日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

8月終了~!

2010-08-31 23:56:27 | 日々のこと
今日も暑かった
記録的な猛暑の日々ですが、とりあえず今日で8月も終わります。
まぁ、明日からだって残暑は厳しいらしいけど、それでも「9月」っていう響きは良いもんですね。
September~ 良い響きだ。


さて、子どもの夏休みもやっと終わってくれます。
三男が小さい時はどっぷりと遊びにも付き合ったけど、思春期の今はねぇ・・・
親が必要な時はお金がいる時、腹減った時・・・そんな年頃の息子です。
彼はこの8月31日が終わろうとしている今、せっせと宿題をやっています
小学生までは「でき過ぎ君」と呼ばれていました。(本当の話)
宿題や勉強の心配をした事がなかった。
ところが中学生になったら夏休みの宿題はノビタ状態、またはちびまるこ状態です。
人間はこうも変わるもんなのか、と呆れていますが。


それでも明日から新学期だし、かなり嬉しいぞ!
寝起きが悪くても遅刻ギリギリでも玄関を出てくれれば爽やかな風が流れるでしょう。
全国のお母さんはこの日を待っていた人も多いはず。
とにかく長い暑い夏休みをお疲れ様~




さて、最近の献立は・・・



ボルシチ、ひじきと大豆の煮物、サラダ



オムライス、レンコンの煮物、サラダ



やわらか肉団子入りクリームシチュー、きのこピラフ



イカのリングフライ、茄子と山芋の揚げ浸し、小松菜と厚揚げの煮物



マーボーナス、秋刀魚の骨ごと煮、山芋のオカカ和え



鶏そぼろ、唐揚げ、サラダ、茹でとうもろこし



イカと里芋の煮物、豚のしゃぶしゃぶサラダ



チンジャオロース、サツマイモの煮物



牛筋肉と蒟蒻の煮物、トンカツ、ポテトサラダ



天ぷら、おそうめん、秋刀魚の柔らか煮


こうしてみると、エアコンをつけたLDKだと猛暑でもボルシチとかシチューを作っているんですよね~
でも暑いから毎日おそうめんと言う訳にはいかないし、夏でもシチューは美味しいぞ!なんて事を思っています。



(プロ野球のひとり言)・・・

今日阪神は大勝しました。
平野ンは相変わらずすごい!
5打数5安打、打率も’351です。
今年の平野ンは一味違う

一方、楽天の田中投手。
右大胸筋を痛め全治3週間、その後も様子見なので今季絶望とか。
彼のブログでの謝罪メッセージに書かれていたのは・・・
「人生に無駄な事は一つもない!」って。
すごく成長を感じさせるこの言葉。感心しましたよ。
悔しい気持ちでしょうが、しっかり治して欲しいです。

それに比べて私の日常は・・・
人生無駄だらけで毎日過ごしているような・・・
あ~恥ずかしい、情けない・・・








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「サラの鍵」

2010-08-30 23:36:42 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


今日は本の話です。
「サラの鍵」を読みました。
タチアナ・ド・ロネ著、訳は高見浩氏。
410ページを超える読み応えのある物語でした。


1942年7月16日の早朝、ナチス占領下のパリでフランス警察によってユダヤ人の一斉検挙が行われた。
13000人以上のユダヤ人は通称ヴェルディヴと呼ばれる屋内競技場に押し込まれた。
水も食料もない劣悪な環境に何日も閉じ込められ、そのほとんどがその後アウシュビッツに送られ処刑されたという。

10歳の主人公サラはこの時に幼い弟ミッシェルを自宅の奥にある納戸にかくまったのです。
「必ずすぐに戻って来るからここで待ってて」と約束をして鍵をかけたサラ。
彼女はヴェルディヴに連行され、その後収容所に連れて行かれる意味をまったく知らなかったから。
だからサラはただ弟との約束を果たすために何としても逃げ出さなくてはならなかった。
納戸の鍵を手にしていたサラの想いは弟ミッシェルの事だけだった。
この女の子サラの話はとても悲惨な運命で読んでいて苦しいくらいでした。


それとともに現代のパリに住むジャーナリストのアメリカ人女性ジュリアの話が書かれています。
ジュリアの夫はフランス人で、今回祖母の住んでいたアパルトマンをリフォームして引っ越す予定になっています。
そんな時に戦時中のパリで起きたユダヤ人迫害の事実を取材する事になったジュリア。
彼女が調べていくと、そこには少女サラの存在と、今度住もうとしているアパルトマンの部屋に重大な秘密があったのです。


(ここからはネタばれになります)

サラの弟ミッシェルの運命は想像していたものの、読んでいて一番つらかった。
変わり果てたミッシェルの描写はたまりませんでした。
自分が良かれと思って弟を残して鍵をかけてしまったことへの後悔。
もちろんサラの両親はアウシュビッツで殺されてしまったけれど、それ以上に弟ミッシェルの運命はサラの人生を大きく変えたのです。

そしてジュリアはその後サラの消息を追っていきます。
そこには次々と悲しい運命に翻弄されるサラやユダヤ人の人生が浮き上がってくるのです。
ジュリアがそこまで懸命に取材をするのはどうしてなのか?
調べる事で傷つく人も大勢出てくる。
そしてジュリアの夫とも大きな溝ができ、ジュリアの人生まで変えるのでした。


物語にもあるように、ジュリアにとって一番言いたい事は・・・
「今まで何も知らないでごめんなさい。このパリでフランス警察によってそんな事が起きていたなんて・・・」
こうしてサラに、その他犠牲になった多くのユダヤ人に謝りたい。
そして多くの人にヴェルディヴの事件を伝えたいと思ったのでしょう。


アウシュビッツを描く書物や映画作品は多く観ています。
それでも私はフランス、パリで起きたヴェルディヴ事件を知りませんでした。
シラク大統領が「フランスのこの恥を忘れてはいけない」と演説した事で多くのフランス人がこの事実を知ったそうです。
それは大きな意味のある演説ですね。

ドイツのホロコーストに限らず、世界には多くの悲惨な戦争やそれに伴う虐殺や事件があります。
私も中学生くらいまではあまり知りませんでした。
ナチスの事やベトナム戦争の事などを知って調べたりするといかに「知る」事が第一歩になるのだと強く思えます。
ポーランドの大量虐殺やチェチェン紛争やサラエボの悲劇・・・その他にもきりがないほど紛争は続いています。
それらをまず「知って」から戦争の無意味さを子ども達にも伝えていきたい。
それが人間としての務めかな・・・
この本を読んでつくづく思いました。


現在、フランスで映画化に向けて製作が進んでいるそうです。
主演はクリスティン・スコット・トーマスとか。


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「ニューヨーク、アイラブユー」

2010-08-29 15:34:52 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


「ニューヨーク、アイラブユー」をDVDで観ました。
ニューヨークを舞台に11人の監督が10のお話を綴るアンサンブル・ムービー。
(一人は繋ぎの部分担当とか)


予告編から期待していました。
大好きな役者だけでなく豪華な出演者がいっぱい。
日本の岩井俊二監督も参加しているので話題になっていましたね。


2008年のアメリカ・フランス製作映画。
お話が多いのでそれぞれの持ち時間は少ないです。
そのエピソードにどれだけ共感を持てるか、そして深く掘り下げた逸話ではないので好き嫌いも分かれるかな~
私は群像劇のような構成は結構好きです。
気楽に楽しめば良いんじゃない?というノリで鑑賞しました。


いくつか気にいったストーリーは・・・



岩井俊二監督のアニメ音楽の作曲家(オーランド・ブルーム)のお話。
ボロボロの穴のあいたTシャツさえ似合うオーランド。
彼が暮している部屋は雰囲気があって良い感じ。
あの雑多な空間でクリエイティブな仕事に苦しむ役。
そして携帯を通じて女の子と出会う話です。


次はナタリー・ポートマンが監督した「父と娘」の話。
(ナタリーは別の話でもユダヤの女性役で出ています。美しいスキンヘッド!)

父と娘の自然な風景が良かったかな。
男性の子守(ナニーではなくアニー?)に間違えられた父。
散歩したり公園で娘を見守る父の映像が良かった。



こちらは街角で煙草を吸うシーンから始まるお話。

あ~、クリス・クーパーは渋くてダンディーですね~
この方は厳格な父とかスパイ役の印象も強い、大好きな俳優です。
ロビン・ライト・ペンと大人のエピソードが素敵でした。


そう言えばもう一つ街角で煙草を吸うお話があるのですが・・・
自称作家のイーサン・ホークがひどい扱いだった~
彼が一番大好きで観たかったのに・・・
あっ、でも良いか!
チャラいナンパの口説き文句で(それもエロ全開)女性を口説く役でした。
それもオチがまた最高で、こんな役でもイーサンは好きだ~! 結構似合ってる。


こちらはちょっと不思議なお話。

シャイア・ラブーフとジュリー・クリスティが出るホテルのボーイと元オペラ歌手のお話です。
幻想的で何だかこのエピソードだけ別の映画を観ているような雰囲気でした。


そして心温まるこの風景はブライトン・ビーチでの老夫婦。


今年95歳になられるイーライ・ウォラックは素敵なおじいちゃんです。
「ホリディ」でも足元を気にする(?)役でしたが、いつもチャーミングな役者さんですね。
お互いを支え合う様子が漫才のようにも聞こえて、でも愛もあふれていて良いシーンでした。


その他にも高校生のプロムの話も面白かった。
「ゴッド・ファーザー」で短気な長男ソニーを演じたジェイムズ・カーンが出ていました。

それからちょっとだけのお話だったジャスティン・バーサ(理想の彼氏)とスーザン・サランドンの娘、エヴァ・アムリのエピソードはおまけ扱いなの?
今回もジャスティン・バーサの評価が低い私・・・


本当はもうひと作品、スカーレット・ヨハンソン監督でケヴィン・ベーコン主演の話があったのですがまさかのボツ!
Oh、my GOD!
観たかったな~



と言う事で、いろんな小さなお話がたくさん詰まったこの映画。
私はそれなりに楽しめました。
名前や設定を真剣に覚え頭を使う映画も良いけれど、気楽に観られる映画もたまには良いかも~


今回の評価は・・・   星3つ半    ☆☆☆★  (豪華な役者陣なのでおまけです)



ニューヨークの街


次回は上海、アイラブユーだとか。多分それは観ないと思う。








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最近思う事いろいろ

2010-08-28 14:28:04 | 日々のこと
暑いです
いったいいつまで夏なんだ?
そんな風に毒づきたくなる毎日ですが何とか生きています。

さて、三男坊の塾の夏期講習が本日終わりました~
怒涛の20日間勉強漬け(?)
あ、そうでもないかも。
毎日ほぼ4時間、塾でみっちり勉強したあとはすぐに帰ってこないアホ息子。
友達との交流にも忙しかったりギター三昧の毎日を過ごしていたような。
この夏期講習が彼に何をもたらしたか・・・
それは分からないけれど、少なくとも預金残高が一気に10万円ぶっ飛びました
アホ息子にはお金がかかる・・・






話は変わりまして。
最近のニュースにはいろいろ考える事が多いです。


まず一番はチリ鉱山の事故。
生存者が確認されてからずっと報道を追っていました。
救出まで3~4カ月かかると聞いた時は茫然としましたが。
それでも生存確認がされていなかった17日間を思うと今は家族も国も世界中の人々も33人の無事救出を祈っていると思います。
過酷な日々は変わりません。
命を繋ぐパイプから少しずつ食料や水、医薬品その他が届けられているのですね。
絶望感から立ち直ってどうか気持ちを強く持って一日も早く地上に出られますように、と毎日祈っています。


次のニュースは野田議員の妊娠報道。
郵政やこんにゃく(!)の件であまり良い印象がありません。
そして彼女の今回の妊娠を知って「そこまでしてどうして子どもが欲しいのか?」と感じました。
事実婚の最初のパートナーとの不妊治療も知っていました。
今回は違うパートナーですよね。
その相手の方の意見も聞いてみたい気はするけど。

今回の妊娠もお金がなくてはできないです。(ひがみではなく)
そして衆議院議員の立場を考えないで治療にあたったのも疑問です。
(国政を預かる立場ですから厳しく考えます)
さらに他人の卵子を使って、というのが違和感を感じちゃうんです。
私のこの考えに反発する方も多いでしょう。
まぁ、この時代にいろんな女性がいて良いのかもしれない。
ただ一番言いたい事は「出産はGOALではない!」と言う事です。
高齢の母親から生まれて、ちょっと高齢で最後の子を産んだ私の意見は、産んでから育てる苦労の方がはるかに大きいのです。
お子さんを授かる事ができなくても幸せな女性の人生を送るひとも多いと思うんだけどな。
この高齢妊娠が不妊の女性へのエールになるというのは違うと思う。



フィギュアスケートのニュース。
バンクーバーで金メダル(カネメダルと読む)を獲ったキムがオーサーと決別した話。
読めば読むほど不快感があふれます。
勝手に決別してれば良いのに、そこにはまた浅田真央選手の名が出てくるのはなぜ?
確かにカネメダルを獲っても契約の関係でショーにひっぱりだこにはなってないキム。
一方、浅田選手は涙の銀メダルで世界中で評価され、ファンを確実に増やしました。
キムと同じ年に生まれた宿命がいったいどこまで浅田選手を貶めるのか!
早く引退してほしい。
そして韓国内だけでチヤホヤされて歌ったりドラマとかに出てれば良いんじゃないの?
日本のスケ連は浅田選手をもっと守ってください!



最後に「嵐」ネタ!
この前の「マネキン5」はどうよ?
レイクタウンが広すぎて買い物でニアミスもあまりないし。
今回は最下位を避けるためだけに選んだ服が多くあまりインパクトがなかったな。
個人的には思ったのは

櫻井君・・・君のコーディネートは牧場のペーターそっくり。作戦勝ちを狙うのが嫌だ。
大野君・・・小学生の男の子みたい。
二宮君・・・色使いがいつも薄すぎる。
相葉君・・・レインボーカラーの色使いは好きだな。おしゃれは楽しまないとね。
松本君・・・この服でも最下位か・・・。最下位を避ける作戦をやめてもっと楽しんじゃえ~

やっぱり相葉君が一番良いな~








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「暴力脱獄」

2010-08-27 15:02:00 | 映画・DVD・音楽・TV・本など

「暴力脱獄」をBSで観ました。
相変わらず情けない邦題!
原題は「COOL HAND LUKE」  こっちの方が断然イケてる。

ポール・ニューマンが好きだったら絶対に観た方が良いよと某評論家が言っていたのを思い出します。
こちらは1967年の作品。
若きポール・ニューマンが反逆精神いっぱいで魅力があふれる内容でした。


おもな内容は・・・

酔った勢いで街のパーキングメーターを次々と切り落とし壊した罪で収監されたルーク(ポール・ニューマン)は刑務所の中でも不思議な存在だった。
自分の信念を曲げずに、権力には屈しないルークは最初は刑務所の仲間からも反感を持たれる。
その中のボス的存在ドラックライン(ジョージ・ケネディ)とボクシングの闘いをした時に、どんなに打たれてもボロボロになっても立ち向かうルーク。
そんな不屈な男にいつの間にか仲間たちも一目をおくようになる。

そしてルークは看守達にひどい扱いを受ける度に脱獄を繰り返すようになる。
逃げても捕まり、また逃げるルークは最後はどうなるのか・・・というようなストーリー。


ただの強いヒーローの男ではないのが一番面白かった!
収監された罪だってパーキングメーターを壊した事。
それは特殊なカッターでキュルキュルと音をさせて切るのですから。
そしてそんな事をした理由は「退屈だったから」!
彼のする事はすべてそんな風に力の抜けたような理由だから面白い。

暑い炎天下で道路舗装の仕事をする囚人たち。
ルークが思い立ってみんなであっという間に任務をこなしてしまう場面。
ゆで玉子を50個、時間内に食べる賭けをして本当にやってのけてしまう場面。
バカバカしい事も真剣に「ただ退屈だから」やってしまうルークは本当に魅力的に感じました。


途中、母親との面会後、母親が亡くなってしまうのですが、なぜかルークは懲罰房に入れられてしまいます。
ただ悲しんでいるだけなのに、看守達は脱獄を恐れてそうした処置をしたのでしょうか。
そんな理不尽さにルークはまた反逆精神が強くなります。


脱獄をして仲間を喜ばせてから捕まり、足に付けられる鎖も一重、二重になっても脱獄をする。
多分、脱獄の理由は刑務所や社会に対する反発心だけだったと思います。
二度目の脱獄後に看守の犬のようになってへつらうルークがトラックを奪って逃げるシーンは良かったな。


結局最後はルークも撃たれて車に乗せられるのですが、その時まで笑顔・・・
そう言えば最初からいつもニヤっとした笑顔でした。
ボクシングでボロボロになっても看守にひどい仕打ちを受けてもいつもニヒルな表情のルークだったな~
唯一母親が死んだ時は悲しそうでしたが・・・


キリストの存在もうまくからめているシーンがたくさんありました。
ゆで玉子の挑戦後に机に仰向けになっているルークはまさにジーザス。
(周りには玉子の殻ばかりですが)
神は本当に存在するのか?!と言いながら反発し続けたルーク。
信念を持ちながらも人と違った飄々とした行動もルークらしくてポール・ニューマンの巧さをいっぱい感じました。


う~ん、やっぱり面白かったです。
ポール・ニューマンの映画はいっぱい観ていますが、この映画はそれほど古さを感じませんでした。
「ハスラー」や「評決」「スティング」その他名作がいっぱいあります。
この「暴力脱獄」は彼の魅力の素がつまっているように感じました。
ただ、邦題がね・・・


今回の評価は・・・   星4つ   ☆☆☆☆   デニス・ホッパーも出てます















私はポール・ニューマンの晩年の映画も大好きです。
歳をとっても頑固さとチャーミングな魅力があふれる「ノーバディズ フール」や「メッセージ イン ア ボトル」なんて好きだな~

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「ベルサイユの子」

2010-08-24 23:06:53 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


フランス映画、「ベルサイユの子」を観ました。
これずっと観たかったのですが機会がなくてそのままだったのです。
現代のフランスの失業問題やホームレス、社会不適合を取り上げた作品です。

2008年製作で原題は「VERSAILLES」
世界遺産にもなっているあの華やかなベルサイユのイメージが強かったけれど、ベルサイユの森の中には多くのホームレスが暮らしている事に驚きました。
と言っても今はフランスだけでなくヨーロッパの多くの国が移民問題とか国の財政問題や失業問題が山積みになっているのも事実ですよね。


おもなあらすじは・・・

5歳の男の子エンゾ(マックス・ベセット・ドゥ・マルグレーヴ)を連れた若いシングルマザー、ニーナは職も家もなくさまよう毎日だった。
ベルサイユの森の中でダミアン(ギョーム・ドパルテュー)と出会い、子どもを置いてニーナは消えてしまう。
ダミアンは戸惑いながらもエンゾの世話をし、エンゾのために森を出て職を見つけようとする。
社会から離れた暮らしをしていたダミアンとエンゾはその後どうなるのか・・・というお話。



さて、あのフランスの名優ジェラール・ドパルデューの息子、ギョーム・ドパルデューが巧かった。
彼はこの年に37歳の若さで亡くなっているんですよね・・・
映画の中でも彼の存在は際立っていて忘れられないシーンが多くありました。

ホームレスでありながら道徳心を持ち、エンゾに生きる上での作法を教えたり。
実の父親と確執があったダミアンがエンゾのために実家に身を寄せる場面も痛々しかった。
そしてエンゾのために認知をし(実の子ではないのに)行政の手続きをし学校に通わせるシーン。
それらのシーンは言葉少ないのに彼の精いっぱいの愛情を感じました。


ダミアンが足を引き摺りながらエンゾを連れ歩くシーン。
(彼は実際にケガによる義足だったのですね・・・)
そして最後にやっぱり一人で出ていく時の表情は何とも言えませんでした。
ギョームの演技は表情が悲しそうで切なく見えました。


エンゾもすごく良かった・・・
あまり笑わず、しゃべらず、泣きもしないエンゾ。
子どもにとっては悲惨な生活だったはずなのに、母のそばに居たいとか、ダミアンのそばに居たいとか、ただそばに寄り添っていたい気持ちが何とも言えなかったです。
ダミアンが病院から出てくるまでずっと待つシーン。
髪や顔を洗ってもらう時のイヤそうな表情。
初めて学校に行って教室に入るのを渋る表情。
そんな場面がたくさん心に焼きつきました。


ダミアンが体調を崩した時に、ベルサイユ宮殿まで走って助けを求めた場面がまた良かった~
エンゾはダミアンから聞いた「王様の話・・・」をしっかり覚えていたのでしょうね。
それからダミアンの実家に行ってからエンゾが「森の小屋に戻りたい・・・」とささやくシーンは涙が出そうでした。


さて、ラストの展開はあっさりした描写でした。
ダミアンが消えた後にダミアンの父親とその妻に大切に育てられたと思うエンゾ。
(自分の部屋もあり、要するに生活の心配はしないで暮らせたのは彼らのおかげ)
いつの間にか反抗期独特の年齢になっていたエンゾに母親から手紙が・・・
母に会ってその後どうなったのか?
そしてダミアンはいったいどこに行ってしまったのか?



この映画、暗い画面は多いし、地味で退屈する人も多いかもしれません。
でもダミアン役のギョームが良かったし、エンゾの健気さが何とも言えず。
私にはまさにフランス映画らしく思えて、最後まで真剣に観られました。
でもなぜか悲しい・・・
ギョームの人生を想ってしまうほど悲しかったです。


今回の評価は・・・    星4つ   ☆☆☆☆   せつない映画です















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「プロジェクト・ランウェイ 4」の再放送

2010-08-23 23:06:09 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
ちょっと前にWOWOWで「プロジェクト・ランウェイ 4」の再放送を一気にやっていました。
以前に「5」の記事を書きましたが私はこの番組が大好きです。
デザイナー達が集まってテーマ毎に競うドラマチックな展開が面白いし、一人ずつ敗退していくのもまさにバトル!
このテーマがすごく面白くて、今回も「ハーシーのお菓子のお店のモノを使う」とか「リーバイス501のジーンズを変身させる」「女子プロレスラーのウエアを作る」なんてものも。
そして出てくるそれぞれの作品がまた見応えがあるんですよね~
この「4」はデザイナーのレベルがかなり高かったようで最終回のショーまで本当にドキドキのあらすじでしたよ。


一話ごとに登場人物の背景や性格やデザインに対する姿勢などがわかってくるので好き嫌いも出てくると思います。
どちらかと言うといつも女性にクセがあるような気もする(?)
そしてゲイ率がかなり高い男性陣もそれはそれとして人柄がユニークでした。


この「4」で最後に残る3人を予想していたらドンピシャでビックリ。
21歳(当時)のクリスチャン・シリアーノは非常に個性の強い男の子!
でもデザインは飛び抜けて素晴らしく、仕事も早い。
彼の作品は最後のショーまでみんな素晴らしかったです。
しかし、この「クリスチャン・シリアーノ」ってまさにデザイナー向けの名前だな。

    
(クリスチャンの作品)デザイン能力と仕事が早い。唯一「プロムドレス」に苦戦。


女性で残ったジリアンの服も好きでした。
女性だけど力強いデザインもあるし、とても可愛いモノも作る。
ただ仕事が遅くていつもパニック。
そして製作の悩みにハマったらいつも後ろ向きの態度・・・
この辺がまだ大人になりきれてないのかな?
ジリアンの着る私服もすごく可愛かったな~

    
(ジリアンの作品)お菓子で作った赤いドレスは可愛かった。  


さて、最後に私の一番好きなデザイナーだったラミ・カシュー。
ドレープのデザインをやらせたら彼がダントツな技術でした。
でもいつも同じような「ギリシャの女神像」と言われ、最後の方は新しいラミを表現していたっけ。
性格もかなり落ち着いていて気配りもできる大人のイメージ。
最後のショーの作品は好きだな~

    
(ラミの作品)いつも品のあるデザインです。ポップカラーの衣装はハーシーのテーマで優勝したもの。    


そしてこの「4」の結果は・・・
21歳の若手デザイナー、クリスチャン・シリアーノが優勝!!
確かにこの若さであのセンスと技術は凄すぎますね。
生意気シリアーノも最後は感情的に緊張と涙のお顔になっていたのも印象的。


この再放送は録画をして一気に観られたのですごく楽しめました。
一話ごとがドラマチックで本当に面白い。
何かを作るクリエイティブな番組では最高のシリーズだと思います。
「5」の優勝者のリアンを思い出すと、この「4」はかなりレベルが高かったのも良くわかりました。
秋には「6」が始まる予定だとか。
今から楽しみ~♪♪♪
アドバイスをするティム・ガンの存在がまた素晴らしいしね。



今回一番素敵だったラミの作品・・・美しいドレープと大人の色使い。

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「モンテーニュ通りのカフェ」

2010-08-22 17:03:18 | 映画・DVD・音楽・TV・本など
   

「モンテーニュ通りのカフェ」をDVDで観ました。
最近、フランス映画が大好き。
ちょっと前は小難しくて理屈っぽいイメージがありましたが、この頃は何か良い作品はないかな~といつも探しています。

さて、こちらは2006年製作。
監督はダニエル・トンプソン、モナコ出身の女性です。
かつては「ラ・ブーム」や「さよならの微笑」などで脚本も手がけていました。
作品鑑賞後にメイキングの映像も観ましたが、この女性監督は撮影の角度にもかなりこだわっていて、パリの風景と共に映像がとても美しかったです。


さて、おもな内容は・・・


パリに実在する有名なモンテーニュ通りのカフェで働く事になったジェシカ。
そのお店には著名人やセレブが訪れて、様々な人間模様が描かれる。

世界的に有名なピアニストの男性。
美術品収集家の初老の男性とその息子。
メロドラマで有名だけれど映画に縁のない舞台女優。
ミュージシャンを目指したものの実現できず、劇場の管理人として半生を過ごした女性。

この人たちが織りなす人生をジェシカとの関わりを通してオムニバスに進むストーリーです。


もう最初の数分で惹き込まれました。
パリの街の風景、エッフェル塔がそびえ立ち、セーヌ河にかかる橋の数々。
そして街並みに映える伝統のあるホテルやカフェ。

主人公のジェシカも田舎から出て来た若い女性をそのまま演じているかのようでした。
ショートカットの髪にミニスカートがとてもキュート。
太陽のような存在と祖母に言われ続ける彼女は笑顔が可愛かったです。


それからピアニストの男性を演じるのがアルベール・デュポンテル!
この前に観た「PARIS」では市場の野菜売り場の男性役でした。
今回は有名なピアニストだけど、自分の人生の成功と言われる華やかな場所ではなく、どこか森の中や病院や子ども達の前で弾いていたい・・・と考え始めるのです。
そして演奏の裏方を一手に引き受けている妻との今後の人生設計で悩みを抱えている。
(この奥さんがまた美しい~)
アルベール・デュポンテルは好きな役者なので特に惹きこまれました。
何だか思慮深くて誠実そうで・・・良いな~


そして舞台女優カトリーヌ役のヴァレリー・ルメルシェも最高でした。
不機嫌そうなシーンもあれば、映画の仕事をとるためにアタフタ慌てたり。
一転して最後の舞台演技ではすごく生き生きとして演じているのは面白かったです。
セリフの中でビノシュやモニカ・ベルッチにケチをつけるようなシーンには笑いました。
シドニー・ポラック監督が出たのにもビックリ。


あとは美術品をオークションにかける老人ジャック(クロード・ブラッスール)も息子の元彼女を愛人にしているのに、人生を達観しきっていて飄々と動じない振る舞いをする生き方に惹かれました。
とてもチャーミングな老紳士だったな~

劇場の管理人女性クローディ(ダニ)もアクセントになっていて素敵。
劇場を歩く姿はもう芸術的と言いたいほどスマート!
クラシックの演奏会場なのに彼女のイヤホンで聴くのはポップな曲のみ!
自分の部屋もポップスターのピンナップを貼りつくして楽しそう。


そんな人達がそれぞれの悩みを抱えていたものの、最終的に幸せな展開になっていくのも心が温まりました。
登場人物に思わず共感できるシーンもいっぱいあって、それと共に映されるパリの街並み。
フランス映画ならではの会話も洒落ていて言葉の数々がまた心に残りました。
素敵な映画だったな~


今回の評価は・・・    星4つ  ☆☆☆☆



















ジェシカ演じるのはセシル・ドゥ・フランス。
いかにもフランス女性らしい素敵な名前ですね~












 

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カウントダウン?

2010-08-20 22:42:28 | 日々のこと
バタバタしていたら今日はもう8月20日
もう夏休み終了カウントダウンじゃないか。

毎日せっせと三男坊を起こし、ご飯を食べさせ夏期講習に送り出す。
そんな毎日を過ごしています。
書くのは簡単だけど、寝起きは悪いし行動はテキパキしてないし。
反抗期独特のやる気の無さと扱い難さ
送り出すとホッとするのも真実。
そして明日もあさっても高校説明会に出かける予定です。
思えば夏休みでもしょっちゅう制服を着て出かける事が多い受験生。
まぁ、立場を考えれば仕方ないですね。

本人の自覚はいかに・・・
相変わらずお茶の水の楽器店めぐりにも行くし、ギターレッスンも熱中。
さらに塾が終わっても友達との交流に忙しそう。
この子、本当に夏休みの宿題やっているのだろうか


そんな訳で猛暑続きの8月ですが、暑さのせいだけでなく「巣籠り」を続けています。
この夏どこにも出かけないのにお金が飛んでいくんだな。
靴が小さくなった!とか高校説明会に行くから交通費と食費!とか。
本当に小銭もたまらない今日この頃。
まだまだ辛抱は続くのです・・・



さて、最近の献立は・・・



牛ステーキ、かぼちゃの煮物、ベーコンと卵のスープ



エビフライ、ヒレかつ、小松菜と揚げの煮浸し



ナポリタン、鶏手羽肉のスパイス焼き、サラダ



ハンバーグ、クラゲのサラダ



餃子、ジャーマンポテト、厚焼き玉子



チンジャオロース、天ぷら、タコのマリネ



キーマカレー、ナン、サラダ



凄く美味しかったデザート(グレープフルーツのスイーツ)



(本のひとり言)・・・

最近読んだのは「おべんとうの時間」です。
阿部了さん(撮影)阿部直美さん(文)というご夫婦と小さなお子さんが日本全国を周ってお弁当の写真とお話を聞いて作った素敵な一冊でした。

お弁当と言っても中には大きなおにぎり一個の方もいて(牧場を周って牛のお乳を集める仕事の人)、決して豪華なお弁当ではないけれど人生が詰まっているようなエピソードがたくさん。
その他にも年齢やお仕事やその他事情によって様々なお弁当のお話があります。
この本の紹介が載っていた記事で「何だかジーンとして涙がでてくる・・・」とあったのですが、私も同じでした。
今は亡き母のお弁当を思い出したり、温かくなったりさみしく感じたり。

この本、大切なお友達にも薦めたい、いえ、プレゼントしようと考えています。










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「涙そうそう」

2010-08-17 10:37:13 | 映画・DVD・音楽・TV・本など



ちょっと前にBSで放送されていた「涙そうそう」を観ました。
この手の映画は絶対に映画館で観ないしDVDも借りないのですが。
確か公開時にはTV局とタイアップしていたのか前宣伝が多かった記憶があります。

2006年公開の作品。
監督は土井裕泰氏で「いま、会いにゆきます」や、この夏公開される「ハナミズキ」を手掛けた人です。

さて、こちらの作品は有名な曲「涙そうそう」をモチーフに作られた愛の物語。
当時、妻夫木君のこのシーンが有名で良く流れていました。
いったいどういう時のシーンなのか・・・疑問だったけど。






さて、おもなあらすじは・・・



那覇で自分の店を持つことを夢見て働く兄の洋太郎(妻夫木聡)のところへ、高校に合格した妹のカオル(長澤まさみ)がやって来て同居することになった。
やがて資金が貯まり店が開店を迎えようとしたとき、洋太郎は詐欺に遭って莫大な借金を背負ってしまう。
それでも洋太郎はカオルを大学に進学させるために必死に働くが……。


血の繋がらない兄と妹が、沖縄を舞台におりなす切なくも美しい愛を映し出す。
流れる普遍的な愛のテーマと心に響く主題歌、主演ふたりのさわやかな演技に思わず涙がこぼれ落ちる感動作(らしい・・・)
              
 
                (シネマトゥデイより抜粋)


最初は良かったのです。
沖縄の雰囲気もいっぱい感じられて違和感もなく観ていました。
相変わらず誰かのために一生懸命に生きる役は妻夫木君にはピッタリ。
妹役の長澤まさみはちょっとキャンキャンし過ぎてうるさく感じたけど後半の流れから考えれば演じ分けしていたのかな。
「に~に~!」にはちょっと食傷気味かも・・・

さて、ある程度展開も予想通りだったのですが後半で兄がカラ咳したシーンから????の連続。
この人は病人役ヘタだ。
お決まりのちょこっと役で大森南朋が医師役で登場。
そしてまさかの展開・・・兄、死ぬ~???
だって「風邪だってひいた事がない!」と豪語していた兄だったはず。
う~ん、一気にさめた・・・がっかりです。


沖縄の海はきれいだった。
子役(特に男の子)はすごく良かった。
もちろん、最後の歌「涙そうそう」は良かった。 
でもそれだけの映画でした。

製作者チームのやりとり
「涙そうそう」で映画を作ろうよ。
良いね~
兄は妻夫木くんあたりね。
じゃ、妹は長澤まさみ?
うん、そうだね。
それで誰を死なせる?
兄で良いんじゃないの? 
そうだね、それでいこう。



こんなやりとりがあったかどうか知らないけど、脚本からして残念な映画でした。
違った意味で涙が出そう・・・


今回の評価は・・・  星1つ  ☆












そんな遠くに行く訳でもないのに、離れて暮らすだけでこんなに泣くな~!



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