ホロコーストをテーマにした秀作。
舞台は1942年のパリだ。ナチスの脅威を逃れて周辺各国からフランスへ移り住んでいる外国籍のユダヤ人が多数いる。
パリがナチスの制圧下にあったとはいえ、フランス本国内に強制収容所があり、フランス政府がユダヤ人廃絶のためナチスに加担していた事実を初めて知り、衝撃を受けた。むしろ子供は対象外にしようというナチス側に対して、残された子供の面倒を見きれないという理由で反対するのはフランス政府なのだ。
しかし一方で、対象となる23,000人のうち約10,000人をかくまったのはパリ市民の勇気であった。
メラニー・ロランが演じる収容所に派遣された赤十字看護婦の視点で描かれる。同じ収容者ながら現場で医療行為に携わる医師役のジャン・レノも素晴らしい。
考えたとおりに進行していく物語を止める事ができないもどかしさを感じながら、子供たちの姿に自分の家族をダブらせると涙が出た。
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