万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

秋のご法座

2014年09月28日 | Weblog

  

                                        

9月27日(土) 秋のご法座(報恩校・秋彼岸)を開催いたしました。いつもの様に住職と若院が内陣出勤し、お正信偈をおつとめいたしました。参詣の皆様におつとめ中にお焼香をしていただきました。                                                          ご講話は高知市法照寺ご住職依光俊照先生のご縁をいただきました。5、6年も前になりますか、布教専従課程の修了者数名で万福寺で布教大会を催した時以来のご縁です。                                                         

染香人(せんこうにん)のその身には                                     

香気(こうけ)あるがごとくなり                                         

これをすなわちなづけてぞ                                           

香光荘厳(こうこうしょうごん)とまうすなる                                                       (浄土和讃116)

 この親鸞聖人御製のご和讃をご讃題に引かれ、若い頃より「染香人」となることを命題として求道していた頃の心境をお話になりながら、香光であられる阿弥陀如来さまが香りとは逆に悪臭紛々たるこの私に常に寄り添い、南無阿弥陀仏と呼んでいて下さってあった、等々お取り次ぎ下さいました。

             

  おとき風景

  

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報恩講・秋彼岸法座のご案内

2014年09月25日 | Weblog

 

 上載のように9月27日(土)午前10時より、報恩講・秋彼岸法座を開催いたします。      ご多用のことゝは存じますがご参詣、ご聴聞くださいませ。                        ご講師の先生は高知県より依光俊照(よりみつしゅんしょう)先生がご出講下さいます。短時間のご縁です、お誘いあわせてお参りくださいませ。 

 なお、おときは12時からご用意しております。 

 

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木村太刀子さんの詩集

2014年09月21日 | Weblog

                

 

 昨日(9/20)、万福寺本堂で8月8日今治市桜井で亡くなられた古都美さんのご主人の49日法要が行われました。古都美さんは口総のご出身で私(住職)より一学年下の人でした。ご姉弟の太刀子さん、富士太さん、祥二郎さんらもご夫婦でご参詣されていました。何と60数年振りにお会いすることです。懐かしい限りで、60数年前の思い出に火がつき、話が止めども無く湧き出て来ます。不思議な時間が流れました。

太刀子(たちこ)さんは今尾道にお住まいです。5学年も上の方なのですが、私の姉と歳が近いこともあって寺によく来ておられました。「たっちゃん、たっちゃん」と呼ばれていました。      その「たっちゃん」は自由詩の創作を日々続けておられる詩人であられます。詩集「ゆでたまごの木」や詩誌「蘭」79、そして太刀子さんが編集しておられるエッセイ誌「R」87を下さいました。 そしてコピーですが東京の思潮社の「現代詩手帳」に掲載の太刀子さんの詩「鼻唄三町矢筈斬り」が添えられていました。この詩は今広島に居られる反原発を精力的行っておられる詩人アーサー・ビナードさんとの出会いを詩にしておられ、この中に爆死した私の兄綜智のことから万福寺での日曜学校や姉理子とのことにまで懐旧の思いが広がっている詩篇であって、いろんなことでご縁の広がりに驚きました。この「鼻唄三町矢筈斬り」の詩を紹介しておきます。    

「や、斬ったな!」  /  いたずらっ子のような目が笑って  / 指差す中天には ちょっぴり欠けた十六夜の月 / 斬り口からレモン色の香りが滴って耳朶をくすぐる / 広島へ帰るアーサー・ビナードさんをバス停まで送った時のこと

「あなたの名前を書きましょうか」と / 心遣いを示してくれた 講演会の後のサイン会 / 慌てて取り出した名刺を一目見るなり  /  「ワッ、凄い人が現れた  / 今日の話 体現しているみたいじゃないですか」 / 大仰に驚きながら「木村太刀子様」 / つづいてご自分の名前を英字とカタカナで並べ / 「ぼくの体現のようないい漢字 妻が考えてくれました」 /  自慢しながら 「朝 美納豆」 / 隣にいた夫に向かっては / 「斬られているのに気づいてないでしょう / あの世に行ってからでは遅いよ」とからかい / 「実は、この太刀、ちっとも切れなくて。すっかり錆びついてーー」  /  もぞもぞ言い訳していると / 「研げばいいでしょう!」と、一太刀 / その日、ビナードさんは / 古今亭志ん生の小咄 / 妖刀「村正」のあまりの切れ味に / 斬られた人は気づかないまま三町ほどを鼻唄で歩くという / 「鼻唄三町矢筈斬り」マクラに / 放射能の恐ろしさについて話された

黒焦げの弁当箱や ぐにゃりと溶けたビー玉が /  「いただきます」や「あそぼ あそぼ」を探し続けているという /  写真絵本 「さがしています」 / 家に帰って その中に見つけた一双の小さな軍手 / 痣のように染みついているのは血痕? /  思った瞬間目に飛び込んだ持ち主の名前 大三島の地名 /  万福寺の綜智さんだ! /  広島の中学校に入ったばかりの十二歳で / 建物疎開の作業中ピカドンで死んだ

万福寺の日曜学校では、ご隠元(院家)さんのオルガンに合わせ「ナームアミダーアンブ ナー」声はりあげている。境内に大銀杏。綜智さんが熱々のギンナンを手渡してくれる。妹の理子さんは二年生で私は一年。一緒にお琴の稽古に通った。「シャシャコロリン ツンテン コロリン シャン」先生の口三味線まねながら鳳仙花の実を弾かせては笑い転げている。

持ち主を探し続けている軍手 / ギンナンを手渡されている小さな手と手を /  「さがしています」私も  /  斬り口を滴り続ける月のことばに 耳を澄まし


 遠き遠き70年近くも古の情景が生々しく回想され詩に綴られています。ありがとうございます。                                                                                  



 

 

 

 

 

 

 

       

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秋のお彼岸

2014年09月21日 | Weblog

                                  

   白花曼珠沙華

荒れた夏が嘘のように穏やかな秋日です。お彼岸に入って秋を感じるセピア色に四囲が変わり始めています。        

境内に今咲いている花たちを撮影しておきました。

                                     

  芙蓉            白木槿            木槿桃園         萩

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博子叔母来山

2014年09月17日 | Weblog

                 

                                          

昨日(9/16)所用から帰山してでみると玄関前に山口ナンバーの車が止まっていて、「誰だろう」と思いつつ庫裏に入ると何と広島廿日市の博子叔母が来られていました。山口に住んでいる長女の慶子さん夫婦が車でドライブして寄られたとのことです。叔母は大正11年生まれですから今年92才になります。1,2年前より叔母の耳が遠くなり電話での会話も難しくなりご無沙汰していましたが、突然の来訪に驚きましたが、比較的お元気なので安堵いたしました。私ども姉弟の「おじ」や「おば」は博子叔母が唯一人存命しているのです。叔母の実父(私の祖父)は叔母が生まれた年に他界していますからお父さんの思い出も何もないのです。生まれた万福寺に帰り、本堂のご本尊様にお参りをすることを実父に遇うような思いでお参りをし、喜びとして来たといつか話してくれたことがありました。  少しでも永く居て下さい。お浄土でもお会いできますけれども、

 

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島のふれあい停留所

2014年09月15日 | Weblog

                

 

                                                           

 8月から大三島口総のウエルネス高校の近くに「島のふれあい停留所」と云う郷土料理やコーヒーなどの飲み物のあるお店がオープンいたしました。稲田英二さん所有の県道沿いの土地に小さなハフスが建てられオープンカフェも設えられています。稲田さんやお向かいの木村洋一さん夫婦や婦人方が集まって経営に当たっています。今のところ土日祭日にオープンしています。 この土地の郷土料理「もぶり飯」や「たこめし」定食がメインですが、いろいろなメニューがあります。 コーヒーは「omisimaコーヒー」焙煎のコーヒー豆を挽き立てで入れてくれます。   

 サイクリストの方やお車での観光の方、一寸立ち寄って見て下さい。素朴な手作りの味と暖かい雰囲気が漂っていますよ。                                                      

 

      

 

 

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宗教教育部OB・OG会

2014年09月13日 | Weblog

                          

 去る9/11に京都センチュリーホテルで龍谷大・京都女子大の宗教教育部のOB・OG会が開催されました。この会は4年毎に開催されて来た会で確か今回で5回目ではないかと思います。昭和29年入学の方から昭和38年入学の方までの10年間の合同同窓会です。午後3時30分より龍谷大大宮学舎講堂で物故者の追弔法要が営まれたのですが、私は法務があってそれには間に合いませんでした。

 センチュリーでの懇親会から出席ができました。懐かしい先輩や後輩に会うことが出来て思いは50数年前にスリップするのでした。

 司会は2年先輩で現在永観堂の管長の重職にあられる中西玄禮師と3年先輩になる横倉美雪さんが軽妙かつ味わい深い司会で始まりました。出席者全員を代表され昭和31年入学の幹栄盛師の開会挨拶、35年入学の一色悦子さんの乾杯音頭で懇親会が始まりました。それぞれが各テーブルに出向き旧交を確かめ合い、健康をいたわりあったことです。

 最後はいつものように全員で輪をつくり、50数年前のミーティング後に歌っていた「一日の終わり」を大合唱。

   星かげさやかに 静かにふけぬ                                                      集いのよろこび 歌うはうれし

   なごりはつきねど まどいははてぬ                                                    今日の一日の幸 静かに思う

pm8,名残惜しく散会いたし、それぞれの2次会会場へと向かったことです。

 

         

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中秋の月

2014年09月10日 | Weblog

                         

                         9月8日 中秋の15夜お月さん

9月8日が今年の中秋の月、雲はあるものの晴天なので煌々と輝く名月を拝することができました。今年の満月は翌9日の方がより満月(スーパームーン)であるとのことで、9日もお月見をして撮影しましたが、望遠レンズが8日と9日とでは違っていますので比較にはなりません。

                        

                     9月9日 16夜月(満月)                         

 

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弥音花(みねか)ちゃんが来た

2014年09月04日 | Weblog

昨日(9/3)、坂出市西招寺の家族3人が時間をさいて来てくれました。2月に唯南(ゆいな)が誕生して初めての来訪です。坂出の弥音花ちゃんは昨年の2月の誕生ですから1才と7ヶ月になります。万福寺の唯南ちゃんは本年の2月の誕生ですから丁度1才違いの従姉妹になります。これからどのようになって行くか、成長するまで見届けることは叶わぬことでしょうが、思ってみるだけでも愉快なことです。忙しいのによく来てくださいました。ありがとう。これで今年の夏は孫全員が来てくれたことになります。

          

 

 外孫を見送る朝萩揺れる  

 秋冷や孫のペースで一日足る    明慧

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9月の法語

2014年09月01日 | Weblog

                     

 

 今月、9月の法語は金子大滎先生の法語が掲げられております。

    お念仏は 讃嘆(さんだん)であり 懺悔(さんげ)である   金子大滎

お念仏を申させていただく、一声一声は仏様のおはたらき、仏徳を「ようこそ、ようこそ、勿体ないこと」と讃嘆(さんだん)させていただく思いと、ますますわが身のいたらなさ、愚かさ、罪の深さが知らされ、気づかされ、このような私に片時も離れることなく寄り添い呼び続けていて下さる忝さの中にある日々を金子大滎先生は讃嘆の心と懺悔の心が溶け合った心がお念仏によって醸し出されて来ると申して下さいました。

 金子先生は真宗大谷派に属される学匠であられ、大谷大学で尊いご講義を続けられましたが、昭和初期の一時期、広島の文理科大学でも教鞭をとられ、『教行信証』の講義をなさっておられます。その講義はいつも満席であったと伝えられています。その頃の広島の文理科大学には藤秀璻先生や白井成允先生などが尊い講義がなされていてその感化は広島のみならず山陰や四国の師範学校などに及んでいました。

拙寺の近くで生まれられ教職にあって生涯聞法生活をされ、45才で往生を遂げられた木村誠一先生の蔵書の中に金子大滎先生の著書が40冊近くも見られ感服したことでありました。金子先生の主要な著書であります『教行信証講義』や『歎異抄講義』などその中に見られます。今その金子先生の著書は万福寺の書庫に移管されていますので、万福寺書庫で見ることができます。(木村先生のことは平成14年刊「木村誠一さんの生涯と真楽記」にまとめていますのでご参照ください)

 

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