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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

はじめましての絵本たちin Kawaguchi 8回目(その1)

2015-06-17 16:33:46 | 好きなもの・講座やワークショップ

今週の月曜、6月15日は、三蔵さんによる出張講座
「はじめましての絵本たち」の日でした。

なんと今回が8回目!ということなので、もう4年も川口に来てくれている
ということになります。
私が所属している小学校の図書ボランティアのメンバーともすっかり
おなじみになって‥(わたしも)とても嬉しいです。

今回も、昨年11月の講座以降に出た新刊絵本を29冊と、その他3冊の
計32冊を2回に分けて、載せておきたいと思います。



仕掛絵本図鑑 と副題がついている通り
「図鑑」なので大きくて、見応えがありました。
表紙の絵でもわかりますが、人間が見ているセカイが、動物たちの
眼にはどんなふうに見えているのか、が目のところの紙をめくると
描かれているという形式です。
猫やチンパンジーなどの哺乳類だけでなく、鳥や爬虫類、昆虫など
も載っていて、いちいち、へえーとなりました。




文、写真ともに森枝卓士さんで、とても
説得力がある力強い絵本だなと思いました。
生きているものの命をいただいて、私たちは生きているわけですが、
言葉を尽くして説明するよりも、実感として伝わってくるものがある
内容でした。
植物も含めて、「生きていない」食べ物って、塩だけなんですって。




ネコリンピックする必要ないんじゃない(笑)って
思う、ものすごーくゆるい猫たちの大会です。
だって、よーいどん、で走らなくたっていいし、全員金メダルもらえるし。

装丁は祖父江さんが担当されているようで、ちょっとおもしろい作りに
なっていたのも、だからだったのでしょうか。
表紙裏表紙以外の、中の前頁があきらかに小さく作られていて、
表紙裏表紙の内側の上の部分に、「応援席」が描かれているんです。

この本を作っているミシマ社というのは、取次店を通さずに、じかに
書店とやり取りをする形式をとってるそうで、あと一度出版した本は
絶版にしないんですって。
(余談ですが、先日「川口一箱古本市」に、このミシマ社の営業の方が
出店していたことが後からサイト掲載の情報でわかりました。とっても
良心的な価格で文庫本売ってもらったので、よーく覚えてたのです)



 ルラルさんシリーズの最新作。ことし25周年で、
もう7冊目だそうです。
望遠鏡を覗いたら、宇宙人が見えて大騒ぎ、の展開なんですが、「宇宙人」の
正体がなるほど~見えるかも、と妙に納得してしまいました。




いくつかのブログで紹介されていたので、
新刊だという意識が薄まっていました。
ジョン・クラッセンさんの絵って、いいですよね~いつかどれか1冊
欲しいなあと思っています。
すごいものを掘り当てられそうで、なかなかうまくいかない二人の様子が
ページをめくる私たちには、断面図でわかるので、ゲーム感覚で進んでいくと、
最後の最後で、あれ?どうなってるの?どうなってたの?となんか
だまされたような、どこかで大事なものを見落としていたような気持ちに
なります。ふしぎ、不思議。



 トヤというのはモンゴルに住む主人公の女の子の名前。
家族でゲルで暮らす様子が丁寧に、美しい絵で描かれています。
作者はモンゴル人のご夫妻で、埼玉にお住まいのよう。訳者の津田紀子さんは
モンゴル在住と書いてありました。



 谷戸というのは谷あいのこと。
そこで遊ぶ子供たちの様子が生き生きと描かれています。
(こういう絵本をみると、自分の子供時代はさておき、娘の子供時代を
こんなふうに過ごさせていなかったなあと、すこしだけ胸が痛みます。)




 宮沢賢治が樺太へ向かう旅の途中で立ち寄った
旭川で、一遍の詩を残したそうで。その詩を元に、あべ弘士さんが文と絵の
両方を書いています。巻末には、賢治直筆の詩が載っています。
(講座終了後にみんなで本を見ているとき、この詩はカタカナだけじゃなくて
漢字もひらがなも使われているのね、と友達が「発見」しました)




 小さい子と、遊びを楽しむ感覚で
読むには楽しいだろうなあという絵本。
すべりだいなんて、チョー身近なものだし、もっと前からあっても
よさそうなアイデアなのに、と思い、絵本ってまだまだいろんな可能性を
秘めているのだなと思いました。




 かがくのとものハードカバー本。
花も、はっぱの形もかわいいですが、どんどんどこにでも生えてくるので
わりと目の敵にしている雑草で‥でも今回他のメンバーも同じように
思っていることがわかりちょっとほっとしました(笑)。
葉っぱ、すっぱい味がするそうです。




 ヨシタケシンスケさんの人気シリーズ第三弾
ですが、前二作とは、出版社が違うだそうです。
やっちゃだめ、と指摘されると、どんなことにも理由があるんだよ、と
奇抜な思い付きを次々披露してくれるところがおもしろいですね。
そして、最後には、お母さんの方も癖を指摘されてしまい、苦し紛れで
答えていますよ。




 アルミ板に絵を描いてそれを切って
貼って、作っているから面白い感じの絵になっているのかなーと
思いました。
たしかお弁当箱が本についていて、食べ物もついていて、それを
切り取って、自分たちでお弁当を作れるようになっていたと思います。
(余談ですが、作者のおなまえ‥あずみ虫っておもしろいですね)




前にこわい絵本シリーズで「怪談」がありましたが、
今度は「妖怪」だそうです。
あずきとぎ。研いでいるときの音がこわいです。しょきしょき しょきしょき。
京極さんの控えめな文章がこわさを誘うのですが、町田尚子さんの絵がね、
なんともこわいです。
三蔵さんが全文読んでくれましたが、淡々した感じで、こわさ倍増でした。




 ご夫婦ユニットだそうですが、この方たちの
お名前もおもしろいです。はらぺこめがね。
本は仕掛け絵本になっていて、さんかく、まる、しかくの組み合わせが
どんどん変わっていきます。ちょっとハライチの漫才みたい???
「ぜんぜん関係なくなってきちゃった」




 なんかかわいい絵本でした。
「ちゃんと見えてる?」って訊かれて、「見えてるもん」って答えるけれど、
ちぐはぐなことばかりしてしまう主人公。でも、見えてるか見えてないかで
言えば、見えてるんだからねえ。問題は「ちゃんと」の部分だけど、
ちゃんとしてるってどういうことかわからないのだから、自分がそう思えば
それが「ちゃんと」だよねー。これってもしかして、めがねが必要かどうかの
問題だけじゃなくて、ほかのことにもあてはまるかも、と思いながら
見てました。




1989年に出版された『ぼくの庭ができたよ』の
改訂版で、再刊されたそうです。
ちょうど1年前のこの講座で、同じ作者の『ソフィーのやさいばたけ』を
紹介してもらいました。



ここまでで、16冊です。
その2に続きます。









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