万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

来年のカレンダー法語

2010年12月29日 | Weblog


 後数日で平成22年(2010)も終わりです。悲喜こもごも、一喜一憂した一年が過ぎ行こうとしています。

今年の法語カレンダーは来年に迎える親鸞聖人750回大遠忌をひかえて聖人の和語聖教から選ばれた13章句でした。来年の法

語は聖人の撰述された御本典、『教行信証』から13章句が選ばれています。いずれのお言葉もずっしりと重く、永久(とわ)の

光を放ち続けるお言葉であります。

 カレンダーの表紙に揚げられている法語は『教行信証』の総序(序文)のお言葉、

   遠く宿縁を慶べ (とおくしゅくえんをよろこべ)

 このご文の前文は 「たまたま行信(ぎょうしん)を獲(え)ば、遠く宿縁を慶べ」とあります。「行信」の「行」(ぎょう)

ということは阿弥陀さまが私のいのちの上にお浄土へ生まれさせ必ずさとりをひらかさせると云う行を完成されたと云うことで、

また信(しん)とは行完成がそのまま私のいのちへの呼び声となり、呼び覚ますはたらきとなり、呼び覚まされたすがたが信であ

り称名となって行く「はたらき」を行信(ぎょうしん)と申すのでありましょう。その「行信」(はたらき)に出遇うと云うこと

は希な、人知では計り知れないことであります。今そのご縁に触れさせていただいていると云うことは遠い過去世からの阿弥陀如

来さまや前知識方からの記憶にもない、自覚されることもなかったご縁があったからだとしか云いようがありません。

 このように味あわさせていただいております。

25日に年賀状を投函することができました。年賀状にはこの聖人のお言葉「遠慶宿縁」にルピを「とおくしゅくえんをよろこ

ぶ」と打って使わさせていただきました。

 年末年始寒波の嵐が襲来とのこと、皆様十分ご用心の上、新年をお迎えくださいますように、 
    
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一茶と松山

2010年12月26日 | Weblog
今治唐子台にお住まいの菅 正憲さんの来山があり。画像のような冊子を頂きました。正憲さんは俳句をよく作句

され、また俳句研究も熱心になさっておられる方です。呈された「連句が語る 一茶と松山」は松山の庚申庵倶楽部輪読会から編

集発行されています。11名が庚申庵輪読会メンバーで正憲さんもメンバーの一員であるとのこと。

 庚申庵というのは俳諧の道で幕末期に伊予一とも四国一とも称された栗田樗堂の草庵の庵名なのです。この栗田樗堂を信州の小林一茶が訪

ね来てこの庚申庵で連句の会が何度も催されたことが記録されていて、その連句帳が解説されて出版されたご本です。松山地域が

このように俳諧や連句が盛んで、同好の士が多かった土壌から正岡子規などの近代俳句の作家が多く輩出されたものと偲ばれま

す。

   水流れ鳥鳴き柳二三尺   一茶 
   風落日をち春しづか也   樗堂

 一回の連句は36句発句(歌仙連句)して終わる形式のようです。これは最初の連句「柳の巻」と題されている冒頭の句です。
  
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共在感覚(きょうざいかんかく)

2010年12月23日 | Weblog
11月26日の日に木村三千人先生の奥さん綾さんがご逝去になられました。綾さんはお元気であられた頃、仏教婦人会のお世

話をして下さり静かに聴聞される方でした。横浜の地に於いて葬儀が執行され、12月18日に郷里の墓地へ埋葬されました。そ

の間久しぶりにご子息らにお会いしいろいろとお話を伺うことができました。

 ご次男の大治さんは現在京都大学理学部准教授の職にあられます。ご専門は人類学です。長年アフリカのザイールなどに滞在さ

れて霊長類やピグミ集落の調査研究を続けて来られました。そのお話はワクワクするような興奮を覚えます。その研究論文集「共

在感覚」を頂きました。私にも読みやすい論文で興味深く読ませていただいております。

 また大治さんは大学時代京大の茶道部「心茶会」に所属しておられ、現在その「心茶会」の顧問をされているとのこと、驚きま

した。「心茶会」は哲学者西田幾多郎博士のお弟子久松真一博士が創設された茶道部だと聞いております。その久松真一博士の精

神が受け継がれている「心茶会」の顧問をされていることなどなど・・・・。お話を伺っておりますと時の経つのを忘れます。お

茶の話もワクワクいたします。
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黄昏の多々羅大橋(たそがれのたたらおおはし)

2010年12月21日 | Weblog
 昨日、所用で福山へ行きました。その帰り午後5時に生口島のサービスエリアに立ち寄り黄昏の多々羅大橋を撮影しておきまし

た。

 多々羅大橋はしまなみ海道10本の橋で一番華麗な橋だと思っています。貴婦人のようなエレガンスな景観をかもしています。ウォー

キング愛好者にも超人気です。橋脚で手を叩くと「鳴き龍現象」が起こるとのことです。

 橋を渡ると大三島です。
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数寄屋侘助椿(すきやわびすけつばき)

2010年12月16日 | Weblog
今朝は起床するのが躊躇するくらの寒気を感じました。冬至も近づき暁鐘の頃はまだ真っ暗です。マフラーを首に巻き、毛糸の

帽子と手袋をして、コップ一杯の白湯を飲んで鐘楼に向かいます。白湯を飲むのは何年来続けている習慣です。さすが今朝は冷え

込んでいました。

 「白侘助」に続いて「数寄屋侘助」が次々と咲き始めています。ほんのりとあったかい上品な椿です。画像は古いレンズ、ニッ

コール52㎜1.2をデジタルカメラに装着して撮ってみました。絞りは開放です。50年くらい前に「肉眼と同じ明るさのレン

ズ」と云うキャッチフレーズで売り出されたレンズでした。数年前にカメラショップをしていたS.Kさんから形見にいただいた

ものなのですが・・・、さすが明るいレンズだけあって光線の少ない場所でもよくとらえています。優れものだと感じました。
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’10 メリシャカライブ

2010年12月14日 | Weblog
 当院若院は今朝大阪へ向けて出立しました。本日日中席より津村別院の常例布教を仰せつかったためです。本日より17日日中

席まで別院で布教に当たるとのことです。大阪方面にご在住の方時間を作ってお参り下さると若院も喜ぶことでしょう。

 津村別院の常例が終わると京都へ移り18日は2thメリシャカライブの準備をして、19日(日)午前中に本願寺日曜

講演でお話をし、午後3時より門法会館多目的ホールを会場に2thメリシャカライブに臨む予定のようです。ハードスケジ

ュールなので一寸心配なのですが、ライブは満席のようです。

 数日前より黙々としてポスター様のものを製作印刷をしておりましたが、会場入り口などに掲示するのだとのことです。今年は

「十悪」を取り上げているようです。一部を写真で紹介しておきます。当日より前に紹介したと叱られるかもしれませんが・・。
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波濤図(はとうず)

2010年12月10日 | Weblog
 去る12/5にお参りした晩秋の京都永観堂で奇しくも同所蔵の長谷川等伯筆「波濤図」の展覧が催されていて拝観すること

ができました。

 元は襖仕立てで同寺方丈に使われていたもののようですが、現在は12本の軸に仕立てられて収蔵庫に保存されているとのこ

とです。偶然にもいいご縁に恵まれました。

 金紙に墨一色で岩に砕け散る波が豪壮に描かれています。その波の曲線と岩の直線によって構成されています。これらの線は一

部として疎かに引かれているヶ所は見られません。どこを見ても生気が漲っています。天才等伯のいのちに出会った思いがいたし

ました。

 今も、その絵のあの力強くて、キラキラと輝いている線が残像としてあります。

  「波濤図」はネット上で全作品が見られます。HP「空間装飾」で検索してみてください。大画面で見ることができま 

す。


 画像は今年の「白侘助椿」、夏に元気がなくて心配いたしましたが回復して咲いてくれました。今年も「凍る音曲」を奏でています。 ありがとう。
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永観堂

2010年12月06日 | Weblog
4日の夜は宗教教育部(大学サークル)の先輩で先年まで龍大の運営に当たっておられたY、Iさんのお世話で御所の側にある

大学のセミナーハウス、ともいき莊に泊めていただきました。この時期どのホテル、旅館も満室で日帰りをも考えていましたが助

かりました。

 5日はともに泊まった5人で永観堂にお参りいたしました。永観堂の管長中西玄禮師は同じサークルの先輩で童話の名手であら

れました。姫路の名刹大覚寺のご住職ですが昨年より浄土宗西山禅林寺派本山の管長に任ぜられました。

 管長室に招じられ、ご多忙であられるのにしばらく歓談の時間をもうけてくださいました。その上「凛々と生きる」とサインを

墨書されたご著書「げんれい説法」を頂きました。有難し。

 散り始めた山内の紅葉を眺望しながら堂宇を巡りお参りできました。「見返りの弥陀」のご本尊さまに二度目のお目もじです。

 画像は散り残る永観堂の紅葉。
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ひかり子供会

2010年12月06日 | Weblog
12/4(土)ひかり子供会の発会55年記念集会に出席するべく京都へ赴きました。

私が「ひかりこども会」で京都のこどもたちと過ごしたのは昭和36年4月から40年の2月まで、今から50年前のことになり

ます。その子供会が今も龍大生、京女大生そして本堂を提供下さっている光寺(京都市下京区大宮通り島原口)さんの歴代の

ご住職さまによって続けられてきていることは驚きです。甚々の敬意と謝意を表したいと思います。

 ここも少子化で出席児童は減小していますが、学生たちは一生懸命お話やゲーム、影絵童話に懸命に頑張っていました。

50年前にタイムスリップした思いになりました。

 画像は記念集会に上演された影絵童話「おかえりなさい」の一場面。
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灯台躑躅(どうだんつつじ)の紅葉

2010年12月04日 | Weblog
 灯台躑躅の紅葉は一様ではありません。今年はこの四恩堂のそばにある灯台躑躅の紅葉に魅了されます。近づいて見るとそのサ

イケデリックな色模様が絶妙です。この光景も一両日で散り了ってしまうことでしょう。

 今日はこれから京都へ行くことになっていますが、京都の紅葉はまだ残っているかどうか、楽しみです。
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