詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

がんばって

2010-03-29 | 子供のこと、子供のことば
すごいね。というと、
子供は、目が輝く。

もっと、「すごいね」といわれることを
しようとする。

誰かが見ていてくれることを、知る。
自分が大切に思われていることを、知る。

生まれてから、親に大事に育てられ、
当然、人は信用するものだ、と思っている。

少し大きくなった時、今度はことばや、
大人のまなざしが、人の心を育てる。
人を信用する心を育てる。

そして、そんな自分を信じる力が生まれる。
自分を信じて行動する。

子供の成長を見ていて、
「がんばって」と思う。




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春に

2010-03-28 | フリー Poem
かえるが ないている
ネコが ないている

小さい子供よ
おぼえておいて

あなたが 幼なかった夜
ふとんに 寝入っている外では
小動物が
にぎやかに うたっていたことを

おかあさんは そばで
毎夜 添い寝をしていたことを

幸せな時間は
いつも 人間をつつんでいた

やわらかな
まわたのような 光につつまれて
絹のような 夜に守られて

そのすべてを 遠くへ 置いてきて
くりかえすのだ

大人になって また
新しいいのちと むかいあって

取りに戻れない 忘れものに
そっと 気がつくのだ




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会えない

2010-03-08 | フリー Poem
会いたいのに 会えない人がいる

会いたいけれど 会ってはいけない人
のことを 考える

二度と 会えない人が
日を追うごとに ふえていく

私の宇宙そのものだった人
この人がいなければ
立つことさえ
できなかったのに
今は 遠くで
ほんの少し
すれ違うことが
できるだけ

私のはじまりだった人
私に時間を 手渡してくれた人
あなたの舟は 行き過ぎ
私の川の流れへ 
戻ることは できない

会いたいのに 会えない人の
群れが ふくらんでいく

今は 目の前の
手をふれることのできる人と
歩いてみるのだ
たしかに 足跡を刻みつけ
だが いつか
この人たちとも
会えなくなる道が やってくる
それを
知りながら




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ことばのリレー4

2010-03-04 | 子供のこと、子供のことば
いよいよ次女も、この頃は、
夜、ふとんに入ると、割合すぐに
コトンと寝入るようになった。

だから、寝る前のしりとりも、ほとんど
しなくてよくなった。
私は解放されて、とてもうれしい。

だが、しりとりを続けたおかげで、
6才児にしては、おどろく程、様々な
ことばを獲得する癖(あるいは感覚)が
できたように思う。

きのうは、保育園で先生に怒られたり、
友だちとおもしろくないことがあったり、
よく、ころんだという、
本人にしては「サイアク(最悪)だった」
日のこと。

目をむいて「トリプルアクセルみたいに、
くるんって回って、ころんだんだよ」とか
お茶を服にこぼしてしまい、
「早く、スイテキ(水滴)がダラダラたれて
いる」とか訴えてきて、
本当に、おもしろい。

金魚すくいをするように、
まだ不定形の意味あいが、泳いできた時に、
ヒョイとすくいあげる、ことばのアミを
持ち始めたようだ。



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