詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

空の中に

2016-03-21 | ひとひらのPoetry
鳥は空からやってきて、空へ帰っていく。
そんなふうにしか、見えないときがあり。
だから、青空はいつも多くの鳥で賑やかなのだ。

空には希望が詰まっていて、
人はいつだって 空を気にしている。
今にも、鳥が目の前に降り立つ予感があるからだ。
陽の光が届くように。

そっと送り出す今日のいのちの影。
星のない夜も ある夜も
雨空 曇り空
風空 雪空 雷空、花空…
空の中に 鳥は眠り
そして、私たちの朝に、何度でも降りてくる。



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風と永遠と…

2016-03-10 | 詩を歩く
風は巡りです。
時間も地球の回転の中で生まれます。
風は、時間の産声かもしれなくて。

目に見えぬ実体というものに、
私たちはいつも触れています。
だから心が暖かくなったり、
喜びを感じたり、…

カップでコーヒーを飲むみたいに
永遠の縁に口をつけることができる。
知らぬ間に永遠の時間に、
足を踏み入れていたり。

変化こそ永遠の素顔と思い。
花が咲き、その花もまた散っていきます。
永遠の種が手渡されていくのだと思うのです。
次の形を生むために。

見えぬ場所にすでに約束の萌芽ありて、
是即チ永遠と。



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猫天使…星月夜④

2016-03-07 | フリー Poem
…ボク達は 時々
空からおりてきて
地上の猫に
羽を 1枚分けてあげる
自由に飛べる羽さ

家猫や野良猫が
昼寝をしながら
空飛ぶ鳥を
羨ましそうに、見ている時にね
そっと置いていくんだよ…

白くてまあるい
大きなお月さまが
空にのぼる日に、
猫天使は
2人乗りの月の舟に乗って
少年を迎えに来るという
猫天使の家へ
遊びに行くためにね

少年は猫天使と
たくさんの羽を
配りにいくと約束をした

それから
ポトンポトンって、
光る星を
地上の誰かの足もとに
いくつもいくつも
落としてみたいのだって
猫天使がしているようにね…

少年は
猫天使といつまでも
クスクス笑う



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猫天使…星月夜③

2016-03-07 | フリー Poem
星月夜の晩に
猫天使は 遊んでいるのだって
星月夜と猫天使のいたずら

猫天使が空の光にじゃれついては
ポトンと落としている
淋しそうな 真っ暗な地上に
光る星をポトンと
いくつもいくつも落として
遊んでいる

猫天使はいたずらを
見つかってしまうと
笑いだす
少年のすぐそばに来て
いつまでも 笑っている

きみは猫なのに
なぜ羽をつけているの
少年は聞いてみる

猫天使は、笑いながら
当たり前じゃないか、
猫の天使なんだから…
と言って話しだす

君は僕の羽が見えるらしいね
だったら教えてあげる
ボク達はね
地上にいる時に
いつもいつも
空を飛びたいって思っていた

昼寝をしながら
空飛ぶ鳥が羨ましくて
見とれていたよ

ある日、
空から黄色い月の舟がおりてきて
ボク達は乗ってみた
そして地上と空を行ったりきたりできる
羽をもらったのさ…



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猫天使…星月夜②

2016-03-07 | フリー Poem
空には
羽をつけた猫天使が
たくさんいる

地上の
招き猫の手は
猫天使を呼んでいる

ねぇ、猫天使
いつかの細くて黄色い月の舟は
誰をのせて
どこへ行ったのだろう

星月夜、というのは
月のない晩を言うのだそうだけど
猫天使がおりてくる
星月夜がある

さっきまで 泣いていた少年が
仕方なく 立ち上がって
歩きだしたとき

俯いたまま
まだまだ悲しくて
歩いていると
星が1つ
目の前に落ちてくる

まわりを見回しても
誰もいない
だから 1つ、
左のポケットにしまい

また少し行くと
ポトンと落ちている
光る水玉のような星1つ、
今度は右のポケットにしまって
歩きだす

星月夜がね
きっと面白くなるのだろうね
少年が拾うと
またポトンと 1つ

1つ、2つ、…
3つ、4つ…
ななつ、やつ 、ここのつ、とお、
両方のポケットが一杯になって
とうとう 子供は
不思議になって
顔を上げてみる

すると空には
たくさんの
落とし物のような光



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猫天使…星月夜①

2016-03-07 | フリー Poem
人間には やわらかな心があって
その心には 羽がはえている…

地上には かわいい猫が溢れていて
猫たちは 人間のやわらかな
心の羽をもらって
猫天使になる…

猫天使は 空にのぼり
輝く星を1つ1つ
虹色のセロファンに包み
透明な羽を1枚結んで
届けに行くのだって…
地上の猫たちや
ひとりぼっちの子供に



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