詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

<スミレの砂糖漬け>を作ってみたい‥と

2014-04-30 | トークタイム


<スミレの砂糖漬け>を作ってみたい‥と一年越しの想い。

野に咲くスミレの花を摘み
卵白orブランディーにつけて、
グラニュー糖をかける。
乾燥させて‥。
ひろがるスミレの香りを紅茶に移してみたい‥。

寒い春が過ぎ、ようやく庭先の一隅に咲きだしたスミレの群生。
去年は、花の時期が終わりかけて諦めたのだけれど、
今年こそは、
‥でもね、このかわいらしい姿を見ていると、
 やっぱり、摘み取れないんだ‥。

残念ながら、今年も憧れのまま取っておこうかと思う。
‥手づくりのスミレの砂糖漬け。
せめて、すてきなレシピを開いてみようかな。

すみれの花の砂糖漬けby 高橋利哉さん‥美しい。
スミレの砂糖漬けケーキby yokkoのよっこらしょさん‥可愛らしい。


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のびていく

2014-04-23 | Photo-ry (写真)


5月の風に消されていくもの
意味という古い衣装を捨てて
手に入れるのだ
今から 僕の意思だけが
空にのびていく

僕の行く手を 高く高く
風が道をあけてくれる
雨が甘露を降りそそいでくれる

まもなく葉が茂り 
僕の体が隠れてしまう前に
空へ空へのびていく




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はじまる夜はじまる朝

2014-04-23 | ショートPoem
それにしても 眠れない夜を繰り返しているうちに 
本当の朝がくるのだ‥
ディケンズが見たという光差す細道
黄金比でできた美しい出会いが生まれる夜

暮れない白夜から日付を越えていく朝
絶望の底が光りだす暗闇から目覚める朝
はじまる夜ははじまる朝にどこまでもつながっていく




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葉の先に結ばれたしずくみたいに

2014-04-17 | フリー Poem
私たちは いのちの先端にいる
葉の先に結ばれたしずくみたいに
いのちの先端にたどりついたのだ

独りぼっちだと思っていたら
それはちがうと 教えられた
今 こうして手を動かして
物を見て 何かを考えている不思議

私を形造る細胞分裂の時間は 
どこから始まっているのか
母のおなかにつながっていた いのちの記憶を
ずっとどこまでも 遡っていってごらん
DNAは引き継がれ ここに立つ私の中には
たくさんの声が続いている

だから ひとりひとりが尊くて
気が遠くなるほどのいのちがつらなり
私たちは今 ここに出会っている

私もあなたもあの人も 
二度とない いのちの連鎖
大切ないのちをつなぐ人だと気づく
こんにちは
この言葉を はるかな想いでようやく
今日 あなたに言うことができる 



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路上の床屋

2014-04-11 | フリー Poem
路上の床屋には哀愁がある
私は幾度となく 
あの男たちの瞳を思い出す
道には牛があふれていて
牛の瞳は
宇宙の生成を見つめている

だが残念ながら 床屋にも
道を行く私にも
その深いつながりへの道は
断たれていた

通れない道が 
目の前に立ちはだかる
だから 男の瞳一杯に拡がる
湖のような
夢とも
諦めとも
希望ともつかない
いのちの鎖の連動がわかりあえる

路上に生きるプロフェッショナルになれ
と語りかけてくる男
私の目の中に住み続け
私の心臓の奥に休んでいる
時々一緒に道端に佇んでは
織物のような夕暮れを紡ぐ




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絵を見るのは、楽しい。

2014-04-05 | interest
絵を見るのは、楽しい。
若い時、最初は抽象画の方がしっくりきた。
具象画があくまでも、一方向の世界観と感じられたせいか、
何となく真正面から対峙できない照れがあったように思う。

抽象画は、いろいろなニュアンスを感じることができ、
日常の意味を解放してくれる。
五感を研ぎ澄まし、あれこれと想像を巡らし続けることができる。
わからないまま「感じる」という観賞が許される。

だが、急にある時から具象画にも惹かれるようになった。
具体性のインパクト、力強さに引き込まれるようになった。

良い展覧会に出会い、本物を見れたせいもあっただろうが、
時代を含めた画家の背景への興味というものが、かなり影響
していたように思う。
個性豊かな画家。ロートレック、ユトリロ、フリーダ・カーロ、
ジョージア・オキーフ‥そして、以前は、敬遠していたにも
拘わらず、アンリ・ルソーの絵がとても好きになった。
具象でもない、抽象でもない、幻想の世界でありながら、
絵に描かれている空気がこちら側に、流れ込んできそうな
不思議なリアリティ。

これを機に、いろいろな画家の具象画にも惹かれるように
なったのは、優れた具象画の奥に、抽象性をみることが
できるようになったからだと思う。
少し乱暴かもしれないが、私にとって抽象とは、
リズムであり、色彩であり、揺れ動く形であり、
拡がる意味だといえる。
そう考えると自然の風景というのも、限りなく抽象的だ‥。

だんだん両方の境界線が私の中では、滲んで無くなって
きそうなのだが、好みは抽象と具象とをいったりきたりする。
絵を見るとは、時計の振り子のように大きく振れる私の中の
価値観、未知と既知、様々なアンビヴァレンツの往復運動の
軌跡上に、あそばせてもらうことのようにも思う。

アンリ・ルソー(HenriRousseau) 異国風景-原始林の猿



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