詩の現場

小林万利子/Arim 「詩のブログ」 詩をいつも目の前に
小林万利子/Arimの詩とエッセイと音楽Arim songs

7月も、今日で終わり

2013-07-31 | Photo-ry (写真)
  

  7月も、今日で終わり。
  花々も、どんどん移りかわっていきます。

  かわいらしい花は、「やぶがらし」。
  つる性で、草やぶなども枯らしてしまうほどの
  繁殖力の強い植生から
  呼ばれるようになった名前のようです。

  金ぺい糖が咲いたような
  かわいらしい咲き始めの頃の
  この花が、私は好きですが
  その生命力ゆえ
  昔から、人や、他の木々や草、花からは
  あまり好まれていない植物です。

  一帯を覆いつくしてしまう風景は
  少し脅威でしょうか。

  希少価値があるものや、はかないものには
  心が動いたり、心を許しがちですが
  植物の政権交代をするように
  大群で押し寄せる、やぶがらしの植生は
  例え、かわいらしい花を咲かせても
  好まれないところなのですね‥。

 


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雑草の種

2013-07-26 | Photo-ry (写真)
  


  雨が多くなると 顔をだす葉っぱがある。
  地面が乾いているときに
  伸びてくる草とは 少しちがっている‥。

  ふわふわの、根っこのふとんにくるまり、
  土の下で、眠っているとばかり思っていたら。

  少しザワザワしはじめて、
  誰かが
  「きみの番だよ」って
  教えていってくれたんだ。



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<脳は夢を見る 詩の夢を見る>

2013-07-23 | 詩を歩く
現代日本人にとって、詩って、どんな役割があるのかな、
と時々考えることがある。

音楽の分野なら、ヒット曲をはじめ、魅力的な歌は溢れていて、
その歌詞は、人々の心に浸透しやすい。
ことばは、ストレートに伝わり、勇気につながったり、
共感を呼ぶ。
音楽の凄さは、メロディーラインがことばを別次元に連れ去り、
単独のことばの時よりも、何十倍、何百倍も
ことばの感触や意味が、感動的に伝わる。
メッセージ性が強まったり、又、流行のファッションのように、
詞のことばがポピュリズム! を獲得できる。

そう考えると、歌詞ではない「詩」の役割ってなんだろうと思う。
私が、<夢みる>詩のことばって、どういうものなのだろうと
思う。

もちろん、歌詞のようなメッセージ性の強いものも、時として
あるかもしれないが、
それよりも、本当は、もっと言葉でしか表せられないものを
熱望して、見てみたいと思っているのだ。

詩のことばでしか伝えられないもの‥、
ことばが開闢して見せてくれる世界、目のまえの物を、
1つ1つのいのちの形として、きらめかせる詩のことばを
夢みている。
それは、脳が夢みることばの世界、といえる。
<脳は夢を見る 詩の夢を見る>。そんな詩を。



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はじまり

2013-07-21 | ひとひらのPoetry
ふと もらすことばに
光がとどくような

そんな 蟻たちが
1列に歩いていく

私たちは
ずいぶんまえから
その光景を知っている

知っていながら
蟻たちに たずねてみたことはなかった

光のありかを
巣の中に もちこむ術について




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ミラクルな言葉

2013-07-19 | トークタイム
ミラクルな言葉って、好きです。

わかりずらいかもしれませんが、
文章でいったら、破格。言葉遣いで考えれば、
話し言葉や、擬音、擬態語を含む、例えば
ネット上などでもよく使用される、
未定型の流通系混合表記言葉!!や、
礼儀正しい美しい丁寧語など‥。
くるくるとめまぐるしく変化する言葉を内包し、
意味の伝達はもちろん、
より親密なコミニュケーション可能な
<自在な共存的現代日本語のスタイル!>、
といってもいいかもしれません。

そんなミラクルな言葉は、
自分の作った1つの思考の呪縛を、簡単に、
解放してくれる力をもっているように思います。

1つの思考というのは、魅力的です。
それぞれの時間をかけて、辿り着くのですが、
山登りのように、そこへ行く道のりは、大変でも
楽しいのです。
途中の景色に惚れ惚れしたり、危ない所にヒヤリと
したり‥。
しかし、その山を登ったら、今度は下りなければ
なりません。
詩の場合などは、1つの思考から、もう一度
遠ざかっていく必要があると思うのです。
美しい山は、1つではありません。
新しい次の、美しい山を登ってみるために、
ミラクルな言葉が、必須アイテムの登山道具のように、
思えてくるのです。

地球からは、同じ面しか見せない月の姿ではありますが、
日ごとの、角度の違う月の美しさを見たい、
と思うのと似ています。
本当の意味で、自分の掌中に所有できる「美」という
ものはないように思いますが、
感じ得る美の瞬間というものは、
受け取る姿勢しだいでは、言ってみれば、
砂の数ほどあると思えるのです。

ミラクルな言葉には、文字どうり、
そんな思考の角度を切り替えてくれる
パワーがあると思うのです。
変幻自在な日本語の魅力に、私は惹かれるのです。


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フと、美しいものを

2013-07-18 | 詩を歩く
フと、美しいものを
探して歩きたいと思う時がある。

美しいもの、
それは花であったり、木々の葉であったり、
虫や、他の生き物であったり。
川の流れや、街並みであったり、
言葉であったり、絵や音楽だったり。
そして人。

美しいものを希求する気持ちは、
又、誰かを恋焦がれる想いに、
似ているかもしれない。

それにしても、
美しいと感じる心は、
人の中に、いつから潜んでいるのだろう。
美の基準は、差違こそあれ、
<美しさ>に心奪われる現象は、
万人にあるだろうと思う。

そこで、想像してみる。
きっと、はるかな昔、
人が人の形になる前に住んでいただろう
美しい場所の記憶。
心は、その再現を夢見るのだろうか、と。

だから、ことによると、
命あるものの横顔には、
その美しい時間の片鱗が
残っているのだろうと思ったりする。
心ときめくものに、会いたくて、
美しい居場所の記憶に、
触れたいと思うのかもしれない。




ところで、7月17日(水)の朝日新聞の一面に、
「突厥の碑文」が発見されたという記事が出ていました。
これは「被葬者が故郷や部族との別れを惜しむ
言葉が記されていた」ものだそうです。

この地をいとおしみ、一生懸命生き抜き、
立ち去っていった命が、垣間見せた心の形ー
ことば文字に、美の泉の深淵をのぞかせて
もらったような気がします。


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キキョウとオキーフ

2013-07-13 | Photo-ry (写真)
 


 キキョウが咲きました。(別名 balloon flower)

 花脈というのだろうか。
 花びらを流れる文様が美しい。
 小さな花だが、そこから発せられる
 むせかえるような生命力は、
 ジョージア・オキーフの花を
 思い出させる。

 久しぶりに、1988年の西武美術館での
 オキーフ展のカタログを
 開いてみたくなった。

 サンタフェのアトリエに佇む
 オキーフの風貌は、凛としていて
 とても美しい。
 花や、動物の骨、貝殻などの
 彼女が描いた絵は、どれも生命讃歌といえる。

 オキーフのことを思いながら、
 日本的な、このキキョウの花びらが発する
 生命の躍動感のようなものに、
 しばらく見とれていたら、
 心の中に、涼やかな風が吹いてきた。

           ジョージア オキーフの画像


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ラ行だけの

2013-07-10 | フリー Poem
近づいては 遠ざかっていく
どこからともなくやってくる
音のような
鳥のよううな
雲のような

名づけられるまもなく
生まれでては 通りすぎる
世界の ひとつひとつの形に
ラ行だけのなまえを つけていく

ささやかな 
今日 私にできること
ラ行だけのことばで 呼んでみる

すると 浮かびあがった一瞬が
わたしと あなたとを
音符のようにつなぎ
空へ 記憶されていくのだ



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オオムラサキが

2013-07-07 | Photo-ry (写真)
  


 裏庭に、オオムラサキが舞い下りました。
 すぐ近くには、ハチがいます。

 山梨県北杜市の方は、オオムラサキの生息地として
 有名ですが、山梨市でも、毎年見受けられます。

 珍しい雲と、オオムラサキと
 同日に、美しい瞬間に出会うことができました。

 脳科学者茂木健一郎さんが、連続ツイートに書かれている
 <セレンディピティ「偶然出会う幸運」>というものだった
 のでしょうか。


  茂木健一郎さん 連続ツイート第757回
 「今朝は、セレンディピティについて考えてみよう」





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カレーのはなし

2013-07-04 | トークタイム
先日、仕事のスタッフとお昼休みに話したことが、
気になっている。

彼は、お弁当に、よくレトルトカレーを持ってくる。
私の家でも、カレーは人気がある。
何か残りものでもあれば、カツカレーに、カレーうどんに、
カレーラーメンと、ほとんどのものと合わせて、美味しい。

彼曰く。
「カレーは、ふところが広いですから」
本当!そっか!そのとおりダネ!
・・・カレーのような人になりたい!

見た目からして、カレーは個性が強そうなのに、
ほとんどのものと、ケンカしない。
出会った相手と、新しい文化を作りあげてしまう。

カレーパンしかり、カレースパゲティしかり、
キムチカレーだって。
世界の食と、コラボレーションできる。

彼の言葉によって、カレーについて、ドキドキする
新しい発見をしたのでした。


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詩の一行は

2013-07-02 | 詩を歩く
今朝は、かつて
千行の詩を書いた詩人のことを、
考えていた。

千行にするために、失われた一行は
どこへ いってしまったのか。

詩人の指先から、
こぼれおちた詩のかけらを
探して歩く。

すると。

詩人の愛した雑草の茂みに、
鮮烈な出会いがあった。
‥一行は、生きている。




       獲物をくわえているヘビに遭遇。
       スゴすぎ、‥。
              


<Photo-ry>に、この写真を載せると、
虫の記事の後だし‥
「詩のブログ」ではなくなってしまいそう(笑)
なので、カテゴリー<詩を歩く>に
画像をOpen致します。



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