[2月5日03:00.天候:曇 廃ペンション本館]
敷島はアリスとの電話の後で、廃ペンションからの脱出方法を探していた。
黒いロボット:「ギュルルルルルル!!」
敷島:「やかましい!こっちは急いでんだっ!!」
途中で黒いロボット達が敷島を見つけては追い掛けて来たが、敷島が途中で見つけたショットガンで『死亡』した。
黒いロボットの割には、あまり鋼鉄製という感じがしない。
エミリー達みたいに、完全に人間に似せて造られた者達でさえ、やはりどこか鋼鉄製という感じがするのに。
どういうことかというと、敷島は最初、ショットガンですら黒いロボットには効かないだろうと思っていた。
マグナム辺りがようやく効いて、あとは光線銃とか、マルチタイプのバカ力でブッ飛ばすしか無いだろうと。
しかし、いくらテロリストの置き土産なのかどうか知らないが、軍事用のショットガンとはいえ、それがちゃんと効く。
で、しかも被弾した所から、人間の血液みたいな赤い液体を噴き出すのだ。
エミリー達の場合も、確かに体内に張り巡らされた赤黒いオイルの管が損傷すれば噴き出す。
しかしそれと同時に、火花も飛び散るわけである。
これらのロボット達は、液体だけ噴き出して、火花はあまり飛び散らなかった。
敷島:「よし、鍵を見つけたぞ!」
敷島はエントランスホールに出る為の鍵を見つけ、それでようやく食堂エリアからの脱出に成功した。
エントランスホールに出ると、そこは2階吹き抜けのロビーになっていた。
談話コーナーのようにソファがL字型に置かれており、テーブルや色褪せた読み物も置かれている。
敷島:「次は玄関だな」
今度は玄関の扉を開けようとする。
だが、ある程度予測はしていたが、やっぱり鍵が掛かっていた。
それも、内鍵ではない。
内側から開けるのにも鍵が必要だった。
しかもあいにくそれは、食堂エリアからエントランスホールへの扉を開ける鍵では開かなかった。
敷島:「どんだけだよ!」
と、そこへまた電話が鳴る。
往時はそこで宿泊客の受付をしていたのだろう。
その台の上に置かれていた電話機が鳴っていた。
敷島:「もしもし?」
アリス:「無事にエントランスに出られたわね」
敷島:「ああ。だが、玄関のドアが開かないんだ。一体、どうなってるんだ?」
アリス:「慌てないで。そのホールから地下に行くドアがあるでしょ?地下から外に出られる通路があるって聞いたわ」
敷島:「そうか。分かった」
敷島は地下室へのドアを探した。
それは簡単に見つかって、要は受付の部屋の後ろにあった。
敷島:「何かまた出そうな雰囲気だなぁ……」
敷島は意を決して、地下室へのドアのノブを回した。
敷島:「……って、開かねーし!どうなってんだよ、アリスぅ?しっかりしろよ、アリス!頼むぞ、アリス!」
と、その時、ドアの向こうから何やらガチャガチャやる音がした。
まさか、マークか?それもキャシー?
敷島は急いでドアから離れ、受付台の後ろに隠れた。
案の定、それはキャシーだった。
手にはランタンを持って明かりとしている。
キャシー:「全く。こう鍵がバラバラじゃ、歩くのも億劫だよ。何とかならないもんかねぇ……」
と、この家の鍵について愚痴を零している。
キャシー:「でも鍵掛けないと、マークが怒るからねぇ……。ん?」
その時、キャシーが受付の前で立ち止まった。
その向こう側に、敷島が隠れている。
キャシー:「そこにいるのは誰だい!?」
敷島:「!!!」
キャシーがランタンを掲げて叫んだ。
敷島は危うく声が出そうになったが、何とか堪えた。
かなり気配を察知する能力が高いのだろうか?
キャシー:「そこにいるのは分かってるよ!」
敷島:(ヤベェ……!)
こうなったら、捨て身の特攻と行くしか無いのだろうか。
だが……。
キャシー:「そこのポンコツ!立ち去るか入って来るか、どっちかにしな!癇に障るんだよっ!」
すると、玄関のドアをブチ破ってシンディが入って来た。
キャシー:「ふん、主人に見捨てられたポンコツは、おとなしく地下の解体室で寝てりゃいいんだよっ。あんたの仲間もそこにいるからねっ!」
敷島:(何だって!?エミリーもそこにいるってか!?)
敷島が一歩動き出した時、受付横にあった小物を落としてしまった。
キャシー:「ムムっ!?そこに誰かいるのかい!?」
キャシーの言葉を合図にするかのように、つかつかとシンディが近づいてくる。
シンディの両目は赤く鈍く光っていた。
未だ、暴走している状態だということだ。
黒いロボット:「ギュルルルルルルル!!」
シンディ:「!?」
キャシー:「何だい、お前かい?人騒がせだねぇ!」
ダクトの中から黒いロボットが現れた。
黒いロボットは敷島の気配を察知して現れたのだ。
キャシーとシンディは、黒いロボットが気配の正体だと思っていたのだが、黒いロボットは明らかに敷島を狙っている。
敷島:「でやあっ!」
敷島は黒いロボットが右手をマシンガンに変形させ、安全装置を外した音がしたと同時に、そのロボットにタックルした。
元々がバランスの悪い所に立っていた黒いロボットは、敷島のタックルでも転倒した。
キャシー:「お前!そこにいたのかい!?」
キャシーが急いで敷島の所へ駆け寄ろうとしたが……。
シンディ:「うぜぇんだよっ、テメッ!!」
黒いロボットは転倒しつつも敷島を攻撃しようと無理した為か、マシンガンを暴発させてしまった。
マシンガンは敷島には当たらず、てんで明後日の方向に発射してしまう。
キャシー:「何するんだい!?わぁぁぁあ!」
キャシーは黒いロボットが放つマシンガンの直撃を受けてしまった。
キャシー:「明かりが……私の……明かりが……!」
ガッシャーンという音がして、キャシーの持っていたランタンが割れて明かりが消えてしまった。
敷島:「今だっ!」
敷島はキャシーがやられている隙に、地下室へ飛び込んだ。
キャシーが開錠したままのドアは簡単に開いた。
シンディがすぐに気づいて追って来たが、寸での所で敷島はドアを閉め、鍵を掛けた。
向こうから、ドンドンとドアを乱暴に叩く音がするが、シンディの力でも壊れない程の頑丈な鉄扉のようだ。
敷島:「急ぐぞ!エミリーと萌を助けるんだ!」
敷島は薄暗い地下室の中を突き進んだ。
敷島はアリスとの電話の後で、廃ペンションからの脱出方法を探していた。
黒いロボット:「ギュルルルルルル!!」
敷島:「やかましい!こっちは急いでんだっ!!」
途中で黒いロボット達が敷島を見つけては追い掛けて来たが、敷島が途中で見つけたショットガンで『死亡』した。
黒いロボットの割には、あまり鋼鉄製という感じがしない。
エミリー達みたいに、完全に人間に似せて造られた者達でさえ、やはりどこか鋼鉄製という感じがするのに。
どういうことかというと、敷島は最初、ショットガンですら黒いロボットには効かないだろうと思っていた。
マグナム辺りがようやく効いて、あとは光線銃とか、マルチタイプのバカ力でブッ飛ばすしか無いだろうと。
しかし、いくらテロリストの置き土産なのかどうか知らないが、軍事用のショットガンとはいえ、それがちゃんと効く。
で、しかも被弾した所から、人間の血液みたいな赤い液体を噴き出すのだ。
エミリー達の場合も、確かに体内に張り巡らされた赤黒いオイルの管が損傷すれば噴き出す。
しかしそれと同時に、火花も飛び散るわけである。
これらのロボット達は、液体だけ噴き出して、火花はあまり飛び散らなかった。
敷島:「よし、鍵を見つけたぞ!」
敷島はエントランスホールに出る為の鍵を見つけ、それでようやく食堂エリアからの脱出に成功した。
エントランスホールに出ると、そこは2階吹き抜けのロビーになっていた。
談話コーナーのようにソファがL字型に置かれており、テーブルや色褪せた読み物も置かれている。
敷島:「次は玄関だな」
今度は玄関の扉を開けようとする。
だが、ある程度予測はしていたが、やっぱり鍵が掛かっていた。
それも、内鍵ではない。
内側から開けるのにも鍵が必要だった。
しかもあいにくそれは、食堂エリアからエントランスホールへの扉を開ける鍵では開かなかった。
敷島:「どんだけだよ!」
と、そこへまた電話が鳴る。
往時はそこで宿泊客の受付をしていたのだろう。
その台の上に置かれていた電話機が鳴っていた。
敷島:「もしもし?」
アリス:「無事にエントランスに出られたわね」
敷島:「ああ。だが、玄関のドアが開かないんだ。一体、どうなってるんだ?」
アリス:「慌てないで。そのホールから地下に行くドアがあるでしょ?地下から外に出られる通路があるって聞いたわ」
敷島:「そうか。分かった」
敷島は地下室へのドアを探した。
それは簡単に見つかって、要は受付の部屋の後ろにあった。
敷島:「何かまた出そうな雰囲気だなぁ……」
敷島は意を決して、地下室へのドアのノブを回した。
敷島:「……って、開かねーし!どうなってんだよ、アリスぅ?しっかりしろよ、アリス!頼むぞ、アリス!」
と、その時、ドアの向こうから何やらガチャガチャやる音がした。
まさか、マークか?それもキャシー?
敷島は急いでドアから離れ、受付台の後ろに隠れた。
案の定、それはキャシーだった。
手にはランタンを持って明かりとしている。
キャシー:「全く。こう鍵がバラバラじゃ、歩くのも億劫だよ。何とかならないもんかねぇ……」
と、この家の鍵について愚痴を零している。
キャシー:「でも鍵掛けないと、マークが怒るからねぇ……。ん?」
その時、キャシーが受付の前で立ち止まった。
その向こう側に、敷島が隠れている。
キャシー:「そこにいるのは誰だい!?」
敷島:「!!!」
キャシーがランタンを掲げて叫んだ。
敷島は危うく声が出そうになったが、何とか堪えた。
かなり気配を察知する能力が高いのだろうか?
キャシー:「そこにいるのは分かってるよ!」
敷島:(ヤベェ……!)
こうなったら、捨て身の特攻と行くしか無いのだろうか。
だが……。
キャシー:「そこのポンコツ!立ち去るか入って来るか、どっちかにしな!癇に障るんだよっ!」
すると、玄関のドアをブチ破ってシンディが入って来た。
キャシー:「ふん、主人に見捨てられたポンコツは、おとなしく地下の解体室で寝てりゃいいんだよっ。あんたの仲間もそこにいるからねっ!」
敷島:(何だって!?エミリーもそこにいるってか!?)
敷島が一歩動き出した時、受付横にあった小物を落としてしまった。
キャシー:「ムムっ!?そこに誰かいるのかい!?」
キャシーの言葉を合図にするかのように、つかつかとシンディが近づいてくる。
シンディの両目は赤く鈍く光っていた。
未だ、暴走している状態だということだ。
黒いロボット:「ギュルルルルルルル!!」
シンディ:「!?」
キャシー:「何だい、お前かい?人騒がせだねぇ!」
ダクトの中から黒いロボットが現れた。
黒いロボットは敷島の気配を察知して現れたのだ。
キャシーとシンディは、黒いロボットが気配の正体だと思っていたのだが、黒いロボットは明らかに敷島を狙っている。
敷島:「でやあっ!」
敷島は黒いロボットが右手をマシンガンに変形させ、安全装置を外した音がしたと同時に、そのロボットにタックルした。
元々がバランスの悪い所に立っていた黒いロボットは、敷島のタックルでも転倒した。
キャシー:「お前!そこにいたのかい!?」
キャシーが急いで敷島の所へ駆け寄ろうとしたが……。
シンディ:「うぜぇんだよっ、テメッ!!」
黒いロボットは転倒しつつも敷島を攻撃しようと無理した為か、マシンガンを暴発させてしまった。
マシンガンは敷島には当たらず、てんで明後日の方向に発射してしまう。
キャシー:「何するんだい!?わぁぁぁあ!」
キャシーは黒いロボットが放つマシンガンの直撃を受けてしまった。
キャシー:「明かりが……私の……明かりが……!」
ガッシャーンという音がして、キャシーの持っていたランタンが割れて明かりが消えてしまった。
敷島:「今だっ!」
敷島はキャシーがやられている隙に、地下室へ飛び込んだ。
キャシーが開錠したままのドアは簡単に開いた。
シンディがすぐに気づいて追って来たが、寸での所で敷島はドアを閉め、鍵を掛けた。
向こうから、ドンドンとドアを乱暴に叩く音がするが、シンディの力でも壊れない程の頑丈な鉄扉のようだ。
敷島:「急ぐぞ!エミリーと萌を助けるんだ!」
敷島は薄暗い地下室の中を突き進んだ。