以前読んだ、脳科学者 茂木健一郎さんの『脳と仮想』は正直、
むずかしかった。
でも、仮想世界が、脳の中では、現実に起こったことを記憶
するのと変わらないということは、納得がいった。
昔から、心にひっかかっていた問題。
詩的現実は、「現実」ではないけれども、人間の心にとって
「真実」であることの、証明のような気がした。
ところで、ここ数日、茂木さんの新しい本『脳が変わる生き方』を
読んで、とてもおもしろかった。
脳科学ブームだそうで、本屋さんにはおもしろい本がたくさん
あるが、この本は、名著だと思う。
中でも、私は「思っていることを、言わないでほしい。」という
フレーズに、茂木健一郎さん流にいうと、「しびれた」。
仏教の「無記」という思想について触れられていて、それは、
この情報時代に、誰でも、誰に対しても、何でも口にしてしまう
現代において、私たちに、とても大事なことだと思った。
吉本隆明氏に「本当のことを口に出せば、世界を凍らせるだろう」
という有名なことばがあるが、
この恐ろしいまでの詩人のことばを、いつも心のどこかに忘れず
にきたが、その意味が少しわかったような気がした。
ことばは、どんなに費やしても、雄弁であっても、本当のことは
いいあてられない、本当に大事なことは、ことばとことばの間に
落ちていってしまう、という思いを私は持っている。
詩をかこうなんて思いながら、とても情けないことかなと感じて
いたけれど、茂木さんの本を読み、それでいいいのだと思った。
太陽をめぐる地球や火星や木星などのように、真実のまわりを
めぐる、ことばの惑星でいいのだ、という気がする。
ずばり「太陽」といっても、太陽を全て言い表せるものではない
のだ。もし、言い当てることができてしまったら、一瞬にして、
焼け焦げて、終わりだ。
生きるとは、詩とは、もっと、揺れ動く風のような、空気をはらんだ
やわらかなものでいいのだ、という気がしてくる。
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でも、仮想世界が、脳の中では、現実に起こったことを記憶
するのと変わらないということは、納得がいった。
昔から、心にひっかかっていた問題。
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仏教の「無記」という思想について触れられていて、それは、
この情報時代に、誰でも、誰に対しても、何でも口にしてしまう
現代において、私たちに、とても大事なことだと思った。
吉本隆明氏に「本当のことを口に出せば、世界を凍らせるだろう」
という有名なことばがあるが、
この恐ろしいまでの詩人のことばを、いつも心のどこかに忘れず
にきたが、その意味が少しわかったような気がした。
ことばは、どんなに費やしても、雄弁であっても、本当のことは
いいあてられない、本当に大事なことは、ことばとことばの間に
落ちていってしまう、という思いを私は持っている。
詩をかこうなんて思いながら、とても情けないことかなと感じて
いたけれど、茂木さんの本を読み、それでいいいのだと思った。
太陽をめぐる地球や火星や木星などのように、真実のまわりを
めぐる、ことばの惑星でいいのだ、という気がする。
ずばり「太陽」といっても、太陽を全て言い表せるものではない
のだ。もし、言い当てることができてしまったら、一瞬にして、
焼け焦げて、終わりだ。
生きるとは、詩とは、もっと、揺れ動く風のような、空気をはらんだ
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