日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「チェンジリング」

2010-01-19 15:26:20 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
WOWOWにて「チェンジリング」を鑑賞。
この作品は劇場で観ようかな・・・と思っていましたが、まったく私の勝手な好みなんですがアンジェリーナ・ジョリーが好きでないのよ
そんな訳で見逃していました。


2008年のクリント・イーストウッド監督作品。
そして実話です。
調べてみると、世界恐慌の前年に実際に起こった劣悪な事件を元にしています。
(実際の事件の方がおぞましい一面もあったとか)


1928年にシングルマザーとして暮らす母クリスティーナをアンジーが演じます。
9歳の一人息子ウォルターと暮らしているのですが、ある日突然に息子がいなくなります。
そして5ヶ月後に「息子が見つかった」と知らせを受け、会いに行くとまったく知らない赤の他人が・・・
5ヶ月で変わった・・・と説明を受けるも、母が息子を間違えるわけないですよね。
背景には腐敗と暴力などが蔓延しているロス市警の腐った体制があるのです。
特に警部は憎憎しい存在でした。


母は「息子ではない」と主張し、精神病院に強制入院させられてしまうのですが、一方、違った方面から「連続児童誘拐殺人事件」が浮かび上がってきました。
これは「ゴードン・ノースコット事件」と呼ばれています。


裁判が進むもののウォルターの遺体が出るわけではなく、母はただ息子の生存を信じて生きていくのです。
その強さ、決して屈しない愛の深さをアンジーが好演していました。
結局、最後の最後までめぐりあう事はできない悲しさ。
一筋の希望が見つかった、という所はジーンと来ました。


クリント・イーストウッドの作品はある意味安心して観られます。
(しかし!「グラントリノ」は私は感動できなかったけど)
物語の最初からラストまで静かに重い時間が過ぎていく描き方。
心の揺れも丁寧に描くし、その時代や社会をうまく映しています。
警部役のジェフリー・ドノヴァンと犯人役のジェイソン・バトラー・ハーナー、熱演でした。
牧師を演じるマルコビッチがまた良いんだな!

実話を忠実に描き、かなり心に響く内容でした。

「チェンジリング」・・・「取り替え子」という意味です。


今回の評価は・・・  アンジー苦手なので星3つ半  ☆☆☆★










物語の展開が静かだから、映像を観ていろいろ考えていました。
アンジーの衣装、釣鐘型の帽子とか。
交換手の仕事の時にローラースケートか、アメリカは凄いな~
でも朝食のシリアルはうらやましくない。

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フィギュア全米選手権  男子シングル

2010-01-18 12:49:31 | フィギュアスケート
いや~、さすが全米だ~

J sports Plusでフィギュア全米選手権男子を観ました。
それもSPとフリーを続けて鑑賞。
オリンピックまで一ヶ月ないのに全米はまだ代表が決まっていないのはドキドキものですね。
特に選手達は枠の争いが大変です。
まぁ、男子は3枠あるので順当に決まるかな・・・なんて思いながら観ましたが。


SPの感想・・・

やっぱりアボット選手が良かったです。
このビートルズのナンバーはとても好き。
ジャンプも3つとも完璧で、その他は情感たっぷりの滑り・・・
特にサーキュラーとストレートラインの両ステップがメリハリがあって良かった~
3Aもとても高くてきれいでした。
ガッツポーズがSPから出たのは幸先良いのでは、と思いましたよ。

それからライサチェク選手はもちろん大好きなんですが、3Aがステッピングアウト、残念でした。
グランプリファイナルの時より調子が良くないのね?

ウィアー選手はいつもと違って男っぽい(?)
すごく迫力のあるSPでした。

その他の選手もたくさんいるけど省きます・・・

解説は田村岳斗さんでした。
ところどころツボをついていて面白かったです。



フリーの感想・・・

さて解説は樋口豊先生(必ず先生と呼びたい!)
進行の小林千鶴さんと聞き易くて楽しい解説でした。


まずはライサチェク選手、衣装を変えてきました。
SPはいつもの「Mr・ブラック」で、ところどころ背景に黒が埋もれて彼の大きな動きが見難かったので、フリーの衣装は上だけグレーにして良かったのでは。




それから4回転挑戦してきましたよ!(惜しくも転倒)
彼は4回転を跳ばない世界チャンピオンと言われていたけれど、オリンピックに合わせて挑戦してきました。

ただ、いつもの調子が出ないのは残念。
リンクが狭くて彼のような大柄の選手には本当にやり難そうでした。
ジャンプのミスもでてしまったけれど、最後のストレートラインステップは盛り上がりました。
4回転も転倒後にちょっと笑っていた表情でした。
悔しさもあるだろうけれど「今日はこんなものかな」と言うような表情にも感じたのですが・・・ご本人はどうかな。
樋口先生も「ベストの滑りじゃないけど、惹きつけられる!」と言っていました。

次はウィアー選手。

新しい衣装にしています。 まさにエンジェル(?)
いつもの中性的なイメージで、まつげもカールがバッチリ。
さて、演技の内容はジャンプミスがいくつか出てしまいました。
SPに比べてフリーの曲はいまいち盛り上がらないと私は感じてしまいました。
樋口先生は「止まるところが多いプログラム。ちょっと気になる。」とのこと。
そうか・・・それだな、きっと。







そしてラストはアボット選手。
ブルーの衣装がとても似合っています。
彼の場合、ゴテゴテした衣装はいつもなくて、すごくシンプル!
一番彼の魅力を惹きたてているように感じます。

4回転は大成功! 美しかった~
その他のジャンプも全てコントロールされていて良かったです。
ストレートラインステップはとても見せ所で、最後のスピンの途中から会場はスタオベでした。
あ~、やっぱり良かったです!
SPもフリーも得点が高い!
総合得点263.66点は文句ない一人勝ちでした。

全米はディフェンディング・チャンピオンでしたが、見事今回も優勝!
そして初のオリンピックですね。
キスクラで、佐藤有香さんとも大喜び!
指導者との相性もきっと良いのでしょうね。
とにかくアボット選手の成長と安定が感じられました。

放送時間の都合で表彰式は観られなかったのですが、この3人は順当でしょう。
とっても良い試合を観られ幸せです・・・




演技終了直後のお顔、やり終えた達成感たっぷり!


終了前からスタオベです!


有香さんと嬉しそうに抱き合うアボット選手!


アボット選手のお父さんとか! カメラがずっと追っていたのですが涙ぐんだり座り込んだり、拍手に応えたりと嬉しそうでした。
おめでとうございます!


最終結果

1  ジェレミー・アボット   263.66
2  エバン・ライサチェク   238.63
3  ジョニー・ウィアー    232.09


全米独特の4人表彰!



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「ACCORDING TO YOU」 ♪♪

2010-01-17 16:42:28 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


According to you~
According to him~
According to me~   ♪♪♪

MTVのカウント30でオリアンティの特集をしていました。
今では「マイケル・ジャクソンの置き土産」とも言われるそうですが・・・
あのマイケルの最後のバンド・ギターのオリアンティの曲です。

ギターはかなりうまいし、この曲は一度聴けば耳に残ります。
ギターの聴かせ所がかなり凄いですよ。

さて、インタビューではオリアンティの今までを追いながらお話していました。
6歳でギターを手にしたこと。
ギタリストの父を持つので家にはギターがゴロゴロ(?)
数々の経歴の中にはもちろんサンタナとジャムった映像とか。

そしてマイケルのロンドン公演のためにオーディションを受けるように連絡が来た話。
ある夜、マイケルの前で演奏した時は、緊張でガチガチだったとか。
そして契約が決まったときには涙が出てとても嬉しかった。
マイケルに直接契約されたのが感激だった。
彼は最高の存在だった!などなど。

オリアンティにとっては「音楽は命そのもの」と言います。
そして音楽を通じてキッズ達に夢を与えたいと・・・


映像の中には彼女の部屋(?)で演奏をするシーンがあり、マイケルのポスターが貼ってありましたよ。
あのロンドン公演のための経験を忘れられない出来事として、これからも頑張っていきたい、とコメントしていました。

この曲、本当に親しみやすいですよ。









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「ブーリン家の姉妹」

2010-01-17 14:57:30 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
WOWOWにて「ブーリン家の姉妹」を鑑賞。
この映画、中身が濃くて見応えがありました。

内容は・・・
16世紀のイギリスの宮廷を舞台に繰り広げられる愛憎劇。どちらも国王の寵愛を受けながら、まったく異なる道を歩むことになる美しい姉妹の劇的な人生を鮮やかに映し出す。(シネマトゥデイから引用)

このブーリン家の姉アンをナタリー・ポートマン。
妹メアリーをスカーレット・ヨハンソンが演じるので観る前から期待大!

16世紀のイングランドではヘンリー8世に跡継ぎの男児が生まれずに王室は困っていました。
このヘンリー8世をエリック・バナが演じます。
(彼は大好きな俳優だけど、見事に欲の強い国王の役をやっていました。時代背景とは言え、ヘンリー8世め!!)

野心に燃えるブーリン卿が娘を二人使って、王宮に入り込もうとします。
アンを愛人候補にしていたのに、ヘンリーが気に入ったのは気立ての良いメアリー。
(スカちゃん、とっても可愛いです)
めでたく男児を生んでも、今度は姉のアンがヘンリーをひきよせる。
ナタリー・ポートマンはとっても勝気で策略を駆使しますが、そんな役がドンピシャ!
しかし、その後はアンが流産したり、近親相姦に走りそうになる苦しみがあったりと次々と悪い流れに展開していきます。


この時代が、国の繁栄と世継ぎのためにこんな社会になっていたのは確かな事実です。
そして、実話ならではの登場人物のそれぞれの存在感。
同じ姉妹で運命がどんどん変わっていく様には圧倒されました。
策略に生きる男達。
毅然と自分の立場や夫であるヘンリー8世に訴える正妻キャサリンも素晴らしかった。
そしてそれぞれ違った強さを持つアンとメアリーの生き様も見事でした。

結局ヘンリー8世は次々と正妻を代えていき、次々と死刑にしたというのも凄いです。
気分次第で「反逆罪」も乱用したのでしょうか。
親子三代まで反逆罪なんて・・・

こんな時代が確かにあった英国で、皇室のスキャンダルなんて何て事ないのかな?
(今は亡きダイアナ妃の人生さえもフッと思った私です)

こうして「エリザベス」に続くのですね。


う~ん、なかなか面白かったです。
ドロドロの愛憎劇ですが、衣装も素晴らしいし、スカちゃんは芯の強さを持って幸せになったし(身内の処刑はあったものの)

今回の評価は・・・ 星4つ  ☆☆☆☆





ヘンリーめ!!
でもエリック・バナは好き!



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ひとり言

2010-01-15 14:22:06 | 日々のこと

フリージアが一番好きです。
それもこの色。
花だけ見ていると春のよう・・・


現実は寒い毎日ですね。
昨日も今日も冷え込んで給湯のお湯が出なかった・・・
まだまだ寒さ本番です。

昨日は親友とイタリアンランチをしたので楽しく過ごしました。
パスタランチに焼きたてピザのサービスがあって、おしゃべりも弾む数時間でした。
今日はガソリンを入れたり灯油を買ったり雑用を済ませる一日でした。

マイケルの「THE LADY IN MY LIFE」が欲しくて、moraのダウンロードは158円か・・・と思っていたらTSUTAYAにてアルバム「THRILLER」がレンタルが100円だって!
ラッキー♪
彼のCDはたくさん持っているのだけれどたまにポツポツと入っていない曲があるんですよね。
ついでにフリード・ウッド・マックも借りてしまった・・・


さて、また週末になります。
毎日せっせとご飯をつくっていますが、ワン・パターンになっているかも・・・
日々精進せねば。




最近の献立は・・・



ポークステーキ、肉じゃが、生ハムのサラダなど



ひじきの煮物、ぶりの照り焼き、サラダ、自家製ハンバーガーなど



春巻き、その他



スープカレー、大根とホタテのサラダなど



から揚げ、ごぼうの揚げ浸しなど



チーズハンバーグ、サラダ、サーモンのお刺身など



とんかつ、揚げだし豆腐など



肉団子と白菜の鍋、ごぼうサラダなど



ホットプレートで焼肉(国産牛、オージービーフなど)



今年も買ったメリーズチョコの福袋。
チョコ好きな我が家の必需品・・・?



(映画のひとり言)・・・

「フライド・グリーン・トマト」をWOWOWで観ました。
かなり昔観た時はすごく感動して好きな映画でした。
メアリー・スチュアート・マスターソンとか出演。
そして大好きなジェシカ・タンディとキャッシー・ベイツも出ています。

ところが今回観たときは全然感動しなかったのです。
観た時期が違っているからか、それとも私自身が変わったのか?
良い映画はいつまでも良いものと思っていたのでちょっとびっくり。
普通の平凡な何てことない映画でした。(評価で言ったら星2つくらい)



その他、お正月には「ゴッド・ファーザーPART1」と「…PART2」を観ました。
これは完璧なくらい素晴らしい映画でしたよ。
ロバート・デュバルが良い味出していて好きです。
何年経っても面白いですね。
ちなみに「…PART3」はおまけだな。




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「THIS IS IT」 パンフレット

2010-01-13 14:01:48 | マイケル・ジャクソン



「THIS IS IT」のパンフレットは本当はなかったはずですがその後に作ったのですね。
USドルで15ドルのこのパンフ、渋谷にはなかなか行けないのでオークションサイトで手に入れました。

50ページにおよぶカラーの内容。
印刷もちょっと味があってとても良いです。
すべて英語ですが、このくらいだったら充分に理解できるかな。


映画をたくさん観ているので、それぞれが思い出されるシーンばかり。
ダンサーは立ち位置の関係でデヴィンとドレスが一番写っているかな~
もちろんその他のダンサーもいますが。
ティモールのななめ跳びのシーンもありますよ。
マイケルの力強い表情もたくさんありました。


CDとこのパンフレットともうすぐ届くDVDで私の宝物3点セットは完成です。
曲を聴いてパンフレットを見て、映像もまた何度も観られたら大満足です。













そう言えば先日WOWOWでグラミーのノミネートコンサートを観ました。
アメリカってノミネートだけのためにこんなショーをしちゃうのね、すごい。

その中でマックスウェルがMJトリビュートで「THE LADY IN MY LIFE」を歌ったのですが、これが本当に素晴らしかったのです。
曲ももちろん良いんだけど、彼の気持ちのこもった歌い方、そして高音もきれいで聴いていて感動してしまった・・・
ちょっとその時だけステージの周りの空気も変わったのでは。
本当に素晴らしい歌でしたよ・・・



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石田さん一家  2010年

2010-01-12 13:35:11 | 日々のこと
前回の放送でもう終わっちゃうのかな~と思った石田さん一家の特番が昨夜ありました。
それも3時間ほどの枠でたっぷりと。
やっぱり新年はこの放送を見て元気にならないと!


さて、オープニングの曲が「THIS IS IT」ですよ♪
(何とエンディングにもたっぷり流れました)
途中はゆずの「逢いたい」も入るし、確か前回はミスチルの「HANABI」から始まったはず。
音楽担当の人、良い仕事をしてますね。


内容の方は昔の映像ももちろん入るけど、意味のないリピートではないのが良かったです。
今では独立した子どもも増えて、石田さん宅のベランダは洗濯物の数がやっと普通並み?
それでもお部屋の中は乱雑ぶりもあって、それも良い。
もうお母さんは優先順位をちゃんとつけていますよね。
部屋の片づけよりも大事な事があるし、それに正直言ってもう疲れやすい年齢にもなっているはず。
非常によくわかります。


9人いる子どもの下二人の子が反抗期真っ盛り!
「殺す」「死ね」「クソ!」「うるせえ」は通過点だとしてもしんどいだろうな。
お母さんの言った言葉・・・
「子どもは一生かわいくないから!かわいいのはほんのひと時!」には激しく同感です。
いつの放送でも必ず一人は反抗期の子どもがいましたよね。


次女の芽衣子さんが久しぶりに出ていました。
お兄ちゃんの赤ちゃんを抱っこしたりする表情はやわらかくなっていて、大人になったかな。

三男光央君はカメラマン助手として頑張っていましたが、相変わらずチャライ!
仕事の時間に遅れるのは一番問題です。
それからミスも多い。
でも、こうして失敗して少しずつ成長しているのでしょうね。

今回のメインは長男の孝之君宅の赤ちゃん誕生でした。
堅実に家庭を作り、つらい流産を乗り越えての第一子誕生は嬉しかったでしょうね。
出産のプライベートまでカメラは追うのだけれど
「取材がイヤだったら断って!」とはっきり言うお母さんは貫禄があります。
「母」だからわかる出産の大変さを、結構激しく話していましたね。


上のお子さん達はそれぞれ自分達の道を歩んでいる石田家。
教育にお金もかけ、アドバイスもしっかりして子育てをしてきた結果です。
「これだけは!」と言う線をしっかり持っているのはいつ見てもすごいな~と思います。


「家族とは?」と聞かれ、お母さんの答えが「わがままが言える場所」と言うのが名言でした。
やってきた人しか言えない重みのある言葉です。
わがまましか言わない家族を支える私には、まだ言えない、達観できない・・・


こうして今回も石田さん一家に元気をもらいました。
あ~、選曲も良かった~!




「人間の世界は大変だニャー」・・・


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「ノーバディーズ・フール」

2010-01-11 14:00:27 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


年をとってからのポール・ニューマンは大好きです。
もちろん「明日に向かって撃て」も「スティング」も良いんだけど
初老の彼は味がありましたね。


今日はどうしても観たかった「ノーバディーズ・フール」をTSUTAYAレンタルで。
この映画は以前観ていて2回目です。


1994年の作品です。
アメリカの雪深い田舎町の人々の生活を淡々と描いていて、何もクライマックスはないんだけれど登場する役者がそれぞれ良いな。

ポール・ニューマン演じるサリーは60歳の建設会社で日雇いのように働く無骨な男。
家族も失い、お金もなく、以前仕事で痛めた膝に苦労をしながら淡々と生きています。
サリーは老婦人の家の2階に住んでいるのですが、この家主である老婦人をジェシカ・タンディが演じます。
いつものように毅然とした彼女の存在もすごく良いです。
二人の交わす言葉はキツイのですが、お互いの存在を必要としている。

その他、建設会社の放蕩若社長にブルース・ウィリス!
すごく似合っていてどうしようもない役でした。
サリーと「除雪機」を奪い合うのも本当におかしい。
この二人、仲が良いのか悪いのか、もめあってもポーカーは必ず一緒にするし。

若社長の妻をメラニー・グリフィス。
どちらかと言うと苦手な女優ですが、この映画では良い役を演じていてGOOD!

その他には、了見の狭いどうしようもない警官をフィリップ・シーモア・ホフマン!
すごく若いしまだ痩せている。
(彼は今では存在感のある役者ですよね)

登場人物も魅力的だけど、このただ雪深い町での暮らしを淡々と描く内容。
その中できらめくそれぞれのセリフがとてもジーンと心に残ります。
それぞれの人間が弱みを見せながら支えあっている現実。
中でもサリーは不器用でシャイで愛情表現も下手だけれど「男の中の男」です。

自分が父親に与えられなかった愛情を妻や息子にも与えられずに家族を失っていたけれど、もう一度息子と孫に向き合うチャンスを持ちます。
彼なりの不器用な気持ちが伝わって良いシーンがいっぱい。
「一分間の勇気」か・・・


物語全体に山場はないんですが、ポール・ニューマン好きにはたまらない作品だと思います。
地味であとからジワっとくる秀作でした。
スペクタル物には最近興味がないので、こんな映画が良いな~


今回の評価は・・・ 星三つ半  ☆☆☆★





そう言えば、「メッセージ・イン・ア・ボトル」のポール・ニューマンも大好きです。

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「ベッカムに恋して」

2010-01-10 22:27:52 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
ちょっと前に鑑賞した映画の話です。

製作は2002年・・・あの日韓ワールドカップの年か~。

「ベッカムに恋して」という邦題はどうなんだろう?
ベッカムが好きな私でも原題の方がすっごく良いと思うんですよね。
原題は「Bend it like Beckham」・・・つまりベッカムように曲げろ!ってこと。
彼の美しい弧を描くキックを思い出します。

つまりベッカム好きなミーハーの映画作品というのではなく、ベッカムはもちろん大好きだけどそれ以上にサッカーを愛するインド人の女の子の話です。


サッカーとベッカムが大好きなインド系イギリス人のジェス(パーミンダ・ナーグラ)は、いつもは男の子にまじってサッカーをし、親の目を盗んでサッカー中継を見る女の子。
インドの伝統と習慣に縛られながらも、ジェスはサッカーに夢中になっていきます。

地元の女子サッカーチームのジュールス(キーラ・ナイトレイ)に見込まれチームに入り本格的にサッカーに取り組み始める。
シューズを手に入れたものの家族に見つかるのをさけるために必死で隠すジェス。
女子サッカーチームのコーチはあのジョナサン・リス=マイヤーですが、とっても良い役でした。(ちょっと痩せすぎているかな)

自分のサッカーの技術でジェスの運命はどんどん変わっていくのだけれど、やっぱりインドの伝統の儀式には逆らえないつらさ。
でもジェスのお父さんも最後はすごく良い理解者となっていきました。


配役はけっこう豪華だし、見ていてスカッとするし単純に面白かったです。
キーラ・ナイトレイの独特の横顔の表情もすごく良い。
この時彼女は17歳とか!


最後にベッカムがちょこっと出ています。
これも良い!って私がベッカム好きだからですが・・・
(また期限付きでミランに入って、イングランド代表にもなってほしいよ~)


と言うわけでなかなか楽しめる作品でしたよ!
今回の評価は・・・ 星三つ半   ☆☆☆★








こちらはおまけ画像のベッカム!
「BEND IT LIKE BECKHAM」













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「そして、私たちは愛に帰る」

2010-01-08 14:23:54 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
本日も映画のお話・・・

WOWOWで「そして、私たちは愛に帰る」を観ました。
2007年のカンヌ国際映画祭で最優秀脚本賞などを受賞。
監督・脚本はファティ・アキン氏でトルコ系移民二世の若き注目される方とか。

物語はドイツとトルコ、2000キロに渡ってすれ違う三組の親子が運命のままめぐり合い、別れ、またつながっていく様子を描いています。

トルコ系移民のアリとその息子ネジャット。
娼婦のイェテルとその娘アイテン。
ドイツ人の母スザンヌとその娘ロッテ。

以上の三組の親子がみごとに絡まっていくのですが、それぞれの人物描写もとても丁寧です。
そしてお互いの本当の意味での関係は観ているものにしかわからず、そんな描き方も良いな~と思いました。
(あと少しのところで繋がっていくのに・・・って歯がゆかったりもします)

特に私は娘ロッテを失って悲しむ母スザンヌに心を打たれました。
保守的で娘を愛する母として、突然現れたトルコ人女性のアイテン。
ロッテはアイテンに振り回されるように思えて心配でならない。
そして「トルコもEUに加盟すれば問題は解決する!」と信じるスザンヌ。
物語は悲しい方向に進むのですが、スザンヌのその後の気持ちの変化はすごいです。
これこそ「喪失から生まれる希望」なのでしょうか?
私だったら子どもを失ったらそんな気持ちになれない・・・
だから余計にスザンヌの生き方に注目してしまいました。


この映画の時代背景としてトルコが抱える社会問題があります。
1960年代に西ドイツの時に人手不足を解消するためにトルコ移民を労働者として受け入れたそうです。
出稼ぎから定住になって、今では270万人ものトルコ移民が暮らしているとか。
そして彼らに対する社会的差別やトルコのEU加盟の是非を含めて、多くの問題が絡んでいるのですね。


私達は日頃意識していない「アイデンティティ」の問題をヨーロッパの多くの人達が強く意識して生きている現実。
そんな中でも、親と子の愛情とか自国へのこだわりとか、そんな事をたくさん考えた作品でした。


どんなに悲しくてもつらくても「運命」をそのまま受け入れるという心境は、ヨーロッパなど大陸的なものの考えなのでしょうか?
愛する娘を失っても、その国トルコやアイテンを攻める事もしないスザンヌの生き方。
つくづく私の考えなんて小さいし、狭いな・・・と思いました。



空港を行き交う「棺」のシーン。
ドイツ語の本を扱う本屋のシーン。
トルコ人として闘うアイテンの表情などなど、引き込まれるシーンがたくさんありました。
地味な映画かもしれませんが。


今回の評価は・・・  星4つ  ☆☆☆☆














「生と死は隣あわせ、すべての死は生誕である」というのがアキン監督の死生観だそうです。
運命を見事に描いた優秀な作品です。


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