報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“新アンドロイドマスター” 「イベントの準備」

2015-07-15 19:37:31 | アンドロイドマスターシリーズ
[6月30日10:00.天候:雨 敷島エージェンシー 敷島孝夫&井辺翔太]

「……それでは7月の仙台でのイベントですが、18日は鏡音リンさんとレン君、19日はKAITOさん、20日は巡音ルカさんでスケジュールを取りました」
 小さな社長室で、敷島は井辺からの報告を受けていた。
「トップスターのミクが行けないのがツラいところだな」
「初音さんは都内での仕事が忙しいので」
「MEGAbyteの3人もか?」
「はい。その初音さんのバックダンサーを務めたり、都内やその近郊のライブハウスを回ったりと、それなりに首都圏からは出られない状態です」
「まあ、それはいいことだけどな。ベテランが地方で、新人が首都圏ってのも複雑だなー」
「他のボーカロイドの皆さんは南里研究所時代からの活動ですから、地方でも多く受け入れられていると思います。しかしながら、MEGAbyteは都内がスタートですから、逆に地方に行ってもウケないと思います。現段階では」
「まあ、それもそうだな」
 MEGAbyteが全国で活動できるようになるには、それこそ全国ネットのテレビとかに出ないとダメだろう。
 あいにくと、まだそこまでは行っていない。
「MEGAbyteの方はキミに任せてるからな、リン達は俺が見ておくよ」
「了解しました。マルチタイプに直接命令できるのも、社長だけですからね」
「……そのことなんだが」
「はい?」
「井辺君、前にレイチェルの特徴を言い当てたことがあったよな?」
「何故か頭に浮かんだのです。それを言ったら当たりましたね」
「当たり過ぎているよ。まるで会ったことがあるかのように」
「実は大学時代、私はアメリカを旅行していたことがありまして……」
「それは知ってる。キミの英語力はそれによるものだろ?」
「その時、現地の女性と知り合いまして、それが7号機のレイチェルによく似ていたものですから」
「名前は?」
「レイチェルです」
「……本人じゃないのか?」
「レイチェルという名前は、アメリカでは割とよくある名前ですから」
「そうか?シンディの方が多いと思うぞ」
 ガチャッと社長室のドアが開けられる。
「呼んだ?」
 と、シンディ。
「呼んでねーよ」
「あ、そう」
 バタンとドアが閉められる。
「アリスはもっと多い」
「むしろイギリス人の名前では?」
「イギリス人だと『アリッサ』とかにならないか?」
「いや、そういうわけもないと思いますけど」
「“クロックタワー3”の主人公はアリッサという名前だぞ?」
「いえ、ですから、それは……」
 その時、敷島のケータイが鳴った。
 相手はアリスだ。
{「あー、もしもし。アタシだけど?」}
「何だ?またトニーが熱でも出したのか?」
{「会社でアタシの噂してるでしょ?」}
「アホか!そんなんでいちいち電話すんな!」
 敷島が電話を切る。
「この社長室、盗聴器仕掛けられてないか?」
「ええっ!?」

[同日10:30.敷島エージェンシー・事務室 井辺翔太]

「うーむ……」
 井辺は自分のPCに保存されている7号機のレイチェルの画像を見ていた。
「確かに、よく似てるけどなぁ……」
「アタシ達、マルチタイプはスパイとしても潜入できるように作られたからねぇ……」
「わっ、シンディさん!」
 井辺のすぐ横で顔を覗かせるシンディ。
「やほー!社長、何だって?」
「コホン。シンディさん達、マルチタイプの特別展示については、着々と準備が進んでいるとのことです」
「そう。ボーカロイドのスケジュールは?」
「日替わりで初日は鏡音さん姉弟、中日はKAITOさん、最終日は巡音ルカさんです」
「何か、微妙なメンバーだねぃ……」
「ミクさんは都内の仕事で精一杯なんです。MEIKOさんは、大阪でテレビ出演とCMの撮影があります」
「中日は女性ファンが殺到しそう。初日は……ま、ロリファンとショタファンが来るかしらね」
「あくまでメインはシンディさん達の特別展示会であって、ボーカロイドのミニライブはサブですからね」
「でも、そっちの方が儲かるでしょう?」
「社長の肝煎りですから」
「アリス博士は来るの?」
「御子息の面倒を見ないといけないのと、委託されているメイドロボットやセキュリティロボットの整備でお忙しいそうです。マルチタイプの現地での整備は、平賀教授が一手に引き受けるそうです」
「ふーん……。ねえ?8号機のアルエットは?」
「は?」
「マルチタイプの特別展示会でしょう?アタシより新型のアルエットも、お披露目してあげましょうよ」
「……と、私に申されても……」
「ちょっと社長に頼んでみてこよう」
 シンディは再び社長室に向かった。
 シンディが立ち去ると、井辺はまたPCの画面に映るレイチェルを見た。
「……気のせいかな」
 そして、首を傾げて画面を消したのだった。

[同日11:00.敷島エージェンシー・社長室 敷島孝夫]

{「はい、十条です」}
「おー、その声はアルエットか。敷島孝夫だけど、覚えてるかな?」
{「はい、敷島社長!」}
「おー、ありがたい。ちゃんとメモリーに保存していてくれたか。達夫博士に用があるんだけど、替わってくれるかな?」
{「博士ねー、今“御経”の時間なんですって」}
「オキョー?何だそれ?“お灸”じゃなくて?」
{「今、十如是の所を読んでる」}
「……何だかよく分からんが、今は電話に出られないってことだな?いつになったら出れそう?」
{「多分、30分くらいだと思います」}
「そうか。そんじゃまあ、昼前にもう1度掛けてみるよ。……ああ。で、達夫博士は普段何やってるの?」
{「わたし以外のロボットを作ってます」}
「執事ロボットかな?」
{「バージョン4.0です」}
「……アルエット、暴走老人を止められるのはキミだけだ!」
{「はい?」}
「バージョン4.0を作って何する気だ!?」
{「KR団からの攻撃を防御する、護衛ロボット達だと言ってました」}
「んん?防衛の為か?それなら……いい……のか?」
{「わたしが指揮していいそうです」}
「ああ。まあ、マルチタイプはロボット達の中でも特権階級だからな、バージョン達を使役する権限があるはずだ。……とにかく、その御経とやらが終わったら、俺から電話があったって伝えてくれ。で、昼前にまた電話するって。……ああ。それじゃまた」
 敷島は電話を切った。
「伝助爺さんといい、達夫の爺さんといい、最近の年寄りはやることが分からんなー」
 敷島は首を傾げたのだった。
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日蓮正宗とて他人事ではない。

2015-07-15 15:20:53 | 日記
檀家制度を廃止?寺院が生き残るために取るべき策とは

 少子高齢化の推進により、人口減が加速していく中、各宗派で信徒の取り合いが始まっている。
 私のように大石寺系の中を移動する者もいれば、顕正新聞や大白法での体験発表のように、他宗派を経たという履歴をお持ちの人もいる。
 そのうち、法華講も支部制度は無くなるんじゃないかなーという気がしないでもない。
 元顕正会員が法華講に来てカルチャーショックを受けるのは、支部同士の壁の厚さである。
 顕正会とて、組織が違えば、まるで違う宗教に来たかのように雰囲気に差があったりする。
 私は塔中坊から都内末寺に移籍したクチ(途中で1度退転している)だが、確かに違うね。
 別の宗教に来たかと思うくらい……ではないのは、一応私なりに登山参詣は続けているからだろう。
 私にとって、宗門での信心の原点は、あくまで末寺ではなく、大石寺にあると思っているので。
 塔中坊だろうが、末寺だろうが、信心活動の1つに大石寺参詣があるのに変わりは無く、なまじ塔中坊にいたことで、登山の習慣が身に付いていたことは幸いしている。
 ……うちの支部、全体数の多い所だから、添書登山に行く人もそれなりにいるはずなのだが、“フェイク”が喜んで記事にしそうな現状に陥っている。というか、平日に行く人がいない。
 元顕が平気で所属寺院以外のお寺に行き(御供養または御供物持参)、そちらの御住職や信徒の方と話をさせて頂いたり、勤行に参加したりするのは、偏に顕正会時代の感覚・習慣である。
 向こうは御本尊下附が基本的に無いので、なるべく御本尊の御前で勤行したいという気持ちに応える為、普段は拠点としていない会館であっても、参詣を奨励しているからだ。
 さすがに今となっては、私もそうそう他の寺院に行くことは無くなったが(実家に帰省した際、勤行させて頂く為、1番近い仏眼寺さんに行くくらい)。

 日蓮正宗も宗教法人である以上、当然ながら運営費用は掛かる。
 それは基本、信徒からの御供養で賄っているわけで、私も僅かながら御供養させて頂いているのだが(“フェイク”が何かネチネチ書いているようだが、人んちの財務を気にしているヒマがあったら、自分とこの財務を気にしろと言いたい)、
 私の支部ではベトナム人の入信者が多いことは、だいぶ前の記事でも述べた。
 気になるのは、彼らの御供養である。
 日本よりずっと物価の安い国から来て、日本の物価に合わせた御供養が果たしてできるのかと。
 爆買いの中国人みたいな大金持ちなら、そりゃそんなの気にならないだろうが、果たして来日する東南アジア人の財布事情って?
 お金の話で厭らしいが、何かそんな気がしたので。
 私自身、もっと沢山御供養できるくらい給料もらえればいいんだけどね。
 まあ、そこは社会のどうしようもない底辺のしがない警備員なもんで。
 お寺自体が潤うことはいいことだと思うよ。
 
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やっぱりツアーバスは危険?

2015-07-15 02:27:34 | 日記
 http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20150715k0000m040108000c.html

 まず、冒頭の記事にツッコミを。
 事故現場は東名阪であって、東名高速ではない。
 字数の節約でそう書いたのだろうが、これは頂けない。
 「新聞離れ」が進んでいるようだが、そもそもの新聞自体がその体たらくではそれもしょうがない気がする。

 さて、私がこのニュースを知った時の感想だが、
「あー、ついに事故ったか」
 である。
 バス・フリークスが乗りたくないバスの代表格だからである。
 このウィラーエクスプレスは、元はツアーバスを主催していた会社で、関越道で別の会社が起こした死亡事故をきっかけに法律が変わり、おかげさまで清観光が登山バスを運行できなくなった最大の原因なのだがそれを気に路線バスの資格を取った会社である。
 私はウィラーが直営で運行になったかと思っていたが、そんな話は聞かない為、いざこのニュースを聞いて、やっぱりと感じた次第である。
 ツアーバス時代と比べてバス停を設けたりしているようだが、ウィラーエクスプレスが主催し、小さなバス会社に実際の運行をさせるという形態自体は何も変わっていないようである。
 これだと、実際に事故ったロウズ観光とウィラー、どちらが責任を取るかでモメそうな気がするのは気のせいだろうか。
 ロウズ観光は運転手を2人乗せていたというが、それでも防げなかった事故。
 1人運行でも事故らないJRバス。この違いは何でしょうか、と。

 “やきそばエクスプレス”号からJRバス関東が撤退し、富士急静岡バス一社体制となってから3ヶ月以上。
 乗り比べると、バスの設備面は劣るものの、富士急になってから定時制は良くなった気がする。
 但し、それは定時制を守る為に“回復運転”を行うことが多いからである。
 JRバスの時と比べて、東名高速での平均速度は富士急の方が速いのではないか。
 大石寺付近の登山道を登り難そうにしているヒュンダイのユニバースが遅延しやすい。
 “フェイク”でも皮肉られていた国道139号線からの新しい登山道、あれをJRバス関東は頑なに通ろうとはしなかった。
 路線がきっちり決まっているので、外れるわけにはいかなかったのだろう。
 あと、東京側のバスなので、運転手自身が知らないということも考えられる。
 それと下り便の場合、通行止めにでもなっていない限り、東名高速では必ず左ルートを通るという固さも遅延の原因だったかと思う。
 富士急では右ルートを走ることもあるし、大石寺行きでは新しい登山道を通る。
 それはいいのだが、もしかするとJRバスよりは事故発生率は高いのかもしれない。
 何てったって、ヒュンダイが……(まだ言うか!)

 まあ、とにかく私が高速バスに乗ろうとした場合、最初から路線バスとして運行されているものにしか乗らないということだ。
 尚、日本では運転手が2人であることに拘っているが、アメリカ最大の長距離バス会社グレイハウンドでは、基本的に1人乗務のようである。
 起点から終点までずっと1人なわけであるが、途中のバスターミナルで交替することはあるらしい。
 中には乗客ごと交替させることも(都営新宿線の大島乗り換えや、京急の神奈川新町乗り換えのようなものか)。
 ただ、JRバスでも、途中のバス停で交代要員が待ち構えているパターンもある(東名の三ケ日など)。
 昔の東北急行バスでも、似たことはしていた。

 1番いいのは、鉄道(夜行列車)の復権だと思うけどね。
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