万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

親鸞聖人のこころ

2010年04月29日 | Weblog
五木寛之先生のご講演は「親鸞聖人のこころ」と云うご講題でお話をされました。
坊守の心に残った、ご講演の要旨の一コマを記しおきます。


法然聖人は(お念仏一つでみんなお浄土へ生まれて往くと)「易しく」説いてくださり

親鸞聖人はそのみ教えを「深く」あじあわれ、

蓮如上人は、(その易しい、深いお念仏のみ教えを)「広く」みんなにお説き下さったと

お話になられました。


最後に金子大栄先生の言葉

「聖教を開きては、その文字を見ずして ただ声の響きを聞く」 

を引かれ、「素晴らしい音楽法要の響きの中で、聖人の言葉の響きを感動とともに聞かせていただきました」とお話になり、講演を終えられました。


法要、講演ともに感動的なご縁でした。
松山組のみなさんありがとうございました。
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松山組ご遠忌お待受法要

2010年04月29日 | Weblog
4/28(水)今日は松山の市民会館を会場として浄土真宗本願寺派松山組主催の親鸞聖人750回大遠忌のお待受法要が営まれました。記念講演のご講師は作家の五木寛之先生。
松山組以外の者でも参加させていただけるということで、是非参加したいというご門徒さんとともに松山へ行くことにいたしました。若院は雅楽会のメンバーとして出勤しました。
 若坊守に写真撮影を頼んでおきました。ですが五木先生の講演中は撮影禁止であったとのことで写真がありません。法要の写真のみです。
 素晴らしい法要が企画されていたとのこと、予州楽所(雅楽会)のメンバー全員出仕、導師、法中住職方は第一正装(七条袈裟着用)と云うグレードの高い演出であることが写真からも伺えます。
 勤行は今回の御遠忌に制定された「宗祖讃仰作法音楽法要」が依用されていたとのことです。ご準備とコーラスの練習が大変であったことでしょう。
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牡丹

2010年04月28日 | Weblog
 万福寺の境内には7、8本の牡丹が植えられていますが、丁度今が開花期で色とりどり咲き始めています。
 お内陣の仏具類には牡丹の彫刻が各所に見られます。唐獅子と牡丹のテーマが多いのですが、欄間などは牡丹だけが彫刻されています。
 牡丹の芳香とどっしりと風格を持ったこの花が仏教の「さとり」と「はたらき」をよく表象していると云うことなのでしょう。
 百獣の王である獅子は外敵に負けることないのですが体にわいてくる虫、所謂「獅子身中の虫」によって身が滅んでゆくのだそうで、その「獅子身中の虫」から助かるのは牡丹の花粉にまみれることしかないと云うのです。それで「唐獅子牡丹」の絵柄が定番となっているのですが、これは仏教の教えから出来たお話なのです。
 私ども迷、苦悩の根元は心中の我執と云う虫であり、その我執虫から救われて行くことができるのは仏法に遇うしかないことを喩えられているのです。
 蓮の華と牡丹の花は仏教とは切り離せない花と云えます。
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花筏(はないかだ)

2010年04月26日 | Weblog
 花筏(はないかだ)もミズキ科の植物です。一枚一枚の葉っぱの中央に小さな花をつけます。その様子、葉っぱを川を流れ下る筏に見立て、その筏一つ一つに花が付いてまるで花を運んでいる筏のように見えるとイメージされた方がおられたのです。そのことを偲ばせていただきます。実に情緒豊で感性が健やかな方がいらっしゃったものだと感じ入ります。その花は緑色で地味で小粒な花なのですが、「花筏」は眺めているだけで嬉しくなり心が和みます。小料理屋さんかちょっとした料亭などの店名にするとはやりそうな名前でもあります。
 ひっそりと小さく人に余り気づかれないように咲くからなのでしょうか別名「ヨメノナミダ」とも呼ぶ地域があるそうです。
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花水木(はなみずき)

2010年04月26日 | Weblog
今、道のあちこちに花水木の花を見かけます。桜のような華やかさはないにしても華麗に軽妙咲いて品のある花です。この花が一杯咲いていると何かセレブな空気に包まれます。
 ミズキ科の植物でアメリカヤマホウシともアメリカハナミズキとも呼ばれていますから文明開化以後アメリカから渡来したものなのでしょう。昨年数輪咲いた同じミズキ科の白い花「ヤマボウシ」はどうしたことか今年は花もツボミも見えません?
ヤマボウシの花を探していましたら
隣に植わっている「花筏」(はないかだ)に花が一杯付いていました。 
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霧島躑躅の樹形

2010年04月25日 | Weblog
 この寺庭の霧島躑躅は私の少年時代から同じように思えます。そのようなことはなくて大

きくはなっているのでしょうが、特別大きく成長はしていません。刈り込みをする所為かも

しれませんが・・・、

 高さが2㍍くらいはあります。平戸躑躅のように大きく成長する性質ではないのでしょ

う。
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霧島躑躅(きりしまつつじ)

2010年04月25日 | Weblog
 気温が定まらない中で今年も霧島が咲き始めました。朝方にはまだ冷え込む所為か赤色が

いつもに増して鮮やかなように感じられます。

 このような燃え立つ炎のような赤色を猩々緋(しょうじょうひ)と云うのでしょうか、晩

秋のどうだん躑躅の紅葉に、春はこの霧島躑躅の赤色に赤の持つすごさを感じます。
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2010年04月24日 | Weblog
4/24午前中に大西町の小笠原 洋さん宅へお参りいたしました。昨年末にご逝去になられたお母さんイセノさんのお墓が完成してその納骨の法要のためです。
 墓地は紺原と云う山手にあり其処に行く途中に潅漑用の池が何ヶ所もあります。その池の畔に何羽もの鴨が池から道路に上がって憩うていました。車が側に寄っても逃げないのです。不思議に思って車から降り、側まで寄って写真に撮りました。それでも全く気にも止めないのです。本当に不思議な体験でした。誰かが餌付けをしているのかも知れません。
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絵地図

2010年04月23日 | Weblog
先日大阪、大東市にお住いの藤原時彦さんからお手紙をいただきました。そして画像のような時彦さんが描かれた口総の絵地図が同封されていました。時彦さんとそのお姉さんの二人は堂の本の祖父母藤原時一、カズヨさん宅で5年間過ごされました。保育園の年長組から小学校4年生まで。その間の経験と記憶、そして祖父時一さんから聞いた話などをもとにこの絵地図を製作されたのです。眺めながら解説を読みますと実に楽しいものです。故郷を思う懐かしさが溢れています。

 時彦さんは大阪の高校から京都の大谷大学に進まれて大阪の中学の教員を勤められ先年再任用も終えられたとのことで。多分本年で65才になられると思います。昭和20年代後半から30年代前半頃の時彦さんの心にある思い出の地図です。
 絵地図の万福寺のヶ所に次のように記されていました。

  日曜学校があって姉と二人で毎週通った。オルガンに合わせて歌ったり、幻灯を見たり、お話を聞いたりの楽しい学校であった。

 このような絵地図が大阪にお住いの方によって作製されたことに感動いたします。
故郷を離れてお住いの方々一人々々の胸の中に故郷で過ごした十数年の忘れられない懐かしい思い出がインプットされているのですネ、
時彦さんの絵地図、大切に保存させていただきます。
 願わくば野々江、浦戸、宗方などにも思い出の中の絵地図のようなものが描かれると有難いですネ、


 
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花蘇芳(はなすおう)

2010年04月21日 | Weblog
 花蘇芳(はなすおう)が今年も枝一杯に花を付けています。この花は枝や幹にもぶれ着くように桃色の花を咲かせます。こんなに花を付けるのにサヤエンドウのような実は数個しか見あたりません。小さなサヤエンドウのような実が示すようにこの花蘇芳は「まめ科」の植物なのだと知りました。「ジャックと豆の木」ではありませんが「花蘇芳」は正しく「豆の木」なのです。

 「花蘇芳」は「蘇芳色の花が咲く」と云うネーミングだということです。その「蘇芳」なる植物は矢張りまめ科でインドやマレーが原産でその枝が重要な染色材として昔から使われて来たとのことです。
 蘇芳だけで染めると褐黄色に、蘇芳に灰汁を加えると紫赤色に、鉄分を加えると紫色に発色すると云うのです。こ南方原産の「蘇芳」は布や糸の染色において重要な素材であることを知りました。

 この「花蘇芳」(はなすおう)と呼ばれるこの花の色は灰汁を加えて染め上げた「紫赤色の様な」と云う意味であることが分りました。

 「花蘇芳」と染色に使用する「蘇芳」はまめ科の植物でも違うものであったのです。私どもが法会(ほうえ)の折に着す法衣の色に蘇芳色がよく使われていますが、これで一つの疑問が解けた感じです。それにしても草木を使った染色も頗る化学的であることには驚きです。
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