詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

朝焼け夕焼け

2012-11-26 | 詩を歩く
朝焼けと夕焼けの違いって何だろう
と、時々考える。
どちらも、本当に美しいと思う。

ある一点の時刻の比較であれば、
太陽の見せる美しさに、違いはない。

流れる時間が、一瞬の美しさを真反対のものに
変貌させてしまう。光の世界と暗闇とへ。

朝焼けと夕焼けは、日の出と日の入りの光景。
限りある生命体としての、人間が捕らえる時間と
感情に、意味づけがされていく。

どちらも荘厳さに彩られ、敬虔な気持ちを抱かせる。
そして朝焼けには、希望が内包された、明るい無常観と
夕焼けには、消え入る景色から、「もののあわれ」の
意味あいが、より鮮明に出現するように思う。



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スイッチ

2012-11-16 | 子供のこと、子供のことば
Tちゃんは、よくしゃべる。

車の後部座席に乗せていた時、それまで
しゃべっていたTちゃんが、少しの間、
静かになった。

車窓にひろがる見慣れた街路樹が、
美しい紅葉に変わり、
「きれいだね」
「すごい たくさん色があるね」などと
話していた時だ。

平和な静けさに、ホッとしていると、
「俳句できた」と言いだした。
『はっぱのじゅうたん』という一句を
聞かせてくれた。

Tちゃんは、学校の授業で俳句をならってから、
俳句にはまっている。
担任の先生に、俳句ガールズ、俳句女王の称号を
時々もらっている。
この間は、俳句名人だったっけ。

一句、披露してくれた後、
「今、だまっているな、と思ったでしょう」
と付け加えた。
本人も、自分がよくしゃべるのを自覚している
らしいことが、おかしかった。

美しい景色などを見ると、即興で俳句をつくる。
おもしろいスイッチができたなぁ、と思う。


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