日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「英国王のスピーチ」

2011-03-31 13:32:20 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
まだまだ大震災の影響が大きくのしかかってるこの日本。
その上、原発の事故はギリギリの状態が続き、やっとフランスの技術者のアドバイスを受け入れるとか・・・
壊れた各炉の上に何かをかぶせる?
コーティングできる液体を散布する?
ちょっと前に土嚢を作る作戦を聞いた時は空恐ろしくなりました。
「今頃?」と思うしそれらの慌てぶりが恐怖に感じてくるこの頃・・・


それでも私はここに住んでいるし、被災された方々の事を想いながら自分の出来る事を考え日常生活を送ろうと思います。
節電をしながら「足るを知る生活」をして多くを望まない。
もちろん景気回復のためには消費をして経済も回さないといけないけど、今はまだその時ではないと思うのです。
最近は頻繁に書けなかったブログですが、また少しずつ日常の事を書きたいです。


まずは映画レビューから。
この「英国王のスピーチ」は今回の震災の起きた3月11日にシネコンに行って観ました。
久しぶりの大型スクリーン、その数時間後に大地震が起きるなんて予想もできなかったけれど。


   

若手監督トム・フーパー氏の手掛けた作品。
2010年製作のイギリス・オーストラリア製作映画。

おもな内容は・・・

吃音に悩むヨーク公(後の英国王ジョージ6世)が周囲の力を借りながら克服し、国民に愛される王になるまでを描いた実話。


もう何と言ってもジョージ6世を演じるコリン・ファースが最高でした。
(この役をヒュー・グラントが断ったと聞きましたが、コリンで大正解だと思うな~)
小さいときからの吃音はやはりそれなりの理由があり、その一つ一つが明らかになりヨーク公の悲しい子ども時代を知りました。
厳しい父親と自由奔放な兄に挟まれ、左利き、X脚の矯正、その上乳母からもつらい扱いを受けたなんて。
そんなヨーク公は兄が皇室を退いたので突然国王の立場になる事に。
と言うよりも、この頃からイギリス王室ではいろんなスキャンダル的な事があったのですね・・・


今まで何度も吃音を直す訓練をしていたものの成果はなく、最後に妻が見つけた民間の言語矯正士ライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)と出会う事から大きな展開が生まれます。
このヨーク公とローグのやりとりが味わい深くて良かったです。
ただの感動を押しつけるのではなく、二人のやりとりには面白みもたくさんあって人間らしい。
ヨーク公は吃音からくる苛立ちでちょっと気の短いところもあるのだけれど、夫としても父親としても誠実で愛情深い様子が伝わってきました。
そしてローグも家族を大切にする優しい父親でもあるんですよね。


妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム・カーター)の明るくて愛情深く見守る姿がとても素晴らしかったな。
こんな奥さんがいたことも彼には大きかったのでしょう。
そして無事に戴冠式を終えて「ジョージ6世」の誕生。
そしてラストはこの映画一番のクライマックスでもある「スピーチ」です。
みんなに送り出され(愛犬にも!)決死の覚悟で臨む国民に向けたスピーチ。
決して流暢ではないけれど、一言一言が誠実で、これから戦争になるというまさに一大事に彼の言葉はしっかり国民に寄り添った熱いものがありました。


こうして史実でもジョージ6世は国民の事を第一に考え、一番慕われた情の深い国王としてその存在が言い伝えられているそうです。
そんな人物をコリン・ファースの落ち着いた誠実な演技で最後まで魅せてくれました。

アカデミー賞ではいろんなオスカーを獲ったこの作品。
いわゆる「克服モノ」として作品賞を獲った事に不満を言う人もいたけど、私は素直に感激できたし
素晴らしい作品だったと思います。


今回の評価は・・・    星4つ   ☆☆☆☆

「シングルマン」に続き、コリン・ファースをますます好きになりました。
それからトム・フーパー監督の「くたばれ!ユナイテッド」も気になって観たのですが、何か愛らしい作品を作る監督だな~  面白かったですよ。


   

   

   

   



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沈みがちの毎日

2011-03-27 14:41:27 | 日々のこと
   
庭のサクランボ(佐藤錦)の花

   
ヒヤシンスの花



3月も終わりに近いのに寒い毎日です。

震災からもう2週間以上も経つというのに、深刻さはどんどん大きくなっている今の状態。
地震と津波は大きな天災だと思うけれど、原発の事故は人災だと思います。
作業員が被爆をしてしまった件で、放射能値を伝えなかったと謝罪した東電側!
ひどい対応ですよね。
すべてがどうにかしているこの危機を東電上層部はどう考えているのだろうか。


今回、管氏よりも働きが目立つと言われる枝野氏ですが、私はあまり信用していません。
過去にもいろんな場面で失言もあり、「この議員の本音は・・・???」と猜疑感を持ってからは
どんな働きも100%は鵜呑みにしないぞ!
「ただちに影響は出ない」
「通常のレベルと変わらない」
いろんな言葉で安心させようとしているけれど、私には「本当の危険性はどうかわからないんだよね~」としか聞こえない。
さらに何かがあると「東電側からは報告がない」と言い逃れそう。


その東電?
こちらはもうどうしようもない!
しどろもどろの説明で詰まると専門用語を駆使してごまかしているようで。
その上、東電からおカネが動いている東大の教授達の話?
誰が一番信用ができるのでしょう?
「ベクレル」や「シーベルト」なんて覚えたくなかった。

もちろん、最前線で働いている作業員や自衛隊、消防の方々には頭が下がります。
ご自分達の使命と、まさに日本のために必死に頑張ってくださっているのだろうな。


被災された多くの皆さんはまだまだ大変な毎日です。
それでも多くの被災地で行われた卒業式などを見て、悲しくてつらい毎日だけれど、未来に向けて頑張ろうとする決意をいっぱい感じました。
必死に涙をこらえて答辞を読んだ男子中学生の映像は涙がこみあげるほどでした。
多くの方が少しでも生きる希望が持てますように・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私の毎日の生活はやっぱり今一つです。
この社会情勢を考えると楽しい事をしようとも思わないし、ただ毎日を暮らす事だけを考えているような。
三男の進学先の高校説明会に親子で参加しても途中で停電になりました。
病院に連れて行こうとしても停電でお休みになったり、予定が組めません。
薄暗いスーパーで最低限の買い物をして、急いで帰って来たり。
明らかに重い影を落としている日常生活。
でも我慢しなければいけませんね・・・


春は来るのかな。
桜をきれいと思える春が被災地にも来てほしいな。
どうか少しでも元気になって希望を持ってほしいと思っています。







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あれから8日間・・・

2011-03-19 17:11:59 | 日々のこと
東北関東大震災から8日間が経ちました。
増える犠牲者や行方不明者の方々、まさに未曾有の大惨事です。

今一番心配なのが福島の原発事故。
政府は「まさに正念場」という会見しかしないし、本当の状態はわからない。
でももし奇跡的に原発事故を最小限で抑える事ができても、原発に対する国民の理解はもう得られないだろう。
福島県知事が怒りと悔しさを必死に抑えながら会見していた放送がとても記憶に焼き付いています。


そんな中、プロ野球ではセ・リーグの決めた25日開幕問題でいろいろ動きがありました。
巨人軍の「燦々会」での様子、あの老害でもあるナベツネの言動を私は信じられませんでした。
今までもいろんな意味で不快感を何度も持っていたナベツネという存在。
今回も開幕延期の声に対して「ふざけるな、何言ってんだ!やりたくないヤツはもういらん!」とは。
もう本当に「害」しか与えられない人間で、どうしてこんな生き方で長生きしているのかわかりません。

セ・リーグの選手として、金本選手(阪)宮本選手(ヤ)その他多くの選手が自身の意見を出しています。
震災が起こった後ではなく、今はまだ震災中なんですよね。
寒さに震え、家族の消息を心配し、体調を崩しながら必死に生きようとしているのです。
野球選手が試合をして元気を与える? 今はその時期じゃないというのは多くの選手がわかっているはず。
強硬開催の方向から文科省の意見(今頃?)、選手会の再度の意見聴取をしてその結果がもうすぐ出るでしょう。
選手会長の新井さん、頑張って! 


それから世界フィギュア選手権の東京開催が中止になり、その後も秋に開催?とか、ロシアが代替地として名を挙げたとかの報道があります。
最終決定はまたこれからでしょうが、シーズンをまたいで秋開催とかは辞めてほしいです。
どうしてもスポーツの大会はお金がからむ裏事情がいっぱいで、真摯に立ち向かう選手の事は考えていない。
国や連盟の利権ばかりが見えてきます。

そう言えば、浅田真央さんの初のDVDは3月16日にちゃんと届いています。
でも今はどうしても平常心で観られない。
きっといつか心から楽しみながら観られるでしょうけど。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私の生活はいろいろな事が起こりつつあります。
この8日間、夫はどうしても仕事があるのでいろんな交通手段を駆使して、睡眠時間を削りながら働いています。
離れて暮らす長男も仕事関係で大きな動きが・・・
親はただ励ます事しかできないけれど、今この日本が置かれている状況を考えてみると、不安感はいっぱいあっても今の社会の(職場も含めて)大きな「流れ」に乗る事もしかたないのだろうな。
(抽象的な表現ですみませんが)

私は今までも子ども達に願う事として・・・
太い大きな大黒柱ではなくても良いから、どんな危機や苦しみにも「柳」のようにしなやかに、でもある意味では風にまかせて生き残れるような強さを持ってほしいと思っていました。
どうしても何もできない時もある。
だけど決して倒れる事無く、しなやかにその危機をやり過ごしてほしい。
きっといつか立ち上がれるから。


思った事を徒然に書きました。
頑張ろう、これから。
頑張ろう、日本!


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卒業式

2011-03-15 21:00:24 | 日々のこと
今日は三男の中学校の卒業式が行われました。
計画停電の予定も入っている地元の公立中学校なので、式そのものができるか心配していましたが
時間通りに始まりました。
まず最初に今回の大地震で亡くなられた方々に向けて一分間の黙とう。
そして式の途中に余震が起きた場合の避難方法のお知らせ。
とにかく通常の卒業式ではありません。


祝辞も来賓紹介やその他も短く、効率的に進んだ内容でした。
卒業生の答辞にも今回の大地震の事が語られ、今回の卒業式はいろんな意味で記憶に残る内容だったと思います。
中学の卒業式の時に日本はどんな状態だったか、ずっと息子にも覚えていて欲しいです。


午後に予定されていた「卒業を祝う会」も中止。
子ども達は最後の中学校生活を惜しむように長い間学校にいたようです。
担任の先生、いろいろありがとうございます。
ご迷惑や不愉快な思いをきっとさせてばかりいた息子だけれど、お世話になりました。
先生の作ってくださったクラスのCDアルバム、とても嬉しいです。


そんな訳で無事に卒業式を終える事ができました。
本当ならいっぱいお祝いの場を設けてあげたいけれど、それぞれ子ども同士でみんな食事会に行ったようです。

今回の地震で同じ中学3年生がどれだけ犠牲になったのだろう・・・
中学校を卒業するお子さんを持つ親御さんもたくさんいたに違いない・・・
だから今日は喜びも少しあるけれど、被災者の方々の事を考えるととても哀しい気持ちになります。


私は息子が「人の気持ちを考えられる人間」になれるようにこれからも育てていきたいです。
そして将来周りから必要とされる人間になってほしいと思った一日でした。



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続・地震・・・

2011-03-14 20:25:06 | 日々のこと
地震発生から3日間が経ちました。
時間の経過に従ってわかってくる厳しい現実・・・
犠牲者の方々、そして行方のわからない方々、TVでは辛い事実が次々と報道されています。
本当に自然の脅威はこうなると恐ろしい。
どうか少しでも被害をくい止める事ができますように。


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何だか心の中にザワザワ感がいっぱいな私。
私の住む所は「計画停電」しか影響はないのですが、毎日報道を見ているとたまらない気持ちになってしまいます。
他の娯楽番組を見る気もないし、自分の好きな事をする気もない。
ただ最低限の家事をして、仕事や学校に行く家族のサポートをして、その他は考え込んでしまう。

明日は三男坊の中学校の卒業式です。
でも服の準備をしたりする気も起きない・・・
っていうか、卒業式に行かなきゃならないのか、という気持ちになってしまう。
どうしたんだろう?
あんなに祝福してあげたいと思ったけれど、現実は明るい気分になれないんです。

すごく楽しみにしていたワールド(世界フィギュア)が延期になりました。
もしかしたら中止になるかもしれない。
東京で好きな選手の今季ラストの素晴らしい滑りが観られるのをずっとずっと楽しみにしていたけど
こんな状態だったら延期の決定は納得です。
余震や電力不足と言うよりも「原発事故」は本当に大きな問題ですから。

私にできる事は節電と義援金だけかもしれない。
あと必要以上に生活物資を買い占めない事?

この大きな日本の危機を一国民として真剣に考えていきたいです。



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地震・・・

2011-03-12 20:48:34 | 日々のこと
今回の東日本地震は観測史上最大の地震災害と言う事で、とにかく津波による被害の大きさに驚いています。
発生から30時間ほどになる今でも被害の実態はすべてつかめないという現実。
避難されている方々には情報も少ないようで不安な気持ちでいっぱいだと思います。
どうか少しでも被害が広がらないようにと心より願っています。
何かできないか、手を差し伸べたい気持ちを感じながら、TV画面の被害状況にただ唖然としてしまいました。


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昨日の地震発生の時は私は自宅にいました。
今までの人生で経験した事のないくらい大きな揺れがなかなか止まらなくて、かなり恐怖を感じました。
大型家具は固定しているので倒れなかったけれど、食器棚の中はひどかったです。
この辺りは結局震度は5強!
それでもかなり怖かったので震度7になったらどうなるのか・・・

家族はたまたま家に偶然いられた者が3人。
中学生の三男坊は学校だからそちらで対処していただくしかない。
猫のココアは揺れにかなり動揺してソファの隙間に隠れて結局3、4時間も出てきませんでした。

我が家は停電にはならなかったけれど、道路を挟んだ地域など広範囲で停電発生。
街の信号も消えて、多くのコンビニや店舗が臨時休業になっていたそうです。

離れて暮らす長男とは夜にやっと連絡がとれましたが、心配した通りに帰宅難民となった模様。
結局、徒歩と西武線に救われ、遅くに部屋に帰れたそうです。
東京都民の彼は今回の地震による交通機関ストップに大変な思いをしたでしょうが、もし都市型の大地震だったら大停電も起きるし生きるか死ぬかの世界になるでしょう・・・
私は親としてもそんな覚悟を改めて持った今回の地震でした。


今、管総理のメッセージが放送されています。
民主党で大丈夫だろうか・・・という心配はあるけれど、この災害を国民は一つになって乗り越えないといけないですね。
特に原発の事故に関しては情報の封印をどうしても感じてしまうけれど、正直に真摯に情報開示してほしいです。






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「クロッシング」

2011-03-10 20:40:00 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


「クロッシング」をDVDで観ました。
同じタイトルの映画もあるのですが、こちらは2009年製作のアメリカ映画。
原題は「BROOKLYN'S FINEST」・・・つまりブルックリンの警察官というそのままズバリのタイトルです。

おもなあらすじは・・・

引退間際のまったくやる気のないベテラン警官エディ(リチャード・ギア)
双子を妊娠中の妻と5人の子どもを養っている経済的に厳しい麻薬捜査官サル(イーサン・ホーク)
長い間潜入捜査官として身分を隠し生きているタンゴ(ドン・チードル)
この3人の警察官がそれぞれやり場のない苦悩を抱えながらブルックリンの街で生きている・・・

とにかくこの3人の登場人物が私には嬉しいし、おまけにウェズリー・スナイプスの存在感も充分感じられました。

まずはエディ役のリチャード・ギア。
弾の入っていない拳銃に象徴されるような仕事ぶり。
あと7日で引退と言うのに新人警官の教育係にさせられ、さらにやる気のないがっかり振りが面白かった。
勤務中に釣り竿を買うのか・・・
あの全盛期のリチャード・ギアの面影はなく、まったく覇気のない演技には元祖リチャード・ギアファンとして評価したいです。
その上、今までのイメージも塗り替えるような娼婦とのシーン・・・
最後の最後に人を救うという任務を務めたけど、その時はすでに彼には警官のバッヂはなかった。
エディは娼婦にも捨てられ、明日からどう生きるのだろう・・・


それから大好きなイーサン・ホーク!
彼は最近こんな役が多くないですか?
いつも生活費や養育費に追われて犯罪に流れるような役だな~
この麻薬捜査官サルはアイリッシュ系カトリックという設定で避妊や堕胎はノーという主義。
貧乏で子だくさん、その上住まいが狭く大量のカビが発生して新しい住まいに移る計画をしているがお金が足りない。
どんどん追いつめられて、汚れたお金(麻薬取引のもの)に手を出そうとする。
サルを心配する相棒さえも跳ね付け、落ちるところまで行ってしまうサル。
ただ家族思いのお父さんなんだけど、悲しいね・・・
イーサン、本当にどんどん貧相になって苦悩しています。


タンゴ役のドン・チードルはいつもの落ち着いた演技。
潜入捜査官として犯罪組織の一員になっているので精神的にもギリギリの毎日。
タンゴを潜入させた上層部のウィル・パットンやエレン・バーキンよりもギャングの元リーダーのウェズリー・スナイプスとの絆の方が強いのもやりきれませんね。
上昇志向の強いタンゴが久しぶりに警察のバッヂを付けて銃を持った時に皮肉な運命になるのも悲しいです。


タイトルの「クロッシング」と言うような関わりはほとんどありません。
ニアミスはあるものの、ほんの一瞬です。
3人のブルックリンの警官が偶然の運命に巻き込まれるような最後の現場ではエディだけが命を落とさないという結末でした。
何だか今のアメリカ社会を象徴しているような居住区ですね。


まぁ「トレーニング・デイ」や「ディパーテッド」などを思い出したのも事実ですが、3人+ウェズリーを観られたので満足でした。
ただあえて言うならば、このうちの一人だけの映画となったら薄っぺらい作品になるだろうな~
もはやハリウッド映画は豪華共演でしか話題にならないのだろうか・・・
そうだったら悲しいけれど。



それから、またイーサンの眉間のしわは深くなっていくんだろうな~


今回の評価は・・・   星3つ半    ☆☆☆★ ちょっとおまけ



   

   


   


         

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「シングルマン」

2011-03-08 23:38:25 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


「シングルマン」をDVDで観ました。
2009年製作のアメリカ映画、昨年のアカデミー賞でもコリン・ファースはこの作品で主演男優賞にノミネートされていて気になっていました。
「英国王のスピーチ」を観る前に「シングルマン」は観ておかないと!


監督はファッションデザイナーとしても有名なトム・フォード。
初作品でここまで完成度の高い映画を作れちゃうのはやっぱりすごい。
映画とファッションのジャンルはちょっと違っても芸術のセンスは抜きん出ていると言う事でしょうね。

さて、おもなあらすじは・・・

主人公のジョージ(コリン・ファース)は16年も付き合っていたパートナーのジム(マシュー・グード)を事故で亡くして8か月が経とうとしていた。
大きな悲しみが消えないまま、ただ生きているだけのジョージが孤独に耐えかねて自ら命を絶とうと決めた一日を描いた作品です。


観終えてからまず思ったのが、何て美しい映画なんだろうと言う事。
主役のコリン・ファースのスマートなスーツ姿、トム・フォードのデザインなんですね。
姿勢の良いコリン・ファースが愛するジムを失い苦悩する姿も全て良かったです。

その上、ジム役のマシュー・グードも超ステキ!
偶然知り合ったスペイン人のカルロス役もカッコいい!(トム・フォード専属のモデル)
大学の教え子ケニーときたら、「アバウト・ア・ボーイ」のマーカス少年じゃないですか。
あのイケてないマーカスがこんなに美少年になるなんて・・・
ニコラス・ホルト君、良い成長をされました。
何かゲイ役の似合う美男子のオンパレードで圧倒されましたが、でもやっぱりコリン・ファースの存在感が大きかったな。

セピア色の映像や1960年代当時の女性のファッションやメイクなどもすごく印象深い映像がいっぱい。
ツイストを踊るシーンや音楽も良かったです。
作品全体が洒落ていて細部まで完成度が高く驚きました。


ラストの展開はちょっと意外だったけど、命を絶とうと決めた日にジョージがケニーやカルロスと接点を持った事で天国のジムが嫉妬したのか・・・
まぁ、「ゲイ」がテーマなので好き嫌いが大きく分かれる作品だと思います。
でもコリン・ファースの存在がとっても素敵で私は好きな作品でした。

(同じゲイを描いた作品では「ブローク・バック・マウンテン」が一番好きですが)



今回の評価は・・・   星3つ半  ☆☆☆★


   


   


      


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今更だけど四大陸 女子の感想をまとめて

2011-03-07 11:20:53 | フィギュアスケート
世界ジュニアが終わった今、やっと四大陸の感想を書けます
女子はSPとフリーをまとめて観ました。

やっぱり何と言っても浅田真央選手。
SPの6分間練習の時の表情はとても元気には見えませんでした。
衣装を替えた事よりも薄化粧過ぎる・・・メイクでは特にリップカラーが薄かったので本当に調子はどうなのか心配でした。
タイツを入れたスケート靴はとても良かったけど。

さて、SPのタンゴ。
冒頭の3Aは着氷が乱れてしまいちょっと残念。
でも3Loはきれいでした。
滑りながらだんだんいつものような「漢!」な表情が見られちょっと安心。
真央さんは3Aがちゃんと決まらなかったのが悔しかったとの事。
でも得点はそれなりに出ていましたね。


      

      


さて続いてフリーの「愛の夢」はとても見応えのある、まるで新プログラムのようでした。
動きの滑らかさだけでなく彼女の心がそのまま表現されているような一つ一つの動き。
冒頭の3Aもとても入りからスピードがあって素晴らしかったです。
ジャッジに関して言えば、この3Aに加点2をつける人もいればマイナス点をつける人も!
驚きですね~

解説の杉田氏も「素晴らしい演技だった」とかなり褒めていました。
前半のスピードがそのままあればもっと良かった、などとも言っていましたが。
それはそれとして、私はこの新「愛の夢」をかなりリピートしていますが、観る度に心が豊かになるのです。
特にラストのスパイラルからエンディングのポーズが真央さんもすごく満足している表情で良いですね。

      

   

昨シーズンにあの「鐘」を演じた選手とは思えないエレガントさ。
その上、6種類のトリプルをこうして果敢に取り込んできた彼女のチャレンジ精神。
今回は2位という結果に頷きながら納得していたキス・クラでの表情も見ていて安心できました。



それから書いておきたいのが長洲未来選手です。
この四大陸は彼女としてまた一歩成長できた試合になったと思います。
SPも好きだけどフリーの「SAYURI」をほぼノーミスで観られたのが嬉しかったな~
フリップはeマークがついちゃったけど、スピンでレベル4をいくつも獲れるのは素晴らしい~
杉田氏もべた褒め!

      
何度も言うけど、東京で観たかった~
未来ちゃん、これ以上日本語が上手くならないでほしい・・・(ヘンな願望)


その他、前半グループからいろんな選手を楽しみました。
シンシア・ファヌフのプログラムは結構好きだな~
シンシアは力強いお顔(?)をしているけど、笑顔はとってもチャーミングで好き。

アリッサ・シズニーは全米のフリーで燃え尽きたか・・・
全米はEXでも転倒ばかりだし、今回の四大陸には調子を合わせるのが難しかったようですね。
その波がワールドではどうなるか・・・
私はシズニーよりもレイチェル・フラットの底力が上に行くと思うけど。


   

         

   
こうして終わった四大陸選手権。
台北の会場の美しさが印象に残りました。
最初は観客が少な過ぎて心配したけど、日本から応援に行かれた多くの方が大満足だったようですね。

解説の杉田氏をこの前「苦言が多すぎる・・・」と書きましたが、今回の四大陸女子ではお褒めの言葉がたくさん聞かれました。
ジャッジをされていたから余計に細かい視点でいろいろ聞けるのも良かったです。
それから実況の小林千鶴さんが選手を称える言葉がとても多くて、その上コメントをする絶妙のタイミングがいつも素晴らしいです。
その千鶴さんのコメントに杉田氏も納得し「その通りですね。本当に素晴らしかったです。」と何度も応えているのが印象に残りました。


浅田選手がここまでジャンプとスケーティングを矯正してきた試合をもし樋口豊先生が解説したなら何ていうだろう?
NHK杯の時の「だいじょうぶだから・・・」「きっと良くなるから・・・」と涙にむせびながら慰めていた樋口先生。
この「愛の夢」を観たら「素晴らしいですね~」と感涙するかもしれない。


実況や解説に関して言ったら、もうフジは観たくないです。
実況のレベルの低さはご存じの通り、その上、解説の八木沼氏なんて「良い流れです」とかジャンプの種類を連呼するだけ、そのジャンプの評価も「ぅうん・・・ジャッジはどう付けるでしょうか?」と逃げるのみ。
これじゃまったく面白くないですよね~
唯一、好きなのは男子解説の田村氏かな。


と言う事でやっと書き終えた四大陸選手権の感想です。
フジではEXの放送をすでにしましたが、私はJ-SportsのEXの放送を楽しみにしています。







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「瞳の奥の秘密」

2011-03-06 12:26:28 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


「瞳の奥の秘密」をDVDで観ました。
こちらは第82回のアカデミー賞で外国語映画賞を受賞。
2009年、スペイン・アルゼンチンの製作です。
監督はアルゼンチンの名監督と言われるファン・ホセ・カンパネラ。


おもなあらすじは・・・

刑事裁判所で長年働いていたベンハミン(リカルド・ダリン)は退職後に25年前の事件をテーマに小説を書く事にする。
当時の上司であるイレーネ(ソレダ・ビジャミル)を訪ね、ベンハミンはかつてイレーネに寄せていた想いをまた再確認するのだった。
そして25年前の新婚夫婦の妻の強姦殺人事件を回想する形で物語は進んでいく・・・


さて、観終わって思った事はたくさんありました。
良かった点は・・・
カメラの撮影方法がなかなか凝っていて印象的なシーンが多かった事。
特に犯人を追跡するサッカー場のシーンは圧倒されました。

それから登場人物で良かったのは相棒のパブロ。
アルコール依存症でもある彼はいつも姿を消すとバーに行って飲んだくれている。
そんな彼が出入りするバーでのやりとり・・・「人間の情熱(パッション)は変わらない」と言って、つまり犯人の姿かたちは変貌していても趣味や趣向は変わらないんだ!というのは納得!
だから犯人のサッカー熱はそのままだったのですね。
パブロはベンハミンの身代わりと言う形で非業の死を遂げてしまうのは辛かった。
とても人間らしいパブロの存在は印象に残りました。


それから妻を殺された夫リカルド(パブロ・ラゴ)の存在感も良かったです。
25年もの間、自分自身で犯人に裁きを与えた事も凄みを感じました。
25年間、言葉もかけずに監禁・・・想像するだけで恐ろしいけど、リカルド自身の出した刑罰なのですね。
う~ん、気持ちはわかるかも。


さて、ここからは辛口な感想。

どうしても全体的にご都合主義な展開に思えました。
写真を見ただけで、それも視線を送っていた写真で犯人と特定!
イレーネが容疑者の目を見ただけで犯人と特定、その上、激しい言葉で自供を促すシーンは違和感たっぷり。
あの観客の溢れるサッカー場に捜査として4、5回通っただけで犯人を見つけられる安直さ。
犯人のしょぼくれたキャラに似合わない「要人のSP役」として抜擢は???不思議な展開。
そして一番最後にベンハミンとイレーネの愛情の確認には納得がいきませんでした。
25年の想いがあっても夫と二人の子どもを持つイレーネがベンハミンの気持ちを受け入れる?
良いのか? 大人として!
オリベッティのタイプライターの「A」欠損のエピソードもそれほど感動はしませんでした。


サスペンスと恋愛を描いたバランスが私には中途半端に思えた作品でした。
当時のアルゼンチンの政治体制を考えても、感情移入できたのがパブロとリカルドのみ!
期待感が大きかっただけに、今一つの作品だったかな・・・


今回の評価は・・・    星2つ半   ☆☆★



   


   


   

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