万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

報恩講法座

2010年10月28日 | Weblog
 10月29日日中席より30日朝席まで報恩講法座を営みます。夏から冬に突入したような不順な天候ではありますが、750回大遠忌法要前年の報恩講です。どうかご参詣くださいますように。
 ご講師の先生は坂出市真教寺ご住職末澤真吾先生です。

画像は報恩講の祖師(親鸞聖人)壇の荘厳。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さるとりいばらの実

2010年10月24日 | Weblog
 先日、宗方のY・Kさん宅の報恩講にお参りしましたら床の間に山草が各種生けてありました。その中に「ぼての実」が生けて

ありました。「これはぼての実ですねエ」と尋ねますと「サンキライの実です」と答えられました。これは「サンキライ」と云う

ことを初めて知りました。昨日台(うてな)ダムの深山(みやま)へ採集に行ってきましたとのことです。

 今朝時間がありましたので私も深山に行ってみました。ダム湖をめぐるといろいろな実が色づき始め、野菊なども咲きこぼれて

いました。

 画像の「さるとりいばら」は「山帰来」(さんきらい)とも呼ばれていますがこの辺りでは「ぼて」と呼ぶ方が誰でも知ってい

ます。私が小さい頃、旧歴の端午の節句には「ぼての葉」でくるんだ「かしわ餅」をどの家でも作っていました。子供たちには

楽しみなことでしたが、「ぼての葉」を山へ取りに連れて行ってもらうことも楽しいことでした。作る量も半端な数ではなく、米

粉で作った白いのや、団子麦の粉で作った黒っぽいのや沢山作られて数日そればっかり食べていたことを思い出します。

 「ぼて」は「さるとりいばら」と呼ぶのが一般的な呼称で「山帰来」とも呼ばれていることが辞書や植物図鑑に見られました

が、「ぼて」と云う呼び名は見当たりません。

 各種の辞書、辞典を調べていて「ぼて」を説明している辞書にやっと出会うことが出来ました。小学館から昭和50年頃編纂さ

れた「日本国語大辞典」に「ぼて」の項がありまして「さるとりいばら。愛媛県大三島」とあり「ぼて」と云う呼び名は大三島地

域の呼び名であることが判明いたしました。本当にびっくりしました。

 なぜ「ぼての葉」と呼ぶようになったのだろう、「なぜ」この問いは数日続きましたが、私の結語は「布袋さまのような形をし

た葉っぱ」と誰かが言いはじめたのが「ほていの葉」となりいつしか「ぼての葉」となったのであろうとの結論に達しました。

 腹などが肥満しているのを「ぼてとる」とか「ぼてぼて」とかよく聞く言葉ももしかしたら「布袋のような」から来ているので

はないかなどと思ってみたりしています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お取越し報恩講

2010年10月21日 | Weblog
 9月中旬より始めましたお取越し報恩講(おとりこしほうおんこう)に毎朝お参りに回っております。中学校の頃からお参りを

始めましたからもう50年以上もお参りしてきたことになります。今昔の思い切なるものがあります。

 一軒々々お参りする「お正信偈」も「聖人一流」のご文章も変わりませんが、お参りする私もご縁に遇われるご門徒の方々は一

年一年変わり続けています。変化や変動は悲しみや苦痛が常にともなうのですが、如来さまは変化する私たちを抱きつづけ、寄り

添い歩んでくだっていることをお話させていただいています。

 各お家のお仏壇にお供えのお花に「百日草」のお花が多く見受けられます。これは昔も今も変わらないようです。ありふれた花

のようでいてよく見るとしっかりとした容姿と色合いをしております。切り花としてしおれ難い花なので仏華としてよく使われる

ようになったのでしょう。一寸性質も花の雰囲気も違っているようですが「きく科」の植物です。

 写真は群れ咲く「百日草」。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そつ啄同時(そったくどうじ)

2010年10月16日 | Weblog
 14日午前9時55分、チリ、サンホセ鉱山落盤での33人の遭難者は全員無事に救出されたとの報道に世界中が安堵と喜びに

つつまれました。

 地下700㍍のシェルターに閉じ込められた33人が70日目救出されたことは未曾有の快挙であります。

32人を英知でもってリードし支え続けたルイス・ウルスア(54才)さんの努力、地上では近代の機器を駆使しての懸命な迅速

な救出作業によって驚異的な早さで救出が完了したことはすごいこととしか云いようがありません。

 卵からひよ子が生まれる時に卵の殻の中のひよ子が嘴で中から殻をツンツンと叩くのと外から同時に親鳥がチョンチョンと叩く

とピヨピヨとひよ子が生まれてくるというのです。内と外との絶妙な力によって生まれて来る、大事が成就するのはそのような働

きによるのだと云うことを「啐啄同時」(そったくどうじ)と仏典にあります。チリの遭難者救出の快事にこの言葉が脳裏をかす

めました。ともあれ全員無事でよかった。おめでとう!

 (そつたくのそつの字は口へんに卆)

 画像は今年の杜鵑(ほととぎす)、猛暑と干天で青息吐息で咲いています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

のぶどう

2010年10月12日 | Weblog
 「のぶどう」と呼ばれている蔓草は日本の山野のどこにでも見かけます。ことさらに注意深く観察することもありませんでした

が、「掛け花入れ」に挿す花材を探していて「のぶどう」を入れて見ようと思いつきました。不必要な葉や枝、実房などをカット

して籠に入れて見ると趣きがあることに気づきました。

 「のぶどう」はやはり「ぶどう科」の植物なのですがその実は食することはできません。中国名では「蛇葡萄」とも呼ばれてい

るようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

炉開き(椿)

2010年10月09日 | Weblog
 ふと見ると「炉開き」が数輪花を咲かせていました。椿の花の中でこの「炉開き」が一番早く咲いて一月頃まで次々と花を咲か

せます。花の形状が通常の椿とは違っていますが、それはそれとして可憐な花です。

 旧歴の10月お茶の世界では「お茶の正月」と云われる「炉開き」の頃に盛んに咲くので「炉開き」と呼ばれているのですが、

今年は開花が少し早いような気がいたします。

 「雪椿」と「茶の花」が交配されて生まれた椿ではないかと云われていますが、どうなのでしょうか。花の形は茶の花や6月に

咲く姫沙羅にも似ています。

昨夕はわりかし強い時雨が続きしぶとく残っていた夏日を流し去ってくれたようで今朝は秋の深まりを感じています。ヤッと云

う思いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【12・19】メリシャカLIVE2010 at西本願寺 聞法会館

2010年10月05日 | Weblog
僧侶とアーティスト そしてあなたの想いがLIVEする!

【12月19日(日)午後15:30~】
法話meetsMUSIC.
「メリシャカLIVE2010」at西本願寺 聞法会館
http://ms-live.net/

を開催します。(本願寺 聞法会館 3F多目的ホール)


メリシャカLIVEは法話に親しんでもらいたいとの想いから
昨年からスタートした、音楽と法話の融合イベントです。
私は、この企画に関わらせてもらっています。

昨年の会では、予約開始から7日で、350人分のチケットが完売したりと、
予想以上の反響がありました。
参加者からは「もっと法話が聞きたいです!」といった意見が本当に多くありました。

そして、今年第2弾を開催します。

今年の出演アーティストは2組
○大槻ケンヂさん(筋肉少女帯ボーカル)



○ユザーン×レイハラカミ さん(世界的に活躍される音楽家です)




ともに実力派の大物アーティストです。


読経・法話を担当するのは浄土真宗若手僧侶

法話をうけてのパネルディスカッションには
パネラーとして
○福間義朝 師 (広島 法専寺住職 本山住職課程講師)
MC(司会)
○木下明水 師 (熊本 勝明寺副住職 元ジョビジョバ)



盛りだくさんの内容ですが、イベント通して、仏教的空気、ほとけさまのこころのあたたかさが伝わるような会になればと準備しています。

チケット発売開始は10月19日から。
ブログなどで、紹介・リンクいただければ幸いです。
(若院)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

からすうり

2010年10月04日 | Weblog
 木槿の一茎に「からすうり」の蔓が巻き付いて沢山の瓜の実が大きくなり、その茎は瓜の

重みで枝垂れていました。枝垂れて木槿も花を咲かせているのが面白いので掛け籠に入れて

見ました。

 もう少し秋が深まると烏瓜の実は赤色に熟すのですが、まだ緑色をしています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月の法語

2010年10月02日 | Weblog
 10月に入ってさすがに朝は秋の冷えを感じますが、日中ははまだまだ汗が出るような天

候で矢張り異常としか云いようがありません。

 法語カレンダーを10月にめくりました。

  「信心の人を 真の仏弟子といえり」

このご文は親鸞聖人のご消息(お手紙)の中に述べられているお言葉です。(註釈版『浄

土真宗聖典』p748)前後のご文を挙げておきます。

 しかれば、この信心の人を「わが親しき友なり」とよろこびまします。この信心の人を真の仏弟子といへり。この人を正念に住する人とす。この人は(阿弥陀仏)摂取して捨てたまはざれば、金剛心をえたる人と申すなり。

真の仏弟子とは真実なるものに、言い換えれば「如来さまの仰せ」に心が動かされて気が

付かしめられること、そのことを信心開発の時、またその人を「信心の人」と申されていま

す。

 その人をお釈迦さまは「我が善き親しき友なり」とも、「仏弟子」とも、「勝解の人」と

も申されています。

 お釈迦さまの最初にお弟子(仏弟子)となられた方はかって苦行林でお釈迦さまとともに

苦行をしていた5人の修行者に対し法(四諦八聖道)を説かれ終わった時に5人の中で僑陳

如(きょうちんにょ)が真最初に目覚めたことをお釈迦さまが申されています。そして他の

4人も次々と目覚め(さとり)、お釈迦さまは「さとれるものが6人となった」と申されて

います。(初転法輪経)

 真実なる法に目覚める者はすべて同じ道を歩む者であり、よき友であると云うことなので

す。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする