうするか、友人は陸士とか海軍兵学校などに希望している、自分も同じような希望を抱いた。そのことを父に相談すると、父は静に次のように
云われた。「人間の生き方には動物的な生き方(欲求にしたがって行動範囲を広げていく)と植物的生き方(種が芽吹いて根を下ろした場所で成長しいかなることがあろうと動かない)とがある。樹木はどこまでも大地に根を張って大樹となり世の動きを静に見つめる。と云うようなことを父が淡々と語られたことが大きな指針となって陶芸の道に全てをゆだねるようになられたことを述べておられ強烈な感動を覚えたことでした。
 寿官さんは「故郷忘じがたく候!」と薩摩の国に武力で以て異国に来なければならなかった14代前の先祖の悲しみを受け継いでおられる方とうかがい知りました。
 国際問題、民俗の心の意味するところは深くてデリカシーです。
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異常気象

2008年07月28日 | Weblog
連日未だ経験したことのないような異常高温の日が続き、連夜熱帯夜、まだ七月の下旬なのに疲労困ぱいの状態です。
 皆様ご健勝でしょうか、どうかご用心ください。異常気象の為なのでしょうか、北陸地方では突風が発生したり、もの凄い豪雨があったりで、これは大変な夏になりそうです。
 ささやか乍ら、休むときも。寝覚めの時も忘れずに水分を補給することを呉々もお忘れ無く。

 今年の蝉の発生は凄いです。今盛んに鳴いています。毎朝、本堂の三方の障子戸を開け放って朝のお参りを致しますが、三方から蝉の合唱が押し寄せてきて住職は負けてしまいます。今年は凄まじい夏です。

 桔梗が暑さを凌ぐように咲いていましたので一輪挿しに生けました。(画像。この柱掛けはいらなくなったワイン樽が利用されているもので一寸面白いものです)
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白楽天山

2008年07月25日 | Weblog
 京都の祇園祭も昨日の還幸祭(神輿が御旅所から帰る)で1ヶ月に及ぶ祭りが終わったようです。
 17日の山鉾巡行に沢山の山や鉾が各町から出ますが、その中に以外と仏教に由来している山が多くあるようで、その中の一つが「白楽天山」です。白楽天山の設えは青い松の木と赤い大傘が立てられた前に道林禅師と白楽天の人形が向かい合って立つと云う山の形です。
 これは唐代に鳥の巣禅師と巷で呼ばれていた道林禅師は巨木の上で禅行を常に行っていて下から見上げると丁度鸛(こうのとり)が巣ごもりをしているように見えるので「鳥の巣禅師」と呼ばれていたのです。
 官吏で詩人として著名な白楽天が通りかかり、下から声をかけました。
 「樹の上に上ってまで行じている仏道とは一体何であるか?」と、
 禅師「諸悪莫作(もろもろの悪をしないで)、衆善奉行(もろもろの善を行っていく)これが仏教です」
 白楽天「あッハハ、そのようなことなら3才の童子でも知っているよ、馬鹿らしいことよ、」
 禅師「3才の童子が知ることを、70の翁が実行出来ないではないか」と喝声、
 この禅師の教えに白楽天は仏教を求め仏教に生きる人となられたのでした。
 この白楽天の詩文は平安時代の日本の文人に大きな影響を与えました。
 菅原家、大江家、慶滋保胤(よししげのやすだね)など、
  白楽天山としてその故事が今日まで伝え守られていることは驚きです。
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茗荷(みょうが)

2008年07月25日 | Weblog
裏庭の茗荷の叢を覗いて見ると茗荷の白い花がチラチラと見えました。数本手折って持ち帰りました。一昨年も暑い夏で茗荷を食べて夏を凌いだことを思い出し今年も夏中茗荷に恵まれるといいのですが、今年はお潤いが少ないからどうでしょうか、  茗荷を食べるとなんだかシャキッとするのです。
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フラワーアート

2008年07月23日 | Weblog
 フラワーアートの指導をしておられる野々江の藤原せつ子さんが下さった作品「ひまわり」を玄関ロビーに掛けています。この手法は生花を時間をかけて押し花にし、その花をパーツに分解して用紙の上に再び組み立てると云う根気のいる作品づくりだとうかがえます。自然の花の色がいつまでも楽しめることは素晴らしいことです。花を愛しむ方法も色々あるものです。それほど人間にとって花はなくてはならない存在といえます。

 昨日のウエルネス校対三島校の一戦は健闘も及ばず3対5のスコアーで三島が勝ちました。終盤までウエルネスが優勢だっただけに残念な試合でした。好試合であったと云えます。
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紋黄揚羽

2008年07月22日 | Weblog
紋黄揚羽は堂々としていて紋を付けている所為か
風格があります。次々と飛来する揚羽蝶を見ていると
矢張り力関係なのか、厳然としたルールがあるようです。
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大谷光真門主のコメント

2008年07月22日 | Weblog
今日の朝日新聞の「私の視点」瀾に本願寺大谷光真門主が(世界平和に向けての)宗教者の役割ーー違いを保ち、責任の共有をーーと題してコメントが掲載されています。朝日新聞を購読の方はお読みください。
 過日の洞爺湖サミットに先立ち世界宗教者の会議が札幌で開催され、その会議のテーマは「世界平和と地球的課題の克服」であった由、非常に重要な問題に人類は直面していることは云うまでもないことですし、政治家だけにまかせておけばいい問題ではないでしょう。
 字数の関係でご門主のコメントの最後のみ紹介させていただきます。ご門主は大きなグローバルな旗を掲げて穏やかに振っておられます。
 
 「(前略)仏教の立場から世の中の悲惨な出来事を見ます時、多くの場合、人間の欲望と深い関係が感じられます。人間は欲望なしには生きられませんし、世の中の発展もありませんが、一部の人々が節度なく、欲望をひろげる時に対立が生じ、動植物を含む環境の汚染破壊が進みます。
 人間は地球上の複雑な繋がりの一部を担っているのです。 」(朝日7/22)

 画像は凌霄桂(のうぜんかつら)にたわむれる黒揚羽、紋黄揚羽が飛来すると
黒揚羽は花を譲るように飛び立ちます。
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緑の村運動公園野球場

2008年07月21日 | Weblog
 この球場は昔は塩田であった場所ですが、現在は各種の運動施設が設けられ、
「緑の村運動公園」と呼ばれて親しまれています。この野球場をウエルネス高校
野球部が現在ホームグランドとしているのです。
 ゲートボール場、テニスコート、プール、体育館、ゴルフ練習場など各種スポーツ施設があります。
 画像は野球場バックネットより撮影、遠方に見えるレンガ色の建物が現在ウエルネス高校が使用している元小学校校舎。
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ウエルネス高校快進撃

2008年07月21日 | Weblog
 元大三島南小学校に拠点を置いている、日本ウエルネス高等学校(通信制高校)
野球部は創部3年にして県予選ベスト8に残っています。
昨日、西条ひうち球場での3回戦に今治北校と対戦して6対3で勝利、しかも全員安打と云う猛攻。22日準々決勝の相手は三島高校、健闘を期待しています。
画像は明日の三島校戦前に練習ミーッテイングするウエルネスナイン。
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科の木(しなのき)

2008年07月19日 | Weblog
 7/18朝の奈良は雨でした。残り梅雨とでも云うのでしょうか。
雨の中を博物館に向かって歩く道すがら、画像のような花をつけた樹木
が何本も雨に濡れていました。ハート型をした葉っぱから菩提樹かと思
ったのですがもう一つ判然としませんので携帯カメラに記録して帰山し
ました。牧野図鑑で調べてみると「しなのき」(科の木)であることが分
りました。日本の菩提樹も「しなのき科」に属するものであることが分
り最初の直感はまんざら間違いではなかったのです。。それにしても科
の木(しなのき)の花は古の奈良の都にピッタリ、いい眼福でした。
 今回の奈良行きでもう一つの発見がありました。それは興福寺の塔頭
「大乗院」の跡地に偶然にも足を踏み入れることができたことです。今
その庭園(浄土庭園)は復元工事中です。20年くらい前に「大乗院
雑事記」(だいじょういんぞうじき)と云う応仁の乱頃の経覚僧正が書
いた日事記を興味深く読みふけったことがありましたからその出遇いは
偶然ながら感激しました。足早な大和行きでしたが、いろいろとハッピ
ーでした(住職)
7/21 科の木をインターネットで検索の結果、どうも花が科の木とは随分
と相違しています。それでは私が奈良公園で見た木は何なのでしょうか、
どなたかご存知の方いらっしゃいませんか?
コメント (2)
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