詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

WA

2011-07-24 | お気に入り My Poem
人は 自分の円を 
一人一人 描いている

だけど どんなに大切な人とも
同心円には なれない

最大公約数の 共通の部分に
あなたとの 出会いがある

わずかな部分が 重なって
手をつなぐ

オリンピックのマークみたいに
多くの人と 
手をつないでいくことができる

色とりどりの模様が 
幾重にも できる

水面に 雨の輪が
次々と 描かれるように
耳をすませば 世界中に
和音がひびく

         詩集「永遠のポンプ」から


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2011-07-22 | フリー Poem
小さい人に 寄り添うことは
少し 上手になった

でも 日々大人びていく子に
寄り添うことは
あまり 上達していない

気がつけば どれくらい
きみの 本当の声を
きいていないだろう

離れて暮らす 年老いた母へ
遠くから 想いを寄せても
一緒に 歩いてあげられない
のと同じように

小さな声が
する方へ
耳をそばだてる

聞きとれない程の
物音の先に 
明けていく朝がある




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希望

2011-07-20 | フリー Poem
生まれたばかりの
赤ん坊が
世界を自由に
歩きまわる姿を
想像してごらん

人間が 一人もいなかった地球を
知ってる?
そんな地球に
今は 人間が
地図を 書き込んでいる

奇跡って
いつも起きている

かすかな予感の中で
茶色い 土中から
何十年も 眠っていた種が
発芽する
光があふれる 未来は 
いつも 必ずやってくる

どんな悲しみの先にも
太陽の光は 届く



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ことばのリレー5 ことばの成長

2011-07-14 | 子供のこと、子供のことば
小さな子との、寝る前のしりとりは、
子供とともに、しりとりも少し
成長して、ことば遊びになった。


「な」のつく文章だよ。(親)

なすくんが ないた。(子)
なまずくんが なかないでと なぐさめた。(親)
なっぱくんが なかよしの なずなくんを よんだ。(子)
なかよしぐみの なすくんと なまずくん
なっぱくん なずなくんで  
ならんで あるいた。(親)


「ぺ」のつく文章だよ。(親)

ペンギンが ペダルをこいだ。(子) 
ペーターの家へ いった。(親)
ペンペン おしりをたたいて(子)
ペタペタ ペンギンじまへ かえっていった。(親)

ペーターは ペリカンびんで(親)
ペロペロキャンディーを おくった。(子)
ペンギンは ペロペロなめすぎて
くちがあまくなった。(子)
からーい ペペロンチーノをたべたくなったが
ペットショップのおじさんに だめといわれた。(親)
ぺんぎんは おしりをペンペンして ねた。(子)


ことば遊びは、思いもよらない
楽しいイメージ世界を、
想像してくれる時がある。




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あなたへ

2011-07-11 | おすすめPoem 記事
とりとめのない会話は
どこから はじめればいいのか

あなたといるために
とりとめのない会話をするために
さらに
さりげない 日常のことばを
重ねる
伝えたいことばを
心に残しながら

両手にすくいあげた水が
こぼれおち
残った ひとつぶの 水滴に
真実はあるのだと
長い間 信じていた

でも 本当は
手のひらから
あふれて
もれでる 水の流れに
私たちの 想いはあるのだ

すくいきれないものがあるように
「愛している」以外の
もっと 大切な
あなたへの ことばを
伝えるために




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おくりもの

2011-07-09 | 子供のこと、子供のことば
子供たちのために できることって
なんだろう

いっしょに遊んであげると
その笑い声は どこからくるの
という位 愛らしい

形あそびも
ことばあそびも
泥あそびも
水あそびも
子供は 何でも
遊び道具に 変えてくれる

キラキラと
水しぶきをあげて
キラキラと
顔中ほころばせて

人間が
そして きみたちが
宝物そのものだ ということを
ピカピカ光って
教えてくれる



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