肩車

そういえば来週の土曜日が息子（５歳）の運動会。
最近毎日保育園で練習しているようだ。

ま、息子には悪いがボクと愚妻の子供である以上、運動神経については全く期待していないけどね。
例年かけっこもそんなに早くないしさ。
今年もどうせ４、５番くらいだろう。

とりあえず全部の競技をそつなく終わらせてくれたらそれでいいよ。
今年は年中だから、今までより競技が増えると思うので頑張っていただきたい。

なんて考えているときに思い出した！

そっか！
今年からあれがあるんだ！

父兄参加の騎馬戦！！

子供を肩車して帽子を取り合うってやつがね！

う～ん。
大丈夫か？ボクは。

だって普通に息子を肩車するだけで背中を痛めそうで怖くてたまらないのにさ。
そんな状態のまま走り回る上に、他の騎馬とぶつかりながら帽子を取らせなくちゃいけないのだ。
怖過ぎる。

持病のギックリ背中があるからね。
たまにグキッって痛めてしまうのよ。
ヒドい時はそのまま身動きとれないくらいに痛くなる事がある。
通常の生活でもそうなるってのに、１５キロの人間を肩車して走り回るって…。
ギックリ背中界の禁止事項の第一番にあってもおかしくない行為だぞ。

もしかしたら競技の真っ最中に倒れてしまうって可能性もある。
楽しい楽しい運動会が救急車がかけつけるほどの大惨事になってしまうのだ。

こりゃどうにかしなくちゃいけない。

よ～し！
とりあえずは何と言っても体力作りだな。
残り少ないが、これから本番まで毎日スクワットと腕立てとランニングをやってやるぞ！

なんて思う事は一切なく…。

無理無理。
どうせ続かないって。
出来もしないような事は始めたって意味ないよ。

こうなったら体力ではなく、知力で勝負するしかないな。
なるべく負担のないようにゆっくりと動き回ればいいのだ。
それでいて決して逃げず、最終的にいくつか帽子を取れれば息子も納得するだろう。

まずは女性を狙うのが先決だな。

色んな仕事の人がいるので、運動会に父親が来れないって家庭も結構多いと思う。
となるとそこは母親が肩車する事になる。
そこだよ。
そこを狙うんだよ。
さすがに女性相手だったら簡単に追いつけると思う。
近づいてしまえば身長差があるので、いくら息子でも帽子はすぐに取れるだろう。

それで帽子２つくらいは固いな。

もし両親も来られなくって、お爺ちゃんかおばあちゃんが肩車しているとこがあれば、一番にそこを攻めよう。

後はあれだな。
立場を利用しよう。

ボクはこの保育園では保護者会長という立場だ。
それを利用しない手はないもんね。
もし誰かに帽子を取られそうになったら

「いいのか？会長だぞ？息子の帽子を取ったら給食の時のカレーの肉を減らしてやるぞ！」

と言えば、そのまま何も取らずに逃げていくだろう。
実際そんな大それた事をする権力はないが、まあ帽子を取るためには多少のウソも必要だ。
やむを得ない。

あ、念のために見た目も変えておこう。
北斗の拳の敵キャラが着ているような、トゲトゲいっぱいの服を着ておけば、誰も近寄ってこないよ。
あくまでも『普段着』と言い張れば誰も文句は言えまい。

よ～し。
これでいけそうだな。
帽子大量獲得目指して頑張ろう。