万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

海を抱いたビー玉 ~甦ったボンネットバスと少年たちの物語~

2007年09月28日 | Weblog
 先日、福山駅の近所の書店に立ち寄りました。そこで、「海を抱いたビー玉」というタイトルの本が平積みされており、書店売り上げのフィクション部門の1位になっていました。
 とても奇麗な装丁が印象的で、手にとって帯をみてみると「瀬戸内の小さな島」という文字が目に入りました。それでページをめくってみると、「第一章 大三島」と書かれていてビックリしました。どうやら、大三島、福山、それと地震があった山古志村を舞台にした小説のようでした。
 大三島を題材にした小説に偶然出会って嬉しくなり、早速購入。大三島に帰るバスの中で読みすすみました。
 

 その島から見る海には水平線がない。
 渚に立ち、遠く海原を眺めると、空と海との境界線のかわりに、ブロッコリーみたいにこんもりとした緑の島々が幾重にも連なっているようだ。
 瀬戸内海の真ん中にに浮かぶ大三島
 通称、神の島    (小説の冒頭より)

 昭和30年代後半の賑やかな大三島の状景が、詳しくそして美しく描写されています。「横島」や「新地」など、地元の人しかしらない地名も出てきたりします。
 ボンネットバスと少年の視線から綴られている小説です。
 ぜひ読んでみて下さい。お薦めです。

 出版元 山海堂 作者 森沢明夫(1969年、千葉県生まれ)     若院
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本堂の畳

2007年09月28日 | Weblog
 昨日本堂へ畳が敷き込まれました。本堂下陣に56畳、
両余間に7畳半づつ、内陣左右に回畳が2畳づつ、講師間に
10畳、都合85畳の畳が敷かれました。堂内に新畳の匂い
がプンプンしています。
 既存の巨大な須弥壇を設置するために内陣を少しでも広く
使わなければならないので内陣に敷く回畳については畳屋さ
んに無理を云って特殊加工をして貰いました。依頼通りに出
来上がっています。
 これでいよいよ京都等で修復中の内陣仏具の搬入を待つば
かりとなりました。
 11月中にはご本尊さまをご安置できるでしょう。思えば
随分と永かったような、あっと云う間のことのように感じた
り・・・・。
                           深謝、合掌 住職                                
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大三島の名月

2007年09月26日 | Weblog
昨夜は仲秋の月、しかしこの様に気温が高くては澄み切った冴えわたる
月とは云えないようです。初夏の朧月の感がします。
 月に群雲、しかも三脚なしで撮ったので大ぶれです。お笑いください。
                                 住職
 月蔭のいたらぬところはなけれども眺むる人の心にぞ住む  法然上人歌
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喚鐘が釣られました

2007年09月24日 | Weblog
旧本堂の解体につき昨年の3月末に降ろされた拙寺の喚鐘が1年6ヶ月振りに新本堂に今夕釣られました。
 明治42年に京都寺町の工房で鋳造されたことが彫り込まれています。祖父慈朗が当院に入寺した年に調製されていることが記されていました。
 銘文に「諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅為楽」(諸行は無常なり、是れはこれ生滅の法なり。生滅を滅し已れば、寂滅なるを楽となす)の涅槃経の無常偈が彫り込まれています。これは日本人ならだれでも知っている「いろはにほへどちりぬるをわかよたれそつねならむ うゐのおくやまけふこへて あさきゆめみしゑひもせす」の「いろは歌」はこの無常偈の巧妙な和訳となっています。仏教の根本原理と云えます。ジャータカ物語の雪山童子が身を捨てて羅刹から聞いた偈頌がこの「無常偈」であることはよく知られています。
何とはなしに25、6才頃の祖父慈朗の心情が知れるようです。祖父はこの時から12年後の大正11年秋に急逝して行くのですが・・・。   住職
 
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紫苑と黄揚羽

2007年09月23日 | Weblog
寺の近くの園に紫苑がむらになって咲いていました。
数十匹もの黄揚羽が群がり蜜をもとめていました。
上品な薄紫色がいいですネ。
 それにしても暑いことです。紫苑もビックリでしょう。
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句仏書「風月」

2007年09月21日 | Weblog
今年も仲秋の名月が近づいて来ました。
大谷句仏上人揮毫の「風月」を掛けてみました。
句仏上人は真宗大谷派(東本願寺)の23世門主
大谷彰如さんの俳号です。どのような縁由で西派
の拙寺に到来したのかは分りませんが、私が見い
出した時はまだ未表装でした。
 句仏上人は多才な方であられたと聞いておりま
す。、中でも俳句においては名句を多く残してお
られます。
  あなとうと祖師は紙子の九十年
  舟人がおうと応へる朧かな
 などなど法味溢るる句が思い出されます。

 大三島の各集落では明日が祭礼です。住職
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天水桶(てんすいおけ)

2007年09月17日 | Weblog
向拝の左右に天水桶(石製)が設置されました。
右側には本山の「下がり藤紋」を左のには万福寺の
寺紋「違い鷹羽」を彫り込んでもらいました。
 明治38年に万福寺を当地に移転、10世を継職
された住職が浅野断流師、その浅野姓は赤穂の浅野
の流れを汲んでいるとのことで「違い鷹羽」なのだ
そうです。断流師にはお子がおられませんでしたか
ら血脈はありませんが、浅野姓と法脈は今日まで継
承されて来ました。
 この両天水桶に本堂東側屋根の雨水の流れを受け
るのですが、まだ向拝の雨樋が完成しておりません。
整うのはもう少し先きになるでしょう。
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矢筈萱(やはずかや)の尾花

2007年09月14日 | Weblog
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秋色の訪れ

2007年09月14日 | Weblog
残暑が厳しいことですが、秋への移ろいが知らぬ間に進んでいます。
庭の白萩が咲きこぼれ、矢筈萱(やはずかや)に穂が伸びていました。
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木部施工完了

2007年09月11日 | Weblog
 昨夕亀山建設の亀山義比古社長が立寄られ本堂の検証がされました。
本日の午後3時で木工施工が完了。室伏脇棟梁、石原、橋爪、山本の宮大工さん達長い間のお仕事を終えて帰って行かれました。長い間違境の地でご苦労さまでした。本当に有難うございました。
 後の作業は壁の上塗り、電気・設備、クロス、カーペット張り、建具、などの施工があって、内陣や納骨室の仏具類の搬入取付けが行われます。そして境内の整備を行い新本堂造営工事が終わることになるのです。後もう一踏ん張りです。皆さまのご協力を切に願う次第。
 写真は右から橋爪大工、山田設計士、室伏脇棟梁、住職、石原大工、山本大工、 本堂の向拝で記念撮影。この後脱兎の如く帰って行かれました。 住職
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