詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

私達も、子供心を持っている…

2016-08-14 | 子供のこと、子供のことば
日常では、時々子供とやってしまうことがある。
だが、求められているものは、大きな大きなハグ。

…子供というのは、親に反抗して大きくなって
いくのだと思う。
でも、時に目に余る態度に、真剣に怒るのだけれど、
子供は一杯一杯の状況であるのだな、と後悔。
怒ることは、ハグではないのだと、やっとわかってきた。

大人の笑顔は、自分への戦いかもしれない。
だけど、子供は、"悲しがったり、怒ればいいのに"と、
大人を見ているのかもしれない。
だから爆発してしまうことがあるのかな。
でも、大人の心の中はそれではすまない、
他のより違う場所へ立たないと、いけないからね。

…Twなど見ていると、時々Tlで流れてくる写真が
あるのだけれど。
兵士の構えた銃先に、赤い花を挿してあげるphoto。
そんな価値観の変換が好きで。だから…。

大人の戦い方にはいろいろあると思う。
そんな笑顔が、子供には偽りに見えてしまうことが
あるのだろうと思う。
子供は大人に腹を立てている。無理もない。
大人だって、腹を立てていることばかり。
子供は、裸の王様の国の人だから。
子供くらい、そのままでいいのだと思う。
私たちも、そして子供心を持っている…。



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「大切なもの 」合唱曲から

2014-03-05 | 子供のこと、子供のことば
卒業式のシーズン。‥卒業生に送る合唱曲を
子供が家でも、連日のように練習しているので
つい、私の口からも、美しいその歌の一節が
口をついて出てくる。 とても素敵な歌。


<空にひかる星を君とかぞえた夜
 あの日も今日のような風が吹いていた
 ‥
 大切なものに気づかないぼくがいた‥>

    「大切なもの 」合唱曲 山崎朋子作詞作曲


澄んだ想い、夢へ向かって歩いていける未来が
子供たちの前に拡がることを願う。
平和な希望にみちた未来に、子供たちの夢が
花開くことを。




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二人はカマクラを作りだした

2014-02-11 | 子供のこと、子供のことば
子供たちにとっては、ラッキーな休日。
大雪が降ったため、部活や大会が中止になり、
遊びたいだけ、遊べる日となった。

外は、ゲレンデと見間違えるほどの雪。
家が小高い場所にあるので、積雪も多い。
何年ぶりだろう。
子供たちは、降り積もった雪の山を見るや、
カマクラを作りだした。
以前は、妹が小さかったので、姉の言うなりだった。
しかし、今回は、派手な大げんかをしながら、
二人で作った。
横暴な姉の言動に、キレる妹。
見かねて、私が妹に、「作るの止めれば」と
言ってはみたが、後は放っておいたら、
夕方、「カマクラ完成した」と呼びに来た。
「あんなに大げんかしながら、よくできたね」
驚きの方が大きかった。

「写真に撮って」と言うので、カメラをむけると、
二人とも、何事もなかったかのような笑顔。
女は恐ろしいな、と思ったけれど、
カマクラの上に置いた、二人で作ったミニ雪だるまに
フと目をやると、雪の化身のような雪だるまが、
やさしい顔で、笑っていた。

子供のやりとりを、楽しそうに見ていてくれたのだ。
二人が、雪の世界に遊ばせてもらった時間が
暖かみを増して、ふくらんだ。


  




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一つのみかんが食卓に上るまでのことを、想像してみる

2013-12-21 | 子供のこと、子供のことば
反抗期を迎えている子供と向かいあう。
荒い言葉も強い口調も弱い言い回しもムダ。
黙りこんでいる子供の顔をずっと見ていたら、
急に「みかん」という言葉が口をついて出た。

みかん農家のおじさんが、毎日雨や風の心配をして 
丹精込めて作っている。
畑には息子やお嫁さんもいて、働いているそばで
小さな子供が飛び回っている。
木々にたわわに実ったみかん。
家族みんなで収穫して、軽トラックで運んで行く。

海からも山からも、荷物を積載した車が飛び交う
夜の高速道路。徹夜で走り抜けて
市場や店舗に届けるドライバー。
近所のスーパーの、早朝パートのお母さん達は、
家族に朝ごはんの作り置きをして、
開店までに、急いでみかんを見栄え良く並べていく。

そして、私は、家族に食べさせたいと、
一番おいしそうなみかんを選んで買ってくる。

一つのみかんがここに来るまでには、
たくさんの人の大切な時間が、詰まっている。
あなたの目の前のみかん。
大人になるって、
みかんの後ろにつながる世界を想像できるように
なるってことかな。


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スモーキーマウンテンの子供たち

2013-10-25 | 子供のこと、子供のことば
先日、子供の授業参観に行った。
何の授業かは知らされていなかった。

「週末は、何をして過ごしたの?」
先生の気軽な問いかけから始まった。

そして、「じゃあ、今度一番したいことは何?」
という質問にかわり、
「旅行に行きたい。」「サッカーしたい。」
「富士山に登りたい。」など、
子供たちは楽しそうに答えていた。

その後、先生はおもむろに、
<マニカ>と黒板に書いて、女の子の写真を貼った。
「この子は、何をしたいと思っていると思う?」

マニカは12才の女の子。
マニラのスモーキーマウンテンで生活する子供の1人。
1日10時間ごみの山から、缶やプラスチック等の
ごみを拾い集めて、自分で集めた3日分と、
友達が集めている分とを合わせて、換金してもらい、
分けあったお金で、一家を養う。
父親が殺され、病気の母親と10歳、3歳の弟の面倒を
みなければならないマニカ。
そんなマニカの生活を取材した動画を、先生は準備して
子供たちに観せた。

マニカの一番したいことは、
「学校へ行きたい。」
マニカの夢だ。
動画を観て、子供たちは、
簡単には言葉にならないような現実の重みを、
ひしひしと感じ取ったように思えた。
先生は、子供たちに、「頭のどこかに<世界を知る>と
いうことを、いつも置いておいて」と言われた。

<世界のどこかで>という授業。
先生は、「種蒔きのつもりです。」と言われた。
10才の子供たちの心に、大事な種を蒔いた。
恵まれた日本の子供たちが、10年後、20年後に、
どんな心を持った大人に、なっていてくれるだろう。
「先生、ありがとう。」と、静かに思う。

      ※「スモーキーマウンテンで生活する女の子」


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ねぇ、Mちゃん

2013-10-08 | 子供のこと、子供のことば
目醒まし時計より
早く目をさますことができる、とか
一番星をみつけるのが上手、とか
早口ことばがいえる、とか
犬の気持ちがわかる、とか

それってすごいね。って思えると
いいねって
いつか話したっけ

ママも 10分でお弁当がつくれるとか
真っ暗な中で 君たちの居場所と
寝息のちがいがわかるとか
今にも雨が降ってきそうな匂いを
知っているよって

ゆったりしているのが好き、とか
ボーッとすることができる、とか
小さな文字を書ける、とか
指ぱっちんと口笛をうまくなりたい、とか

みんな ひかる宝物だね

そしてきのう 君は大人の背丈に届いたよ
お腹が痛いのを我慢して
誰にも言わないでトイレで吐いたりして
バレーの練習試合をやり通した
監督に怒られながら
君の横顔は かっこよくて
遠くで見守るだけしかできないママに
なったよ


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不思議

2013-08-06 | 子供のこと、子供のことば
「ニュートンは、どうしてリンゴが
落ちるのが、不思議だったの?」

いつものように、小学生の次女が聞いてきた。

りんごが、風船みたいに、
上に上がっていっちゃったり、
横にふわふわ流れていっちゃったら、
どう思う?‥。

宇宙空間の無重力映像を思い浮かべながら、
答えにならない会話。

ニュートンの逸話の真偽は、本当には、
よくわからないといわれるが、
それにしても、天才は、日常の当たり前の光景を
何だろうと、思える人。
先入観や、固定観念に捕らわれず、
物事の本質を見抜く。
表層の習慣の意味の呪縛を解き、
さらに深い問いと答えに向かって進んでいく人‥。

頭も心も柔らかな子供たちも、何で?
と問うことが多い。
まだまだ、子供は天才でいる‥。

「どうして?」は、
物事と意味の癒着した関係性を、
一回無効にしてくれる鍵、に思える。

日常の見慣れた風景を、一変させてくれる
「なぜ?」の
ワクワクするメガネを持って、
子供と、出かけてみようかな。



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今は、まだ

2013-04-25 | 子供のこと、子供のことば
Tちゃんは、何でも頑張る。
学校以外に、スポーツを2つとピアノをやっている。
でもピアノはいつも壁にぶつかる。
人よりも時間をかけて弾けるようになるのだが、
新しい楽譜になる度に、敬遠してしまう。
無理なら、辞めたらいいのにと思うけれど、
全部やりたいという。

小さい時から、一曲が弾けるようになるのを
見ていて思うこと‥、
努力して、のぼってきた階段は、
頑張れば、どんどん続いていくけれど、
頑張るのを止めたら、上へのぼる階段はない。
まわれ右をして、下りていく階段だけだよ。
なんて言ってみる。

でも、本当は、大人はそこでまわり道を見つけたり、
別の細い階段を作って、のぼったりして、
結局、進んでいくんですね。

今は、まだ。
子供だから、私からはもう少し頑張って、と
言ってみる。そこからいろいろな本当の道がひろがり
そうだから。



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何を観る?

2013-03-17 | 子供のこと、子供のことば
肌寒い日と、初夏のような日を、交互に繰り返す3月。
決算処理も、子供の入試も、卒業式も終わった。
花粉も黄砂も、何もかもが大急ぎでやってくる。

そんな、めまぐるしい3月だが、子供が次のステージに
立つまでの貴重な短い休みに、何か良い映画を観せて
おきたいと思い、連日レンタルショップに行く。

ところが、最近思い悩むことがある。
子供に読ませておく本。
子供に観せておきたい映画。
といった時に、いったい何を選んだらいいのだろう、と。

自分達の時代には、金字塔のように、揺るぎない名作と
いわれたものがある。
しかし、枕草子とか松尾芭蕉とか、明らかに時代設定の
違う古典はともかく、明治、大正、昭和の名作は、
今読むと、時代のリアリティが違いすぎて、肝心なことが
伝わらないで、ぼやけてしまうようだ。
‥とすれば、どうしたらいいのだろう。

映画も、何を観せたらいいのだろう。
もちろんステキな映画はたくさんある。
店で、タイトルを見ながら、しばし問答する。
昔感動したミュージック映画を見つけ、懐かしい思いが去来
するが、しかし今子供に見せるには、音楽性がはるかに違い、
感動が少々薄いだろうなと思われる。
ダンスも現代のクオリティの高さは、進化の一途だし。

ああでもない、こうでもないと、いろいろあって、
一緒だった家人が、一本は、チャップリンの「ライムライト」を
借りた。勇気ある親の選択かもしれない。

深夜、一緒に観終わって、子供はよくわかんない。という。
「普遍的なものは変わらないけれど、表現方法が変わらないと、
伝わらないんだね。」
というのが、家人の出した結論だった‥。
それでも、今、何かを観せたり、読ませておきたいと思うのだ。



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卒 業

2013-02-26 | 子供のこと、子供のことば
長い夜は いつか
短い夜を 連れてくる

小さな子とすごした 長い
長い夜のつづきは
ある日 夢がさめるように
明けていく

新しい朝が 光の七原色をまとい
出発するとき
長い夜から生まれた
数えきれない光の ひとすじとなり
歩いていく
あなたは
大人びた横顔を見せて





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うつらうつら

2013-02-24 | 子供のこと、子供のことば
うつらうつらしている鳥がいた (m)

うつらうつら木の枝につめをかけている (t)

遠くで学校の終わるチャイムの音がする  (m)

公園のベンチにタバコをすっているおじさんがいる (t)

みかんがおちている (m)

ねこがみているとつららがぽたりプッツリおちてくる (t)

うつらうつらしている鳥がいて (m)

緑がいっぱい森の中 (t)

               ( Tちゃんとの連弾2)
               


※先日作った、子供との連詩を載せました。
 即興の妙味で、「春を待つうつら鳥」の詩ができました。



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ことばあそび

2013-02-16 | 子供のこと、子供のことば
久しぶりに、子供とことばあそびをする。
少し成長したので、連詩を書いてあそぶ。

<うつらうつらしている鳥がいた>とはじめてみた。
これに関係してもいいし、
全く関係ないことを書いてもいいよ。
といって続けた。

7,8行交互に作っていくと、
途中は全く関係なさそうなイメージに飛びながらも、
最後は、何とかおもしろい詩にまとまった。
<春を待つうつら鳥>の連詩ができた。

自分のノートに、うれしそうに書いていた。
俳句にはまっているが、詩を考えるのも楽しそうだ。



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プレゼントの袋

2013-01-09 | 子供のこと、子供のことば
子供は、プレゼントをもらう機会が多い。
友達や、知人、親や親類から。

そして、中身もさることながら、どれも
かわいらしいパッケージに入れて頂く。

次女は、何でも取っておきたい性格なので、
かわいらしい袋、思い出の袋は、たくさん
たまっている。

時には、消費してしまう中身より、時間を
経ても手元にあるプレゼント袋の方が、
「あの時、誰からもらったんだ」という
大切な記憶を、彼女には残すようだ。

それにしても、空っぽの袋をいっぱい
持っているTちゃん。
あなたはその中に、何を詰めていこうか。

まだまだ、たっぷりとやわらかな時間の中で、
こぼれる笑顔の種を、たくさん集めておける
といいね。

そして、もう少し大きくなったら、その種を
外に蒔こうね。



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たくさんの難解

2012-12-02 | 子供のこと、子供のことば
子供の受験勉強の問題集を覗き見しながら、
昔よりも、難しくなってるなあと
ひそかに思う。

数学はやり方が違うし、
社会は、現代が抱える問題がクロスオーバーしている。
英語も、ネイテブ的だったり、長文が難問だったり。
国語も難解だ‥。
インタ-ネットでもゲームでも、
さっと、理解してしまう現代の子供は、
その上のレベルを作っていく大人にならなければ
ならないのだから、
今からの勉強が難しくて、あたりまえかもしれない。

どの分野でも、より高度なことが日常的に求められ、
人類の進化を急いでいる。
いや、急がなければならない問題、研究開発が山積みなのだ。
子供たちは、たくさんの宿題を出されているのだ。



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スイッチ

2012-11-16 | 子供のこと、子供のことば
Tちゃんは、よくしゃべる。

車の後部座席に乗せていた時、それまで
しゃべっていたTちゃんが、少しの間、
静かになった。

車窓にひろがる見慣れた街路樹が、
美しい紅葉に変わり、
「きれいだね」
「すごい たくさん色があるね」などと
話していた時だ。

平和な静けさに、ホッとしていると、
「俳句できた」と言いだした。
『はっぱのじゅうたん』という一句を
聞かせてくれた。

Tちゃんは、学校の授業で俳句をならってから、
俳句にはまっている。
担任の先生に、俳句ガールズ、俳句女王の称号を
時々もらっている。
この間は、俳句名人だったっけ。

一句、披露してくれた後、
「今、だまっているな、と思ったでしょう」
と付け加えた。
本人も、自分がよくしゃべるのを自覚している
らしいことが、おかしかった。

美しい景色などを見ると、即興で俳句をつくる。
おもしろいスイッチができたなぁ、と思う。


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