ドロドロ

息子（７歳）を乗せて車を走らせていた時。

実家の前を通ったら、母・美智子が庭に出ているのを目撃した。
門の隙間から一瞬見えただけなんだけどね。
すると

「何か書くの貸して！」

と息子。

「あとで婆ちゃんに言うから！」

どうやらその時刻を記録しておきたいらしい。
なんの意味があるんだよ。
と思いつつも、別に構わないので紙とペンを貸した。

ボクの車にはハンドルの下辺りにちょっとした収納があって、そこにペンは置いている。

ペンを取り、そのついでに何気なくその収納を触ると…

ネト…

ん？
何？この感触？

あれ！？
指先が真っ茶色になってるぞ！
なんだこりゃ！
きもちわりぃ～！

これ、なんなんだよ！
正体不明なだけに、気持ち悪さも倍増だ。

運転中だからしっかり確認出来ない。

虫…？
ではないよな。
虫がこんなにドロドロ状になるのは無理がある。

コーヒーを飲んでる時にこぼしたとか？
いや、ハンドル下の収納の奥にこぼすってのは、かなりの離れ業だよ。

でもここに置いてるのって、ペンとメモ帳とのど飴くらい…

あ～！
のど飴か！

ここに置いてたのど飴が、１個落ちたんだろう。
のど飴なんて前の冬に食べたっきりだから、この夏の間に溶けちゃったのか。

飴ってこんなドロドロに溶けるもんなんだね。
夏ってすげぇな。

なんて感心している場合じゃない。
一刻も早く綺麗にしなくちゃ！
気づかずに乗っているうちはよかったけど、気づいちゃったらもう気になって仕方ない。
車を綺麗にしているとはいえないが、さすがに溶けた飴を放置しておけない。

ティッシュティッシュ！

あ、ティッシュないのか。

何かダッシュボードに入ってない？
と息子に探させたら、洗顔シートを発見。

洗顔シートか…

まあ仕方ない！
信号待ちになったらシートを受け取り拭く。
しかし全然取れないので、信号待ちのたびにシートを受け取って拭くの繰り返し。

目的地に付いた頃、ようやく綺麗になりましたよ。
洗顔シートは無くなったけど、どうにか綺麗に出来て良かったな。

来年から、夏の間にのど飴を車内に放置しないように気をつけねば…。