詩の現場

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志村ふくみさんの展覧会に行って

2014-11-29 | 気になる人、ことば
先日、南青山のTOBICHIへ、志村ふくみ展を観に行った。

その昔、あまりにも有名な御著書「一色一生」を
読んで以来、染織家志村ふくみさんは、憧れの人。
桜の色を取り出す時の話が忘れられないまま…。

今回会場で、志村さんの草木染を初めて見た。
植物から引き出された、それぞれの糸の色の華やぎに、
はっとさせられた。
植物が呼吸する色、
光を浴びた色、
土に抱かれた色。

植物の中に流れるいのちの色を最大限に取り出し、
糸に染め上げる工程。
会場に映し出されていた動画は、
植物のいのちと向き合い、
その色を、新たないのちに吹きかえる瞬間を
見せてくれていたが、
志村ふくみさんの手と心がなし得る業、
柔らかな、いのちの誕生に立ちあうようで
感動的だった。

植物の色は、志村さんによって再び、
光のなかに帰ってきた…。
そして、生きつづけるのだなと思った。

きっと、私たちの心の中にも、
それぞれの色が流れていて、
光のなかに、その色彩は
拡げられているのだろうなと思った。


*TOBICHI 展覧会
「はじめての志村ふくみ。着物から小裂から。」





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